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スクエニ、「第23回FFXIVプロデューサーレターLIVE」を開催

メインストーリーの進行に合わせて色々なNPCのセリフが変化

メインストーリーの進行に合わせて色々なNPCのセリフが変化

イシュガルドを舞台とした竜と人との千年戦争の因果を巡るメインストーリーは面白いとかなり好評だ

 「蒼天のイシュガルド」はMMORPGの拡張パックには珍しくしっかりとしたメインストーリーがある。個性的なNPCたちとパーティで戦ったり、旅をしたりといった部分が丁寧に描かれているのも好評だが、その部分こそ吉田氏がこだわった箇所だと今回のPLLで語っていた。

 今回の質問にもあった「博物戦艦 フラクタル・コンティニアム」はメインストーリーをクリアした後に行けるようになるレベル60のエキスパートルーレット用ダンジョン。ここ以外にも、「FFXIV」の深い設定を楽しめる小さな仕掛けがあちこちにちりばめられており、メインストーリーを進めながらその変化を探すことが楽しみになっている。「ドマ冒険者団」クエストは、「3.0」から各種族の子どものNPCが実装されたことに合わせたクエストで、子どもたちが主役のにぎやかなクエストだ。クエストをクリアすると登場するミコッテの少女は、今後の続編には登場人物の1人として絡んできそうだ。

――メインクエストで光の戦士が後手に回る場面があってヤキモキしてしまいました。今後追加されるクエストでは結果が変わらなくても自分の行動を選べるようになりませんか?

吉田氏: 「3.0」では選択肢を意図的に増やしています。フィードバックの中では、いくつかの選択肢から選んで、選んだあと光の戦士がとった行動で「俺はそんなつもりでこの選択肢を選んだわけじゃない」というものもありました。感覚は人それぞれなのでどうしようもないですが、これからもできるだけ重要な意思決定の場面ではプレーヤーの皆さんが選べるという場面は作っていきたいです。

――ドラヴァニア雲海のサブクエストで、指定のNPCやポイントが見つけやすくなる調整をする予定はありますか?

吉田氏: ああいうクエストはもう作らないようにします。白いフワフワしたやつが世界中でヘイトを集めていますから(笑)。自分たちの庭で迷子になって1,000年ぶりに来た人間に探してもらう……。エスティニアンがその気持ちを代弁してくれていると思いますので。すいません。

――メインクエストがとても良かったです。シナリオやクエストなどこだわったポイントを教えてください。

吉田氏: 僕がシナリオを描いたり調整したところで、僕自身がこだわったのは旅をしている感じを出そうというところです。「2.0」は「旧FFXIV」の設定を引きずっていることもあり、どうしてもキャラ紹介的になってしまい、それが本意ではない部分もありました。「2.4」でイゼルを出した時にも、エスティニアンという竜騎士をどうしていくかという扱いの時も、彼らの考えていることや共に戦っているところをきちんと作って、きちんと仲間になっていくところを描こうというのがこだわった部分です。

 クリアを急ぐならメインクエストだけ消化していけばいいのですが、例えばメインクエストのアイコンがアルフィノについているとき、隣にいるイゼルやエスティニアンと話をするとそれにまつわることを話してくれたり、その節目にイシュガルドに戻るとセリフが細かく変わっていたりとか。そこはもしかすると見られないかもしれないですが、見た人がより感情移入できるように作っています。僕自身はアルフィノの成長物語にしたいと思っていたので、散々エラそうにさせておいて落とし、這い上がろうとして「蛮神なら私たちが」と言うと、エスティニアンが「お前が倒すんじゃないだろ」と。あそこはすごいこだわりで、私が書きました。ああいう面でこだわったところは多いですね。あとは細かいところですが、フィールドの中で夜を迎える時に、旅している感を出したいこともあって、イベント用の曲を貼るのではなくて夜のBGMを祖堅ちゃんに3日で作ってもらったり。あとはストーリーの途中でドラゴンヘッドに帰ったりすると、セリフがいろいろ変っていたり、エンディング後もセリフが変わっているところもあります。

――メインクエストに関わるNPCは個性的な人物ばかりですが、特定のキャラクターに焦点をあてたクエストはありますか?

