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原点回帰してライトユーザーにも楽しめる「みんGOL」に!

「New みんなのGOLF」をプレス陣に公開

9月17日~20日 開催(17、18日 ビジネスデー)

会場:幕張メッセ

入場料:当日 1,200円(税込)

SCE JAPANスタジオのシニアプロデューサーである長井伸樹氏(右)、プロデューサーの小番芳範氏(左)

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアが2016年に発売を予定しているプレイステーション 4ソフト「New みんなのGOLF」(以下「New みんGOL」)。先日開催されたカンファレンスで明らかにになった本作だが、その概要についてプレス向けの説明会が開催されたのでご紹介しよう。プレゼンテーションはSCE JAPANスタジオのシニアプロデューサーである長井伸樹氏と、プロデューサーの小番芳範氏が担当した。

 本作のコンセプトはずばり「原点回帰」とのこと。ゴルフとRPG、本作で用意されるオープンフィールドに加えてオンラインマルチプレイなどのサービスを掛け合わせ、今の時代に合わせた新しい「みんGOL」を作り出すのだという。「初代のみんGOLが、PCゲームなどの難しいゴルフゲームが主流だった時代に、ポップでカジュアルな誰でも楽しめるゴルフゲームとして登場したように、今回は自分たちで前作を越えていこうと言うこと」(長井氏)。

 本作のターゲットとしてイメージしているのは、これまで「みんGOL」をプレイしてきたユーザーだけでなく、その底辺を広げてライトなプレーヤーを増やすこと。「『みんGOL』がシリーズを追うごとに、ファンをターゲットに作られてきたのは否めない。今回はゴルフゲームを知らない人や、ゴルフの知識がない人でも、ぱっと手にとって楽しめるゲームにしていきたい」(長井氏)という。

 そこで今回のコンセプトは「誰でも、じぶんなりのみんゴルファー人生を楽しめる場」とのこと。従来にあった、ゴルフ大会への参加などアスリート型のプレイはもちろんのこと、コース上で開かれるイベントや、釣りなどゴルフ以外の楽しみ方など、コミュニケーションを通じながら、どんな人でも自分なりのみんゴルファーとして成長して、自分なりの楽しみ方を見つけて、みんゴルファー人生を過ごしていけるようにするとのことだ。

 本作の舞台は、シリーズに登場している「スズキ」が、自宅で練習中ダフったときに沸いて出た油田からの収益を惜しみなく注いだ、海の上に作られたみんゴルファーの理想郷であるハイテクリゾート「みんGOLアイランド」。このリゾートの上には、様々なシチュエーションのゴルフコースが用意されている。すべてのコースはインとアウト一体型の9ホールコース。風や天候といった要素以外にも、コースの凹凸もいじることができるので、様々なコンディションのコースを楽しむことができる。

 使用するキャラクターだが、シリーズ初のカスタマイズ機能を搭載。自分の顔に似せてキャラクターを作ってプレイすることが可能になった。服のコーディネートもできるなど、キャラメイクを楽しむことができる作りになりそうだ。

 みんGOLアイランドでの過ごし方だが、これまでのように大会に出て腕を磨くなど、ゴルフアスリート的な過ごし方ができるのはもちろんのこと、釣りやチャットなど、ゴルフ以外の“エンジョイゴルフ”といった楽しみ方も可能。オンラインでつないだら、プレーヤーはまずコースにログインすると、ほかのプレーヤーが楽しんでいる様子を見ることができるほか、「3番ホールでバーディーを取る」など、ログインチャレンジをこなしながらプレイを進めていくことになる。

 9ホールをラウンドするのは当たり前として、1ホールだけ楽しんだり、家の屋根など、普通ではあり得ない位置にティーを置いて遊ぶことも可能だ。ほかにもチームに分かれてどちらが多くバーディーを取れるか競ったりと、広い空間とマルチプレイを生かしたゴルフ体験ができるようになるという。

 なおキャラクターのパラメーターだが、ゴルフをどんどんとやることで上がっていくとのこと。ちなみに本作はオフラインモードでもプレイできるのだが、その際にアップしたパラメーターがオンラインモードに反映させるかどうかはまだ未定とのことだ。

