G-Star 2009現地レポート

CJ Internetブースレポート
「ドラゴンボールオンライン」を大々的に展開!! 「スーパーサイヤ人」や新種族「魔人」を実装した最新バージョンを出展


11月26日~29日開催

会場:釜山国際展示場(BEXCO)

入場料:大人4,000ウォン(前売り2,000ウォン) 学生2,000ウォン(前売り1,000ウォン)


 「G-Star 2009」において、40コマのブースを出展したCJ Internetは、新作MMORPG「ドラゴンボールオンライン」とすでにサービス済みのFPS「サドンアタック」、オンライン野球ゲーム「魔球魔球」を展開した。試遊台は「ドラゴンボールオンライン」が32台に対して、「サドンアタック」と「魔球魔球」は4台ずつが設置され、「ドラゴンボールオンライン」がメインのブース内容となっていた。

 「ドラゴンボールオンライン」は、コミック「ドラゴンボール」を原作にしたMMORPGだ。デベロッパーはNTLで、日本と韓国双方にあるスタジオで開発を行なっている。コミック的な効果音の表現をゲームの中でそのまま盛り込むといった原作の雰囲気を意識した工夫が特徴である。また、原作の200年後の世界を描き、タイムマシンクエストを通じて、原作のキャラクターたちと出会うこともできる。「G-Star 2009」のバージョンでは、「スーパーサイヤ人」になれるレベル50のキャラクターが用意されてプレイすることができた。

 大人気のコミック「ドラゴンボール」のオンラインゲーム版だけに、日本でも高い注目を集めている「ドラゴンボールオンライン」。本稿では第1次CBT、第2次CBT、G-Starバージョンを全部併せて「ドラゴンボールオンライン」の模様をお伝えしたい。


【「ドラゴンボールオンライン」オープニングムービー】




■ 「ドラゴンボールオンライン」を大々的に展開!! スタッフ全員孫悟空でお出迎え

 CJ Internetブースは「ドラゴンボールオンライン」を全面に押し出していた。ブースの至る所に「ドラゴンボール」のイラストが張られ、スタッフは全員「孫悟空」の衣装を着、亀仙人やブルマ、チチといった「ドラゴンボール」キャラクターのコスプレをしたコンパニオンの姿で賑わっていた。ブース内部には「ドラゴンボールオンライン」の試遊台が32台設置され、自由に試遊することができた。

 「ドラゴンボールオンライン」は現在韓国ではクローズドβテストが行なわれている。9月に第1次CBT、11月には第2次CBTが行なわれた。第1次CBTでは主にゲームの序盤がプレイでき、第2次CBTではレベル30の転職後の世界がプレイできた。機能を区切って序盤と転職後というそれぞれ重要な場面をユーザーにチェックしてもらうという丁寧なβテストが実施されている。

 今回、「G-Star 2009」バージョンでは、「スーパーサイヤ人」をはじめとした各種族の変身スキルが使えるレベル50のキャラクターが用意されていた。試遊台では新しいキャラクターを作って、最初からプレイすることもできたので、CBTに参加したユーザーから参加できなかったユーザーまで注目度高く、試遊台全体が盛り上がっている様子だった。「ドラゴンボールオンライン」の今後のサービススケジュールは2010年の上半期に韓国においてオープンβテストを行なう予定で、ビジネスモデルはアイテム課金。日本のサービスに関しては未定のままとなっている。

 一方、「サドンアタック」の方では、韓国人気女性グループ「2NE1」のキャラクターモデルがゲームに内に実装されたバージョンがプレイできた。これは9月に正式サーバーに実装されており、韓国の「サドンアタック」ではこういうプロモーションが前から行なわれ、「2NE1」以外にも日本でも知られた韓流スター「RAIN」も実装されている。キャラクターモデルの価格は13,600ウォン(約1,000円)で、このブースでは正式サーバーで「2NE1」キャラクターモデルをプレイできるようになっていた。

 「魔球魔球」ではこれといったアップデート内容はなかったが、CJIの人気タイトルとして、韓国人のメージャーリーガー チュ・シンス選手の試遊プレイや、サイン会などのファンイベントを行なっていた。

【CJ Internetブース】
「ドラゴンボールレーダー」を模したセットや「孫悟空」の衣装を着たスタッフたちなど、ブースは全体的に「ドラゴンボールオンライン」一色の雰囲気だった。「サドンアタック」は韓国において、9月に実装した韓国の人気女性グループ2NE1のモデルをアピール。「魔球魔球」は韓国人のメジャーリーガー チュ・シンス選手の試遊プレイとサイン会で盛り上がっていた



■ 1次βからG-Starまでを網羅した「ドラゴンボールオンライン」試遊レポート

「ドラゴンボールオンライン」の最大の敵「青い肌をした軍勢」
GMのアナウンスは帽子に「TORI」と書いたキャラクターが登場する。鳥山先生をモチーフにしたキャラクターのようだ