吉田氏: まだ決着のついていないキャラクターは何人かいるので、彼らに焦点を当てたものはもちろんメインストーリーやサブクエストの中でやっていきますし、レターモーグリ関連でやります。あとは去年もありましたが、2周年のタイミングでサイドストーリーが読めるような読み物を出していこうかなと思っています。

――ドマ冒険者団クエストが面白かったです。続編はありますか?

吉田氏: もちろんそのつもりで作っています。謎の子ミコッテもいるので、しばらくは続く予定です。

――あるエリアでたまに見かける小さいミコッテは何ですか? この先新種族として選べますか?

吉田氏: これから何かしらあるからうろうろしているのだと思います。ゲーム製作はいま表現の自由に色々な制約があるため、子どもは自キャラとしてはご利用いただけません。

――「博物戦艦 フラクタル・コンティニアム」に登場するイクサリオンはイクサル族に関連している人物ですか? もしそうならイクサル蛮族クエストでセズル・トトトックが探していたイクサル族の故郷アヤトランとは、魔大陸のことなのでしょうか?

吉田氏: あんまり語ると面白くなくなってしまうかな。「フラクタル」クリア後に某デイリーのキャラに話しかけると、微妙に内容が変わっていたりします。そのあたりからいろいろ推測していただければ。細かいのですが、スタンドアロンかというくらいやっているので、設定に興味がある方はいろいろ行ってみると変えてあったりするので、ぜひご確認ください。

――アバラシア雲海でたまに飛空艇を見かけるのですが、あれはいったい何でしょうか?

吉田氏: あれは「3.1」になったらわかるかな? 見たことがない方は探してみてください。今はこれ以上言えないです。

レベル50ダンジョンでも将来的には50以降の経験値が入手できるように

難易度にばらつきがあるレベル50ダンジョンは、今後のアップデートで50以降のレベル上げに使えるようになる

 現状では、レベル50までのダンジョンから50以降の経験値が得られないため、サブジョブのレベル上げをする手段が限られている。バトル関連の質問での注目点は、この状態が永続的なものではなく、50ダンジョンが将来的に経験値を取得できる場所として開放されるということだろう。イシュガルドの町中にある「闘技場」という謎の施設が、おそらく今回吉田氏が漏らしたチョコボや魔導アーマーを使った新コンテンツの舞台となるのではないかと思われるが、詳細を待ちたいところだ。

――レベル60のダンジョンでタンクが敵視を維持するのが難しいことがあります。何かしら調整する予定はありますか?

吉田氏: 僕もプレイしていて敵視が跳ねることがあります。いくつか要因があると思います。レベル60になったばかりでILにばらつきがあるので、DPSが法典改を使っていてタンクが60になったばかりだと跳ねやすいとか。後はタンクがヘイトを十分に貯めずにダメージコンボを使いに行くと跳ねているという印象も若干あります。今回、各敵視の値は上げてあるのですが、もう少しILが揃うのを待って、それでも必要なら調整します。

――オーディンのF.A.T.E.に人が集まらなくて倒せません。報酬の追加などで参加したいと思う人を増やすことができますか?

吉田氏: オーディンはレベルキャップの引き上げに合わせてレベルが60になっているので今はとても強いです。もう少しすればまた倒せるようになると思いますので、少しお待ちください。

――「究極幻想 アルテマウエポン破壊作戦」のような「3.0」ラスボスの高難易度バージョンは実装されますか?

吉田氏: ないとはいいませんが、あるともいいません。

――新しい24人用レイドはどのようなものになりますか?

