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バンダイナムコ、「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」を発表
BBスタジオが手掛ける最新作! 連邦とジオンそれぞれの特殊部隊のドラマ
(2014/1/25 00:00)
SCETブースで行なわれたバンダイナムコゲームスのプレイステーション 3/PlayStation Vita用タクティカルアクション「真・ガンダム無双」のイベントでは、本作のプロデューサーを務めるバンダイナムコゲームスの後藤能孝氏と、コーエーテクモゲームスの鯉沼久史氏が登壇し、作品の魅力を語った。
さらにこのイベントでは新作となるプレイステーション3用アクション「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」が発表され、プロデューサーを務めるバンダイナムコゲームスの白陸周佑氏と、開発元であるBBスタジオの大野聡氏が登壇し、ゲーム情報を公開した。
「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」を手掛ける大野氏は「機動戦士ガンダム バトルオペレーション」や「機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…」、「機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…」などを手掛けたクリエイターである。新たなガンダム外伝は、どのような作品となっているだろうか?
犯罪者などはみ出し者達の戦いが描かれる「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」
「真・ガンダム無双」は協力プレイが可能なシリーズ最新作。画面を埋め尽くすような大量のMSを相手に戦っていく。登場機体は120種類以上、ビグ・ザム、サイコ・ガンダム、クィン・マンサといったMA(モビルアーマー)でもプレイできる。
ゲームでは、機体とパイロットを組み合わせることで様々な効果を発揮させることができる。機体やパイロットは育成が可能で、原作とは異なる自分だけのプレイスタイルを確立することも可能だ。日本では1月29日にはシナリオ「クロスボーンバンガード」と新機体「クロスボーンガンダムX1改」が配信されるなどDLCも豊富に用意されている。今回、台湾でも日本と同じようにDLCが配信されることが発表された。
会場では「真・ガンダム無双」のデモプレイムービーを使って後藤氏がゲームの各要素を紹介した。「フルアーマーユニコーンガンダム」が活躍するシーンはまだアニメ化されていない場面でアニメに先行して体験できるオススメのシナリオだという。ここではユニコーンガンダムが多彩な武器で敵を蹴散らしていく。フルアーマーユニコーンガンダムは、戦っていきながら装備を使い捨てていく。武器を補充するにはスペシャル攻撃を撃つなどの条件が必要となる。
もう1つ「ガンダム試作3号機」の活躍シーンでは戦っていくと巨大な武器コンテナを持った「デンドロビウム」の姿になる。こちらは戦っていくことで装備が充実していく形になっている。「『真・ガンダム無双』はこれまで以上に爽快なアクションを目指して開発しました。ぜひ遊んでいただければと思います」と鯉沼氏は語った。
「真・ガンダム無双」の紹介の後に、白陸氏と大野氏が登壇し、「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」をムービーで紹介した。「ミッシングリンク」では一年戦争を舞台に、歴史に埋もれていった者達のエピソードを描く。本作では極刑を処せられた犯罪者の中からスペシャリストを集めた連邦軍の特殊部隊「スレイヴ・レイス」と、家柄や出身地ために出世できない者達の中から優れた者だけを選んで結成したジオン軍の特殊部隊「マルコシアス隊」という2つの部隊の戦いを描かれるという。
「スレイヴ・レイス」は極刑を免れるため、「マルコシアス隊」は手段を選ばず出世を目指すために過酷な任務に挑戦していくこととなる。ハードな人間ドラマが楽しめそうな作品だ。MSは3人称視点で描かれ戦場を所狭しとかけめぐる。登場機体は「ガンダムピクシー」や、「イフリート」などユニークな機体もラインナップに上がっている。
戦いは地上のみならず宇宙へも広がっていく。ハイスピードの爽快感を追求した戦いが楽しめるという。映画のように気持を盛り上げるデモシーンも多数盛り込まれ、ドラマチックな展開が楽しめるという。「機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク」は日台同時発売を予定しており、今後も日本と同じようなペースで台湾にも情報を公開していく。また角川書店の「ガンダムエース」でも連載漫画がスタートするという。
この後会場では登壇者から選ばれたユーザーにガンプラがプレゼントされるイベントが行なわれた。特に「ミッシングリンク」は日本でもまだあまり紹介されていないタイトルでアリ、開発者自らプレゼンテーションを行なったイベントは大きく盛り上がった。
インタビューではクリエイター達のガンダムゲームへの思い入れも明らかに
合同インタビューでは1999年発売のドリームキャスト版の「機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…」や、1996年に発売のセガサターン版の「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」を例に出し、「これらの2つはコクピット視点だったが、『ミッシングリンク』は3人称視で、コクピット視点は選べないのか?」という非常に濃い質問が上がった。大野氏は「ミッシングリンク」が3人称視点で、コクピット視点は現在は考えていないと答えた。
「ミッシングリンク」は連邦とジオンの2つの部隊が登場するが、それぞれ独立しているという。連邦側で手に入れた機体をジオン側で使う、といった要素はなく、それぞれ全く異なったストーリーを進行させていくとのことだ。1年戦争のキャラクターと出会う要素が盛りこまれるとのこと。2つの部隊が描かれるストーリーモード以外にも他のゲームモードも用意されるとのこと。
「真・ガンダム無双」ではMAを使ってプレイできる。MAでのプレイに関して鯉沼氏は敵を蹴散らす楽しさ、圧倒的な力で敵を倒していく爽快感を意識して開発していったという。見おろすようなカメラの動きなどにも気をつけたと鯉沼氏は語った。
興味深かったのは登壇した4人に「ガンダムゲームならではの開発の難しさはどこだったか」という質問ぶつけられた場面だ。4人はそれぞれ考え込みながら答えていった。大野氏は「私達以外のガンダムゲームとはかぶらないように企画しています。それをまず第1に、泥臭い感じに作っています。『ミッシングリンク』の主人公もオッサンです」と答えた。
白陸氏は「“史実”である1年戦争を扱う場合は、この時代にこのMSがここにいていいのか、というように時代考証が必要となります。ここの検証に時間がかかるところが難しいです」。鯉沼氏は「私達の『ガンダム無双』シリーズは気持ちよく敵をたくさんぶっ飛ばすところを追求していけば、自然と他のタイトルとは差別化されると思っています」と答えた。
後藤氏は様々なガンダムゲームを手掛けており、シリーズを重ねることでユーザーが予想するところを守る部分と、裏切る部分がある。結果としてはユーザーの反応が全てで、しかもネットですぐに意見を募ることもできる。ここが一番違い、やらなきゃいけない難しい部分だと語った。様々なガンダムゲームクリエイターの姿勢が見られたと感じた。
個人的には筆者は「機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…」や、「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」を楽しんだ記憶があり、BBスタジオの新作であり、かなり濃いストーリーが展開しそうな「ミッシングリンク」に強く期待している。過酷な任務、というものはどのようなものになるのかに特に注目して、今後の情報を待ちたい。