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【スマホアプリ今日の1本】ミクシィの虎の子、その実力は? iOS/Android「モンスターストライク」

スマホ世代のコミュニケーション、緩く盛り上がれるリアルタイムプレイが魅力

配信中

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

モンスターを引っ張って弾く。ビリヤードの要領に近い

 ミクシィの配信するiOS/Android「モンスターストライク」(モンスト)の動きが慌ただしくなっている。2013年10月に配信されて以降、徐々にダウンロード数を増やして話題となり、ついには2月15日に300万ダウンロードを突破した。

 ミクシィはこの勢いに乗って63億円の資金を調達して広告宣伝費に充て、さらには中国、香港、マカオに向けて「モンスト」を進出させるという。日本では3月1日より、全国で「モンスト」のテレビCMを放送している。

 では実際のところ、ゲームの内容はどうなのか。CM放映に合わせてダウンロード数がさらに伸びることが予想されるので、話題の先取りとして今回は「モンスト」を取り上げたい。

 「モンスト」は、仲間のモンスターをひっぱって弾き、ビリヤードの要領で敵モンスターにぶつけて攻撃していく“ひっぱりハンティングRPG”。仲間のモンスター同士をぶつければレーザーを発射したりスピードが速くなったりと様々な効果が発動するので、弾き出す方向や反射角度などを総合的に判断することで戦略的なプレイが可能となっている。

 メインとなるのはバトルを繰り返し、モンスターを合成、強化させてさらなる強いモンスターを作っていくことだが、これらをさらに楽しむ要素として、友人との連携プレイ機能が加わっていることが本作のポイントとなっている。

 クエストへの挑戦は1人(ソロ)でももちろん可能だが、近くにいる友人と一緒にプレイできる「マルチ」を選択することで、最大4人までワイワイとバトルを楽しめる。iOS、Androidのどちらの機種でも同期できるので、スマホ世代にはうってつけの機能だろう。

 マルチプレイでは、これもまたビリヤードと同じように、1人1回ずつ交代でモンスターを弾いていきクエストを進めていく。使用できるモンスターは、2人なら2体ずつ、4人なら1体ずつとなる。特に4人でプレイする場合には、それぞれ最強のモンスターを持ち寄ってクエストに挑めることになり、ソロプレイに比べて圧倒的に効率が良い。報酬もそれぞれに独立しているので、かなりお得だ。

 実際にiOSとAndroidで「マルチ」を遊んでみたのだが、同期までの時間もスムーズで、ストレスなく遊ぶことができた。交代でプレイするため各人には待ち時間があるのだが、他の人がどうプレイするかを見るのも楽しいし、迷っているならアドバイスを送れる。

 ただモンスターを弾くだけなのでそこまで技術もいらないし、あーだこーだ言いながら楽しむテンポとしてちょうどいいように感じる。「モンスターハンター」よりも緩い友人とのリアルタイムプレイが、本作の人気の秘密のようだ。

 しかしその一方で、モンスターの合成システムやUI周り、全体のビジュアルも含めて「パズル&ドラゴンズ」をまったく踏襲しているので、バトル以外で既視感を拭えないのも事実だ。何かを引っ張って弾くというそれ自体は「Angry Birds」以降ままあるシステムの1つとなっていて革新的な何かを感じることはないのだが、「友人とのリアルタイムプレイ」という唯一の特徴(CMでもここが打ち出されている)がどこまで浸透していくのか、今後の伸びに注目だ。

【スクリーンショット】
マルチプレイが最大の特徴。同期からプレイ中まではスムーズ
味方にぶつけてもスキルを発動できるので、戦略性もある
ややクセのあるモンスターのビジュアル。UI周りは「パズル&ドラゴンズ」を踏襲

(安田俊亮)