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Android/iOS「アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~」インプレッション

トレカの美少女キャラがボイス満載で楽しめる! 親密度アップで会話も増える!

12月
配信予定
基本無料(アイテム課金あり)

 「ファンタジア文庫」の富士見書房と「MF文庫J」のメディアファクトリーがタッグを組んで展開中のトレーディングカードゲーム「アンジュ・ヴィエルジュ」。豪華なイラストレーター陣が描く美少女キャラクターが多数登場するオリジナルトレーディングカードゲームだが、彼女たちがふんだんに喋り、オリジナルなストーリーも楽しめるのがこのスマホアプリ「アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~」だ。

 トレーディングカードゲームの魅力をアプリでより濃く広げてくれるという、メディアミックス展開の試み。制作を手がけているのはセガ/セガネットワークスだ。間もなくリリース予定のこのアプリを先駆けて体験させて頂いたので、どんなゲームになっているのかをインプレッションとしてお伝えしていこう。

スマホだけのオリジナルストーリー、オリジナルキャラが登場!
 豪華イラストレーターの描くキャラが喋る!

アプリオリジナルストーリーの主人公「東条遥」。青蘭学園の「第2風紀委員」としていろいろな事件に挑んでいく。隣はPAOのジョージで、見た目とは裏腹に渋い声で喋る

 まずは「『アンジュ・ヴィエルジュ』ってどんなカードゲームなの?」という方に向けて、基本的なところから紹介していこう。本作の世界では、地球に似た「青の世界」、中世ファンタジーの「黒の世界」、神話の世界を彷彿とさせる「赤の世界」、科学の発展した未来SFの「白の世界」の4つの世界が、ある日、突如として連結してしまうという異変から物語は始まっていく。さらに、異変の影響か世界中の10代の少女が次々と“エクシード(異能)”に目覚めていく。4つの世界は異能に目覚めた少女たち“プログレス”が世界を救うカギとなると考え、保護・育成するようになっていった。

 かなり大胆な世界観となっているが、4つの世界にはそれぞれ、現代、中世ファンタジー、神話、SFという色があって、少女たちもそれぞれの世界の個性がある。そうした少女キャラクターが豪華なイラストレーター陣によって描かれているというわけだ。なお、ゲームのプレイヤーは「αドライバー」と呼ばれ、美少女たちが持つプログレスを導く存在となっている。

 この世界観をもとに、スマホアプリではトレーディングカードゲームとはまた異なるオリジナルストーリーが展開される。舞台は青の世界、青蘭学園。主人公は新入生「東条遥(とうじょうはるか)」で、彼女はかつて姉が所属していた「風紀委員」になろうとブルーミングバトルによる試験を受けるがあえなく落ちてしまう。だが、教頭のはからいにより再試験を受けることができて見事にパス。二軍扱いの「第2風紀委員」として活動をすることになる。

 また、スマホアプリでは、東条遥(CV: 中上育実)をはじめ、安藤環(CV: 相沢舞)、クラリス(CV: 米澤円)、テオドーチェ(CV: 内田彩)といったオリジナルキャラクターも登場。第2風紀委員のメンバーたちプログレスの成長物語が描かれていく。登場するキャラクターは多く、全てCVあり。ボイスをふんだんに収録しているのがスマホアプリ版のポイントだ。

「アンジュ・ヴィエルジュ」は異変によって、「青の世界」、「黒の世界」、「赤の世界」、「白の世界」が繋がってしまった世界が舞台。それぞれに現代、ファンタジー、神話、SFという世界観を持っている。異能の力エクシードに目覚めた少女たちはプログレスと呼ばれている
スマホアプリだけのオリジナルキャラクターも登場!
東条遥
PAOジョージ
クラリス
テオドーチェ
風紀委員のメンバーをはじめたくさんのキャラクターがストーリーを盛り上げる
アクエリア
キヌエ・カンナミラ
マリオン・マリネール
レイナ・メサ
安藤環
チヒロ
鉄仮面
藤平正義(教頭先生)

シンプルなゲームシステムの中でストーリー展開やキャラクターの会話をふんだんに見せていく

クエストでは行動力を消費してルーレットを回していく。画面の上半分に遥やジョージが進行中のストーリーに関する会話をしたり、チームメンバーのセリフも表示される

 スマホアプリ「アンジュ・ヴィエルジュ」は、ざっくりと言うと“行動力消費型のソーシャルゲーム”だ。時間(1分1ポイント)かアイテムで回復する行動力(SP)を使ってクエストに挑む。クエストではルーレットを回して調査度を高めるのが目標で、調査度が100%になればクエストクリア。1回ルーレットを止めるのに4~5ポイントほどの行動力を使い、いくつかのクエストを越えると最後にはボスとのバトルが待っている。

