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3DS「パズドラZ」山本プロデューサーインタビュー

長く遊べる、やりこめるゲームになっています!

12月12日 発売予定

価格:
4,400円(パッケージ版)
4,000円(ダウンロード版)
CEROレーティング:A(全年齢対象)

パッケージ画像

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは、ニンテンドー3DS用冒険パズルRPG「パズドラZ」を12月12日に発売する。価格はパッケージ版が4,400円、ダウンロード版が4,000円。CEROレーティングはA(全年齢対象)。早期購入特典は獄炎龍・インフェルノとドロップがデザインされたオリジナルタッチペン。特典は数に限りがあるため、なくなり次第終了となる。

 「パズドラZ」は、プレーヤーがドラゴンを操るドラゴンテイマーとなり、悪の組織によってバラバラにされた世界を取り戻す冒険パズルRPG。同じ属性のドロップを3つ以上揃えて消すことにより、モンスターを操って敵にダメージを与え倒していく。

 今回は「パズドラ」の生みの親であるパズドラスタジオ プロデューサーの山本大介氏のインタビューをお届けする。発売日を来週に控えた、掛け値なしの要注目タイトル。すでに期待感ではちきれんばかりのファンはもちろん、興味がある方はぜひご一読いただきたい。

移植ではなく、3DSというハードにあったものを作る!

山本大介氏

――3DS版の開発にあたって1番留意された点、あるいは苦労された点はなんでしょうか?

山本氏: 「3DSというハードにあったものを作る」というところから始まったので、留意というわけではなく「ハードにあったサービスを提供しよう」と考え、まずは「アイテム課金はやめましょう」と決めました。ビジネスモデルとターゲットの変更が、1番最初の大きな指針としてありました。

 スマートフォン版を2012年2月から展開させていただいて……実は「パズドラZ」の企画に着手したのが去年の春くらいで、結構早い時期だったんですね。(「パズドラ」が)100万ダウンロードもいっていない頃で、当時は今みたいに小学生がスマートフォンで「パズドラ」を遊ぶみたいな状況を考えていなかった。よりターゲットを広げていくためにも「ゲーム機で遊びやすいパッケージで出そう」と考えていたんですけど……今はちょっと、予想以上に状況が変わってきていますね。

――作っているあいだも、日々ユーザー層の広がりを目の当たりにしていたわけですね。

山本氏: 至極ありがたいことなんですけど、小学生のみなさんも「パズドラ」を遊んでくださっている。ただ、お父さんやお母さんのスマートフォンを借りているかたが多いようなので、ようやくお子さんご自身(のゲーム機)で「パズドラ」を遊んでいただける。

 また、ここまで「パズドラ」が広がったことで、スマートフォン版を遊んでいただいている方々にも別な遊び方ができる3DS版を楽しんでいただきたい。小学生もそうなんですけど、今はゲーマー寄りの方々にも楽しんでいただけるよう“やりこみ重視”の内容とボリュームになっています。

3DS版はキャラクターアニメーションを採用。大型のドラゴンなどは100パーツ以上で構成されている

――キャラクター、ストーリー、世界観の構築にあたり、注意した事柄などがあれば教えてください

山本氏: 容量の関係でスマートフォンではできなかった“モンスターのアニメーション”は1番やりたいなと思っていたところです。実は3Dモデルも検討していたんですけど、しっくりこなかった。「2Dテイストのやわらかいキャラクターを魅力的に動かすには?」ということで、最終的に2Dアニメーションに落ち着いたんですけど、大きいキャラクターは100パーツ以上にわかれていて凄く大変!(笑)。

 小さいキャラクターはそうでもないんですけど、大きなドラゴンになると物凄い数のパーツを組み合わせてアニメーションさせています。ドット絵や2Dアニメーションって、最近のコンシューマにあまり採用されない技術なんですよね。昔ドッターをやっていても「最近は3Dモデルばかりで、もうドットは打てないよ」、「忘れました」といった話が多いんです。社内のスタッフ集めに苦労しました。

 世界観を構築するうえでモンスターの頭身をそろえるというのもあったんですけど、スマートフォン版のキャラクターもほぼ描きなおしています。なぜかというと、アニメーションさせるためのパーツわけの都合で(スマートフォン版から)そのまま流用できなかった。ほぼ全部新規で起こしていますね。

――新規で起こすにあたり「このモンスターは動かすのが難しいそうだから、入れるのはやめようかな?」といったことはありましたか?

