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「TOMB RAIDER」、プレビュー&インタビュー

島の隅々まで回れる探索や、成長要素が明らかに


6月5日〜7日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



 「TOMB RAIDER」は昨年のE3で公開され話題を呼んだ作品である。どんな危険もものともせず、2丁拳銃で大活躍する「ララ・クロフト」が、今作では弱さを持った人間として、苦難に満ちたサバイバルを繰り広げるのだ。「TOMB RAIDER」はプレイステーション 3/Xbox 360向けのアクションアドベンチャーで日本では2013年の発売を予定している(欧米では2013年3月5日発売予定)。

 新生「TOMB RAIDER」では“ララの最初の冒険”が描かれる。今作のララはまだ自分の力に気づいておらず、冒険を通じてその才能を開花させていく。乗っていた船は座礁し、仲間達とも離ればなれになったララは、野生動物や危険な住人、そして島の秘密を狙う者達と生き残りのための戦いをしなくてはいけない。

 今回のE3では「TOMB RAIDER」は映像出展のみで、クローズドブースによるデモプレイと、インタビューが行なわれた。本稿ではデモプレイのプレビューと、開発元であるCRYSTAL DYNAMICSで本作のエクゼクティブプロデューサーを務めるRon Rosenberg氏にインタビューを行なった。



■ 様々な困難を乗り越え、ララは強く成長していく

会場ではダイジェストの映像出展を行なっていた
キャンプシーンのコンセプトアート

 「TOMB RAIDER」のデモプレイでは、島に漂着したララが、島の探索を行なっていく。昨年のデモよりは後の、ララが島で生き残っていく“システム”も明らかになった。ララ達が漂着した島は多くの船や飛行機が漂着したり、墜落している謎めいた特性を持っている。ララは仲間を探すため島を探索するのだが、滝が行く手を塞ぐ。

 前に進むためには、滝にかろうじて引っかかっている飛行機の残骸に、つかまって越えていかなくてはならない。しかしララが触れれば直ぐにも飛行機は落ちてしまいそうだ。ララはパニック寸前の荒い呼吸と、小さな悲鳴を上げ続けながら飛行機につかまる。飛行機が大きくバランスをくずした時などは神の名を呼びながらも盛んに手を動かし、間一髪で滝を横断する。ララの後ろで、残骸はバラバラになって滝壺に落ちる。後戻りはもうできない。

 その後仲間の“サム”の持ち物を発見するが、サムそのものの姿は見えない。夜になり、雨が降ってきて、ララは寒さに震える。岩陰に誰かが使った焚き火の跡を発見するが、マッチは1本しかない。必死の表情でララはマッチを擦り、火をつけることに成功する。ここで「メニュー」が現われる。以降この場所はララのキャンプ地点になるという。ここでは装備のアップグレードや、素材の加工が可能になるとのことだ。

 朝になりララは探索を再開する。何者かにつり下げられ、死亡した男の死体からララは、いくつもの木を束ねて作った粗末な弓を入手する。これがララの最初の武器となる。ララは生き残るため、手に入れた弓で山の中で鹿を狩ることになる。矢に射抜かれて痙攣している鹿に何度かためらってから、覚悟を決めてとどめを刺すララ。こうしてララは鹿の毛皮と肉を手に入れた。肉はキャンプで食べ物に加工できる。弓を手に入れる、鹿を倒すといった行動をすると、経験値が入る。今作ではララは、様々な行動を通じて、“ゲーム的”にも成長していくようだ。

 この後近くの小屋から腐った肉に突き刺された手製の斧を入手し、この斧で閉ざされていた扉を開き、新たな地域の探索が可能になった。斧は島の各所にある“箱”から素材を入手することで、アップグレードが可能になる。探索を進めていく中、ララはようやく生き残りの友人を発見する。しかし次の瞬間、島の秘密を狙う一団に友人が連れ去られてしまう。

 ララは敵を追いかけるが罠に足を捕らわれ、動けなくなってしまう。それを待ちかまえていたかのように、狼が襲いかかってくる。ララは身動きが取れないまま飛びかかってくる狼を弓で撃退する。狼が飛びかかってくるとき、時間の流れがスローモーションになり、この時に照準を合わせて狼を撃つのだ。ララの“卓越した戦闘能力”を感じさせるシーンだが、ララはひっきりなしに悲鳴、悪態、戸惑いの声を上げており、見ている方にもララの必死さと、ピンチの状況ばかりが気になってしまう。ララの“弱さの演出”にも感心させられるシーンである。

 ピンチを切り抜けたララはついに仲間との合流を果たすのだが、それもつかの間、島の秘密を狙う一団にララも捕まってしまう。そして彼等が島の建物に火を放ち、強引な探索を行っている現場に遭遇する。一瞬の隙を突き、縛られたまま逃げようとするララだが、一団のリーダー格の男に見つかってしまう。いやらしくララの体をまさぐり始める男ララは必死に抗い、ついには男の耳に噛みつく。殴打されるララ。しかし次の瞬間もみ合っている内に男が拳銃を落としてしまう。倒れ込みながらララは拳銃を手に取り、そして男に向かって拳銃を撃つ。

