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【年末特別企画】格安Windows 8.1タブレットは、正直どこまで遊べるのか?

2万円でWindows 8.1 PCが手に入る! ゲーム性能は“価格以上”ながら、遊び方にコツが必要

【Acer Iconia Tab 8 W】

12月12日発売



価格:オープンプライス(実売2万円程度)

 ことの発端はこうだ。日本マイクロソフトが、毎年年末に実施しているメディア懇親会。この懇親会の締めくくりに行なわれるビンゴ大会で、「Acer Iconia Tab 8 W」が特賞として用意されたのだ。

当たってしまった「Acer Iconia Tab 8 W」
iPad miniより数センチほど縦に長いサイズ

 筆者は「おお、とりあえず欲しい」と思った。タブレットはすでにiPadやAndroidタブレットを持っていて、3つも4つも買うわけにはいかないし、「Acer Iconia Tab 8 W」はゲーム性能に特化しているわけでもないので、安いとは言え購入の選択肢には上がりにくい。でもWindows 8.1が動くなら、どんなものかとりあえず使ってみたい。そういう小市民的な心理だ。

 しかし、そうした甘い考えは広報担当者の次の一言で戦慄に変わる。「当選した方はレビューを書いてもらいます」。この年末進行の最中、さらにレビューを差し込むのは何が何でも避けたい。しかも、GAME Watchという媒体特性的に、Xbox OneやSurface Proならともかく、「Acer Iconia Tab 8 W」はほとんど全然まったく関係ないに等しいプロダクトである。ガキではないんだから、何でも欲しがるべきではない。すっかり夢から覚めた筆者、それなりに経験を積んだ記者の勘がここは“逃げの一手”だと告げていた。

 ところがである、結論から書いてしまうと当たってしまったんである。PC Watchや週刊アスキーなど主要なPC誌が早々にビンゴを当てつつも、バッグやタブレットケースを手に若干申し訳なさげにそそくさと席に引き上げていく。やはり皆考えることは同じだ。このタイミングで仕事を増やすことは避けたいのだ。自分のことは棚に上げつつ、「それはズルい!」とヤジを飛ばしていたら、最後の“残り物の福”を見事(!?)引き当ててしまったというわけである。

 何事もポジティブな筆者である。そういうことならば、限られた時間ながら、「Acer Iconia Tab 8 W」でゲームを遊び倒してみようと、仕事の合間を縫ってゲームをダウンロードしては遊び、遊んでは消し、消してはまたダウンロードしてということを繰り返してみた。個人的には遊び倒し方が全然足らなくて、フラストレーションが貯まる内容になってしまったが、そこは年末企画ということで御容赦いただきたい。ぜひご笑納いただければ幸いである。

【Acer Iconia Tab 8 W】

まずは格安8インチタブレットでWindows 8.1がサクサク動く感動を味わう

 ゲーム性能について言及する前に、「Acer Iconia Tab 8 W」のスペックから見ていこう。

 「Acer Iconia Tab 8 W」は、8インチのWXGA(1,280×800ドット)液晶を採用したWindows 8.1タブレットだ。OSにはWindows 8.1 with Bingを搭載。このOS、“with Bing”の付帯表記が、Windows RTやWindows Phone 8.1のような機能特化OS、裏を返せば機能制限型のOSを彷彿とさせるが、Internet Explorerのデフォルト検索エンジンがBingに初期設定されたWindows 8.1のことであり、機能的にはデスクトップやノートに搭載されているWindows 8.1と何ら変わりはない。

 CPUはIntel Atom Z3735G クアッドコア 1.33 GHzで、メモリは1GB(DDR3L SDRAM)、ストレージは32GBのフラッシュメモリー。通信機能はWi-FiとBluetoothで、Wi-Fiの対応規格はIEEE 802.11b/g/n、Bluetoothは4.0。

 アプリケーションは、発売元であるAcer関連のツールや、Evernote touch、Hulu、KingsoftのOfficeぐらいしか入っておらず、基本的にはWindows 8.1のみがインストールされた状態で、ストレージの空き容量は初期時点で17.5GBほど。イマドキのPCゲームは10GB、20GBが当たり前だから、フルスペックのPCゲームはこの時点で諦めなければならない。microUSBポートやmicroSDスロットがあるため、拡張すればその限りではない。

 セットアップは、Windows 8.1 PCのそれとまったく同じで、Microsoftアカウントがあれば、ネットワークなど細かい設定も不要になるので、わずか数分でセットアップが完了する。