山本氏: いや、そういう選び方はしてなくて……これは2012年の話なんですが、当時の人気キャラクターを「これだけは最低限入れてね」とディレクターに指示して入れてもらいました。今はスマートフォン版のキャラクターが増えて、定番が増えているのですが、どちらかといえば人気キャラをなるべくもってこよう、という方針です。

イメージイラストより。世界観の構築にはディレクターを中心に相当苦労されたという

――ストーリーや世界観で「こうしたい」といったものはありましたか?

山本氏: ストーリーはディレクターが中心になって作っていて、いかに世界観を壊さず新たな3DS版を構築するか、苦労していましたね。最終的に落ち着いたのが、今の「デジタルワールド」。スマートフォンでおなじみの「ゼウス降臨」とか「ヘラ降臨」みたいなのも出てくるんですけど、そのパラレルワールドをつなげるために「神社」から他のダンジョンに行くといったものができました。スマートフォン版では、世界観をあまり前面に出していないのですが、「それぞれプレーヤーが思い描く世界観」があると思うんです。そこをいかに崩さず、3DS版ならではのものを作っていくかという点に苦労していたみたいですね。

 それと、小学館の「コロコロコミック」で漫画連載が始まりました。作り始めの頃は未確定でしたが「いつか漫画やアニメがやれたらいいね。主人公や敵キャラが派手にバトルしたり」といった話をしていました。(スマートフォン版の操作を模して)主人公や敵キャラがパズルで対決しても、微妙じゃないですか(笑)。(オープニングアニメーションなどで見られる)ドロップが宙に浮いていたりとか、そういうのは漫画やアニメの世界観を意識したものです。

――コミカライズは昨年春から始まった開発と平行していたのでしょうか?

山本氏: 漫画の話はもっと後半です。でも、ある程度は編集部とすり合わせながら作っていきました。

オープニングアニメより。公式サイトに掲載されたダイジェスト版オープニングムービーも要チェック!

――漫画を見て「この表現はいいなぁ」と感じたことなどはありますか?

山本氏: ゲームではオープニングアニメーションでしかやれなかった“バトルシーン”が漫画で凄くよく再現されていて。あれは「一緒にメディアミックスできてよかった!」と思いましたね。

山本氏とスマートフォンチームも参加したチューニング 〜3DS版ならではのゲーム性を実現〜

爽快感あふれる新要素「Zドロップ」

――パズル部分のシステムは「パズドラの命」といってもいいと思いますが、3DS版の開発にあたり「大きく手を加えるべきか」など検討されたことはありますか?

山本氏: それは結構あって、ある程度は現場に任せて「変えられるところは変えてもいいよ」という話はしていました。パズルの基本ルールを変えるとユーザーを混乱させてしまいますが、それ以外は「ある程度は(変えても)いいですよ」という形では作っていました。

――バランス調整で苦労された点はありますか?

山本氏: 最終的には、スマートフォン版とは異なる3DSならではのバランスがとれ、やりこめるようになりました。バランス調整はかなり気をつかっていて、最後はスマートフォンの調整チームや運営ディレクターにも手伝ってもらいました。無料の追加ダンジョン「降臨ダンジョン」などは、ストーリーをクリアした人でも相当手強く、長いあいだやりこめるようになっています。

週1のブレスト会議などで検討を重ね生み出されたのが「Zドロップ」。念入りな調整の結果、3DS版らしい素晴らしいものになった

――3DS版の新要素「Zドロップ」などはどういった経緯で導入しようと思われたのでしょう?

山本氏: 社長の森下を含め、週1回でブレスト会議をやっているんですけど、そこで「パッと見でわかる新要素が欲しい」という話になった。「何かないの?」みたいなところで開発が考えたのが「Zドロップ」です。最初は「派手で攻撃力が上がったらいいだろう」みたいな感じで考えていたんですけど、強敵がいると「Zドロップ」を画面内に残しながら消していく新しいゲーム性が生まれた。

 あまり他では触れられていないんですけど、「Zドロップ」を消すとスキルゲージが1本たまるんです。大きな影響を与えるので、新たなやりこみ要素としては上手く機能したと思います。

――「Zドロップ」の調整は難しくありませんでしたか? たとえば「もっと強くしたほうがいい」とか。

山本氏: ダメージ値は何度もチューニングをかけています。最初は「Zドロップ」で消すとエッグやチップのドロップ率が上がることも検討したんですけど「それはさすがに強すぎだろう」と(笑)。結構色々変えてて、チップのドロップ率も一定コンボ数を達成すると確率が上がるとか、3DSならではのチューニングをくわえています。

モンスター、新スキル、Zドロップ 〜Zドロップを消すとスキルゲージが+1〜

新スキルやゲージ制の採用により戦略の幅が広がっている

――新規の登場モンスターは、どれくらい用意されているのでしょうか?

