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「ディビジョン」、PS4版クローズドβテストレポート

オフラインとオンラインが絶妙にリンクしたゲームデザインが熱い!

1月28日18時〜2月2日20時 CBT実施(Xbox One)

1月29日21時〜2月2日20時 CBT実施(PS4)

価格:
8,400円(税別、PS4/Xbox Oneパッケージ)
7,500円(税別、PS4/Xbox One/Windowsダウンロード)

 ユービーアイソフトは、オンラインRPG「ディビジョン」のXbox One版/プレイステーション 4版のクローズドβテスト(以下、CBT)を、1月28日〜2月2日に実施した。公式発表時は2月1日までの予定だったが、会期中に24時間の延長が決定したため、終了日が2月2日となっている。

 日本国内では本作の早期予約をしたユーザーが対象で、専用のシリアルコードでクライアントをダウンロードしてプレイする形となった。CBTはオンライン専用で、ゲームをプレイするにはXbox LIVEゴールドメンバーシップ及びPlayStation Plusへの加入が必須となっていた。

 今回はPS4版のCBTに参加し、実際にゲームをプレイすることができたので、その内容などについてお届けしていく。なおプレイしたのはCBTバージョンのため、ゲーム中の仕様や画面表記などが製品版で変わる可能性もあるのでご了承いただきたい。

実際の街と同じ位置関係で再現されたオープンワールドのNY

このCBTではプレーヤーは男女両方を選べ、顔つきには3種類があり、それがランダムで選択された

 ブラックフライデーで賑わうニューヨーク(以下、NY)。この街にウイルス兵器がばらまかれ、それによるパンデミックが発生した。荒廃してしまった街で発生するさまざまな事件に対応すべく、プレーヤーは軍隊とは別の精鋭で組織された「ディビジョン」のエージェントとして、負傷した仲間のフェイ・ラウとともに降り立っていく、というのが本作のストーリーだ。

 このCBTバージョンでは、プレーヤーがマンハッタン島に作られたキャンプへと降り立つシーンから始まり、簡単なチュートリアルを経て巨大なオープンワールドのNYへと旅立っていく。マップは行ける部分が限られていて、ストーリーにまつわるミッションを1つだけプレイできた。後述するオンラインフィールド「ダークゾーン」も部分的ながら解放され、その中で本編と同じルールでのオンラインプレイができるようになっていた。

 ゲームプレイを始めてまず目を見張るのは、目の前に広がる雪景色のNYだ。本作は開発陣の現地でのロケーションにより、NYの街並みの雰囲気をかなり忠実に再現している。もちろん全てを再現しているわけではないが、いくつかの著名なランドマークはゲームにも登場していて、その位置関係も正確だ。現実のNYに行ったことがある人なら、地図を見なくてもランドマークにたどり着けるのではないだろうか。

 プレーヤーの拠点となる作戦基地はマンハッタン島西寄りの中央郵便局で、その向かいにあるマディソン・スクエア・ガーデンは、このCBTバージョンでプレイできる唯一のミッションの舞台となっている。ダークゾーンの中央にはエンパイア・ステート・ビルが建っていて、こちらでは荒廃したブロードウェイの真ん中で銃撃戦を繰り広げられるというわけである。

 映画などでもよく見る現実感のある街並みながら、パンデミックによるパニックの後の様子は凄惨を極めている。何割かは雪で隠されているものの、ストリートには無数の死体が転がり、放置された車が列をなし、火災が発生している建物などもある。リアルでありながら、非日常的なオープンワールドのNYは、プレーヤーの好奇心を大いに刺激してくれる。

荒廃した街に放置されたものが、本作のカバーアクションにおける重要な遮蔽物となる
街には昼と夜が存在し、天気もリアルタイムで変わっていく。雰囲気だけでなく、射撃もままならないほどの大雪が降ることもある
マンハッタンはかなり広く、足での移動はやや時間がかかる。要所へのファストトラベルもできるが、簡易的な移動手段もあればいいなと思った
CBTでプレーヤーが移動できた範囲は、濃い赤ラインで表示された部分。薄い赤ラインはダークゾーンを表している

崩壊したNYで暗躍する敵襲団との戦いが繰り広げられる

カバー時はその後の操作によってプレーヤーがどう動くのか、ナビゲーション用のラインが表示される親切設計だ

 そんなオープンワールドのNYで展開するゲームは、手持ちの武器を切り替えて敵と戦っていく、サードパーソンのアクションシューターとなっている。戦闘時は銃撃するだけでなく、遮蔽物を利用してカバーアクションを行なっていく。

 RPGを謳う本作は、遭遇する敵と戦って倒すことで経験値を得てレベルを上げていき、HPが増えたり、使えるスキルが増えたりするほか、強い装備品を身に付けられるようにもなり、そうすることで敵に対してより有利になれるという仕組みだ。

 NYの街には、この混乱に乗じて現われたいくつかの敵集団が存在していて、各所で犯罪行為を繰り返している。彼らとはストーリーが展開する「ストーリーミッション」や、「エンカウント」、「サイドミッション」といったものとは異なるミニミッションで戦うことになるほか、移動中に特定の場所で遭遇することもある。遭遇はランダムに発生するようで、このあたりはオープンワールドのゲームシステムに準じている。

