マイクロソフト、「Xbox 360 Media Briefing 2009」を開催
「ロスト プラネット 2」、「N3II」など最新情報を公開


9月2日 発表


坂口城治氏

  マイクロソフト株式会社は9月2日に都内で発表会「Xbox 360 Media Briefing 2009」を開催した。会場には、ホーム&エンターテイメント事業本部 Xbox マーケティング本部長の坂口城治氏が出席。ハードウェアの価格改定と、今週以降に発売予定の新作について説明を行なった。

 まずは、速報でもお知らせしたハードウェアの価格改定について詳細をお届けする。マイクロソフトは「Xbox 360 エリート」の新パッケージ版を9月10日より29,800円で発売する。同梱物は、Xbox 360本体(ブラック)、120GB HDD、ワイヤレスコントローラー(ブラック)、ヘッドセット(ブラック)、コンポジット AV ケーブル、LANケーブル、ACアダプター、取扱説明書、単三乾電池(試供品)2本。HDMI AV ケーブルとD端子 HD AVケーブルを同梱した従来パッケージの「Xbox 360エリート」も29,800円に値下げされるが、在庫がなくなり次第販売終了となる。

 このほか、60GB HDDを搭載したスタンダードモデル「Xbox 360(60GB)」はオープン価格に変更され、従来パッケージの「Xbox 360 エリート」同様、在庫がなくなり次第販売終了となる。周辺機器「Xbox 360 ハードディスク(60GB) LIVE パック」は9,975円、「Xbox 360 メモリーユニット(512MB)」は3,150円にそれぞれ値下げされる。

 「Xbox 360 エリート」が順次新パッケージに切り替わり、「Xbox 360(60GB)」がディスコンされることで、今秋以降のXbox 360ラインナップは、ソフト同梱などの特別なパッケージを除き、「Xbox 360エリート」とHDDを搭載しない廉価パッケージ「Xbox 360 アーケード(19,800円)」のふたつに整理される。従来のXbox 360本体ラインナップは、普段ゲームになじみがない層には一見してわかりづらい面もあっただけに、「Xbox 360 エリート」を事実上のスタンダードモデルに据える今回の施策は“理にかなったもの”といえる。


【Xbox 360 エリート】【Xbox 360 アーケード】
【Xbox 360 ハードディスク(60GB) LIVE パック】【Xbox 360 メモリーユニット(512MB)】

価格改定とラインナップの整理で、既存ユーザーはもとより初見のお客さんに対する敷居も下げていく。日本市場における大きな巻き返しを期待したい


  Xbox 360の販売状況については、2008年7月から1年間だけでも全世界で1,120万台を販売。累計販売台数は、2009年6月末で3,140万台になるという。Xbox LIVE会員数も着実に増加しており、2009年1月時点で1,700万人、約半年で300万人の新規会員を獲得し、2,000万人を突破したという。2009年1月~8月に発売されたパッケージタイトルは、計61本。坂口氏によれば「今後1年間で、過去最高となる100タイトル以上のパッケージタイトルをリリースする」としている。


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved



■ 2009年秋以降に発売予定の新作ラインナップ

コナミ「NINETY-NINE NIGHTS II」

 前作はマイクロソフトから発売されていたファンタジーアクションゲーム。続編となる今作は、KONAMIから発売される。

 混沌と平和を繰り返す世界に突如あらわれた闇の軍勢に、ただひとり戦いを挑む超戦士の活躍を描く。会場では、超戦士や異形の者たちが大軍勢をなぎ払っていく姿や、巨大な魔物を相手に激しく戦うトレーラーが公開された。

  “受け継がれる命”を主題にした骨太なストーリーが、キャラクタ、オーブを中心とする世界観を軸に展開されるという。発売日など詳細は明らかにされなかったが、前作のファンはもとより、各方面から高い関心が寄せられそうだ。発売日、価格ともに未定。




(C)2009 Konami Digital Entertainment



カプコン「ロスト プラネット 2」

  極寒の星「EDN-3rd」を舞台に、未知のエネルギーT-ENG(サーマルエナジー)を求め戦いを繰り広げ、ワイヤーを使っての移動をはじめ、マシンガンやレーザーなどの銃器やロボット兵器バイタルスーツ(VS)を駆使してエイクリッド(AK)や敵対勢力などの敵を倒していくアクションシューティング。