山本氏: 300種類以上が登場しますが、スマートフォン版のモンスターはそのうち3割いかないくらいだと思います。残りはすべて新規。新規のモンスターをやりたかった理由のひとつが分岐による進化です。自由に分岐を楽しんでいただきたいという想い。あと、今回はカッコいいドラゴンを多めに入れています。

――チャレンジするダンジョンによってチーム編成を変えることになりますが、3DS版における山本さんオススメのチーム編成はありますか? たとえば私は体力回復を重視しますが……。

山本氏: ユーザーさんそれぞれの相性で戦略が大幅に変化しますので「これだ!」というオススメはないんですが……今回は(「パズドラ」が)初めてという方もいらっしゃいますし、いきなり4〜5コンボも難しいでしょうから、さらにプレイスタイルの幅を広げていただくために「同色ドロップをまとめて消すと攻撃力があがる」リーダースキルを入れるなど、コンボができなくてもゲームを進めやすいよう意識して設計しています。スマートフォン版にないスキルで、面白いから逆にスマートフォンに入れようかな? と思っています。

――そうした新スキルで、悩んだことなどはありますか? あるいは「スマートフォンでは難しいけど、3DSなら入れられるかな?」とか。

山本氏: スマートフォン版はモンスター別スキルですが、3DSはゲージスキルを共有する。ボスまでためてゲージを全部使い切るような超強力なスキルも入っています。あとスマートフォン版と違って、ドロップを消さなくても敵からダメージを受けたときにスキルゲージが少したまる仕掛けも入っていて、わりと頻繁にスキルが使えるゲームデザインになっています。

 ここもバランス調整が難しくて……スマートフォン版に「防御態勢」というスキルがあるんですけど、3DS版はスキルゲージがあれば同じモンスターで何回も連打できる。そこはスマートフォン版とチューニングが異なり、最後の最後まで調整をかけていましたね。スキルゲージの上限も、ストーリーを進めていくことで少しずつ増えていきます。

――次世代ワールドホビーフェアで配布された体験版は10でしたが、最初はもっと少ないのですか?

山本氏: 最初は5から始まって少しずつ増えていきます。すれちがい通信の助っ人はスキルゲージに影響を与えませんが、テイマーカードをトレードしたユーザーの助っ人を使うとスキルゲージの上限がひとつ増えるボーナスがつく。スキルゲージを増やす方法は、他にも色々あります。

 あと、「メタドラ」も戦えるキャラとして登場します。リーダースキルは「闇属性のモンスターを倒したときドロップ率があがる」とか、スマートフォン版と違うスキルがついています。

“らしい”エッセンスとして導入されたモチーフがジグソーパズル

――マップやパワーアップアイテムに「ジグソーパズル」のピースがモチーフとして使われていますが、このアイデアはどういったところから導き出されたのでしょうか?

山本氏: パズルがベースのRPGですから「世界観のなかにもう少しパズル要素を入れられないか?」と考えていたんです。ディレクターと「知恵の輪がいいんじゃないか?」とか、パズルっぽいことを色々と考えてみたんですが、最終的にジグソーパズルっぽいのが1番しっくりきた。あと、敵モンスターは(グラフィックスに)ジグソーピースがついてないんですよね。味方にすると体のどこかにジグソーピースがついて、アニメーションも別になるんですよ!

――そんな細かいところまで……現場から「仕事が増える!」とブーイングが起きませんでしたか?

山本氏: ディレクターが「やりたい!」って言い出した(笑)。僕が「本当にやるの?」ってきいたんですけど、「やる!」って。カットインのグラフィックスも敵味方でちゃんとチップの有無が変わるんです。地味ですけど丁寧に作っています。

配信ダンジョン 〜だいぶ先まで実施! 長くやりこめる!〜

スペシャル、曜日、降臨など各ダンジョンが長期間にわたり配信される。充実したやりこみ要素がうれしい

――メタドラや限定ダンジョンの配信など、ガンホーさんは運営が非常にたくみだと感じます。3DS版では、そうしたユーザーの興味をひいていく意識付けをどのように設計されているんでしょうか?