CBTでは人質になった医師を救出するストーリーミッションのみがプレイできた。クリア後は難易度を変えて再チャレンジも可能だった

街中では、その場で過去に何が起きたのかがわかる「ECHO」が見つかることもある。バックストーリーを知る重要な要素で、この「ECHO」を探していくサイドミッションもある

 遭遇する敵はいくつかのグループに分かれていて、その特徴も異なっている。さらに同じグループ内でも持っている武器に準じた多彩な攻撃方法を持っているので気を抜けない。こちらが同じ場所で撃っていれば、グレネードが飛んできたり、バットなどを持った打撃専門の敵が死角から襲ってきたりすることもある。また彼らもプレーヤーと同様に、遮蔽物を使ったカバーアクションを行なってくるので、こちらもそれに応じた立体的な戦い方をしなければならない。

 グレネードを投げてくるなど、特別なタイプの敵にはアイコンが表示される仕様で、マップの凡例を見てみると、こうした敵のタイプは12種類いることがわかった。彼らが連携を取ってくるようなミッションなどでは、地形やスキルなどを使った高度な戦術が必要となりそうだ。

 なお自由に行き来ができる本作のシステムにおいて、マップ上のエリアの境界には推奨レベルが表示されていた。このCBTでは行ける範囲が限られていたので、あまり気にする必要はなかったが、製品版ではプレイの指標になるだろう。

プレーヤーを自分好みに育てていくRPG的な要素が面白い!

 本作では多くの敵に対し、少数精鋭で戦わなくてはならない。そこでプレーヤーを優位に導いてくれる要素が、スキルや装備品の存在だ。

 スキルとはL1とR1のボタンにアサインできるエージェント独自の特殊能力で、「医療」(回復、補助系)、「技術」(攻撃系)、「防衛」(防御系)のそれぞれのカテゴリ別に分かれ、使用すると内容に応じた恩恵をもたらしてくれるものだ。ファンタジーRPGで例えるなら「魔法」的な存在で、その場で効果があるものと、一定時間持続するものがあるようだ。

 スキルは、前述のプレーヤーの拠点である作戦基地において、対応する施設をアップグレードすることで解放されていく。アップグレードのためにはミッションクリアなどの報酬で入手する「物資」が必要で、一旦スキルを解放した後はいつでも装備変更が可能だ。続けてアップグレードしていけば、特定のスキルに付加価値が付く「スキルMOD」なる拡張スキルも解放されていくようにもなっている。

 このCBTでは、スキルMOD除きデフォルトで使える3種類と、医療棟のアップグレードによる1種類の合計4種類のスキルを使用することができた。

 一方の装備品はプレーヤーが装備する武器防具で、こちらはアクションシューターの基本システムになぞられている。武器はサブとメイン、サイドアームの3種類を、防具は部位ごとに6種類を装備できる仕様だ。

 これらは拠点にあるショップから購入したり、敵がドロップしたものを入手したりするのが基本となるが、個体によって性能が微妙に異なるため、収集自体も本作の楽しみの1つとなるだろう。なお製品版では不要な装備品を解体して入手したパーツを使って、新たな装備品を作り出すといった要素もあるようだ。

外観の変更は見た目変わるだけだが、楽しい要素だ。チームで揃いの見た目で揃える手もある

 個人的に面白いと思ったのは、これらのプレーヤーの性能に関わる装備品のほかに、外観だけを変える衣服が用意されていたことだ。この手のゲームでは、装備品の性能と見た目の好みが合わないというジレンマが生じることもあったが、本作では見た目を変える衣服は、装備品とは別カテゴリの「外観」の項目で変更できるので、コーディネート的な部分での遊びも楽しめる。

 服装はミリタリーやアウトドア色の強いものからカジュアルなものまでデザインは豊富で、一般人に紛れ込んで活動するというエージェントの設定にも沿っている。派手な色味のジャケットなど、個性をアピールできるものもあるが、オンラインプレイでは目立つことが不利に働く場合もあるので、若干の注意は必要かもしれない。

 これらのスキルや装備品ををどう選ぶかで、プレーヤーの性能や役割なども決まってくる。どんな戦況でもそつなく戦えるバランスタイプになるか、それとも攻防におけるスペシャリストとなるか、カスタマイズの幅はかなり広く取ってあるようなので、製品版ではぜひ自分のプレイスタイルに合ったキャラクターを作ってみてほしい。

プレーヤーが味方にも敵にもなる「ダークゾーン」

不気味な壁で仕切られたダークゾーン。特定の場所にある検問所から出入りができる
内部にはオンラインのプレーヤーが走り回っている。敵とは動きが違うのですぐわかるだろう

 本作を特徴づける大きな要素として存在するのが「ダークゾーン」だ。ここはNYの中心部に位置する一部分を高い壁で囲った隔離エリアで、その中には通常のフィールドとは異なる空間が広がっている。一般人はもとより、NYで軍事活動をする「JTF」さえも入り込むことのない無秩序エリアで、壁の外以上に多くの敵がうごめいている。またウイルスによる汚染もひどく、マスクなしでは入ることができず、この中で手に入れた装備などはそのまま持ち出すことが禁じられている。

