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【特別企画】スクリーンからバットマンが飛び出てきた!?
たくさんの特殊装備も再現。さらに広がっていくホットトイズのホビー
(2013/8/30 00:00)
たくさんの特殊装備も再現。さらに広がっていくホットトイズのホビー
そしてバットマンと言えば様々な特殊装備だ。「ムービー・マスターピース バットマン」は「ダークナイト トリロジー」で使われた様々な装備を再現している。バットマンの象徴であるコウモリをかたどったバットラングは大きさの異なる2タイプが付属して、専用の持ち手で投擲ポーズを取らせることができる。バットラングはこれまでのコミックでは大型のブーメランと描写されることが多かったが、「ダークナイト トリロジー」では金属から削りだした手裏剣となっている。付属のものはプラスチック製だが、金属を思わせる光沢が楽しい。
「ダークナイト ライジング」で初登場となった「E.M.P.ブラスター」は電飾ギミックが仕込まれていて、光るのがうれしい。電磁パルスを使用し様々な電機部品を停止させてしまう武器で、映画ではE.M.P.ブラスターにより周りの電灯も消え真っ暗になる中、ブラスターの光だけが輝くというシーンがある。銃口を光らせるとそのシーンが思い出される。付属品はボタン電池で作動しスイッチもついている。また、発光部分を露出させるスライドギミックも再現している。
「ダークナイト」で使用した「粘着性ボム・ガン」が付属しているのもうれしいところだ。収納状態では2つのパーツにわかれており、これを変形させ合体させることで使用するのだが、複雑な変形ギミックもきちんと再現している。無骨な箱のようなパーツが、部品をスライドさせ、握り手を引き出し組み合わせると未来的なデザインになるのが楽しい。しかも粘着性ボム・ガンは磁石が仕込まれていて、金属を埋め込んだユーティリティベルトに装着できるのだ。
この他、バットマンの装備として欠かせない「グラップネル・ガン」も付属している。様々な場面で使用した「小型爆弾」も小さいパーツながら、突起の塗り分けなどもキチンとされている。「ダークナイト トリロジー」で登場した装備のほとんどが付属しているのがうれしい。「ムービー・マスターピース バットマン」は付属品という視点でも、バットマンフィギュアの決定版と言える内容なのだ。
そしてこのフィギュアを飾り付ける専用のスタンドが付属している。台座には映画内で「バットマンの帰還」を告げる印象的なコウモリのマークをかたどったマークが描かれており、材質は石膏のような重いものになっている。股間を金属のアームで持ちあげる形で、ポーズに合わせて高さを調節できる。さらにこのスタンドはライトアップのギミックも仕込まれている。闇夜に浮かび上がるバットマン、といった形で飾ることも可能なのだ。
「ムービー・マスターピース バットマン」はバットマンが望む最高のアクションフィギュアと言える。定価が28,000円という高価なものであるが、価格に見合う格好良さとギミックを持ったフィギュアだと思う。「限られた人だけが持てる喜び」を感じさせてくれる商品だ。「とてもそんなお金を出せない」という人は多いと思うが、そういう人は持たなくていいのだと、このフィギュアは全身で主張している。スーツを纏うというコンセプトのため、取らせることができるポーズは限られるが、そういった不満は他のフィギュアで補えばいい。
ものすごいのは、ここから先に“さらなる道”が用意されていることだ。このフィギュアが乗ることができる「バットポッド」、さらに「バットモービル」まで販売されているのである。また、「ジョーカー」や「ベイン」、そして「キャットウーマン」のムービー・マスターピースも発売されている。ムービー・マスターピースというくくりならば、「ティム・バートン版バットマン」や、「アイアンマン」、「スター・ウォーズ」なども魅力的だ。どこまでものめり込める道が広がっている。
日本人として思うところは、これだけ高品質なフィギュアが香港という海外で生まれ、ブランドとして確立しているところは素直にスゴイと思う一方で、日本の玩具メーカーにもぜひがんばって欲しいと強く感じる。。日本では大型サイズのフィギュアと言えばメディコム・トイが知られている。また、バンダイも今年から「12“PM」というブランドを作り、大型フィギュア世界に挑戦している。しかし、現在ホットトイズほど世界に市場を持ち、内容が充実している大型フィギュアを出せていないというところが正直なところだ。
ホットトイズのクオリティと、生み出された市場は日本の玩具メーカーに大きな刺激を与えている。この分野での日本メーカーの“追撃”にも期待したい。
TM & (C) DC Comics.