 初回起動すると、わずか8インチのタブレットでWindows 8.1が動くことに今更ながらに感動せざるを得ない。しかも、このタブレット、Windows 8.1搭載だからといってSurface Proのように10万円以上もするわけではなく、実売価格で2万円を切る価格で販売されている。Amazonの価格は19,245円!(12月24日調べ)。この価格でWindowsタブレットが買えてしまうことに時代の流れを感じてしまう。

 上記のようにスペック的にはWindows 8.1が動作するギリギリの「Acer Iconia Tab 8 W」だが、Windows 8.1タブレットとして使う分には、十分快適に使える。メール、ブラウザ、ニュース、お天気、Skype、Facebookなどなど何の支障も無く使えた。かつて古いマシンに、最新のOSをインストールしたりすると、重すぎて二進も三進もいかなくなるケースがあり、「Acer Iconia Tab 8 W」もある程度、その類いの“イライラもっさり、OSを更新して後悔した感”を覚悟していたが、まったくそんなことはなく、普段使いできるレベルだと感じた。

 また、日頃Windows環境で作業していると、AndroidやiOSデバイスで同じ作業をした際、UIの違いや、アプリケーションの有無、場合によっては会社や学校が認めていないような場合もあって難儀することがあるが、「Acer Iconia Tab 8 W」は、どこまでいってもWindows 8.1タブレットなので、Windows PCでの作業をそのまま継続することができる。これはとても大きな利点だと思う。

 外装周りは、NVIDIA SHIELDタブレットや、iPad miniなどと比較すると、値段相応といった感じで、外装はプラスチック、ボタンは若干ペコペコするが、フルスペックのWindows 8.1がインストールされたタブレットが、2万円以下で買えるのはお買い得であり、お手軽にWindows環境を整えたい人には、まさに格好のソリューションだと思う。

 と、ここで終えられたら綺麗であり、平和であり、諸事不都合がないのだが、弊誌はこのケースでは若干残念なことにゲーム媒体であり、「Acer Iconia Tab 8 W」のゲーム性能もチェックしなければ読者様からの批判は避けられないだろうというところで、以降あれこれ試してみたのでまとめてご報告したい。

【開封の儀】

【セットアップは簡単】

Microsoft Storeアプリやブラウザゲームは思いのほか快適。ただし……

Microsoft StoreのMicrosoftシリーズ

Microsoft Storeには、タブレット操作に対応したゲームアプリが無数公開されている

 まずはジャブとして、Microsoft Storeからはじめてみた。ここにはタッチ操作に対応したゲームが多数取り揃えられている。ここでまともに遊べるゲームがないとなるとゲーミングタブレットとしては少々キツい。

 手始めにトライしたのはMicrosoftシリーズ。米Microsoftは、Windows Store向けに“Microsoft”の名前を冠したタッチ操作に最適化されたカジュアルゲームを多数リリースしている。いずれも英語版となっているが、日本のストアでも提供されている。基本プレイ無料で、静止画、動画による広告モデルを採用しているタイトルが多く、お財布にも優しい。インストールサイズも1つあたり数十MB程度なので、全部インストールしてもストレージを圧迫することはない。今回トライしたのは以下のタイトルだ。

【Windows Store専用ゲーム「Microsoft」シリーズ】
「Microsoft Bingo」
「Microsoft Jigsaw」
「Microsoft Mahjong」
「Microsoft Solitaire Collection」
「Microsoft Number Puzzle」
「Microsoft Minesweeper」

【オススメは「Microsoft Treasure Hunt」】
Microsoftシリーズで1番ハマったのが「Microsoft Treasure Hunt」。ローグ系のダンジョンRPGを「Minesweeper」のルールで探索するというただそれだけのカジュアルゲームだが、ついついハマってしまう魔力がある

Microsoftシリーズ

 これらのゲームアプリは、「Acer Iconia Tab 8 W」のような比較的低スペックのデバイスも視野に入れて最適化が行なわれていると見られ、2Dグラフィックスか、3Dグラフィックスかに関わらず、非常に快適にプレイすることができた。Xboxタイトルと同様に実績も獲得することができ、フレンドリストなどもXboxと共通で、ゲーマータグを使ってオンラインマルチプレイも楽しめる。これらのコンテンツは文句なしにオススメできる。