 本編はもとより、前作で好評を博したマルチプレイをさらに強化。4人協力プレイでAKと戦う様子は、まるで協力しながらモンスターを狩るよう(坂口氏)だという。会場には、ディレクターを務める株式会社カプコンの大黒健二氏が登場。本作について説明を行なった。

 プロデューサーを務める竹内潤氏のビデオレターによれば「開発状況は、おかげさまで非常に好調に進んでおります。みなさまにはなんとか、寒い時期、冬頃にはお届けできれば」といい「体験版も先だって配信が始まりましたが、(ダウンロード数は)バイオハザードに勝るとも劣らない非常に良い数値とうかがっております。こちらもあわせてお楽しみいただければと思います。なお、TGS 2009でも4人協力プレイが体験できます。くわえて、16人マルチプレイもご用意させていただいております。TGS会場では8人での体験となりますが、ぜひおこし頂いてマルチプレイを楽しんでいただければと思います」とコメントした。

 会場では、カプコンスタッフによる4人協力プレイが披露された。使用されたのは、初公開となるエピソード2の町ステージ。「ロスト プラネット 2」は、エピソードごとに違う主人公と部隊が登場するオムニバス形式が採用されている。これにより、ストーリーや世界がさまざまな角度から楽しめるという。

 市街地ステージは、遮へい物などカバーリングが重要になってくるといい、巨大なシールドで攻撃を受け止め、後方の味方をサポートする様子を実演。同ステージに登場する巨大な列車砲は、ゲーム全編を通じてキーポイントになる存在だという。協力プレイは、列車砲を奪うのが最終目的。だが、突如出現した竜のような超巨大生物(ボスキャラ)が飛来し、現場を大混乱に陥れる。大黒氏によれば、従来のゲームではイベント形式をとっていたが、「ロスト プラネット 2」ではなるべくシームレスにやるよう心がけているという。

 「『ロスト プラネット 2』のボスは、一言で“とにかくデカイ!”。ファーストインパクト重視で作っています。このボスは、デカイうえに、さらに速い。4人のチームワークがより要求される」という大黒氏。「作り方の方向性としては、こうすればいい、ああすればいいというような“決められた作り”ではなく、遊び場。道具、場面など、こういったものを数多く用意して、選択肢を増やす。そうすることで、4人でマッチングするたびに、それぞれ違う化学反応を楽しんでもらう。そういったコンセプトでオンラインは作っている」といい、スクリーンでは、ドライバーのほかガンナーふたりが同時に搭乗できる“3人乗り”VSで戦う様子など、前作をプレイした人ならずともゾクゾクするシーンが立て続けに披露された。

 会場のバージョンでも強烈なインパクトだったが、大黒氏によれば「まだまだ開発中のROMですので、これからもっともっと完成度をあげていきます」というから驚き。TGSブースでは、掛け値なしに“トップクラス”の注目度となりそうだ。発売日、価格ともに未定。


「自分でいうのもなんですが、非常に良いゲームに仕上がってきている」という大黒健二氏CEDEC 2009で公演があるためプロデューサーの竹内氏はビデオレターで登場会場2Fには現在Xbox LIVEで配信中の体験版を使った試遊台が設置されていた


(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.



■ 会場で発表された新作(マイクロソフト)

 会場ではマイクロソフトから発売される予定のタイトルがいくつか発表された。新しいトピックとしては、8月中旬に欧州で開催された展示会「gamescom」で発表された「Fable III」が正式に日本で発売されることが決まったことなどが挙げられる。ただし、それ以上の情報はなく、発売日や価格については後日改めて発表される旨が告げられた。

 この他にもE3で発表となった「Alan Wake」、「ライオットアクト2」、そして「Borderlands」などのタイトルの日本での展開が発表された。

【Alan Wake】
深い心理要素と巧みなプロットにより、未知のストーリーを体験するアクションサイコスリラー。発売日、価格ともに未定。


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

【Borderlands】
シューティングにRPG要素が加わったタイトル。多彩な武器を組み合わせながらミッションをクリアしていく。発売日、価格ともに未定。


(C)2009 Gearbox Software, LLC. All rights reserved. Published and distributed by 2K Games under license from Gearbox Software, LLC. Borderlands is a trademark of Gearbox Software and used under license. 2K Games and the 2K Games logo are trademarks of 2K Games in the U.S. and/or other countries. Gearbox Software and the Gearbox logo are registered trademarks of Gearbox Software, LLC in the U.S. and/or other countries.

