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体感型の近接戦闘がアツいHTC Vive注目作「RAW DATA」
銃、刀、弓など多彩な武器。2人協力プレイで敵をなぎ倒す!
(2016/3/15 17:36)
GDC 2016会場内に設営されたVRゲーム体験コーナー「VR Lounge」。合わせて10タイトルの最新VRタイトルがプレイアブル披露されていたこの一角で、非常にコアゲーマー向けの1作をプレイすることができた。
独立系スタジオSurviousが開発する「RAW DATA」は、迫り来る殺人アンドロイドの群れを2人協力プレイでなぎ倒してしていくHTC Vive専用の体感型ディフェンスアクションゲームだ。両手に握ったSteamVRコントローラーをフル活用してのゲーム性は、非常にスポーティでしかも多彩。HTC Viveオーナーには必携タイトルのひとつになりそうな雰囲気をバリバリに感じることができた。
近接戦闘特化型のゲーム性がVRコントローラーのポテンシャルをフルに引き出す
「RAW DATA」の基本的なゲームルールはごくシンプルだ。ステージは固定で、プレーヤーはマップ中央の陣地に立ってプレイ。次々に現われる敵の殺人アンドロイドを、あらゆる武器を駆使して撃破・撃退すれば勝利。一通りの敵が片付くと、次のウェーブへ進むというものだ。
本作がユニークなのは、ゲームデザイン的に2人プレイを前提としていることと、銃で撃つより殴ったほうが早いような近接戦闘が頻繁に発生するゲーム性だ。そしてこれがHTC Vive付属のVRコントローラーを使ったプレイに最高の相性の良さなのである。
プレーヤーは2本のVRコントローラーを握ってあらゆる動作を行なう。腰に手をやってコントローラーをぐっと握るとハンドガンを取り出すことができ、背中に手をやってコントローラーを握ると刀を取り出すことができる。これが本作の基本装備で、片手剣・片手銃や、両手拳銃あるいは刀の二刀流など、装備の組み合わせの自由度が広い。
ちなみにこの「ぐっと握ると武器を持つ」という操作は、HTC ViveのVRコントローラーのサイドボタンによって実現されている。これが少し抵抗が強いボタンなので、わりと意識して力を込めないと反応してくれない。慣れるまでは力加減がわからず、余計に力を込めてプレイしてしまうので疲れやすい。この点については今後改善の余地があるかなと思えた部分だ。
それはさておき、本作で特に面白いのが刀を使ったプレイだ。近づいてきた敵を一刀のもとに切り捨てることはもちろん、敵が撃ってくる光線弾を刀身で弾き返し、跳弾で敵を倒すといったフォースに満ちたプレイも可能。プレイ開始から数分でもう気分はスーパーヒーローだ。ハンドガンを撃ちまくり、撃ち漏らした敵は刀で切り捨てる。なぎ倒される敵の動きも相まって、すごい爽快感だ。
ステージが進むと新たな武器が登場してくる。ショットガンは両手で使う武器で、VRコントローラーを使って実際にコッキング動作をすることで次弾を装填する。1発撃つのが大変な代わりに威力が非常に高く、直撃すれば敵が派手に吹っ飛んでくれるのがいい。この手応えを求めてわざと敵を近距離まで引き付けるような遊びに発展する塩梅だ。
更に面白かったのが、その後のステージで登場するコンパウンドボウを使ったプレイ。リアルの弓を撃つ動作と同じに、両手を使って弓を引き絞り、片手をリリースして弓を撃つ。いわゆる照準動作が、自分の肉体の動きそのものから生まれてくるのが非常に面白い。弦を引く方向を微妙に変えて敵の動きに合わせた射撃を行なうなどのテクニックが自然にできるようになるのだ。
こういう「面白い武器」を楽しみながらプレイしていると、気がつけば敵の突破を許してしまうシーンもでてくる。そこで頼りになるのが、オンラインで繋がった協力プレーヤーの存在だ。全方位から迫り来る敵に対し、互いに背中を預ける形で戦い、一方の味方がピンチとなれば、振り向いて助勢することもできる。
本作は多彩な武器の扱いをマスターするところから、2人協力によるプレイを洗練させていくところまで、非常にやりこみがいを感じるVRゲームだ。プレイ中は常に射撃をしたり、攻撃を交わしたりで全身を使うことになるため、10分ほどのプレイですっかり体も熱くなってしまった。身近な友達とプレイできれば非常に盛り上がること間違いなしだ。
本作はHTC Viveのローンチに合わせ、Steam上で販売される予定だ。HTC Viveオーナーの皆さんにはぜひゲームライブラリの1本に加えてほしい出来栄えである。