 「ドラゴンボール」はオープン型のフィールドが広がるMMORPGだ。基本的にはPvE(対モンスター戦)が中心のコンテンツで、PvP戦の天下一武道会なども楽しめる。

 まず、「ドラゴンボールオンライン」のストーリー内容から説明していこう。ゲームではキャラクターを初めて作成すると、ゲームのプロローグが流れて、「ドラゴンボールオンライン」の世界を理解することができる。

 「ドラゴンボールオンライン」はコミックの最後話のAGE778年から222年が過ぎたAGE1,000年だ。この時代には人間族を含め、ナメック族、魔人族が地球で共同の生活をしている。平和な世界が続いてる中、過去と未来の地球が青い肌をした新手の軍勢たちによって危機に追い込まれる。その危機に気づいた天界はタイムパトロールであるトランクスに「時間の歪み」を探索する任務を与える。「時間の歪み」に吸い込まれると元の世界には返れなくなるが、プレーヤーは「時間の歪み」に巻き込まれた1人としてゲームはスタートする。

 「時間の歪み」に巻き込まれたプレーヤーは、まずはチュートリアルとして原作のAGE761年の「カメハウス」に登場する。原作のストーリー上ではラディッツが孫悟飯を連れ去る舞台だ。そこへ新手の侵略者、トランクス、プレーヤーというイレギュラーが混じり、歴史が変わろうとするところをトランクスが食い止め、プレーヤーを元の世界、AGE1,000に連れ戻すという内容となっている。

 元の世界に戻ると、キャラクターがレベル5、10、15のときに、「時間の歪み」を通じて原作の世界へ行くことができる「タイムリープクエスト」がプレイできる。レベル5の「タイムリープクエスト」では、プレーヤーは孫悟空が地球に落ちて、お爺さんの孫悟飯に拾われるエピソードで、プレーヤーが宇宙船から孫悟空を助けることになる。クエストの最後になると孫悟飯から「気集め」といったスキルを覚えられた。レベル20以降は街に設置されているタイムマシンを通じて、自由に「タイムマシンクエスト」を行なうことができる。コミックの世界観を借りた作品ではなく、コミックの時代へ行き来しながら、キャラクターたちと触れ合うことができる点が特徴的だった。

【スクリーンショット】
ゲームを始めると「ドラゴンボールオンライン」のバックグラウンドストーリーの説明から始まる。時代を超えて、青い肌の軍勢と戦うストーリーとなっている
チュートリアルでトランクスに助けてもらったプレーヤー。この一連の出来事をきっかけにプレーヤーは強くなっていくことになる
ゲームを始めるとストーリーの説明から始まる。時代を超えて、真っ青な顔の軍勢と戦うストーリーとなっている



■ シェンロンや天下一武道会など、オンラインゲームに盛り込まれた原作のテイストに注目!!

HTBスキルは、基本スキルの使用中に追加で選択するもの。スキル別に登録しておくことも可能だ
「スカウター」を使うとモンスターの名前や強さがわかる。他にもクエストNPCの位置なども確認できる

 本作は原作の時代へ行き来できる「タイムリープクエスト」、「タイムマシンクエスト」以外にも、原作のテイストを活かす工夫が豊かな作品だ。

 まず、戦闘をしてみるとコミックの「ハァァッ!!」や「パッッ!!」といった戦闘の効果音がゲームの中でも文字で表示されるようになっている。オンラインゲームにおいて、こういう工夫は非常にユニークで、ゲームのプレイでもコミックを読んでるような感じだった。また、始めはモンスターの名前や強さなどは全部「???」と表記されていて、「スカウター」で戦闘値を測定すると名前と強さがわかるようになる。

 ドラゴンボールを集めることで龍神を呼び出すこともできる。「ドラゴンボールオンライン」では、クエストクリアの報酬や、モンスターからのドロップで、7種類の「ドラゴンボール」を集めることができ、7種類集めると神殿でシェンロンを呼び出すことができる。コミックでは世界に1つずつしかない設定だったが、「ドラゴンボールオンライン」ではいくらでも存在して、意外と簡単にシェンロンを呼ぶことができる。

 PvP要素としては天下一武道会が用意されている。街に設置された「ランクバトル探索機」というオブジェクトをクリックすると、レベルにあった対戦相手を自動的に探し出して対戦できる。1対1から最大5対5のチーム戦までプレイでき、勝利した際の報酬としては賞金、コスチュームなどが獲得できる。

 最後に溜めた気「RPポイント」を使いHTBスキルも使える。HTBスキルとは一般攻撃にノックダウンや攻撃力アップ、マナの使用量の減少といった特殊な能力が加わったものだ。どのタイミングで、どのHTBスキルを選ぶかが重要で、戦闘のバリエーションを出していた。


【スクリーンショット】
戦闘ではコミックのように効果音の文字が出てきた。コミックのテイストを常に味わえるような工夫がされている
天下一武道会は自動マッチングシステムで、キャラクターのレベルにあった相手を探してくれる



■ レベル30には成人に成長し、レベル50からは「スーパーサイヤ人」に! キャラクターの成長、変身システムに注目!!

