「グラナド・エスパダ ルネッサンス」アップデート「悪魔の島ヴァイロン」体験レポート
ヴァイロン島での戦い、党員で挑戦できる「党ミッション」も登場


12月28日実装予定


 株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(HUE)は12月28日、MMORPG「グラナド・エスパダ ルネッサンス」において、アップデート「悪魔の島ヴァイロン」を実装する。

 「悪魔の島ヴァイロン」は待望のメインストーリーが進行し、プレーヤー達が冒険していた新大陸から離れ、旧大陸との中継地点である「ヴァイロン島」が舞台となる。この島の中心には城があり、ここでは黒い噂が絶えない。プレーヤー達は宿敵のモントロ子爵を追い、城に向かって深い森を分け入っていく。今回は高レベル向け要素の強いアップデートとなっている。

 アップデートの各要素に関しては先日お伝えしたが、今回は先行体験会でプレイすることができた「ヴァイロン島」と、4つのミッションのプレイレポートを掲載したい。ヴァイロン島と、ミッションは高レベル向けだが、「党ミッション」は党(ギルド)で楽しめる幅広いユーザーを対象にしたコンテンツだ。MMORPGでは同じギルド員でも、レベルが違うため一緒に遊んだことがない、という事も起こりがちだ。党ミッションはその隔たりを埋める、特に魅力的なコンテンツである。


■ 美しい港町と、暗く危険な秘密の森。高レベル向け冒険フィールド「ヴァイロン島」

美しく、古風な雰囲気のある港町ヴァイロン
海軍補給部隊総司令官のファレル。権威を振りかざす嫌な奴だ
夕暮れの森で出会うレイヴン

 今回実装される「ヴァイロン島」に行くためには、コインブラにいる船長リカルドに話しかける必要がある。ヴァイロン島に行くには、所持キャラクターのレベルの合計で決まる「家門レベル」がレベル20以上なくてはならない。これは高レベルのキャラクターを何人も所有していなくては到達できないレベルだ。

 ヴァイロン島はかつては「世界の終わり」と呼ばれ、最も西にある島とされていた。しかしその後さらに西に新大陸が発見され、ヴァイロン島は開拓に向かう船の中継地点になった。ヴァイロン島の人々は旧大陸に所属しているという意識が強く、さらに西に向かう開拓民を野蛮な人達として低く見る傾向がある。その代表とも言えるのが海軍補給部隊総司令官のファレルだ。開拓民であるプレーヤーキャラクター達を鼻であしらい、権威を傘に威張り散らしている。

 プレーヤーはこの嫌な人物に何としても許可を得て、島の中央に向かわなくてはならない。島の中央には「ファロメ城」と呼ばれる城があり、ここに何度もプレーヤー達の前に立ちはだかってきたモントロ子爵の手がかりがあるという。この城は元々は没落してしまった貴族の城で100年近く放置されて不気味な場所になっており、島の人々からは「ルシフェル城」と呼ばれるようになっていた。さらに数年前にある貴族がこの城を買い取ってから、不気味な怪物達が島をうろつくようになっているというのだ。島の中央へ行くためにはいくつもの方法が用意されており、そのどれかをクリアして森へ向かうこととなる。

 また、この島に関係を持つキャストもいる。「アデリーナ」を連れてオスワルツという男のところに連れていくと、彼女の過去に関係したエピソードが描かれる。このほかにもキャストによって発生する特別なイベントがあるという。ストーリー面での展開も注目したい。

 クエストをこなし、森へ入ることができるようになると、赤い髪の女がプレーヤー達の前に立ちはだかる。女は不気味なモンスターを従え、自分は巨大な両手剣と多彩なスキルで襲いかかってくるこの女の正体と目的は何なんだろうか。ここでの戦いはインスタンスになっており、プレーヤーはパーティーを組んでいても1人で立ち向かわなくてはならない。かなりの強敵であり、3人のキャラクターの編成をしっかり考えていかなくては勝つことは難しいだろう。

 赤い髪の女との戦いに介入してくるのがファロメ城の執事兼管理人「レイヴン」だ。彼の介入で赤い髪の女は撤退する。レイヴンは薄く口ひげを生やした美青年で、クエストをこなすことでキャストとして仲間にすることもできる。レイヴンは「クロイスメント」というスタンスで細剣と銃を使いこなし、「トリガー」というスキルで近接、射撃の力を増すことができる。剣で突き、銃で撃つだけでなく、華麗な回し蹴りも披露する。人気を集めそうなキャラクターである。

 「夕暮れの森」でレイヴンとの邂逅を終え、さらに奥に進むと森の真の姿が明らかになる。山羊の頭を持つ直立した怪物「ボルドワ」、カラスの頭の「リーバーカラス」など恐ろしい姿をした怪物達が襲いかかってくる。群れをなして襲いかかってくる上、レベル110を超える強敵で、倒すのに時間がかかる。手こずっているとさらに敵に囲まれてしまう。レベルの高いキャラクターを揃えるだけでなく、仲間を募り火力を集中させなくては進むのは難しそうだ。

 さらに森は「血霧の森」、「カラスの森」へと続いていく。敵のレベルはさらに高くなり、数も増える。敵の数は広場を埋めるほどで、それらがプレーヤーを取り囲む姿は恐怖を感じさせられる。しかも敵の群れに混じり、太い腕を持つ「グルトーニデストロイヤー」という敵が範囲攻撃まで仕掛けてくる。また、カラスの森へ進むためには赤い髪の女との再戦も待ち受けている。キャラクターを鍛え上げ、仲間を募り、気合いを入れて挑みたいフィールドである。


以前は西の果て、と呼ばれていたヴァイロン。オープンβテスト以来の新しい街となる
ヴァイロンでは開拓民は軽蔑混じりで扱われる。ちょっと腹が立つこともあるかもしれない。キャストによっては新たなサブストーリーが展開することも
夕暮れの森では赤い髪の女、そしてレイヴンとの出会いがある。謎が深まっていく展開だ
夕暮れの森から、血霧の森へ。敵のバリエーションとしてはあまり変わらないが、強さが増してくる。数も増え、戦いはきつくなっていく
さらに厳しくなり、森の景色もどんどん暗くなる。また、ここでも赤い髪の女が襲いかかってくる
仲間となるレイヴン。剣と銃、そして格闘術を使う美青年だ

■ 2つのミッションと、新登場の「党ミッション」を体験。党の結束が試される!?