Microsoft Storeのゲームアプリ

 次にMicrosoft Storeにあるリッチコンテンツを試してみた。手始めに「Halo」シリー
ズからのスピンオフタイトルである3Dストラテジーゲーム「Halo Spartan Assault」をプレイ。本作はWindows 8のみならず、Xbox 360、Xbox One、そしてWindows Phone 8(日本未展開)にも展開されているマルチプラットフォームタイトル。PC版ではマウス/キーボード、コンソール版ではゲームパッド、そしてタブレットではバーチャルパッドを使ってゲームが楽しめる。現在は「Halo Spartan Assault Lite」という無料体験版も配信されているため、手軽に試すこともできる。

 「Acer Iconia Tab 8 W」では、ほとんど遅延も感じられず、快適にプレイできた。むしろ気になったのはパフォーマンスより、バーチャルパッドの遊びにくさとタブレットの熱だ。タブレットを両手で持ってバーチャルパッドでプレイしていると、タブレットUIが誤動作して、端っこまでスライドしてしまって、そのままアプリが切り替わったり、Windows 8.1のメニューを呼び出してしまったりしてイライラさせられた。あと無視できないのは熱だ。持てないほど熱いというほどではないが、液晶も背面もハッキリ熱を感じられる熱さになる。ただでさえ、ゲームをプレイしていると手に汗をかくのに、この熱さはツラい。ちょっと「Acer Iconia Tab 8 W」では、バーチャルパッドでの長時間プレイは現実的ではない感じで、プレイするならXbox 360/Xbox Oneコントローラーを接続してのゲームパッドでのプレイがオススメだ。

【Halo Spartan Assault】

 次に「Age of Empires: Castle Siege」をプレイしてみた。本作は、MicrosoftのPCゲーム全盛期を支えたリアルタイムストラテジー「Age of Empires」シリーズの精神的な後継作だが、開発元、開発スタッフも変わり、e-Sports競技に選ばれるようなストイックなRTSではなくなっており、現在はストラテジーゲーム初心者でもタッチ操作でサクサク遊べるカジュアルなストラテジーゲームになっている。「AoE」シリーズ最新作ということで、タブレット向けとはいえ、グラフィックス的にはかなりリッチだが、ピンチ操作画面の拡大縮小操作を含め、こちらもサクサク快適に楽しめた。タッチを基本としたUIも良好で、「Acer Iconia Tab 8 W」でもまったく問題なく遊べる。ただやっぱりプレイしていると熱くなってくるので、机に置いた状態でのプレイを推奨したい。

【Age of Empires: Castle Siege】

 そのほか、カードゲーム「UNO & Friends」(ゲームロフト)やレースゲーム「カーズ〜走れ! マックィーン〜」(ゲームロフト)、「Cut the Rope」(ZeptoLab)などを試してみたが、普通に遊ぶことができた。結果としては当たり前のことだが、タブレット向けのゲームは「Acer Iconia Tab 8 W」と非常に相性が良い。

 ちなみにMicrosoft Storeのタイトルは、上述のMicrosoftシリーズをはじめ英語版のままというタイトルが多い中、ゲームロフトのタイトルは、すべて丁寧にローカライズされており、この点でも好感を持った。

 Microsoft Store内であれば、「3Dゲームも含めて、意外と遊べるんだな」というのが正直な感想で、注意点としては、「Age of Empires」や「Bingo」、「UNO」などいくつかのタイトルは、Xboxに紐付けしたMicrosoftアカウントでないとプレイできないところ。この点はブラウザを使って追加登録する必要があり、新規ユーザーにはやや面倒くさいところだろう。

【UNO & Friends】

【カーズ〜走れ! マックィーン〜】

【Cut the Rope】

 最後に大物としてXbox One/Windows 8向けのサンドボックスゲーム「Project Spark」も試そうとしたが、スペック不足でインストーラーが立ち上がらなかった。必要動作環境の「メモリ4GB以上」が引っかかってしまうようだ。

【Project Spark】
「Project Spark」は、スペック不足だとダウンロードすらさせてくれない。ある意味良心的か

「艦これ」、「Candy Clash Saga」等のブラウザゲームも動作。ただし、ブラウザアプリに限る

タブレットとFlashは相変わらず相性が良くなく、Flashが何度も止まって再起動を繰り返しているうちに起動できなくなったりした。非常に負荷が掛かる遊びなのは間違いなさそうだ

 お次にブラウザゲームを試してみた。まずはあまり深く考えずに、デスクトップからブラウザを立ち上げ、「艦隊これくしょん〜艦これ〜」(角川ゲームス/DMM.com)をあれこれ試してみたが、読み込みが重い、Flashが停止する、PCがクラッシュする、うまく起動しても今度はタッチ操作の反応が鈍い、いつまで経っても読み込みが終わらないなどなど、まるでダメだった。

