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【スマホアプリ今日の1本】手軽で複雑なゲームの融合「ソリティ馬」

スマホ版もやり応え抜群! 「競馬」と「ソリティア」が絡み合うスマホゲームの新境地

11月26日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

ソリティアで競馬をさせるという新発想のゲームがスマホに登場。
ゲームフリークらしいキャラクターのかわいらしいビジュアルも特徴的。画面は1つしかないので、ソリティア中は馬の走る様子が見ることができない

 「競馬」と「ソリティア」という全く異なる性質のゲームを融合し、競馬ゲームの新たな境地を見せている「ソリティ馬」。2013年にニンテンドー3DS用として発売され、2014年の日本ゲーム大賞特別賞も受賞。その熱中できる内容とやりこみ要素の高いゲームシステムで高い評価を得ている。開発は「ポケットモンスター」シリーズで有名なゲームフリーク。

 そしてこの秋、「ソリティ馬」がついにスマートフォン用に配信された。ニンテンドー3DS版は500円という価格だったが、スマートフォン用は基本無料のアイテム課金制を採用しており、より手軽なプレイを可能としている。

 「ソリティ馬」は、トランプゲームの「ソリティア」をプレイする「ソリティアフェーズ」と競走馬に指示を与える「コントロールフェーズ」を交互に行なってレースでの優勝を目指していくというもの。ソリティアの結果が良ければ馬の調子も良くなるので、馬の性能を最大限引き出すためにもソリティアフェーズでのプレイが重要となる。

 ソリティアは、Windowsに標準搭載されていることで有名な「クロンダイク」ではなく、「ゴルフ」というルールが採用されている。「ゴルフ」は、山札のカードに対して、前後の数字のカードを場札から取り除いていくというカジュアル寄りなもので、初めてでもわかりやすい。

 正確かつ素早く場札をなくすことで馬に「折り合いパワー」がより多く溜まって機嫌も良くなるほか、また連続でカードを取ると「コンボ」となり、長く続けるだけ「折り合いパワー」が手に入る。ミスをしたり場札が残ってしまうと、その分馬の機嫌は悪くなってしまう。

 「コントロールフェーズ」では、そのソリティアの結果が反映され、レース展開の戦略を考えていく。溜まった「折り合いパワー」は馬の速度と強さを決める「気合」に変換でき、この「気合」の高さが他の競争馬との競り合いに影響を与え、またレース最後の直線で出るスピードも変わってくる。気合への変換率は馬の機嫌によって異なり、機嫌が良いほど変換効率は上がる。

 また各馬には「逃げ」や「先行」といった「脚質」に合わせて気合の溜まりやすい「気合ゾーン」があり、より高いレベルの「気合ゾーン」を狙うように位置取りを指示することもできる。

 本作では1つのレースにおいて「ソリティアフェーズ」と「コントロールフェーズ」を何回か繰り返すことで結果が決まるのだが、ソリティアだけでなく結果に応じたレースの位置取りなども重要なため、最近のスマホタイトルにしてはかなり複雑な内容となっている。

 1回のプレイだけですべてのシステムを把握するのは難しく感じたが、本作はチュートリアルがかなりしっかりしているほか、負ける度にレースの敗因を分析して説明してくれるので、繰り返しプレイすれば自然と内容がわかるようになっている。

 またやり込むほどにプレイも馬の強さも洗練されていくが、馬はレース数に応じて若駒から古馬になり、最後には引退とずっと使用できるわけではない。引退した牡馬と牝馬からはステータスを引き継ぐ仔馬を誕生させられ、新たに若駒としてプレイできる。こうした引退と誕生を繰り返す、馬の育成要素も楽しみの1つとなっている。

 とにかくゲームシステムが奥深いので、ゲームの入り口はカジュアルなのに、プレイすればするほど手応えを感じる内容になっている。その一方で会話シーンはかなりゆるゆるでテキトーな掛け合いが繰り広げられるので、そのギャップも面白い。

 ちなみに3DS版とはゲームシステムそのものに大きな違いはないが、目立つところではレースのプレイが時間回復による体力制になっていることと、アイテム購入や馬房の拡張が有料となっていることが挙げられる。ただし無料でも十分長く遊べる内容になっており、新要素も色々追加されているので、3DS版をプレイしていたという人にもオススメだ。

【スクリーンショット】
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(安田俊亮)