「『第4回 秋葉原PCゲームフェスタ』Powered by Galleria」が閉幕

締めくくりはゲーム好きアイドルが大集合した「ドスパラ×ニコニコ生放送」


12月23日~29日 開催

会場:ベルサール秋葉原

入場料:無料



 PCショップ「ドスパラ」を運営する株式会社サードウェーブが東京秋葉原のベルサール秋葉原にて12月23日より開催していたPCゲーム総合イベント「『第4回 秋葉原PCゲームフェスタ』Powered by Galleria」が12月29日閉幕した。

 1Fのタッチアンドトライコーナーでは、20社から47タイトルのPCゲームが出展され、PCゲームの経験者、非経験者を問わず、多くの来場者がゲームを楽しむ姿が見られたほか、地下1Fイベントスペースでは、連日出展各社によるオフラインイベントが開かれた。本稿では最終日に開催された最後のステージイベント「ニコニコ生放送 スペシャルステージ! ~ ドスパラ ニコニコ生放送 in ゲームフェスタ ~」の模様をお届けしたい。

 なお、「第4回 秋葉原PCゲームフェスタ」の入場者数は35,000人超と、目標の30,000人を突破したことを発表。次回は2012年5月の開催が予定されている。

【「第4回 秋葉原PCゲームフェスタ」Powered by Galleria】
今回話題を集めた84万円のシステムチェア「エンペラー 1510」「The Elder Scrolls V: Skyrim」のPC版も日本未発売ということで話題を集めた。試遊特典のサントラCDは配布終了となっていた




■ ガールズトークと特売品の即売で盛り上がった最終日。佐藤さん「来年はFPSの世界に飛び込んでみたい」

司会進行を務めたやまだんさん(左)と田井中茉莉亜さん(右)。やまだんさんが場を暖めるために「コミケから来た人?」との問いかけに十数名が手を挙げていた
ゲストとして出演した佐藤かよさん。FPSの話題で、やまだんさんが「僕が『DOOM』で酔った世代なんで」と定番ネタで攻めると、佐藤さんは「どぅーむ?」と名前も知らないという感じで反応し、PCゲームには縁が無い様子だった

 「ニコニコ生放送 スペシャルステージ! ~ ドスパラ ニコニコ生放送 in ゲームフェスタ ~」は、これまでのゲームイベントとは少し趣向が異なり、主催であるドスパラ自らが実施したイベントで、「ゲーム好きアイドル」によるトークショウを繰り広げながら、ゲーミングPCブランド「Prime Galleria」シリーズを筆頭としたドスパラが取り扱う商品を数量限定で安く販売し、しかもそれを丸ごとニコニコ生放送でも生放送してしまうというもの。

 今回「ゲーム好きアイドル」として参加したのは、佐藤かよさん、杏野はるなさん、柚月美穂さんの3名。さらにMC・ゲストとして古川小百合さんと田井中茉莉亜さん、MCとして「やまだん」さんが出演した。彼らが入れ替わり立ち替わり様々な趣向を凝らしたトークイベントを繰り広げ、その間、出演者後方の大型モニターでは、ニコニコ生放送を見ている視聴者のコメントが絶えず流れてくるという感じで、笑いの絶えないイベントとなった。

 トップバッターとして登場したのは、タレントの佐藤かよさん。「2011年のゲーム」というお題でトークがスタートしたものの、“今は平成22年なのか23年なのか問題”や「デミグラスソースと照り焼きソースはどっちがいいか?」など、しばらく話が明後日の方向に向かっていたが、会場からの「何のゲームが好きですか?」という問いかけでようやくゲームイベントらしいトークが始まった。

 佐藤さんは「ストリートファイター」シリーズや「鉄拳」シリーズといった格闘ゲームが好きだと答え、腕前については「上手かも(笑)」と笑顔で自己申告しながら、「最近調子悪いんで、まだまだ頑張らなければいけない」と更なる上を目指すことをアピールした。

