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色々なゲームの美味しい所を組み合わせた「Destiny」クローズドβテストレポート

共闘感溢れるマルチプレイから、他のプレーヤーと腕を競い合う「クルーシブル」モードを体験

7月18日~27日クローズドβテスト実施

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは、7月18日よりプレイステーション 4/3用アクションシューティング「Destiny」のPS4向けのクローズドβテストを開催している。

 「Destiny」は「Halo」シリーズなどを手がけてきたBungieが送り出すアクションシューティングだ。架空の未来の太陽系を舞台に、「ガーディアン」と侵略者達の戦いが描かれる。

 本作のメインはFPSだが、装備の強化やスキルといったRPG要素、他のユーザーと最大3名まで同時にプレイできるMO的要素、ロビーで複数のプレーヤーと交流を図るMMORPG要素なども盛り込まれており、これまでのゲームにはないユニークな体験が楽しめる。

 今回のクローズドβテストは、事前の抽選に当選したユーザーと、PlayStation Plus会員のみが参加でき。ストーリーモードの序盤になる、地球の「旧ロシア地域」のいくつかのミッションと、対戦モード「クルーシブル」をプレイすることができる。

 今回の記事では「Destiny」の基本的な内容から、クローズドβテストの内容、インプレッションまでをお伝えしていきたい。

クラス制に装備システム……、RPGの様なシステムをふんだんに取り入れた作品

 「Destiny」は未来の太陽系が舞台となる。謎の存在「トラベラー」が人類の前に現われ、火星や金星に人類が活動範囲を広げ、人類は黄金時代を迎える。しかしそれは長くは続かなかった。「トラベラー」の敵「ダークネス」が人類を壊滅させる。そして時は流れ現代。主人公は「ガーディアン」の1人となり各惑星に降り立ち、人類の敵を倒し太陽系に残された古代の遺跡を探索する……というのが本作のストーリーだ。

 プレーヤーキャラクターは「ヒューマン」、「アウォークン」、「エクソ」の3種族から1種族を選んで作成する。「ヒューマン」は文字通り地球人の様な見た目で、「アウォークン」は少し色の変わった肌をしている宇宙人の様な種族、「エクソ」は全身が機械でできたロボットの様な見た目をしている。

 職業は3クラスで、それぞれ「タイタン」、「ハンター」、「ウォーロック」の3クラス。それぞれスキルやパラメーターが異なる他、着用できるアーマーもクラス固有のものになっており、クラスごとに見た目は大きく異る。なお装備できる武器は全クラス共通だ。

 キャラクターメイクではかなり細部までカスタマイズが可能で、顔や髪型のパターンはもちろん、肌の色や目の色、顔の装飾などなどかなり細かい部分までカスタマイズ可能で、自分だけの「ガーディアン」を作成できる。ここで作成した「ガーディアン」はゲーム中のムービーなどにも登場するので、自分が納得できるまでこだわって作りたい。

 武器はメインウェポン、サブウェポン、ヘビーウェポンの3種類に分かれている。クローズドβテストで確認できた範囲では武器は全て銃器で、メインウェポンにはフルオートのアサルトライフル的な武器から、バースト射撃の「パルスライフル」、リボルバータイプの「ハンドキャノン」などが並ぶ。

 サブウェポンには「ショットガン」や「スナイパーライフル」など、メインウェポンより個性が強めの武器だ。そしてヘビーウェポンには「ロケットランチャー」や「マシンガン」などヘビーの名に恥じない重火器が揃っている。

 武器やアーマーはかなりの種類があり、それぞれ見た目や特徴が異なる。更に特殊な効果を持ったレアな装備もかなりの数があるようで、自分の好みの装備を探すのも楽しみの1つと言えそうだ。

 ここで作成したキャラクターを使って、ストーリーを進めて謎を解いたり、太陽系の各惑星に冒険の旅に出たり、他のプレーヤーと対戦して腕を磨いたり、はたまた「タワー」で他のプレーヤーと交流したりというのがおおまかなゲームの流れとなる。

【スクリーンショット】
武器はかなりの種類があり、それぞれ見た目や性能が異なる。レアな武器は特殊な効果を持っているので、装備を集めるだけでも楽しめる

廃墟感溢れるフィールドで、他のプレーヤーとシームレスなマルチプレイが楽しめる

地球の「旧ロシア」エリア。朽ち果てた戦車なども見える。軍事的に重要な拠点だったのだろうか

 というわけで早速プレイしていこう。今回プレイできたエリアは「旧ロシア」と呼ばれているエリアだ。起伏に富んだ地形で、すぐそばに海が広がっている。かつては様々な建造物があり栄えていたようだが、人類がこの地を離れてからかなりの時間が経ったようで、建物の塗装は剥げ落ちサビだらけで、朽ち果てた船や崩壊したハイウェイの一部などが確認できた。

 この地域は「フォールン」と「ハイヴ」と呼ばれる地球外の生命体によって占拠されていた。チュートリアルではまずこの地域を脱出し、宇宙船を入手するところまでが描かれる。プレーヤーが目覚めると目の前には巨大なダムの様な建造物があり、その中を抜けて目的地に向かう。建造物の中も「フォールン」と「ハイヴ」に占拠されており、それらを排除しながら先に進んでいくことになる。

