日本HP、4機種9モデルのゲーミングPCを発表
「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」にはβテストアカウントが同梱
日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は6月17日、デスクトップPCの夏モデルを発表し、同社直販サイト「HP Directplus」及び量販店での販売を開始した。今回の製品展開にあたり「エンターテイメント性の強化」を掲げる日本HPでは、4機種9モデルのゲーミングPCをラインナップ。タワー型からモニタ一体型まで幅広いバリエーションを取り揃えている。
目玉となるのは、フラグシップモデルとなるミニタワー型の「HPE 290jp/CT」(直販モデル)。「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」と名付けられ、CPUにCore i7-960、ビデオカードにNVIDIA GeForce GTX 260、メインメモリー12GB(最小構成時)を搭載するなど、「ファイナルファンタジー XIV」が快適にプレイできる環境を完備。さらに、購入特典として「ファイナルファンタジー XIV」のWindows版βテストに参加できるIDが同梱される。「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」は、日本HPの直販サイト「HP Directplus」にて1,000台限定で販売される。
このほか「ファイナルファンタジー XI」推奨認定モデルの「HPE 290jp/CT」、「タワー オブ アイオン」推奨認定PC「HPE 280jp/CT」、「モンスターハンター フロンティア」推奨PC「s5450jp」など、各種人気オンラインゲームの推奨PCを各種用意。PCゲームユーザーに幅広い選択を与えるラインナップを実現している。本稿では日本HPの夏モデルのうちゲーミングPCのラインナップを詳しくご紹介していく。
■ 省スペースにこだわり。ミニタワー、スリムタワーのゲーミングモデル
フラグシップモデル「HPE 290jp」の内部。マザーボードが倒立配置されており、排熱の効率を向上させている点が特徴的 |
日本HPが夏モデルとして発表した製品ラインナップは、デスクトップタワー型3機種、モニタ一体型・タッチパネル対応2機種、モニタ一体型・チューナー搭載タイプ2機種の計7機種。そのうちゲーミングモデルはタワー3機種、タッチパネル1機種の計4機種となっている。全機種で省スペースが意識されており、ハイエンドに位置するタワー型もミニタワー、スリムタワーと、比較的小型のシャーシが採用されている。
このためタワー型のモデルでも大型ビデオカードは搭載不可となっており、各モデルにはGeForce GTX 260/GT230/GT320あるいはATI Radeon HD 5770/HD5570といったミドルハイクラスのビデオカードを採用。しかしCPUに関しては全モデルでIntel Core i7 900/800シリーズ、Core i5 700シリーズ、あるいはAMD Phenom II x6 1090T/1035Tといった4コア以上のハイエンドCPUを搭載し、高性能を確保した。
各モデルともに省スペース、省電力のハイパフォーマンスPCという位置づけであり、幅広いPCゲームユーザーにごく現実的な選択肢を提示する点が本ラインナップの特徴と言える。タッチパネル搭載モニタ一体型の「Touch Smart 600」でも「タワー オブ アイオン」推奨認定モデルを用意するなど、コンパクトな筐体で高性能を実現する点にこだわりがある。
また直販サイト「HP Directplus」モデルは全機種を東京・昭島の工場で生産。国内生産の強みを生かしたキメ細やかなカスタマイズメニューを提供する。CPUから光学メディアにいたるまで、ユーザーの指定に応じて100万通りもの組み合わせが可能(関係者談)だという。以下ご紹介する各機種のスペックは最小構成時のもの。
全モデルがミニタワー以下のコンパクトサイズながら、ゲーミング用途に適したスペックを実現している。タッチパネル搭載のモデルも用意 |
・「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」キャンペーンモデル「HP Pavilion Desktop PC HPE 290jp/CT」
夏モデルのフラグシップ直販モデル「HPE 290jp/CT」はミニタワータイプのデスクトップゲーミングPC。あくまで「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」であり、「ファイナルファンタジー XIV」推奨PCではない点に注意が必要だが、現在開発中の「ファイナルファンタジー XIV」オフィシャルベンチマークは快適に動作する。
