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「ゴッドイーター2 レイジバースト」はアジア限定版の発売が決定!

台湾ユーザーの“好意”が、開発者を感動させ、メーカーを動かす

1月28日~2月1日開催

会場:Taipei World Trade Center

 SCETブースで行なわれたプレイステーション 4/PlayStation Vita用ドラマティック討伐アクション「GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)」のイベントでは、プロデューサーの富澤祐介氏と、総合ディレクターの吉村廣氏が登壇した。

 イベントでは「ゴッドイーター2 レイジバースト」の魅力を紹介すると共に、アジア限定版の存在や、当初はできないとされていた日本語版「ゴッドイーター2」から中国語版「ゴッドイーター2 レイジバースト」へのデータ引き継ぎを可能にするといった、台湾のファンにとってはあうれしい情報が明らかになった。台湾ファンのために開発者が力を入れている、というのが伝わってくるイベントとなった。

アジア限定パックも発売。中国語版へのデータ引き継ぎも実現

「ゴッドイーター2 レイジバースト」のプロデューサーを務めるバンダイナムコゲームスの富澤祐介氏
総合ディレクターの吉村廣氏
シリーズ初のアジア限定版を発売

 「ゴッドイーター」シリーズは、人類の天敵であり、絶対の捕喰者である謎の生物「アラガミ」と人間の戦いを描く。「ゴッドイーター2 レイジバースト」では、「ゴッドイーター2」のストーリーに加え、続編ストーリーとなる「レイジバースト編」が収録されている。このストーリーでは、世界を飲み込む「終末捕喰」を食い止めている「螺旋の樹」に纏わる新たな物語が展開する。

 イベントでは、「レイジバースト」で搭載される新システムが紹介され、さらにデモプレイでこのシステムを実際にユーザーの前で発動させて見せた。新システムはプレーヤーキャラクターの攻撃力や行動力を跳ね上げる「ブラッドレイジ」。発動させるにはまず、新しいパラメーターである「喚起率ゲージ」をアラガミを攻撃することであげなくてはならない。

 喚起率ゲージが100%を超えると、ブラッドレイジに“挑戦”する「感応制御システム」の起動を行なうことができる。感応制御システムを起動すると画面には“誓約”が現われこれを選択する。誓約には「アラガミの部位を破壊する」、「アラガミをダウンさせる」、「アラガミに1,000ダメージを与える」などがあり、難しい誓約を達成するとブラッドレイジ発動時のダメージが跳ね上がる。しかし、誓約を一定時間で実行できなければ、喚起率ゲージは減少してしまう。

 誓約を実現し、ブラッドレイジを発動させたときが本作の最大の見所だ。ブラッドレイジは30秒間発動させることができ、キャラクターが輝くオーラをまとい。高速で動き、強力な攻撃を行なうことができる。誓約はパーティプレイで達成させることも可能で、仲間のブラッドレイジを使わせるため協力し合うということも可能だという。

 イベントではデモプレイに加え、アジア版限定特典が明らかになった。ヘッドセットやトランプ、缶バッジ、オリジナルカラーの衣装などがセットになっている。中でもタオルの絵柄は「台湾のリゾート」をイメージして描かれたものだという。しかし絵を描いたアートディレクターは仕事のため残念ながら今回は台湾に来られなかったとのことだ。

 さらに当初はできないとされていた日本語版「ゴッドイーター2」から中国語版「ゴッドイーター2 レイジバースト」へのデータ引き継ぎを可能にするという発表は、大きくユーザーを喜ばせた。繁体字中国語版も日本語版の1週間後の2月26日。繁体字中国語版は日本語版に比べると遅くなることも多い中、この発売日の“近さ”も台湾ユーザーにはとてもうれしかったようだ。

【ステージイベント】
体験版の提供や、主題歌を歌うMay.Jさんのメッセージなど、台湾ユーザーに楽しんでもらおうという要素が詰め込まれたイベントだった
本作の最大の特徴のレイジバーストを実演
ユーザーの要望に応え、データ引き継ぎを実現
メディア向けインタビューでは、台湾ユーザーの本作に向ける強い想いが開発を動かしたというエピソードが聞けた

 台湾メディア向けインタビューで「ゴッドイーター2 レイジバースト」はPS4とPS Vitaでマルチプレイ可能だが、PS4版ではグラフィックスの強化、5.1chサウンド環境への対応といった特徴がある。しかし残念ながら中国語版と日本語版ではマルチプレイはできないとのことだ。また、PS4のシェア機能は一部を除けば配信可能な仕様となっているという。

 「ゴッドイーター」は日本では盛んなプレーヤーコミュニティがある。台湾でも中国語に対応したコミュニティがほしいという要望に対して、吉村氏は「やりたい」と発言した。富澤氏は「僕たちだけの力では難しいところもある。みんなでどう盛り上げていくかを考えたい」と語った。富澤氏も今後の長い視点で取り組んでいきたいと考えているという。

 実は、データの引き継ぎはこのコミュニティの働きかけが大きかった。日本語コミュニティに参加していた海外ユーザーの呼びかけと、そこから集まった意見が、当初「日本語版から中国語版へのデータの引き継ぎはできない」という発表を覆し、実現可能としたのだ。台湾ユーザーをはじめとする人々の熱意に開発者が応えた結果なのだ。

 こういった海外ユーザーの声に開発側が応える姿勢は、海外ユーザーが積極的に開発チームに声を届けてくれたからだと富澤氏は語った。「自分たちのゲームだ」と認識し、意見をくれている姿勢に、強く心を動かされる部分があり、発売日もできるだけ日本に近づけたいと考えるようになった。

 それはSCETが開催するイベントで開発者に向ける強い好意が、開発者を感動させ、それがメーカーの販売プランにもつながっているとのことだ。話を聞き、SCETの取り組み、そして何よりも台湾ユーザーの日本のコンテンツへ寄せる想いが、様々な状況を変えているのだということを感じさせられた。

(勝田哲也)