 こうしてララははじめて人を撃ってしまった。自分がしてしまった事に、思わず倒れ込み、大きな泣き声を上げてしまうが、徐々に落ち着き、拳銃をしっかりと握りしめ、両足に力を込めて立ち上がる。その表情は引き締まり、そしてどこか不敵で、ファンのよく知る「冒険家としてのララ」を思わせる。これまでの今作のララとは全く違う“何か”が顔をのぞかせたような、背筋をぞくぞくさせる演出で、デモプレイは終了した。

困難を乗り越え、狩りなども経験する
ついに捕まってしまうララ。次々と危機が迫る




■ 「これまでのキャリアの中で最高のゲームを!」という言葉を胸に、ララの原点を描く

CRYSTAL DYNAMICSで本作のエクゼクティブプロデューサーを務めるRon Rosenberg氏evedo氏
「Xbox 360 E312 Media Briefing」では成長したララの姿を見ることができた

 インタビューでは本作のエクゼクティブプロデューサーを務めるRon Rosenberg氏に話を聞いた。「TOMB RAIDER」は実は現在、すでに基本的な要素の開発は完了しており、現在ここからゲーム全体をブラッシュアップする方向で開発を進めている。予定のプレイ時間はクリアを急げば、10〜12時間ほど。加えてたっぷりと探索や育成を楽しむ要素もあり20時間以上プレイできるという。

 今回のデモではララの顔が前回と異なっている点も気になった。今作では特にララの「表情」には力を入れており、モデリングは頻繁にアップグレードするほか、ゲーム内でもどんどんララは顔つきが変わっていく。ララの成長、新しいララ像の確立、「リアルな人間としてのララ」を目指して、これからもララのグラフィックスには手を入れていくとのことだ。

 「TOMB RAIDER」は“サバイバル”を大きなテーマにしている。そのため、スタッフは「サバイバルとは何か」について調べ、議論し、考えていった。そこでつかんだのは「窮地に陥った人間は、進んでいく」ということだ。今作のララは、自分に降りかかる運命に、嘆き、悲しみ、時には怒りながらも、決して前進をやめない。ララは常に「Just keep moving」と自分に言い聞かせ続ける。

 しかし、ララの運命は過酷だ。ゲーム内でも、火をおこし、狩りのしかたを覚え、何とか自信がつくと思った瞬間、敵に仲間が捕らわれるような、大きな困難が襲いかかり、ララを打ちのめす。そういった振幅の激しいドラマが展開しながら「TOMB RAIDER」の物語は進んでいく。ララは多くの困難を越えながら、強く成長していくという。

 「TOMB RAIDER」シリーズはこれまで、ほとんど1本道のステージクリア型アクションゲームで、探索は前に進む道を見つけるためだったが、今作は広大な探索マップが用意されている。狩りをして冒険に必要なものを入手したり、素材を集めて装備をアップグレードしたり、様々なサバイバルスキルを入手することもできる。

 これらによって行ける場所が増えたり、アクションが多彩になる。じっくり探索を行なうことでゲームの難易度が下がる部分もあり、アクションが多少苦手でも、ララを成長させることで有利になる場合も。チャレンジに挑戦することで特典がもたらされる場合もある。ただし、成長はストーリーの進行である程度上限が設定されている場合もあるとのことだ。

 今作のストーリーは「ララの原点」を語ることに注力している。Rosenberg氏自身、「ブルース・ウェインがバットマンになった理由」などキャラクターの始まりを描く物語が好きで、今作では、ララがどうやってヒロインキャラクターとしての強さを獲得していくかを楽しんで欲しいという。

 今作「TOMB RAIDER」ではララは特に序盤は弱さを強調されているが、彼女のポテンシャルは決して弱いキャラクターではない。彼女はまだ未熟なだけで、優れた冒険家である彼女の本質は、本作でもまったく変わっていない。「ララは本当は強い、というところは認識しておいて欲しい」とRosenberg氏は語った。「Xbox 360 E312 Media Briefing」では今回のデモより成長し、様々な武器を使いこなすララも紹介されている。その成長は段階的で、劇的ではなく、徐々に行なわれていく。

 これから発売まで、開発チームの課題は「これまでのキャリアの中で最高のゲームを作る」ということだそうだ。Rosenberg氏は「TOMB RAIDER」の開発は単なる仕事ではなく、責任と義務感を背負って開発を進めており、チーム内の情熱も強く、子供を授かった開発者は自分の子供にララという名前をつけるほどに強い思い入れを持って臨んでいるという。

 最後に日本のユーザーへのメッセージとしてRosenberg氏は、「今回のタイトルは本当に力を込めています。新しいチャレンジ、アイデアも盛り込んでいますし、これらをゲームの中でちゃんと実現するつもりです。ユーザーのみなさんにも楽しんでいただければ幸いです」と語った。


ムービーでの場面に関連したコンセプトアート

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※画面は開発中のものです

(2012年 6月 11日)

[Reported by 勝田哲也]