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【スマホアプリ今日の1本】懐かしのガンシューが再起「ガンバレットアドベンチャーズ」
タッチで撃つ反射神経系のゲームにアレンジ。ビジュアルに惜しい面も
(2015/5/18 14:28)
1990年代のアーケードゲームにおいて、怪物や犯罪者を相手にするようなシリアスなテーマが多かったガンシューティングジャンルの中で、カジュアル&バラエティ色を強く押し出していたのが旧ナムコの「ガンバレット」シリーズだ。
赤っ鼻にヒゲのオヤジというコミカルなキャラクター「Dr.ドン」と「Dr.ダン」をイメージキャラクターとして打ち出し、家族でも楽しめるガンシューティングとして当時親しまれていた。
本作はミニゲーム式にお題の異なるステージをクリアしていくという形式で、内容は規定数以上的を撃つもの、1発でリンゴを仕留めるもの、変わったところだとキーボードでアルファベットを打たせるものなどがあり、気軽かつ簡単に楽しめるのが特徴となる。シリーズは初代プレイステーションやプレイステーション 2にも展開しており、銃型コントローラー「ガンコン」に対応してアーケードの雰囲気をそのまま家庭でも楽しめるようになっていた。
そんな「ガンバレット」が、「ガンバレットアドベンチャーズ - 狙って撃て!」とタイトルを変え、iOS版として復活した。配信はBANDAI NAMCO Entertainment Europe。配信は昨年より開始されているが、この度日本語化されたので、こちらを取り上げたい。
「ガンバレットアドベンチャーズ - 狙って撃て!」は、ステージクリア型のタッチシューティングゲーム。対象を直接タッチすることで破壊できるようになっており、目標物を時間制限内に一定数撃破することや、指定時間まで“オヤジ”を守れという、元祖に準じたような内容になっている。
実際プレイしてみると、サメやクモといった目標をタッチするだけで破壊できるので、ガンシューティングというよりは反射神経系のゲームになっていることがわかる。ただしステージが進むと同じミニゲームでも難易度が変わり、目標が不規則な動きをしてみたり画面に登場する爆弾の数が増したりと、「ガンバレット」らしさが増してくる。
「タイムクライシス」より「ガンバレット」派、PS版もガンコンを購入してがっつり遊ぶほど「ガンバレット」が大好きだった筆者としては「やっぱりガンコンでやりたいな」と思ってしまうのだが、タッチの素早さと正確さを求められる本作はそれはそれで楽しい仕上がりだ。
ただどうしても気になってしまうのが、そのビジュアルである。バンダイナムコの欧州オフィスが配信元であり、オリジナル版のビジュアルを模しているようなのだが、目がギョロッとしていてなんとも間抜け、でも憎めないかわいさも持ち合わせているという、オリジナル版にあったキャラクターたちのニュアンスはオヤジたちも含めて再現されていない。
見たことのあるステージもいくつか登場するのだが、雰囲気がやはり異なるし、ゲームのテンポも本作はゆっくりなので、懐かしさのあまり当時の思い出がフラッシュバックする、というところまでは至っていないのが惜しい。「ガンバレット」ファンにとっては、この点で不完全燃焼になってしまうかもしれない。
このあたりは割り切るしかなさそうだが、とはいえ形はどうあれ「ガンバレット」シリーズが復活したのは嬉しい限りである。これを皮切りとして、新たな展開が待っていることも大いに期待したい。