「失われた栄光のとき」と「紋様の呪いの解除」は現実の1日に1回受けることができる
ボスを倒すと報酬が手に入る。たくさんの報酬が得られるのもミッションの魅力だ

 体験会では、ストーリーに関わる2つのミッションと、さらに2つの「党ミッション」を体験することができた。「グラナド・エスパダ」のミッションはインスタンス形式で、参加人数は様々だ。様々なルールが設定されており、多彩な報酬も用意されている。

 ストーリー関連の新ミッションは血霧の森の「失われた栄光のとき」と、カラスの森の「紋様の呪いの解除」という2つのミッションになる。どちらもストーリーを進めることで挑戦できる高レベル向けミッションである。使用するフィールドは通常と同じものだが、ルール、展開は全く異なっている。

 「失われた栄光のとき」は最大12人で参加できる。3体の中ボス+強力なボスが待ち受けるミッションだ。ふつうの視点では足下しか見えないような巨大な敵「ブラッドフォッグジャイアント」、槍を持った「キングリーバー」といった敵が立ちはだかる。キングリーバーはあと少しで倒せる、というときに分裂する。いきなり多数の分身に囲まれるので注意が必要だ。ボスは「キングシザー」。雄叫びでキャラクターを麻痺させ動きを封じるという強敵である。

 「紋様の呪いの解除」は10人で参加できるミッション。このミッションで敵となるのはプレーヤーの仲間であるはずの「キャスト」達だ。彼らは紫色の「呪い」に包まれ、プレーヤー達に牙を剥く。キャストは30名以上用意され、ランダムで登場する。彼らのAIは優秀で、様々なスキルを駆使して来るという。キャストの集団と戦うというこれまでにない感触をもたらすミッションだ。

 一方、党ミッションは他のゲームでギルドにあたる「党」で挑戦できるミッションだ。1週間に1度、最大30人で参加できる。MMORPGではレベルが離れていると、一緒に狩りをしても経験値補正などのルールでメリットが無く一緒に遊びにくい場合が多い。同じ党で挨拶もするが、一緒に遊んだこともないし、姿を見たことさえない、ということもあるかもしれない。党ミッションはそんな党員が1つになってプレイできるミッションだ。開始するには、党首か副党首が党の管理メニューからミッションを選ぶ。開始されると全党員の画面にアイコンが表示され、それをクリックするだけで、マップのどこにいても参加できるようになっている。

 党ミッションは6種類ある。今回はそのうちの2つ、「狂気の牧場」と「夕暮れの森の呪い」の2つを体験できた。「狂気の牧場」は6種類のうちでは比較的難易度の低いミッションだ。牛を、狼から守るミッションである。本作の牛は、トナカイのような角を持って、立派な髭と強そうな体を持つ独特な感じが面白い。このミッションでは牛をどう守り、狼をどう攻撃するかが鍵となる。守り側は牛のいる場所近くで陣取り、次々と襲いかかってくる狼を撃退する。

 一方、攻撃側のメンバーはマップのどこかにいる「ボスオオカミ」を探しだし、倒さなくてはならない。ボスオオカミは取り巻きを呼び出す強敵だ。リーダーはミッションを開始する前に、参加者の強さなどからうまく振り分けなくてはならないだろう。党ミッションは1週間に1度しか挑戦できない。事前に情報を集め、打ち合わせをしておくことが必須だ。

「夕暮れの森の呪い」は12体ものボスを倒さなくてはならないという、ボリュームたっぷりの難易度の高いミッションだ。ボスは単体ではなく、取り巻きも連れてくる。制限時間は1時間。高レベルプレーヤーがどこまでがんばれるかが鍵となる。党員に自分の姿をアピールする機会かもしれない。ボスはこれまでゲーム内で登場したものだがパワーアップしていたりもする。姿に加え、様々な特殊攻撃で党員を苦しめる。12体を1時間で、というのはテンポ良く戦闘を進めなければ難しいだろう。力の足りない党員をどう守り、強い党員をいかにフォローするか、長い戦いをいかに乗りきるか、挑戦しがいのあるミッションだ。

 今回様々なコンテンツを体験したが、ハイエンドコンテンツが多いなあ、という印象だ。「グラナド・エスパダ」はやはり戦闘よりの、たっぷりと戦いが楽しめるゲームだ、ということを改めて感じた。新フィールドでは、森で出てくる敵はちょっとバリエーションが少ないかな、とも感じたが、今後ヴァイロン島はさらにアップデートされていくということで、島の中心にある城には何が待ち受けているのか、今後の展開に期待したい。


3体の中ボス+ボスが待ち受ける「失われた栄光のとき」。強力な敵と連続で戦う
キャストが敵になるという、強いインパクトを与える「紋様の呪いの解除」
党ミッションの「狂気の牧場」。牛を守りつつ、ボスオオカミを倒さなくてはならない
12体もの強力ボスと戦う「夕暮れの森の呪い」。ボリュームたっぷりのミッションだ

(C)2003-2010 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

(2010年 12月 27日)

[Reported by 勝田哲也]