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スマホ“完全連動型”TCG「銀鍵のアルカディアトライブ」発売決定
11月の大型イベントも決定。KADOKAWA、グリー、HJによる発表会を開催
(2015/6/10 19:57)
KADOKAWA、グリーエンターテインメントプロダクツ、ホビージャパンは、新世代カードゲーム「銀鍵のアルカディアトライブ」を発表した。発売日は9月10日で、価格はスターターデッキ3種が各1,000円(税別)、ブースターパック「開戦(シルバーキー)」が1パック350円(税別)。
「銀鍵のアルカディアトライブ」は、スマートフォンとトレーディングカードゲームの「完全連動」を謳う新世代カードゲーム。対面式の対戦にはスマートフォン用の専用アプリが必須で、50枚組のデッキとアプリの両方を同時に使用してプレイしていく。
6月8日に開催された発表会では、製作委員会を共同で立ち上げたKADOKAWA、グリーエンターテインメントプロダクツ、ホビージャパンの3社が登壇。作品の狙いと今後の展開などが語られていった。
スマホをシートに置いて対戦! “完全連動”の仕組みとは?
本作の特徴は2つ。まず新システムとして、アプリとアナログカードを「完全連動」させた「スマートリンケージシステム」が採用されている。アプリとアナログカードでは役割が異なり、アプリではプレーヤーの分身キャラクター「リ・メイガス」を登録でき、アナログカードには「リ・メイガス」が扱うユニットやスペルが揃う。
対戦ではアプリを起動させた状態で自分の「リ・メイガス」を召喚し、相手のアプリと通信させることで対戦がスタート。アプリ側ではターンの進行やライフの増減を端末で管理できるほか、3Dモデルで表現された「リ・メイガス」による必殺技などの演出も見られる。
一方でアナログカード側は、ターンフェイズにあわせてデッキからカードを引く、ユニットを召喚する、戦闘をしかけるといった通常のTCGとおおまかには同じ流れが展開する。面白いのはアプリ側でのターンの進行やライフ増減は手動で入力するという点。あくまでアプリは、メインとなるアナログカードによる対戦を補正するような形で存在している。
ただしアプリなしでも対戦できるかというとそうではなく、選択する「リ・メイガス」によって能力が異なるし、ゲーム中に使用できる必殺技「インクエイション」や、特に最終奥義「ファイナルインクエイション」は一気に形成を逆転できるほどプレイに大きく影響を与える。さらに「リ・メイガス」は装備品「メモリ」による能力補正要素もあるため、「リ・メイガス」と「メモリ」の選択、また「インクエイション」の活用によってバトル展開はさらなる広がりを見せる。
ちなみに「リ・メイガス」には成長要素があるほか、キャラクター衣装を着せ替えることも可能。オリジナルの「リ・メイガス」を育てていくという点でも、これまでにないTCGとなっている。
そして特徴の2つ目は、全ユーザー参加型の陣取り合戦「減理対戦(グラン・アポカリプス)」。すべてのプレーヤーはゲーム内にある複数の勢力「トライブ」のいずれかに所属することとなり、「トライブ」同士の戦いが繰り広げられるというもの。対戦に影響するのは公認店の大会や大型イベントの対戦結果で、アプリ側で集められた情報がリアルタイムで更新される。対戦期間は2カ月から3カ月で、新商品の発売に合わせて新シーズンが開始されるようなイメージとなっている。所属トライブが勝利すると報酬がもらえるほか、ゲーム内のストーリーにも影響を与えるという。
製作委員会の3社が語る「銀鍵のアルカディアトライブ」のチャレンジ
「銀鍵のアルカディアトライブ」では、KADOKAWAがストーリーや世界観の設定、また発売と販売を担当し、グリーエンターテインメントプロダクツはアプリ開発とプロモーション、ホビージャパンはゲームルールの開発を行なっている。
本作の狙いについてKADOKAWAライセンス事業局MD事業部担当部長の池田正道氏は、3年連続でTCG市場が下降している一方でネイティブアプリ市場が伸び続けている事実に触れ、「アプリユーザーを誘引するためのカードゲーム」を考えたのがきっかけだったとした。
スマホとカードの連動についてはこれまで「ゲームルールを移植したもの」、「カードを読み取るもの」程度はあったものの、「どういった連動が良いのか、商品が良いのか踏み出せずにいたのが現状」だったとし、「“完全連動型”のカードゲームとして本作が先陣を切る」と述べた。なお連動方法については「特許を出願中」というほど気合の入ったものとなっている。
アプリ開発を担当したグリーエンターテインメントプロダクツ代表取締役社長の原田考多氏は、開発にあたってカードゲームの面白さを「対面対戦のコミュニケーション」にあると分析。一方で最大の魅力の対面式のコミュニケーションは地域ごとに分断されていたのも現状としてあり、アプリはこの問題を解決する狙いで作られている。地域に限定されない、かつ深いコミュニケーションの実現がアプリ側での目標、とした。
またゲームルールを開発したホビージャパンのゲーム事業部部長の一戸建史氏は、1994年からTCG業界に参入し、2011年からはカードゲーム開発にも携わっている歴史の中でも「まったく似たものがない新しい作品」と自賛。アナログカードとデジタルデータの同時作成は初の試みで「時間と人をかけて作っている」としたが、「新しい感覚」でもあると手応えを感じているようだ。
今後の展開としては、9月10日に第1弾が発売された後、11月に新スターターデッキ1種とブースターパック第2弾を発売。2016年2月にはブースターパック第3弾を発売と商品が展開されていく。
またイベントも続々と行なう予定で、まず6月24日には「プレミアムビギニングライブ」として本作のテストプレイや「グラン・アポカリプス」の先行体験、主題歌ライブなどが実施される予定。
7月中は大阪、東京、名古屋、博多の4都市で先行体験会「ビギニングツアー」が開催される。ほかにも7月下旬から全国のTCGショップを回る「ビギニングショップキャラバン」、発売直後の9月から10月には全国で「スタートアップツアー」を開催予定。また11月には、大型イベントとなる「トライブフェス」を東京と大阪で開催することがすでに決定されている。
なおアプリ版は本日6月8日より事前登録を開始している。アプリの配信日は未定だが、6月下旬より体験版の利用も開始される予定。事前登録することでアプリ内で使えるカードが3枚もらえるので、気になる方はチェックしておくと良いだろう。