 また、ラスベガスで開かれた格闘ゲームの世界大会「EVO2011」に選手として出場したエピソードも紹介され、出場した感想を聞かれた佐藤さんは「異文化交流と言ったら一言で終わっちゃうけど、ひとつの趣味、ジャンルを通して、色んな国の人がたくさんいる中で、ゲームを通じて繋がっているということがすっごく驚きもあったし、励みにもなった。もっとゲームがんばんなきゃと思った」とコメント。結果は予選リーグの決勝で敗れたということだが、「来年も出られるといいですね」と来年に向けての意欲も見せていた。

 最後に「来年やりたいゲーム」について問われると、「マンガ喫茶に行くと、PCに向かってずっとやっているじゃないですか。実はぶっちゃけFPSは苦手だけど、周りにやっている人は多いので、私もそこに飛び込んでみたい」とFPSにチャレンジすることを宣言。ゲーマーである佐藤さんがどこまでやりこむか注目したいところだ。

【佐藤かよさん】
後部モニターに映し出される反応を見ながらトークが繰り広げられた




■ PCゲームフェスタのトリを飾ったのは杏野さんのレトロゲームトーク

「ゲーム女子ヌーボー」の様子。左から順に田井中茉莉亜さん、杏野はるなさん、柚月美穂さん、古川小百合さん
レトロゲーム話に花を咲かせた杏野はるなさん

 続いて行なわれたのはゲーム談義に花を咲かせるコーナー「ゲーム女子ヌーボー」。特価PCの紹介を挟んで「パート1」と「パート2」の2度行なわれ、田井中茉莉亜さんの司会進行で、杏野はるなさん、柚月美穂さん、古川小百合さんの3人が、それぞれディープなゲーム女子話を繰り広げた。

 といっても話題の中心となったのは、PCゲームでも、オンラインゲームでも無く、レトロゲーム。様々な番組でレトロゲーム好きを公言する杏野はるなさんが、「ゲーム&ウォッチ」の「ドンキーコング」などを会場に持ち込み、最初から最後まで再三にわたってレトロゲームへの愛をアピールするなど、想定外の展開に主催社もたじたじという感じだった。

 最初のテーマは「2011年で最も印象に残ったゲーム」。口火を切った杏野さんはいきなり「アーケードの『大魔界村』」と誰もが想像していなかったであろうタイトルを持ち出し、同作が自分の生まれた1988年にリリースされたタイトルであることや、強敵レッドアリーマとの死闘を通じて自分の成長が実感できること、そして1周目が終わると2周目が始まるゲームであることなど「大魔界村」の素晴らしさを熱心に語った。

 古川さんが話の切れ目を狙い、「『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』にもアーサーが出ますよね」と抜群の切り返しで2011年のゲームに話を戻し、「2011年の後半には『バトルフィールド3』や『コール オブ デューティ モダンウォーフェア 3』といったFPSがたくさん出てきて、どれも甲乙付けづらい」とコメント。柚月さんは、「今年はクリアできないゲームが多かった。『白騎士物語』がクリアできなくて悔しい1年だった」と女子会らしい発言をしてくれた。

 「メジャーなゲームもやりますか?」との質問に古川さんは「3DSの『モンハン』」と答え、秋葉原の駅で3DSを持って立っている人を見かけたエピソードを報告してくれた。「じゃ2011年を代表するゲームは『モンハン』?」と聞かれると、古川さんは「それは難しい。グラフィックスだったら「バトルフィールド3」だし、内容だったら……」と悩ましげに答えていると、杏野さんが「今年目立ったゲームというと、昔、私たちが生まれる前のゲームをリメイクしたものが多かったですよね。最近お仕事させていただいた「SHINOBI」という忍者もののアーケードゲームがあるんですけど、それが3D(立体視)になって3DSで出たんです」と、再びレトロゲームに話を戻し、「『SINOBI』の継承と進化ということで“一撃死”するんです」と切り出し、一撃死の文化はアーケードゲームの1回100円の文化から生まれたものであることを熱っぽく語ってくれた。