 通常なら入ることはないような場所だが、この中には貴重な装備品を隠し持ったNPCの敵が登場し、プレーヤーはその回収を目的に危険を覚悟で足を踏み入れていくのだ。

 このダークゾーンの内部はオンライン専用のエリアになっていて、自分以外にも多くのプレーヤーが装備品を集めるために敵と戦っている。1人で黙々と戦ってもいいし、誰かが戦っているところに加勢してその場限りの即席チームを組んでもいい。もちろんフレンドやその場にいるプレーヤーとパーティを組んで挑むという定番のスタイルももちろんOKだ。

 ダークゾーンに登場する敵は壁の外よりも数段強く、さらに彼らを倒して得た装備品は前述のとおり、そのままの状態で外に持ち出したり、その場で装備したりすることもできないため、エリア内の特定の場所にヘリコプターを呼んで回収してもらう手間と時間が必要となる。もちろんその手間をかけるだけの性能を持つお宝であり、このエリア内ではそれらを比較的簡単に入手できるというわけである。

敵がドロップする装備品の中でも、色がついたものはレア度が高い。レア度は5段階あるようだ
ドロップした装備品を手に入れると、プレーヤーの腰に黄色いバッグが表示され、他のプレーヤーにも見分けられるようになる
マップ上の回収エリアでヘリコプターを呼ぶと、約1分30秒で現われる。この段階でNPCや別のプレーヤーが襲ってくることもある
ロープに装備品をセットしヘリが去ると回収完了となる。1度に回収できる数は決まっていて、行動が遅いとあぶれてしまうこともある

誰かがローグになると左上のレーダーにドクロマークが表示され、近くにいるときは壁の向こうにいても位置がわかる

 そしてこのダークゾーンでの緊張感をより高めているのが、他ならぬオンラインプレーヤー自身である。同じ目的のもとに活動するエージェントながら、ダークゾーン内では他プレーヤーを攻撃して倒すことで、対象が持っている装備品を奪い取れるという裏切り行為ができる。

 もちろんこうした裏切りはペナルティとなり、攻撃をヒットさせた瞬間から「ローグ」というレッテルが貼られ、そのことはダークゾーンにいる全てのプレーヤーに知れ渡ってしまう。ローグを倒せば対象が持っている装備品を合法的に奪うことができ、さらに賞金も獲得できる(ローグを倒すとその額をドロップする)ため、他のプレーヤーから狙われる可能性が大幅に上がるという、ハイリスクハイリターンな行動だ。

 筆者もすれ違いざまにいきなり背後から殺されたり、装備品をヘリに積み込んでいる最中にその場の全員がマシンガンで撃たれたりしたこともあった。裏切られる方はたまったものではないが、相手はローグになるという大きなリスクを背負っての行動でもあるし、彼らの存在ががダークゾーン内でのプレーヤー相互の駆け引きを面白くしているというのも間違いない。

 実際、CBTでもほとんどローグが現われなかった初日よりも、ローグが頻繁に現われるようになった後半のほうがゲームの緊張感が増し、ダークゾーンに入るモチベーションも上がった。

 MMORPGのPKとは意味合いが異なり、ゲームに組み込まれたルールの1つでもあるので、ときには自身が積極的にローグになってみたり、ローグだけを狩る賞金稼ぎを演じてみたりするのも面白いかもしれない。

 ちなみにローグのレッテルは、相手を撃つだけなら20カウント、相手を倒すと80カウントの間表示されるようになっていた。NPCとの戦闘中、誤射したときにローグとなってしまうこともあったが、レッテルが消えるまで無闇に撃ったりしなければ、ほとんどの相手は誤射だとわかってくれる印象だった(もちろんローグになった瞬間、撃ってくるようなプレーヤーも少なからず存在した)。

ソロで進める本編とオンラインが融合した絶妙なバランスが好印象

 本作は、オープンワールドのTPSとして見るなら、比較的オーソドックスなゲームデザインながら、そこにRPG要素が組み込まれたことで、ストーリー進行や戦闘へのモチベーションが上がっていて、他の同系の作品とはひと味違う魅力を感じられた。

 そこへ上手い具合にダークゾーンという、本編とは目的が異なるオンラインフィールドを組み込んだことによって、プレーヤーを退屈させず、さらに両者を同時進行していくことでゲームを有利に進められる、というゲームバランスも好印象だった。

 ダークゾーンはルールの設計上、コミュニケーション必須のオンラインゲームなどと比較しすると参加がしやすく、装備やキャラクターの成長で腕をある程度カバーできるので、筆者のように普段あまりオンラインプレイをやらないプレーヤーでも、さほど抵抗なく入ることができた。

 今回のCBTでダークゾーンの様子が変わっていく過程を目の当たりにしている筆者個人としては、製品版のダークゾーンが一体どれほどカオスな状態になっていくのかは楽しみだ。プレイは好感触だったので、あとは約1カ月後の発売を期待して待つことにしたい。

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(稲元徹也)