 本作の魅力として、クエストの合間に会話イベントでストーリーがしっかりと描かれているのがポイント。アドベンチャーゲームの会話シーンのようなストーリーシーンが細かに入っていて、フルボイスではないものの結構な頻度でボイス付きセリフもある。基本無料のスマホアプリというとストーリーは度外視というものが多いが、本作では逆に、物語とキャラクターの魅力をがっつり楽しめるというわけだ。

 また、ルーレットを回している時にも、画面の上半分で遥や相棒のジョージの会話や、編成に組み込んでいるキャラクターのセリフが表示されるなど、キャラクターや物語の魅力をふんだんに見せてくれる。

 なお、ルーレットにはゲーム内通貨の「リシェ」がもらえる目があるほか、アイテムボックスやキャラクターとの親密度が上がるシンクロ率アップなどの目があり、アイテムはガチャを引くためのポイントがもらえたり、行動力等の回復アイテムがもらえることもあったりと、なかなか見逃せないものがある。シンクロ率アップもプログレスたちを思い通り操るにはかなり重要なので、しっかり狙っていきたいところだ。

ルーレットを回して進みつつクエストを進めると、ところどころに会話シーンが出現。最後にはボスとのバトルも待っている

バトルは煩雑さのない手軽なオートバトル!
 特訓、覚醒、親密度アップでお気に入りのプログレスを強くしていく

バトルは最大10人チームからバトルメンバー5人を選んでのオートバトルだ

 バトルは最大10人のプログレスで編成する「チーム」で戦う。前衛5人がバトルメンバーで、後衛5人は「リンクポイント」をバトルメンバーに送る支援役になる。

 本作のバトルは、バトルメンバーを選ぶだけであとは自動で進むオートバトル。バトル中には攻撃時にキャラクターのカットインとボイスが入るほか、リンクポイントを使って強力な特殊スキルであるエクシードを発動する時には大きな1枚絵も表示される。

 本作のバトルはオートバトルなところもそうだが、非常にシンプルだ。プログレスには4つの世界それぞれの、青、黒、赤、白というカラーがあるが、それは属性ではなくパラメーターの傾向の違いになっている。青は強力なエクシードを保有するキャラクターが多く、黒はパワーが高く、赤はガードが高く、白はスピードが高い。編成をいろんな要素で試行錯誤するというよりも、シンプルに、レベル、レア度、エクシードがバトルのカギを握っているという印象だ。

 プログレスの成長は、他のカードを消費してレベルアップさせる「特訓」で行なう。いわゆる合成的なもので、ゲーム内通貨リシェを消費してパラメーターを高められる。同じプログレス2枚を合成させる「覚醒」という最大レベルそのものをアップできる要素もあって、こちらはNやHNの場合、ガチャを引いた時に持っているのと同じプログレスが出た時には自動で行なってくれる。R以上のプログレスが持つエクシードを他のエクシードに引き継ぐことも可能だ。

 もうひとつ重要なのが「親密度」と「シンクロ率」の要素だ。クエストを通じて手に入れたギフトアイテムをプレゼントして、親密度が高まると、初期段階では1つしか持っていないエクシードを複数持てたり、能力が上がったりする。「シンクロ率」がアップしていくと「エクシーズバトル」においてお気に入りのプログレスをどんどん思い通りに操ることができるようになる。そうやってお気に入りのプログレスを手塩に掛けて育てていくと、本作ではリーダーに設定したプログレスがマイページに大きく登場して、タップすると喋ってくれるのだが、よりユニークなボイスが聴けるようになるというわけだ。

 どんどん育てて親密度やシンクロ率がアップしていくと、αドライバーであるプレーヤーとの連動感が出て、より能力を発揮できるようになるほか、打ち解けていろいろと喋ってくれるようにもなるというわけだ。

オートで進むターン制バトル。攻撃時にカットインやボイスが入り、エクシードが発動した時には大きな1枚絵も表示される
プログレスは他のプログレスを消費して「特訓」すればレベルアップ!
同じプログレスが2枚あるとレベル上限をアップできる「覚醒」が可能。NやHNの場合、ガチャを引いて既に持っているプログレスが出た時には自動で行なってくれる
ルーレットでシンクロ率アップを引いたり、ギフトを贈ったりすると「親密度」がアップ!親密度が高まれば能力が高まるだけでなく、なんとボイスの種類も増える。ログイン時にもボーナスとしてシンクロ率が高まるので、毎日ログインだけでもしておきたい

最大20人参加のサークルバトル「エクシーズ」が毎日3回開催!!