 そこでPCを再起動したり、常駐アプリを削ったり、使わないアプリを削除したりしてみたものの、症状はあまり変わらず、しばらくしてアプリ版ブラウザの存在を思いだし、アプリ版IEで起動してみたところ、先ほどのダメダメな状況がウソのように快適になった。ただ、メモリが1GBしかないため、表示オブジェクトの多い「FarmVille 2」などはかなり重くなる。

 PCのスペックは変わらないのに、デスクトップのブラウザと、アプリ版ブラウザでこれほど遊び勝手が変わるのは驚きだが、「Acer Iconia Tab 8 W」においてもブラウザゲームは快適に遊べる、ただしアプリ版のみ、という言い方は可能だと思う。

【デスクトップ版のブラウザは鬼門】
デスクトップ版ブラウザは、ほとんど使い物にならなかった。起動してもタッチUIを前提に作られていないため反応が鈍く。「Candy Clash Saga」などはマップをスクロールしたり、キャンディをスライドさせるのにも難儀してしまいゲームにならなかった

【アプリ版のブラウザは比較的快適】
アプリ版ブラウザは、デスクトップ版より比較的遊びやすくなった。タッチ操作もしやすく、拡大縮小もしやすい。ただ、パフォーマンスはかなり悪く、ゲームは重くなる

PCクライアント型のゲームは、スペック&メモリ&ストレージ不足で基本無理。素直に諦めよう

 最後は、いよいよ本丸のインストールタイプのクライアント型PCゲーム。見出しにも結論を書いてしまったが、この分野に手を出したい人は「Acer Iconia Tab 8 W」はオススメできない。そもそもスペック自体がWindows 8.1がギリギリ動作するレベルなのに、Windows 8.1をガッツリ常駐させたまま、ゲームが快適に遊べるはずがないはずだが、実際に試してみたところやはりゲームは動かなかった。

 理由は実に様々だ。1番多かったのがストレージ不足だ。初期状態で、ストレージサイズが22.5GBに対して、空き容量が17.5GBしかない。ここからDirectX 9を手始めに、各種ランタイム、その他、ゲームに必要なプログラムや、ゲームを遊ぶ上で欲しい環境整備(ブラウザやSNSなど)を入れていくと、めいっぱい無駄を省いても15GBほどしか残らない。

 一方、クライアント型のPCゲームの必要容量は上がる一方だ。5GBなら少ない方で、10GB、20GBクラスのものも珍しくない。そうした単位の中で、アレコレ入れ替えて遊ぶというのはあまり現実的ではない。先ほど紹介した「Project Spark」のようにスペックを満たしていないためそもそもインストールすらできないというゲームもある。

 ストレージの問題を解決しても、もうひとつの問題としては、32bit OSに起因する起動エラーだ。エレクトロニック・アーツのPCゲーム配信プラットフォーム「Origin」を起動してみたところ、「TITANFALL」、「Dragon Age Inquisition」、「Plants vs. Zombies: Garden Warfare」の3タイトルの表示が薄くなっていた。初めて見る表示なので調べてみたところ、これらのゲームは64bit OS向けに開発されているため、このハードでは起動できないというものだった。

 「Origin」絡みでは、「PLANT VS. ZOMBIES」や「BEJEWELED 3」といったカジュアルゲームは、キチンとインストール&起動し、ややもっさりだが、フルスクリーン、ウィンドウ表示共に正常にプレイする事ができた。「Sim City 2000 Special Edition」はなぜか起動しなかった。

【立ちはだかるストレージ不足&64bitOSの壁】
「シムシティ」は12GBを要求。これはキツい
「TITANFALL」は64bitOSではないため起動できず

【カジュアルゲームはOK】
「PLANT VS. ZOMBIES」
「BEJEWELED 3」

 最大規模のPCゲーム配信プラットフォーム「Steam」では、Valveタイトルをメインにプレイしてみようと思ったが、またしてもストレージ不足に悩まされた。まさか「Portal」が10GB、「Left 4 Dead 2」が12GB、「Dota2」が12GBもするとは思わない。日頃、PCゲームのストレージ容量など気にせずに落としまくっては遊びまくっているが、これほど空き容量に悩まされたのは初めてだ。

 ストレージの空きがないから何もしないというわけにもいかないので、7GBの空き容量を確保して「Portal」を起動してみたところ、表示解像度がなぜかVGA(640×480ドット表示)になってしまったが、問題なく起動し、プレイする事ができた。タブレットに最適化されたゲームではないため、マウスとキーボードの接続は必須という感じだが、パフォーマンスも悪くなく、その気になれば十分遊ぶことができる。