吉田氏: 「3.1」コンテンツについては2周年記念の14時間生放送辺りから話をし始めると思います。

――「アラガントームストーン」やルーレットのボーナスを翌日や翌週に引き継げるようになりませんか?

吉田氏: 自分も忙しいので気持ちはわかりますが、サーバー全体に影響がある仕様なので簡単にスタックさせることはできません。検討はしてみます。

――バディチョコボのランク上限を開放する予定はありますか?

吉田氏: 今のところ予定はしていません。今、バディと魔導アーマーを使って遊ぶコンテンツを企画していて、その時に解放するかそれとも開放せずにコンテンツの中でバランスを取るかのどちらかになります。

――「機工城アレキサンダー」のノーマルと零式の違いを教えてください。

吉田氏: 違いがあるのは、難易度、獲得できるアイテムのIL、アイテムのデザインは同じだが零式のものは染色ができます。零式でしかでないリワードもあります。強さにかかわるものではありませんが、ちょっと自慢できるようなものは用意しています。

――「2.0」シリーズのダンジョンでもレベル50以降の経験値が入手できるような予定はありますか?

吉田氏: 同じレベル50のダンジョンでも、初期に実装されたものとハードダンジョンではクリア速度が全く違うので、同じ経験値が得られると短時間で周回できる場所で経験値が稼げ過ぎてしまうことになります。そのためちゃんと計算して経験値を張り付けて、デバッグもしなければいけないのですが、「3.0」までにその時間が取れなかったので、もう少し落ち着いたらしっかりと計算して経験値の割り付けをしようと思っています。時期は明言できないのですが、もう少しお待ちください。

――グランドカンパニーの新たな階級はいつ解放されますか?

吉田氏: 今、グランドカンパニーの中に自分の小隊を作ろうという企画を進めています。階級を1つ開放すると、部下が1人増えるというように遊びにつながる解放にしようとしているので、そこまでは予定がありませんが、そのタイミングで解放します。「3.1」には間に合わないと思います。

オルシュファンのミニオン、肖像画、ミラプリ用盾が「3.1」で追加

ウルダハの政変で三国を追われた光の戦士をかくまってくれたオルシュファンは、エオルゼアカフェのメニューにもなっている人気キャラ
「FFXI」にも登場していたモンスター、ダルメル

 アイテム関連では、多くの収穫があった。「2.0」でのちょっと変わった人という扱いから、物語のメインプレーヤーへと大きく株を上げたNPCオルシュファンについては、肖像画とミニオンが「3.1」で実装されることを吉田氏が確約。フォルタン家の紋章が入った盾も武具投影できるアイテムとしてクエストで入手できるよう検討されているとのことだ。「FFXI」からのプレーヤーに好評のモンスター、ダルメルのマウントも実装されそうな雰囲気だ。またリテイナーにかなり大きな変更が入るようで、リテイナーに預けた装備を直接ミラージュプリズムに使えたり、インターフェイスの部分で発表されたアーマリーごとに装備を一括で預けたり出したりできるようになったりと、利便性が大きく向上しそうだ。

――オルシュファンのミニオンを実装する予定はありますか?

吉田氏: オルシュファンの肖像画とミニオンはリクエストが多いです。たぶん「3.1」でやってくれるのではないかな?

――ポーションなどの薬品の効果をレベル上限解放に合わせて引き上げる予定はありますか?

吉田氏: 今は効果がリキャスト時間に見合っていないので調整したいと思っています。

――かわいらしいミニオンの入手手段を増やす予定はありますか?

吉田氏: 入手方法を増やすのはいいですが、確率は変えないので、入手しやすくなるかどうかは別問題ですよ。かわいいから欲しいというのはよくわかります。全部を取りにくくしているわけではないですが、強さにかかわらない部分だからこそ、こだわって取ってきて自慢できる部分は残したいと思います。

――オルシュファンの盾を武具投影できるようになりませんか?

