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25周年記念、「FF」と「METAL GEAR」シリーズのキャラ弁公開!
小島秀夫監督や北瀬佳範氏が贈呈式に出席
(2012/12/18 20:53)
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(SCEJ)は、今年で25周年を迎えたスクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY」シリーズとKONAMIの「METAL GEAR」シリーズの功績と感謝の意を称して「究極のキャラ弁」プロジェクトを実施した。
そもそも「究極のキャラ弁」プロジェクトとは、PSプラットフォームを盛り上げてきた両シリーズに対する「感謝」の気持ちからだが、「感謝」と言えば「差し入れ」、「差し入れ」と言えば「お弁当」と言うことから、キャラクターを飾り付けた「究極のキャラ弁」の制作に至ったようだ。
キャラ弁に盛り込まれるゲーム内の「名シーン」や「キャラクター」については、一般から募集が行なわれ、たくさんの応募の中から、ファンの記憶に残るシーンやキャラクターが再現された。
そして、究極のキャラ弁を収めるお重は、最新のプレイステーション 3型。レーザー加工によりリアルに外観を再現しながらも、木工職人の技を活かした素晴らしい仕上がりとなっている。さらには京都の職人さんの手により漆塗りが施され、究極の一品として完成した。
オフィシャルコミュニティ「プレコミュ」には制作過程が投稿されているのでチェック頂きたいが、このほど完成し、両シリーズの制作者への贈呈式が行なわれた。式には、スクウェア・エニックス「FINAL FANTASY」のプロデューサーを務める北瀬佳範氏、KONAMIの小島プロダクション監督、小島秀夫氏、同じくKONAMIの小島プロダクションのアートディレクターを務める新川洋司氏が出席した。
贈呈式にはSCEJの河野弘プレジデントが登壇。「『プレイステーション』は18年を迎え、もう18年間だ18年と話していますが、ゲームを制作しているデベロッパーやファンのみなさんに支えられている。そんな我々よりも長く、25周年を迎え、その間ファンに支えられているタイトルがあるというので、みんなで御祝しなくてはと思い今回のイベントとなりました」と挨拶。
北瀬氏は「今日がちょうど『FINAL FANTASY』のお誕生日です。当時は私は大学生でユーザーとして『FINAL FANTASY』を楽しみました。感動的なストーリーで魅了され、20年前に制作者となり、(自分がプレイして感動した)当時のユーザーの気持ちを忘れずに作り続けたいと思います」と振り返った。小島氏も「25年前にリリースした当時は、こんなに続くとは思わなかった。続けていくと良いことあると実感しています。『METAL GEAR』は一時中断していたが、プレイステーションが登場し3Dポリゴンが出せると聞き、『本当のかくれんぼができる』と考え作りました。ソリッドというのは3Dという意味ですから。だからプレイステーションには本当に感謝しているし、これからもやっていきたいと思う」とコメント。新川氏も「私も25年前は1ユーザーとしてプレイしていました。これだけ長く続く仕事となるとは。本当に楽しんでいる。ユーザーにも楽しんでもらいたいですね」」と語った。
北瀬氏、小島氏、新川氏はもとより、河野氏もその中身を知らないというキャラ弁がそれぞれ手渡された。特製の風呂敷に包まれたその巨大なプレイステーション 3型“お重”には、お箸とデュアルショック型の箸置きが付いており、さらにディスクトレイを開けると、ファンから寄せられたコメントが書かれたカードが入れられていた。
ファンのコメントを読んだ北瀬氏は、「人の考え方や生き方にまで影響を及ぼして、人の人生まで(『FINAL FANTASY』は)背負っているということで、責任感を感じた。これからも『FF』をプレイしたと思ってもらえるような作品を作っていきたい」と気持ちを新たにしたようだった。
一方で小島氏は25年前を振り返り、「当時は評価は分かれて、賛否両論あった。年を追う毎に評価が上がってきて、続けるべきだなと噛みしめている。非常に嬉しいです」と振り返った。新川氏も「イベントなどでファンと会ったときに『小学生のときにプレイして感動しました』と言われ、そういった話を聞くと長いことやってきたんだと思いますね。これからも作っていきたいと思います」と長い年月の積み重ねを噛みしめていたようだ。
そして、ついにその蓋が開けられると3人とも「おおぉ~」と感嘆の声を上げた。「ショボイんじゃないかな? リアクションどうしようかな」と思っていたという北瀬氏だが「正直、クオリティの高さにビックリした。モーグリのほっぺたの感じとかよくできてます」と驚きを隠せない様子。小島氏もそのリアルな出来に「これ、(生首のようによくできているので)共食いですよ! 蝋人形館の人形みたい。もったいなくて食べられない」と驚嘆の表情を見せた。新川氏は「フィギュアの監修などするのですが、よくできてますよね。立体的に作られているので、このままフィギュアにできますよ」とそのリアルさにビックリしていた。
ちなみに北瀬氏は「どこから手を付けるのか?」との問いに「1段目(美しくキャラクターが描かれたお重)は食べられないから2段目のモーグリから食べようと思います」とコメント。小島氏もマッシュポテトで再現されたリアルなスネークの顔を見ながら「2段目のダンボール(を模したお稲荷さん)から」とやはりリアルな1段目には手が付けられない様子。SCEJの担当者からは「時間が経つとマッシュポテトが乾くので、早く食べてください!」と要望が入り、笑いが巻き起こった。
今回の「キャラ弁」企画について、北瀬氏は「記憶に残るイベントでした」と感謝の意を表明。小島氏も「キャラ弁というよりアート弁」と感動した様子を見せた。新川氏は「SCEさんらしい企画」としながら「控え室で小島監督が『そのままコンビニ弁当として販売したらいい』と言っていたが、(あまりにリアルで)ムリですね」とその豪華さに最後まで驚いていた。