【Fable III】
前作の最終章から50年後。主人公は前作の英雄の子。統治者として、自分の判断で領土をコントロール。選択次第で王国を破滅に導くことも……。発売日、価格ともに未定


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

【Forza Motorsport 3】
1080P、60フレームを実現。外観から内装まで完璧に再現したグラフィックスはもちろん、前作で好評を博したシミュレーターとしての精度がさらに向上。カスタマイズなどありとあらゆる機能が飛躍的にパワーアップ。10月22日発売予定で、価格は7,140円


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

【Halo 3:ODST】
「Halo」シリーズの最新作。Haloシリーズの伝説の戦士「マスターチーフ」が、コヴナントを追い南アフリカのニューモンバサの地へ帰還する一方、UNSC (国連宇宙司令部) の軌道降下特殊部隊 ODST (Orbital Drop Shock Trooper) がこの地で体験した、地球の運命を暗示させる驚愕の事実に直面するストーリーを綴った物語。シリーズの位置づけとしては「Halo 2」と「Halo 3」の間をつなぐストーリーとなっている。9月24日発売で、価格は7,140円。「ジョンソン上級曹長」アンロックコードやワイヤレスコントローラーなどが同梱された初回限定版コレクターズパック(オープン価格)も同日発売


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

【Halo Legends】
7月23日にサンディエゴで開催されたイベント「Comic-Con International」で公開された新プロジェクト。「Halo」シリーズの世界のさまざまな時代、テーマ、キャラクタを表現した一連のストーリーがアニメショートフィルムで展開される。ワーナーホームビデオから日本を含む全世界での発売が決定。なお、本エピソードの一部は、発売に先駆けてXbox LIVE内チャンネル「Halo waypoint」でプレビュー配信が予定されている。「Halo waypoint」は、同シリーズの最新情報を配信するポータルサイトで今秋開設される予定


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

【ライオットアクト2】
特殊エージェントとなり、自らの手で悪党どもに制裁を加えていく箱庭アクションの続編。より広大になったパシフィックシティ、 前作以上のアクションと爽快感、対戦、協力プレイと盛りだくさんの内容。発売日、価格ともに未定。


(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.



■ 会場で発表された新作(3rd Party)

【メタルギア ソリッド ライジング(コナミ)】【キャッスルヴァニア ~ローズ・オブ・シャドウ~(コナミ)】【鉄拳6(バンダイナムコゲームス)】
ジャンル:ライトニング・ボルト・アクション。発売日、価格ともに未定ジャンル:アクションアドベンチャー。2010年発売予定。価格は未定ジャンル:3D対戦格闘アクション。10月29日発売予定。価格は8,379円
【FIFA10 ワールドクラスサッカー(エレクトロニック・アーツ)】【ベヨネッタ(セガ)】【End of Eternity(セガ)】
ジャンル:スポーツ。10月22日発売予定。価格は7,665円ジャンル:クライマックス・アクション。10月29日発売予定。価格は7,980円ジャンル:RPG。2009年発売予定。価格は未定
【スプリンターセル コンヴィクション(ユービーアイソフト)】【アサシンクリードII(ユービーアイソフト)】【デッドライジング2(カプコン)】
ジャンル:アクションステルス。2010年発売予定。価格は未定ジャンル:ソーシャルステルスアクション。今冬発売予定。価格は未定ジャンル:ゾンビパラダイスアクション。発売日、価格ともに未定




■ Xbox LIVE アーケード「JOY RIDE」

 坂口氏によれば、現在日本で配信中のタイトルは、2009年9月2日の時点で177本。日本累計ダウンロード数の上位3タイトルは、2009年8月末現在で、1位「Bomberman Live」、2位「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム Ver.5.66」、3位「Castle Crasher」だという。会場では、E3で発表されたレースゲーム「JOY RIDE」が紹介された。

 「JOY RIDE」は、ユーザーのアバター自身が主人公で登場するコミカルなレースゲーム。ゲーム本体を無料で配信し、コースやクルマなどのコンテンツを有料配信するアイテム課金体系を採用。PC用ネットゲームでは普遍的な手法だが、コンシューマではどのように受け止められ、利用されるのか気になるところだ。配信日、価格ともに未定。




(C)2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

(2009年 9月 2日)

[Reported by 豊臣和孝]