最小構成時でCPUにCore i7-960を搭載。よりパワーを求めるユーザーはCore i7-980 Extreme Editionまでへのアップグレードが可能。さらにメインメモリーは12GBと潤沢に搭載している。ビデオカードについては、NVIDIAでGeForce GT320まで、ATIでRadeon HD5770までとなる。
特筆すべきは、スクウェア・エニックスにて現在開発中のオンラインRPG、「ファイナルファンタジー XIV」のWindows版βテストIDが同梱されること。直販サイトで限定1,000台のみの販売となるが、本モデルを購入したユーザーは必ず「ファイナルファンタジー XIV」のβテストに参加できる。
【HP Pavilion Desktop PC HPE 290jp/CT (直販モデル)】 | |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit |
CPU | Intel Core i7-960 (980Exまでアップグレード可) |
VGA | NVIDIA GeForce GTX 260 |
メモリー | 12GB |
HDD | 1TB |
光学メディア | DVDスーパーマルチドライブ |
価格 | 164,430円より (HP Directplusでのみ販売) |
「ファイナルファンタジー XIV 冒険Ready PC」というだけあり、日本HPでは開発中のベンチマークで動作確認を行なっている。画像のような映像品質で快適なフレームレートが達成できるという |
・「ファイナルファンタジー XI」推奨認定PC「HP Pavilion Desktop PC HPE 290jp/CT」
こちらは量販店向けのフラッグシップモデル。「ファイナルファンタジー XI」推奨認定モデルとなっており、同作の推奨環境を楽に満たしたハイスペックを実現している。CPUにCore i7-930を搭載。メインメモリーは直販モデルと同じ12GBで、HDDを4TB、光学メディアとしてBD-RE/DVDスーパーマルチドライブを搭載するなど直販モデルを凌駕する点もある。
【HP Pavilion Desktop PC HPE 290jp/CT (量販店モデル)】 | |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit |
CPU | Intel Core i7-930 |
VGA | NVIDIA GeForce GTX 260 |
メモリー | 12GB |
HDD | 4TB |
光学メディア | BD-RE/DVDスーパーマルチドライブ |
想定店頭価格 | 20万円前後 |
・「タワー オブ アイオン」推奨認定PC「HP Pavilion Desktop PC HPE 280jp/CT」
「ATI Eyefinity」による3画面環境 |
「タワー オブ アイオン」推奨認定PCとしてCPUにCore i7-860を搭載。メモリは4GBを搭載するなど、総合的にミドルハイクラスのスペックとなっている。特筆すべきはビデオカードにATI Radeon HD5770を搭載すること。これによりビデオカード1枚で3画面以上のマルチモニタを実現する「ATI Eyefinity」に対応する。「タワー オブ アイオン」など各種のゲームをスーパーワイドスクリーンでプレイできるほか、広大なデスクトップ環境を構築可能だ。
【HP Pavilion Desktop PC HPE 280jp/CT】 | |
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OS | Windows 7 Home Premium 64bit |
CPU | Intel Core i7-860 |
VGA | ATI Radeon HD5770 |
メモリー | 4GB |
HDD | 1TB |
光学メディア | DVDスーパーマルチドライブ |
価格 | 119,910円より (HP Directplusでのみ販売) |
・「ドラゴンネスト」推奨認定PC、「HP Pavilion Desktop PC p6570jp/p6595jp」
量販店で10万円前後の店頭価格が想定されているミニタワー「p6570」および「p6595」は、CPUにCore i5-750 / Core i7-860を搭載するミドルクラスのゲーミングPC。「ハンゲーム じっくりゲーム動作確認モデル」としてNHN Japanの最新オンラインRPG「ドラゴンネスト」推奨認定を受けている。
それぞれOSに32bit版のWindows 7 Home Premium、GPUにNVIDIA GeForce 315、メインメモリーを4GB、HDDを1TB搭載する点が共通。光学メディアは「p6570」がDVDスーパーマルチドライブ、「p6595」がBD-RE/DVDスーパーマルチドライブとなっている。
【HP Pavilion Desktop PC p6570jp/p6595jp】 | ||
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モデル名 | p6570 | p6595 |