山本氏: 3DS版は常時オンラインに接続ではありませんが、そういう要素も入れたいと思っていました。スマートフォン版で楽しかった要素は再現したいと思っていて、ひとつは曜日ダンジョン。メタドラダンジョンもあるんですど、それらはゲーム内で時々手に入れられる“おふだ”を入手して、神社で使うと入れます。

 「パズドラ」でいうスペシャルダンジョンも数多く用意していて、当面は新しいダンジョンをお楽しみいただけます。

――そうしたダウンロードサービスは、どれくらいの期間行なわれる予定ですか?

山本氏: だいぶ先まであります! 長く遊んでいただけると思います。

――それらは、やはり難易度の高いものが中心になるんでしょうか?

山本氏: スペシャルダンジョンなので、比較的難しい歯ごたえのあるものが多いのですが、物凄く難しいだけではなく「3色ダンジョン」みたいなものもあります。

――スペシャルダンジョンも入るのに「おふだ」が必要ですか?

山本氏: 「おふだ」は使い切りですが、「絵馬」は何度でも使えるんです。スペシャルダンジョンは「絵馬」で配信されます。

――もしや、メタドラのダンジョンの「おふだ」は入手難易度が高いのでは?

山本氏: メタドラの「おふだ」もバリエーションがあって、ほぼキングしか出ないようなものは簡単には手に入りませんが、メタドラのなかにたまにキングが出てくるような「おふだ」はちょいちょい手に入ります。

――どこで手に入りやすい、といった傾向はありますか?

山本氏: 宝箱などから出てきますが、ゲーム後半のダンジョンのほうが手に入りやすいですね。

山本氏と開発チームが命を削り作った情熱の塊! 〜スマートフォン版ユーザーはモンスターのアニメーションにも注目!〜

気合入りまくりの山本氏。ちなみに手にもっているのはインタビュー収録当日に到着した本物のパッケージ!

――スマートフォン版ユーザーに、「3DS版のここに注目して欲しい!」といった点をあげていただけますか?

山本氏: モンスターのアニメーションですね。スマートフォン版のキャラクターも出てくるので、それが動くだけでも最初は相当新鮮だと思います。最初はわざとダメージを受けるくらいの勢いでご覧いただければと思います。

 あとはトレード機能。スマートフォン版はリアルマネートレード(RMT)など社会的な問題から入れていないんですが、3DS版はパッケージ版なので実現できました。これはぜひ楽しんでいただきたい要素のひとつです。スマートフォン版に入れればコミュニティなどが物凄く活性化するのはわかっているのですが、RMT問題が発生すると、ゲームに興味がないギャンブラーや業者が大量に入ってくるんです。3DSはパッケージならではというか、RMTや課金がないぶん自由に設計できる面白さがありますね。

――今後、3DS版を使った大会などイベント開催の予定はありますか?

山本氏: バリバリやっていく予定です! スマートフォン版で先日再配信が始まった「パズチャレ」というスコアアタックアプリがあるんですが、そのパワーアップバージョンが3DS版本編に入っています。東京ゲームショウ 2013で配布した体験版の施設(コロシアム)要素が入っていて、それでかなり楽しめるようになっています。

――4月の「パズドラ ジャパンカップ」を拝見させていただきましたが、異次元の盛り上がりで驚かされました。

山本氏: 僕たちもビックリしました(笑)。あんなにきていただけるとは思っていなかったので、そこから衝撃的で……。3DS版はまだ発売前ですから、まずはユーザーさんの反響をみながらルールやオペレーションを検討したいと思います。

――最後に、来週の発売を心待ちにしているユーザーのみなさんにメッセージをお願いします。

山本氏: 今回もだいぶ寿命を削って作っていますので(一同笑)。スマートフォン版は無料ですから、1本4,400円を高いと感じられるお客様もおられるかもしれませんが、買って絶対に損はしない内容になっていると思いますので、ぜひ買っていただけると……配信ダンジョン含めて長く遊べる、どんなゲームにも負けない自信作だと思っています!。

――本日はお忙しいところをありがとうございました。私も発売日を楽しみにしております!

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(豊臣和孝)