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【スマホアプリ今日の1本】「きせいちゅうどく」閲覧注意のひとネタ

あまりにも異形。奇怪極まる寄生虫アプリがここに見参!

4月25日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

「きせいちゅうどく」の3大ポイント

・寄生虫たちのセリフはセンス抜群!
・マンガ「ジョジョ」のパロディがあちこちに
・放置ゲーゆえの単調感があるのが残念

 ゲーム業界に奇作怪作は数あれど、今回紹介するのは寄生虫をテーマにしたアプリ、その名もAndroid/iOS「きせいちゅうどく」(配信はGiz)である。いったい、誰かプレイする人がいるのかというほど異形すぎるテーマであるが、今回は、タイトルを見た瞬間にいったいどのようなゲームなのかが気になって気になって夜も眠れず夢にまで寄生虫が出てきてしまった(実話)筆者が、引き寄せられるようにインストールした本作を紹介していきたい。

いきなり「アンインストールするな」というメッセージが表示されるあたり、破天荒さが感じられる
人間の体内で不気味にうごめく寄生虫たち。背景の人体も非常にグロく、全体的におどろおどろしい雰囲気が漂う

 本作の主人公はタイトルからもわかる通り、さまざまな種類の寄生虫。ディープな寄生虫マニアがメインターゲット……かどうかはわからないが、筆者のように怖いもの見たさでプレイしようとする人たちをも狙った作品と言えよう。

 システム的には、放置系ゲームの1種に数えられる。人体や水中、動物の身体などに生息する寄生虫やその卵を、タップして潰していけばいい。寄生虫や卵は最大で10体まで出現し、潰しても一定時間が経過すると新たに生まれてくる。ステージに設定されたノルマと同じ数の寄生虫や卵を潰せば、そのステージはクリアだ。

 本作の魅力は、なんといっても寄生虫……なのかもしれないが、正直に言うと、寄生虫そのものにはさほど魅力を感じなかった(ただただ気持ち悪い)。むしろ筆者が感心したのは、随所にちりばめられているユーモアのセンスだ。

 まず、ゲームの中心となる寄生虫たち。擬人化というにはあまりにも異形のため(笑)、画面写真だけ見るとキモさしか感じないかもしれないが、実際のゲームでは寄生虫たちがしゃべる。この内容が非常にユーモラスなのだ。

 たとえば、ゲームのチュートリアル。蟯虫がゲームの進め方を教えてくれるのだが、「おい、まて。アンインストールするなよ」などと、自らのキモさを自覚しているような、思わず吹き出してしまいそうなセリフをほざく。

 ステージを開始する前の寄生虫同士の掛け合いでは、アニサキスが「毎日プレイしないと、お前に寄生するからな」と言ってくるし、さらに極めつけは「たまには課金してくれよ」とダイレクトに課金までお願いされる(笑)。これらのセリフのおかげで、寄生虫たちがキモいだけでなくキモかわいくも見えてくるから不思議だ。

 また、「ジョジョの奇妙な冒険」のオマージュがあちこちに見られるのも印象的で、次のステージに進むときに表示される「To Be Continued」と書かれた矢印は漫画そのもの。そのほか、ゲーム中にときおり現われる「祭」の文字が刻まれた仮面も、第一部、第二部のキーアイテムだった石仮面を彷彿とさせる。だから何が変わるというわけでもないのだが、開発者がかなりのジョジョ好きであるということは理解できる。

 思っていた以上に楽しませてくれる(笑わせてくれる?)作品であったが、やはり放置ゲームゆえの宿命とも言うべきか、単調感があるのは否めない。全般的に寄生虫を潰すパートしかないため、やむを得ない部分もあるとはいえ、もう少しメリハリがあってもよかったのではないかと思う。

 なお後半は、ステージクリアのノルマがやや高めに設定されている。ガチでやり込むタイプのタイトルではないが、話のネタに1度はプレイしておきたいゲームだ。

ステージをクリアするたびに、出現する寄生虫の種類が増えていく。画面の下側に表示されている矢印にも注目(笑)
新種の寄生虫をはじめて潰したときには、その寄生虫に関するうんちくを見ることができる。なかには実生活で役立つものも?
【スクリーンショット】

(平平平平)