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大注目のFPS「バトルフィールド ハードライン」オープンβレポート

「ハードライン」独自モード。毎ラウンドの変化が楽しい「ハイスト」。とにかくド派手な「ホットワイヤー」

「ハードライン」独自モード。毎ラウンドの変化が楽しい「ハイスト」。とにかくド派手な「ホットワイヤー」

「ハイスト」のマップ「バンクジョブ」。大きな銀行が舞台で室内戦が主
警察チームが金庫を守る。ルートが複数あり迎撃方向を絞り切れない
バッグを奪って脱出。3つの脱出ポイントのいずれかへ向かう
回収チームの到達まで耐えれば犯罪者の勝ち。しかし守りは固い

 「ハイスト」モードは、犯罪者チームが2つの争奪物を奪って脱出地点へ運ぶという、本作独自のゲームルールだ。このモードは昨年のクローズドβから引き続きの公開となったが、その印象はかなり違ったものに変貌していた。巨大銀行を舞台とする新マップ「バンク・ジョブ」では、息つく間もない接近戦だけでなく、ラウンド毎に大きく変化する試合の流れを楽しむことができた。

 この変化のポイントとなっているのは2つある。ひとつめは、マップが狭いこと。銀行の建物を中心にした街の1角だけがフィールドとなっており、乗り物もなし。完全に徒歩だけで、たいていは銀行内部の狭い部屋や通路内での戦いとなる。

 ふたつめは、犯罪者の侵攻・脱出ルートのパターンが複数用意されていること。2つの争奪物は銀行中央の金庫にまとめて置かれているが、そこにいたるルートとして解錠可能な鉄扉、破壊可能な壁、天井があり、毎回違ったプランでの侵攻が可能。また脱出ポイントはA~Cの3地点があるが、争奪物を持って到達後に回収ヘリがやってくるまで10数秒ほど待つ必要がある上、ヘリ到着後に争奪物が警察に回収されてしまうと、しばらくその脱出ポイントが使えなくなるのだ。そうなると別の脱出ポイントの利用を即座に検討しなければならない。

 それに加えて銀行内には一方からだけ開閉できるドア等もあり、前回使ったルートに行ってみたら封鎖されていた、ということもしばしば起こる。個人としてもチームとしても臨機応変な対応が求められるゲーム性。争奪物はただひとつの金庫に置かれているだけなのに、犯罪者側が柔軟に侵攻ルートを選べるせいで警察側としては守りの要所を絞れるようで絞りにくい。

 といった形で、ラウンドごとに次々と新しいシチュエーションに出くわすのが今回の「ハイスト」モードの特徴と言える。それだけに、繰り返しプレイしてパターンを把握していくことや、このパターンならこの行動が最適という解をひとつづつ見つけていくことが大切だ。小隊を組んだメンバーとの意思疎通も通じ、様々に変化する作戦をチームとして成功させるところに本モードの深い面白さがある。うまくなればなるほど、もっとやりたくなるという感じだ。

狭い銀行内は遭遇戦の連続。ショットガンやサブマシンガンなど接近戦向けの武器が活きてくる
「ホットワイヤー」。箱乗りした車同士で撃ちあう
スピードを上げるほどハイスコア。ジャマな敵は轢いてしまえ!
満員時の汗むささは異常

 今回プレイできたもうひとつのモード「ホットワイヤー」は、マップ中に複数配置された車両を奪い、どれだけ長く乗り回せるかを競うというもの。一体なんのためにこんな戦いをするのかよくわからないゲームルールなのだが、とにかく奪った車両は映画「スピード」よろしく最高速で走せるだけでガンガン得点が入るし、徒歩で歩きまわってもあまり意味がないということで、必然的にチームメンバーはセダンやトラックやバイクに相乗りしてのスピードゲームとなる。

 本作ではスピードが速いだけの非武装車両も、助手席や後部座席に人が乗れば重武装車両と化す。窓から身を乗り出して弾をバラ撒けるのだ。4人乗り車両ならドライバーを除く3人が箱乗りとなり、小銃やグレネードランチャーを撃ちまくる。敵車両とのカーチェイスとなれば、箱乗り同士で火力の応酬。街中を走り回りながらそこかしこで爆発が起き、死体は転がり、破片も飛び散る。異常なスピード感と狂気じみた戦闘様式が醸し出すのは、近年まれに見るレベルのバカゲー感である。

 これはこれで遊びどころがわかってくると結構楽しいのだが、箱乗り同士で打ち合うバカさ加減に慣れてくると早急に飽きがきてしまうのが難点。すくなくとも時間あたりのスコアの稼ぎはとても良いし、車両経験値も得やすいので、本作の車両アップグレードを極めたいプレーヤーは本モードでしばらく頑張ってみるとよさそうだ。

 ハイテンポなバトル、白熱の接近戦、そしてちょっとバカゲーっぽい遊びも搭載する「BFH」は、期待以上に本家シリーズとは全く別のゲームに仕上がってきている。「BF4」と同エンジンならではの映像・オーディオの説得力やダイナミックな試合展開、FPSとしての操作しやすさ、気持ちよさと言った点も含め、今季1番の注目FPSになることは間違いない。3月19日に予定されている製品版の発売がとても楽しみだ。

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(佐藤カフジ)