OS | Windows 7 Home Premium 32bit | |
CPU | Core i5-750 | Core i7-860 |
VGA | NVIDIA GeForce 315 | |
メモリー | 4GB | |
HDD | 1TB | |
光学メディア | DVDスーパーマルチ | BD-RE/DVDスーパーマルチ |
店頭想定価格 | 9万円前後 | 12万円前後 |
・「モンスターハンター フロンティア」推奨PC「HP Pavilion Desktop PC s5450jp」
こちらは占有面積が小さいスリムタワータイプのゲーミングPC。バリエーションとして「WR890AV-AAAA」、「WR890AV-AAAB」、「WR890AV-AAAC」の3タイプが用意されている。いずれも「モンスターハンター フロンティア」推奨PCとなっており、「AAAA」モデルでCPUはIntel Core i7-750、メモリは4GB、HDDは1TB、GPUはNVIDIA GeForce 315を搭載。スリムな筐体に必要十分なゲーミング性能を詰め込んだ。また、全バリエーションに共通して21.5インチワイドもしくは23インチワイドモニタ、および「Office 2010 Personal」が標準添付される。
【HP Pavilion Desktop PC s5450jp】 | |||
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モデル名 | AAAA | AAAB | AAAC |
OS | Windows 7 Home Premium 32bit | 同 64bit | |
CPU | Core i5-750 | ||
VGA | NVIDIA GeForce 315 | ||
メモリー | 4GB | 6GB | 8GB |
HDD | 1TB | 1.5TB | 2TB |
光学メディア | DVDスーパーマルチ | BD-RE/DVDスーパーマルチ | |
店頭想定価格 | 15万円前後 | 19万円前後 | 22万円前後 |
■ タッチパネル搭載型ゲーミングモデルも用意
・「TouchSmart PC 600」シリーズ
「TouchSmart PC 600」シリーズは、23インチフルHDのタッチパネル搭載モニタと一体型となったゲーミングPC。直販モデルと量販店モデルであわせて4モデル「600-1240jp」、「600-1260jp」、「600-1270jp」、「600-1290jp」が用意されており、価格は109,830円から25万円前後となっている。
全モデル共にエヌシージャパンのオンライン麻雀ゲーム「雀龍門」ゴールド推奨認定PCとなっており、タッチパネルで麻雀をプレイすることが可能だ。また最上位モデルの「600-1290jp」ではCPUにCore i7-820QM、ビデオチップにGeForce GT 230を搭載し、「タワー オブ アイオン」推奨認定PCとして3Dオンラインゲームにも万全に対応。
また各機種ともに「HP TouchSmart Twitter」、「Paint it!」といったタッチパネル用アプリケーションがプリインストールされ、上位3モデルにはTVチューナーを搭載。オールインワンタイプのPCとして必要なものを全て取り入れた構成となっている。なお、「1240jp」、「1260jp」は直販のみ。「1270jp」、「1290jp」は直販および量販店で販売される。
【HP Pavilion Desktop PC s5450jp】 | ||||
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モデル | 1240jp | 1260jp | 1270jp | 1290jp |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit | |||
CPU | Core i3-330m | Core i3-430m | Core i7-820QM | |
VGA | CPU内蔵 | GeForce G210 | GeForce GT230 | |
メモリー | 4GB | 8GB | ||
HDD | 640GB | 1.5TB | ||
光学メディア | DVDスーパーマルチ | BD-RE/DVDスーパーマルチ | ||
モニタ | 23インチ 1,920×1,080ドット | |||
TVチューナー | なし | 搭載 | ||
価格 | 109,830円 | 129,990円 | 19万円前後 | 25万円前後 |
最後に、日本HPでは今回の夏モデルに合わせ、新型モニタ製品を8機種同時に発表した。いずれも60Hzタイプのデスクトップモニタとなっている。2310e(7月上旬発売予定)を除き、PC製品夏モデルと同時発売になる模様だ。いずれのモニタも対応端子のケーブルが同梱される。
http://www.hp.com/country/jp/ja/cs/home.html
(2010年 6月 17日)