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滋慶学園、「プロゲーマー」の商標登録について声明を発表

プロゲーマー文化および業界防衛のための申請。独占の意図は無し。

 日本初のeスポーツ・プロゲーマー業界の人材育成コースを開設した学校法人 滋慶学園 東京アニメ・声優専門学校は、6日、同校が「プロゲーマー」という名称の商標登録を申請した経緯について声明を発表した。

 それによれば、今回の商標登録の申請は却下されることを前提としており、申請が却下されたという前提を作ることにより「プロゲーマー」という名称を誰でも自由に使えることを広く保証するためだという。また、万が一申請が受理され、「プロゲーマー」が滋慶学園の登録商標となった場合でも、独占使用する意向はないとしている。

 同校では、かつて学園が使用していた名称を後から商標登録した他社により使用を差し止められた経験があるという。「在校生・高校生が慣れ親しんでくれていた略称が、突然法的措置によって使用できなくなった事例」の教訓から、今回の防衛的商標登録へとつながった格好だ。

 したがって、今回の商標登録の申請により、既に「プロゲーマー」という名称で活動している関係諸氏にネガティブな影響が及ぶことはないと見られる。

「プロゲーマー」商標登録の経緯について:プレスリリース全文

関係者様各位

2015年7月6日 月曜日
学校法人 滋慶学園
東京アニメ・声優専門学校

「プロゲーマー」商標登録の経緯について

東京アニメ・声優専門学校におきましては、2016年4月入学生向けに、e-sports・プロゲーマー業界で活躍する人材を育成するワールドを開設いたしました。その趣旨としては、「プロゲーマー」の育成のみならず、e-sports のイベントやマネジメント、マーケティングに関わる人材など、e-sports・プロゲーマー業界全体で働く人材を育成することで、日本において e-sports・プロゲーマー業界がさらに発展することに寄与したいと考えております。

この度、「プロゲーマー」という言葉の商標登録の申請をさせていただいたのも、e-sports・プロゲーマー業界が広く一般に発展するための取り組みでございます。

本学園としては、過去に、本学園が使用していた言葉(名称)を後から商標登録された別法人様から、使用している言葉(名称)の取り下げを求められ、在校生・高校生が慣れ親しんでくれた略称が、突然法的処置によって使用できなくなった事例がございました。当然、印刷物などの取り下げ・破棄・関係各所への修正依頼などを強いられました。突然の大人気ない対応に被害を受け、また関係各社様に多大なご迷惑をお掛けする事態となってしまいました。

このような過去の経験に基づいて、誰もが自由にこの「プロゲーマー」という言葉を活用できるように、あえて申請させていただいた次第でございます。

しかしながら、今回の申請は、恐らく却下される予定でございまして、この経緯が、本来私たちが求める結果であって、却下されることで前例ができ、今後新規参入者による妨害、不本意な結果を招くことなく、公用語として「プロゲーマー」という言葉が、使用されていくことを願っております。万が一、申請が通ったとしても、本学園及び学園グループとしても独占の意向はありません。

当然、e-sportsもすでに、商標登録されていることは、ご存知かと思いますが、「e-sports」・「プロゲーマー」という言葉は、これからもっと広く活用されていくべきかと考えている所存でございます。

本当にいつもながらご迷惑おかけして申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い致します。

・本件に関するお問い合わせは、

学校法人 滋慶学園 東京アニメ・声優専門学校
(姉妹校 東京フィルムセンター映画・俳優専門学校)
〒134-0088 東京都江戸川区西葛西 3-14-9
http://www.anime.ac.jp/

(佐藤カフジ)