吉田氏: これも結構リクエストをいただいています。なにかサブクエ的なもので現物をという話をしています。

――今後、タタルさんがプレーヤーの装備を作ってくれることはありますか?

吉田氏: 僕も欲しかった。きっとタタルさんはまだ光の戦士さんに着てもらうには裁縫のレベルが足りなかったのです。これからきっといつか作ってくれるといいな。きっと今練習していると思います。

――「FFタクティクス」好きとしてはヴァレリアン装備がたまりません。今後「FFタクティクス」の別クラスの装備を追加する予定はありますか?

吉田氏: 「FFタクティクス」とか松野さんが関わってきたシリーズはゴシックファンタジーライクなデザインが多いので、もちろんご要望が多ければ増やしていきたいと思っています。

――モブハント以外の法典強化アイテムの入手手段を増やす予定はありますか?

吉田氏: 今は入手機会が少なすぎたので、一端「3.05」に向けて入手機会を別に作ろうと思っています。これからサブジョブのレベリングをしたりしていくと思うので、今後もいろいろなところに入手機会を作ろうと思っています。

――新しいエリアについたらすぐに飛びたいです。風脈の泉を集めやすくなるとか飛びタイミングが早くなるようになりませんか?

吉田氏: 今後も新マップが実装された場合、そのフィールドをグラウンドマウントである程度探索してから飛べるようになるという形を維持したいと思っています。なぜなら、高低差のあるマップを行ったり来たりして早く飛びたいという感覚があって飛んだ時の解放感がすごくあると思うので。ゲームなので苦労があってという部分は大切にしたいのです。ただ最終調整をしている時に、クエストの中に風脈のリワードがあるものは、できるだけ表面のクエストに出すよう調整しました。風脈のクエストとメインクエスト以外のサブクエストは飛びながら、という想定だったのですが、一部その奥へ風脈のリワードがあるものがあったので、それはもっと表に出したり、次にフィールドを作るときにもう少し早い段階で飛べるようにはしたいと思っている。ゲームらしさにはこだわっていきたいので、フライングは便利だけれど、冒険というところもしっかり作っていきたいです。

――低地ドラヴァニアにエーテライトを設置する予定はありますか?

吉田氏: イデルシャイアと低地ドラヴァニアは開発中には1つのエリアで、エリアジャンプしなくてもよかったのですが、プレーヤーの皆さんが最終的に集まる場所として作られることもあり、この先色々な仕掛けをやっていく予定もあって分けておかないと後あと大変なことになるということで結果的に不便になってしまっています。イデルシャイアでマウントと、低地ドラヴァニアのエーテライトはいま検討しています。

――ミラージュプリズム(ミラプリ)用のインベントリや装備図鑑を実装する予定はありますか?

吉田氏: リテイナーから直接ミラプリできる場所を作ろうという話をしています。コーディネートルームみたいなものを作って、なるべくインベントリを開けられるようにしていきたいです。

――新エリアの高低差がある広大なフィールドを使って、宝箱を探したりというような探索のコンテンツを作る予定はありますか?

吉田氏: 空島探索というキーワードでとりあえず。今までになかったタイプのコンテンツを作ってみようと思っているので、それも次回の放送や「3.1」の前に情報公開していきます。

――ダルメルやクローラーなど「FFXI」プレーヤーにとって思い入れのある敵が登場して嬉しかったです。今後「FFXI」の敵がさらに追加される予定はありますか?

吉田氏: 「FFXI」には思い入れのあるプレーヤーの方もいるので、今後も設定周りをしっかり確認しながら、印象的なモンスターに登場してもらおうと思っています。

――フライングマウントを使ったシューティングやレースなどのコンテンツ実装予定はありますか?

吉田氏: フィールド上にチェックポイントを作ってタイムアタックをやりたいねという話はしていたのですが、今回は間に合いませんでした。

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(石井聡)