 これを受けて古川さんも、「『フロッガー』が3Dになって凄くおもしろかった! 昔からきつかったけど、今回も難易度高いけど、リメイクモノ、HDものが多くなってる」と応じ、杏野さんは「3Dが凄い、映画館じゃ無くてテレビでも3Dが楽しめるようになった」とレトロゲーム話に花を咲かせた。パート1が終わった時点で、このレトロゲーム話はどこまで行くんだろうと思った人は私だけではないはずだ。

 特価品の紹介を挟んで行なわれた「ゲーム女子ヌーボーパート2」でも予想通りディープなレトロゲーム話で盛り上がった。「彼氏ができたとしたらゲーム好きということは伝えるか?」という女子会らしい質問に対して、古川さんが「日常の会話でわかっちゃうかもしれない。ケータイ撃ちながらピコンピコンと言っちゃったりとか(笑)」と口火を切ると、杏野さんは「さっきのアレ(「エンペラー 1510」のこと)を『ダライアス』みたいですねと言っちゃったんです」と、的確なレトロゲームネタで切り返し、「もし(ゲームを)嫌いだったとしたら、なぜ嫌いなのか聞いて、車が好きという人なら『リッジレーサー』をネジコンでやらせたい」とレトロゲーム的には満点の回答で応じた。

 ゲーム嫌いの女性の話題に関して、古川さんがゲームが苦手な奥さんの旦那さんがトイレで「モンハン」をやっているというエピソードを披露すると、杏野さんはおもむろに「ゲーム&ウォッチ」を取り出し、「こういうのを集めている人の中には、奥さんが『こんなのいらないでしょ』と捨てられてしまったという人もいる」というエピソードで応じ、「そこまでいっちゃうと無理かもしれない(笑)。部屋に置かせてくれるんだったら何も問題は無いです」と、将来の伴侶はゲーム好きを熱望していることを明らかにした。

 杏野さんは、さらに2画面の「ドンキーコング」や、「ゲーム&ウォッチ」の生みの親 横井軍平氏の話に転じ、「枯れた技術の水平思考」という横井氏の制作哲学も盛り込みながら、横井氏が大好きでゲームアイドルになったことを告白するなど、凄まじい我田引水トークを繰り広げた。実は杏野さんのレトロゲーム話はまだまだ続くのだが、以下割愛する。すべて聞いてみたい人はニコニコ生放送を視聴するといいだろう。

 さて、今回の生放送では、7つのアイテムが販売された。一番人気はPCゲームフェスタで使用したPCの数量限定販売で、「Prime Galleria HX」は15台限定で89,980円が49,980円に、ゲーミングノートPC「Prime クロノス MR6」は20インチ液晶モニタや500GBの外付けHDDといった7つの特典が付いて99,980円など、かなりお買い得だった。数量限定品は会場で製品説明をしている間に受付終了といった感じで、文字通り飛ぶように売れていた。

 そのほかにもいくつかのゲーミングデバイスが販売されたが、出色のアイテムとしては「エンペラー 1510」だろう。ただ、こちらは値引き無しの84万円のままで、特価では無かったのが残念だ。なお、「エンペラー 1510」は明日以降はドスパラ新宿店に展示されるという。

 今回発売された特売アイテムはすべてオンラインショップ「ニコニコ市場」の特設サイトで販売されたため、実はわざわざ会場で観覧するより、自宅で生放送を視聴していたほうが有利だったのは今後の課題として挙げられそうだ。一応、「Prime Galleria HX」は5台限定で来場者を対象に販売されたが、もう少し来場者にベネフィットがあっても良かったかも知れない。ともあれ、フィナーレを飾るにふさわしい熱気に満ちたお祭りイベントとなった。次回開催も期待したいところだ。

【やまだんさん】
イベントの締めくくりにやまだんさんの歌が披露された

【特価品販売コーナー】
値段が発表される度に「高い」、「安い」と弾幕が張られた

【エンペラー 1510】
意外な盛り上がりを見せたのが「エンペラー 1510」。このためにムービーを作成するほどの力の入れようだったが、84万円という高さから、食指が動く人は限られそうだ

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(2011年 12月 29日)

[Reported by 中村聖司]