 パラメーターは、たとえば遠くに飛ばせばパワーが、ピンそばにうまく寄せられればコントロールが、といったように、一打一打のショットの内容に応じて変化していく。このため、次はどのように打っていくのかをしっかりと考えながらプレイすることになりそうだ。このあたりはRPG的な要素を含んでいる。

 そして自信が付いたらゲーム内の大会にチャレンジ。大会で活躍していくと、ライバルキャラクターと対戦できるようになったり、次のコースがオープンしたりというのは前作とほぼ同じ流れ。しかし本作から異なるのが、もしライバルキャラクターに勝てなかったとしたら、もう1度自分のパラメーターを上げて再チャレンジできること。コツコツとやっていくことで、よりゲームが進みやすくなるのが特徴だ。

 なお活躍して有名になると、ギャラリーが増えていったりもする。「PS2の時代は書き割りのようにギャラリーを出したこともあったが、PS4になったことでギャラリーをたくさん出せるようになった。見栄えに対する違いが大きい」(小番氏)。

 大会が終了したら、またまったりとゴルフを楽しんでいけばよい。フレンドと気楽なゴルフ勝負をしてみたり、毎日開催されているイベントに参加して、服やギアをゲットしたり、釣り名人を目指してみたり、落ちているボールを拾ってコレクションしてみたりと楽しみ方は様々だ。

 今回の「New みんGOL」について小番氏は「オンラインはこれまでも取り入れてきたが、ゴルフ以外の要素がなかった。また強い人と当たったらイヤだなぁなど、敷居が高い面もあった。しかし本作では気軽にオンラインに繋げて楽しめるものにしたい」と語る。本作では他の人がゴルフをやっているところに入っていくような形でオンラインがスタートする。このため実際のゴルフ場でもそうだが、これから対戦するなど、直接関わる人以外のプレーヤーもたくさんいる状態だ。楽しそうにゴルフをしていると思ったら、その人たちに付いていって回ってもよい。ちなみにコース内の移動だが、カートを使うことも可能だ。

 なお1つのゴルフ場にはシステム的に最大64人までプレイが可能。ただしこれはスペック上の話なので、50人程度を想定しているという。順番待ちはなく、どんどんとプレイしていくことが可能。なおプレイの際には邪魔にならないように、自分の周りのキャラクターなどは消える処理を行なうとのこと。

 またPS4になったことで、9ホールを一緒に表現できるようになったのも本作の特徴。これによって、これまでアンプレイアブルであった場所がプレイアブルになることもあり、例えばほかのコースに打ち込んでショートカットするといった遊びも可能になったそうだ。「広くなったことでこんな楽しみ方もあったのかと、見つけられるのが非常に楽しい。広さを生かしたいろいろな遊びができる」(長井氏)。

 また小番氏は、ゴルフ場にカートがあるから乗りたいよね、池があるんだから釣りをしたいよね、ビルの上に立ってコースをみたら飛び込みたくなったのでスカイダイビングしてみたいよね、など、初めて作ってみたシチュエーションの中でいろいろなところを見てみたら、やりたいことがたくさん出てきたのだという。「ただし何でも取り入れればいいのではなく、ゴルフ場から発展していけると発想に繋がるのかもしれない」(小番氏)。

 最後にファンに向けてのメッセージ。小番氏は「PSP版から『みんGOL』を担当して来たが、今までシリーズを触っている中で1番、大きく変えようという意思がはっきりと現われたものなので、それが1番伝わって欲しいこと。期待してプレイしていただければ、裏切ることはないはず」と語り、長井氏は「この2年弱、『みんGOL』のプロジェクトに関わってきたが、クラップハンズさんの『変えたいんだ、より次の次元に行きたいんだ』という思いが詰まってこのゲームができている感じ。従来のファンの皆様にも絶対に裏切らない作品になると思いつつ、新しい方にも手にとっていただきたい。新しくなった『みんGOL』を多くの人にプレイしてもらいたい」と締めくくった。

(岩泉茂)