 筆者は「ゲーム序盤だからそれほど難しくはないだろう」と高をくくっていたのだが、予想に反して歯ごたえのあるエリアだった。多くの「フォールン」が一気に襲い掛かってくるシーンや、自身の周りにシールドを張り攻撃を防ぐ敵もおり、一筋縄ではいかない。そしてステージのラストではボスとなるモンスターが登場し、倒すと無事に宇宙船を入手でき、タワーへ向かうことになった。

 ミッションにはストーリーに沿って話が進む「ストーリー」、他のプレーヤーと協力してボスに挑む「ストライク」、そして自由にエリアを探検する「リサーチ」という3種類のミッションが確認できた。

 クローズドβテストでプレイできる範囲では全て「旧ロシア」地域のミッションだったが、このエリアはかなり広く、建造物の中に入ったり朽ち果てた船の中を探検したりと、同じエリアに何度も降り立つことはあるが、シチュエーションにかなりのバリエーションがあり、まったく飽きることはなかった。

 特に「リサーチ」でエリアを探検している時は建物の影に宝箱があったり、思わぬところから洞窟が広がっていたりと目的なくブラブラと探検しているだけでもかなり楽しめた。端から端まで全て探検してみたかったのだが、ところどころに強力すぎる敵がおり、先に進むことができないエリアもあった。この辺りは製品版が発売されてから、レベルと装備を充実させて再度挑戦したいと思う。

 そしてこのエリアでは、ボス戦など一部の場所を除いて、フィールドは他のプレーヤーと共有されているようで、1人でミッションをプレイしていた時でも周りに他のプレーヤーが見え、それぞれのプレーヤー毎に思い思いのミッションをプレイしていた。

 またフィールドを探検していると突発的なイベントが発生することがあった。イベントは何種類かあるようで、地表に現われた衛星を敵から守りきるといった防衛ミッションから、巨大なボスを倒すイベントなどを体験できた。これらのイベントは同じフィールドにいるプレーヤーは誰でも参加できるようで、自然にプレーヤーが集まってきて共闘プレイを楽しむことができた。

 面白かったのは、ボスを倒した後で喜びを表現するためか、参加していたプレーヤー達が一斉に踊り始めたことがあった。こういった出会いも「Destiny」ならではの楽しみと言えそうだ。

【スクリーンショット】
侵略者たちに占拠されてしまっている。中には巨大なボスクラスの敵も

自慢の武器とアーマーを持ち込む、対戦マルチプレイ「クルーシブル」

 「Destiny」のもう1つの遊び方が対戦マルチプレイ「クルーシブル」だ。

 クローズドβテストでは「コントロール」と「アイアンバナー」という2つのモードがプレイできた。両モードとも基本的なルールは同じで、6人ずつの2チームに分かれ、マップにある3つの陣地を奪い合うというモードだ。

 「コントロール」では参加者のステータスがある程度平均されるモードで、「アイアンバナー」はステータスの差などがそのまま適用されるモードだった。

 FPS/TPSの対戦ではよく使われるモードなのでお馴染みのプレーヤーもいると思うが、本作がユニークな点は使用する武器やアーマーは全て自分で集めた物を持ち込むという点にある。つまりストーリーモードで見つけたレアでカッコいい銃や、自分でコーディネートしたクールなアーマーをそのまま対戦モードに持ち込む事ができる。このシステムにより、アイテムを探すモチベーションがより上がることになる。

 βテスト中にプレイできたマップは月、地球、火星、金星の4種類。どの惑星も、人類が高度な文明を育んでいたであろう痕跡が確認できた。

 この4マップのうち、月は少し特殊なマップで乗り物に乗って戦うことができる。プレーヤーは1人ずつ自分の「ビークル」を持っており、どこにいてもビークルを召喚し、すぐ乗り回すことができる。また月には戦車のような乗り物や、射撃装置がついた「ビークル」も出現する。これらの乗り物に乗って戦う広めのマップになっていた。

 対戦モードの感覚は「さすが『Halo』シリーズを手がけたBungie」という印象だ。前後左右の横の移動だけでなく、2段ジャンプなどを使う縦の移動も加わり、よりスポーティなプレイフィールになっている。敵に倒されてもすぐに復活できドンドン前線に突っ込んでいけるので初心者でも気軽に楽しめるし、エイムや立ち回りなど極めるなど、上を目指して極められる要素がある。

 対戦が終わると、経験値が入手できたり、稀に報酬で新たなアイテムを入手できることもある。ここで入手したアイテムはそのまま対戦マルチプレイでも使用できるし、ミッションに持ち込んでも良い。対戦モードとミッションが相互に関わり合っているのが「Destiny」ならではの魅力と言える。

【スクリーンショット】
「クルーシブル」で最も印象的だった月のマップ。乗り物に乗って戦うのが印象的だ

 というわけで「Destiny」のクローズドβテストのレポートをお送りしてきた。パッと見たところはよくあるFPSに見えるかもしれないが、自分好みの戦士を作り、膨大な数の武器やアーマーから自分好みのものを見つけて装備するといったRPG的要素、シームレスに他のプレーヤーと繋がらMMO的要素など、様々なゲームの美味しいところを組み合わせたような作品に仕上がっている。

 PlayStation Plus会員であれば今からでもテストに参加できる。ぜひこの新しいアクションシューターの世界を体験してみて欲しい。

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