亀仙士を転職してくれるNPC「新亀仙流長老」。「クリリン様の志を受け継げる者を探さなきゃ……」というセリフをしていた。クリリンの弟子だろうか?

 キャラクターのクラスも原作に即したものとなっている。人間族は「ジャン拳」や「狼牙風風拳」などの格闘系のスキルを使う「武道家」と、「かめはめ破」や「気功砲」といった気の攻撃を使う「気功士」にわかれ、武道家はレベル30のマスタークラス選択で拳で戦う格闘家と剣を使う剣術士に枝分かれするといった具合だ。

 ナメック族は原作の神をモチーフしたクラス「龍族」と、ピッコロをモチーフした「戦士」になっている。ただ、魔人族は原作では魔人ブウ1人しかなく、クラス分け「大魔神」と「イ魔人」で、完全にオリジナルの設定になっている。特に魔人族の場合は「ぼやぼやとドドドン」(異常状態「混乱」をかける)、「弾け弾け!オラオラ」(気功弾を反射)といったあたかも魔人ブウをモチーフにしたユニークなスキルが用意されている。

 第2次CBTではレベル30からのプレイができた。レベル30では転職ができ、転職を終えるとキャラクターは子供キャラクターから背の大きい成人キャラクターへ変化する。転職までのクラスは下の通りだ。人間の未実装クラスに「メカニック」もあるということで、下記で全部ではないようだ。なお、日本語の表記は、韓国語バージョンの用語を単純に日本語に置き換えたもので、日本での表記は変わる可能性がある。あくまで参考程度に留めておいて欲しい。

    【人間族】
    ・武道家
    マスタークラス:格闘家 素手を使用
    マスタークラス:剣術家 剣を使用
    ・気功士
    マスタークラス:鶴仙士 鶴仙流を使用
    マスタークラス:亀仙士 亀仙流を使用

    【ナメック族】
    ・龍族
    マスタークラス:デンデン道士 強化魔法、ヒーラー
    マスタークラス:ポコ道士 魔法攻撃
    ・戦士
    マスタークラス:魔界戦士 攻撃特化接近攻撃
    マスタークラス:魔道戦士 防御特化接近攻撃

    【魔人族】
    ・大魔神
    マスタークラス:グレンマ 異常状態回復、防御魔法
    マスタークラス:ウルティマ 強化魔法、トリック
    ・イ魔人
    マスタークラス:カルマ ノックバック攻撃
    マスタークラス:プラズマ バランス型

 レベル50からは変身スキルが使えるようになる。人間族の場合、「スーパーサイヤ人」になり、ナメック族の場合、巨人のように体が巨大化する「巨身術」が使用でき、魔人族の場合、コミック「ドラゴンボール」で“無邪気なブウ”から分離したやせ形の「純粋魔人」になれる。

 変身するとキャラクターのビジュアルが変化して、ステータスが上昇して、変身モード専用のスキルが使えるようになる。変身スキルはリアル時間で数時間に1度だけ使用できる文字通りの必殺技という扱いになっている。レベル50以降の天下一武道会がどのような形になるのか非常に楽しみだ。

 「ドラゴンボールオンライン」はコミックの要素をゲームの中に上手く溶け込ませた作品だ。ゲームをプレイするうちに、何度もコミックのエピソードを思い出して、「ドラゴンボール」ファンには満足できる作品に間違いないだろう。「G-Star 2009」の試遊台を見ても、スキルをひとつひとつ確認しながら、長時間プレイするユーザーも多かった。今後の展開に期待したいところだ。

【スクリーンショット】
各種族の転職後のキャラクター。人間族の「スーパーサイヤ人」(左)、ナメック族の「巨身術」(中)、魔人族の「純粋魔人」(右)
レベル30で「カリンの森」で転職クエストを行なうことができる。「カリン塔」にあがって、カリンの試練を乗り越えると成人キャラクターになった。試練はコミックの「聖水」を奪うものとは少し違い、「聖水」を飲んで次々と登場するカリンに勝つことである

COPYRIGHT BY (C)AKIRA TORIYAMA・BIRD STUDIO/SHUEISYA INC. (C)DBO PROJECT CREATED & DEVELOPED BY NTL, PUBLISHED BY CJ Internet

(2009年 11月 29日)

[Reported by DongSoo“Luie”Han ]