 しかし、ゲームを入れては消し、消しては入れするのは想像以上に大変である。ディスク不要でダウンロードで入手できるという点は便利だが、ダウンロードそのものに時間が取られることからは逃げられない。編集アシスタント時代に、ビデオカードのベンチマークを取るために、ビデオカードを差し替えてはWindows 95をアンインストールしてフロッピーで入れ直すという無間地獄を思い出してしまった。

【「Portal」が7GBも必要って知ってた?】
「Portal」は7GB、「Left 4 Dead 2」は12GB。意外とValveのゲームはサイズがでかい

【入れては消し、消しては入れる】
十数GBしか空き容量が確保できないため、1つしか入らない。外部ストレージを使えばもっと入れられるが、それはもう200ドルPCではない。クライアント型のゲームを遊ぶのはかなりキツい

「Acer Iconia Tab 8 W」の“ゲーミングタブレット”としての落としどころはどのあたり?

 快適に動作するもの、起動すらしないもの、ストレージが足りないもの、色んなパターンに遭遇したが、「Acer Iconia Tab 8 W」の“ゲーミングタブレット”としての落としどころはどのあたりだろうか?

 そこで手っ取り早い手段としてベンチマークプログラムを走らせてみた。まずはハイエンドの代表格として、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のベンチマークからスタートしてみた。

 現行のインテルCPU「Haswell Refresh」は、よく知られているように非常にパワフルなので、GPUがなくても「新生FFXIV」が動作するほどまでに性能が向上している。モバイル向けのCPUインテルAtom Z3735G 1.33GHzと1GBメモリではどのぐらい動くものだろうか?

 結論から書くと、起動から終了まで10分近く、たっぷり時間を掛けて、“なんとかベンチマークプログラムを最後まで走らせることができた”というレベルで、ベンチマークすらまともに動かない(動作環境を満たしていないので当たり前といえば当たり前)という残念な結果となった。やはりダメなものはダメだった。

【「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」ベンチマーク】
スクリーンショットだとわからないが、実はロード画面での読み込みが数分ずつかかり、ゲーム画面では数フレームしか出ておらず、プレイするのは厳しい。
結果は、最高設定で217、標準設定(ノートPC)で539で、いずれも「動作困難」

 「新生FFXIV」がダメなら「ドラゴンクエストX」はどうだろうか。こちらはフルスクリーン設定ではグラフィックスがブラックアウトしたまま表示されないという症状に見舞われたが、ウィンドウ表示にしたところ、キチンと動作した。スコアは894で動作困難という判定になった。

 さらに解像度を640×480ドットという下限まで下げて再度試してみたところ、「スコア1776、評価:重い」まで結果を上げることができた。「これはイケるかも!」というところで、さっそく1.9GBの体験版をダウンロードして、実際にプレイして確かめようと思ったらインストールサイズが16GB。1番肝心なことを忘れておりました……。

【「ドラゴンクエストX」ベンチマーク】
1,280×720ドット
640×480ドット
1,280×720ドットの結果は「894 動作困難」だったが、640×480ドットまで下げたら「1776 重い」までスコアを上げることができた。ストレージの問題さえ解決できれば、ギリギリ遊ぶことはできそうだ

【「ドラクエX」は16GB必要です】

 というわけで、スペック的、ストレージの容量的、そしてメモリ制限的に、「Acer Iconia Tab 8 W」が安心して遊べるのは、Microsoft Storeで提供されているタブレット向けゲームアプリ(Project Spark等を除く)と、一部のブラウザゲーム、カジュアルゲームという感じだろうか。

 悩ましいのは、Windows搭載タブレットならではの拡張性の高さだ。Microsoft Storeの枠を出てしまうと、とたんにキーボードやマウス、ゲームパッド、スピーカー、ヘッドセット、そしてなんと言っても外付けストレージが欲しくなってしまう。それらのデバイスがある人は、より有効な形で「Acer Iconia Tab 8 W」が活用できるだろう。いずれにしても、“Windows 8.1搭載ゲーミングタブレット”という視点においても価格以上の価値は確実にある。年末年始、お買い物に行った際はぜひ手にとって試してみてはいかがだろうか。

【映像配信サービスもあるよ】
ゲームプレイにこだわらなければ、ニコニコ生放送やTwitchを通じてゲーム映像の視聴がオススメ
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(中村聖司)