サークル同士最大20人でバトルする「エクシーズ」。毎日3回開催される対プレーヤーの熾烈なバトルだ

 本作の醍醐味とも言えるのが「エクシーズ」という最大20人vs20人で戦う大人数参加バトルだ。エクシーズはプレーヤー同士で結成する「サークル(クランやギルドのようなもの)」同士が戦うバトルで、毎日お昼(12:15~13:00)に1回、夜に2回(19:15~20:00と22:15~23:00)に開催される。

 相手のサークルメンバーとの直接バトルで、参加するにはバトルメンバー1キャラクターごとにBP(編成コストの最大量を決めていたポイント)を消費する。BPをふんだんに使って高コストな5人を揃えれば勝利しやすいが、連戦しづらくなるというわけだ。時間内にサークルメンバー同士のバトルが繰り返され、バトルに勝利して得るポイントで競うというものになっている。

 参加しているサークルメンバーの攻撃(バトル)はコンボとして繋がっていく。自分が2回連続で攻撃するとコンボは途切れてしまうので、他のサークルメンバーの攻撃を見て、順番にバトルしていくのがコンボを繋げていくポイントだ。コンボ数が10回繋がるごとに高ポイント獲得のチャンスとなり、相手のクリスタルを攻撃できる。

 BPのある限りどんどんバトルしてコンボを繋げていきたいところだが、エクシーズではバトル終了後もプログレスが受けたダメージは回復しないし、倒されたプログレスは戦闘参加できなくもなる。そこで「保健室で回復する」のが必須になっていく。保健室で3分休めば、ダメージも戦闘不能も回復するし、BPも少量回復する。ただし、3分の間に誰もサークルメンバーが攻撃してくれなければコンボは途切れてしまう。エクシーズ中は参加メンバーの数や状態がちゃんと表示されるのでそれを見つつ、攻撃と保健室回復を上手く使っていくところがコツになるのだろう。

 エクシーズで勝利・活躍すればアイテムやリシェを獲得できるほか、エクシーズだけで獲得できる「エクストメダル」ももらえる。エクストメダル限定で交換できるプログレスがあるほか、シルバー、ゴールド、プラチナといった高レアリティ確定な課金ガチャがひけるアイテムなどとも交換できる。豪華賞品を目指し、サークル同士の激しい戦いが繰り広げられること間違いなしだ。

サークルメンバーが交代で攻撃(バトル)を繋げれば「コンボ」に。コンボ10回ごとに相手サークルのクリスタルを攻撃できて高ポイント獲得のチャンスになっていく。だが、バトルで受けたダメージは残るので、保健室で適度に回復することも必要。サークルメンバーの状態を見つつ、コンボを途切れさせないようにするのがエクシーズのポイントだ

カードの魅力はそのままに、美少女キャラをボイスつきで楽しめる!
プログレスとボイスの魅力をより深めているゲームアプリ

豪華イラストレーター陣が描くキャラクターの魅力は、トレカ同様にそのまま楽しめる。それに加えてたっぷりと収録されているボイスも聴けて、より魅力を深めてくれるアプリだ

 「アンジュ・ヴィエルジュ ~第2風紀委員 ガールズバトル~」は、ストーリーやキャラクターをより深く楽しめるようになっていて、“良い意味で”ラノベ・アニメ的な魅力をぎっしり詰め込んだ「美少女キャラクター萌え一点突破」のタイトルといっていい。ふんだんに喋ってくれるボイスの量、マイページ画面でリーダーのプログレスがボイスでプレイを導いてくれたり、タップすると喋ってくれたり。登場するプログレスも数多く、その全てにボイスが用意されている。また、育成していくことでさらにボイスの種類も増えていくなど、プログレスの魅力とボイスの魅力を楽しむ方向にとても力が入っている。

 また、それを邪魔しないようにシステムはしっかりと作られていて、例えば同プログレス2枚で行なう覚醒が自動化されていたり、バトルは非常にシンプルで手軽なオートバトルであったりと、複雑さや面倒くささを排除している。“気軽に美少女キャラの魅力を楽しめるようにすべき”という方向性が感じられる作りだ。一方で「エクシーズ」では、サークル同士のバトルで豪華賞品がもらえるエクストメダルを狙っていく、熱いプレーヤー同士のバトルが楽しめる。

 開発中の現段階ではあるが、行動力の消費度合いなどからどれぐらいプレイできるのかを見てみると、1分1ポイント回復と回復するスピードは速いが、クエストでの消費量は結構多め。アイテムなしで遊ぶならがっつりというよりも、時間の合間をみてちょっとずつ触るというスタイルになりそうだ。そうして少しずつ楽しみながら、エクシーズの時間は逃さず参加するという感じになるだろうか。ルーレットなどで行動力やBP回復アイテムをもらえる機会はかなり多かったので、それらをしっかり狙って獲得していけば、よりがっつり遊べるようにもなるだろう。

 実際に販売中のトレーディングカードと並行して、たくさんのボイスを収録してキャラクターの魅力をより楽しめるスマホアプリも展開するというのはとても面白い試みと思う。トレーディングカードを集めている人は必見といってもいいアプリだし、逆にこのスマホアプリをきっかけにトレーディングカードにも興味が湧くかもしれない。オリジナルストーリーもがっつり楽しめるので、配信開始を見逃す事なくチェックして頂きたい。

(山村智美)