「Xbox 360 E312 Media Briefing」レポートその2

「バイオハザード6」や「Call of Duty: Black Ops 2」、「TOMB RAIDER」などの大作揃いのサードパーティタイトルを紹介


6月4日開催(現地時間)



 Microsoftは現時時間6月4日、「Xbox E3 2012 Media Briefing」を開催した。このイベントはMicrosoftがE3に先駆けてプレス向けにXbox360で発売されるタイトルや、今後のサービス展開について発表するイベントだ。このレポートでは「バイオハザード6」や「Call of Duty: Black Ops 2」などのサードパーティタイトルについて紹介していく。





■ 「バイオハザード6」

日本では10月4日に発売される「バイオハザード6」

 10月4日に発売が予定されているプレイステーション 3/Xbox 360用サバイバルホラー「バイオハザード6」(WIN版は、発売日、価格ともに未定)。会場では、最新のデモプレイ映像が公開された。

 今回のデモプレイでは、レオン・S・ケネディを操る場面が公開された。ドアを開ける際にはドアをゆっくりと押し開いたり、階段の下から群れで襲ってくるゾンビはグレネードで一気に吹き飛ばしたりするアクションが連続。またゾンビを倒すアクションでは、ゾンビを撃つだけでなく、ナイフで頭部を刺したり、素早い回し蹴りで頭を吹き飛ばしたりと、近接戦闘表現にも力が入れられていた。

 またデモプレイでは、飛行機が地上で爆発し、レオンが車やコンクリートの破片が飛び交う中を走ってヘリコプターに乗り込むようなシーンも紹介された。ムービーシーンとプレイシーンが交互に繰り返されるような、手に汗握るシネマチックな演出も多数登場するようだ。なお本タイトルのDLCはXbox 360版が先行配信となることが発表された。


【スクリーンショット】
ゾンビを撃つだけでなく、ナイフや格闘でゾンビの頭部を吹っ飛ばしていくアクションも見られた。QTE(クイック・タイム・イベント)も登場し、効果的に使用される
飛行機が爆発し、地上を逃げる場面。乗り込んだヘリコプターは操縦不能になり、街を疾走するはめになる



■ 「Call of Duty: Black Ops 2」

 「Call of Duty: Black Ops 2」はActivision Blizzardの人気FPSシリーズ「Call of Duty」シリーズの最新作となるタイトルだ。欧米での発売日は2012年11月13日を予定しており、日本では2012年中に発売される予定となっている。

カンファレンスを締めくくった「Call of Duty: Black Ops 2」

 デモプレイはハイウェイを走る車内シーンからスタート、車内で鼻血を出している男に尋問しているが、男は途中で事切れる。その後ヘリが現われ、走っている車の前方で爆発を起こし、ハイウェイは戦場のような様相を見せる。ここからゲームプレイがスタートする。ハイウェイの上空は複数のヘリや戦闘機が飛び交っており、主人公と思われるキャラクターがハイウェイ上にあった地対空ミサイルで撃墜し、仲間達と先へ進む。その先には敵の歩兵が複数待ち構えていた。プレーヤーはスナイパーライフルに持ち替え、他のメンバーをフォローする。スナイパーライフルは暗視スコープの様な物がついており、物陰に居る敵の姿も確認できるようだ。

 その後画面が暗転し、市街地のシーンへと変化した。カバーをしながら建物の中へ進むプレーヤー。頭上にはUAV(無人航空機)と思わしき機械が飛行しており、援護射撃を行なっているようだ。建物を抜けると大通りに出る。大きく炎上している車が放置されており、半壊した建物も多い。銃撃戦を繰り広げていると前方からビルが倒れてきて主人公は一瞬気を失った。その後戦闘機に乗り込み、大通りを走る車両の護衛を行っていた。敵は航空機や車などから攻撃しており、ガトリングガンやミサイルを使って迎撃していく、というシーンでデモプレイは終了した。

 戦闘シーンでは、ただ単に銃撃戦が続くだけではなく、なんとビルが倒れてきたり、戦闘機が前方から突っ込んでくるなど、怒濤の展開で、思わずプレイに見入ってしまった。「Call of Duty」シリーズはゲーム性はもちろんだが、ストーリーに定評がある。「Call of Duty: Black Ops 2」のストーリー展開が非常に気になるデモプレイだった。

【スクリーンショット】
ハイウェイを走る車内の様子。全員軍人というわけではなさそうだ
ヘリが墜落し一気に様相を変えたハイウェイからゲームが始まる
アサルトライフルなどの銃器だけでなく、様々な武器が登場するようだ




■ 「TOMB RAIDER」(日本語タイトル名:トゥームレイダー)

「TOMB RAIDER」の最新デモプレイが発表された

 「TOMB RAIDER」は、北米で2013年1~3月、日本で2013年発売を予定しているプレイステーション 3/Xbox 360用サバイバルアクション。発売はスクウェア・エニックスで、開発はCRYSTAL DYNAMICS。

 ララ・クロフトの起源となる物語を描く今作では、ララは痛みに苦しみ、表情は今にも泣きそうで、すぐにでも押しつぶされそうな弱さを抱えた少女として描かれている。そんな彼女が絶体絶命の状況をどう耐え抜き、どう生き残っていくのかが注目となるが、会場ではそのアクションがデモプレイによって披露された。

 ゲームは3人称視点のアクションで、主に弓矢を使って敵を仕留めていく。敵の持つ銃には素早さも威力も劣ってしまうが、樽を転がして敵に当てたり、地面の油に火矢で引火させて敵を燃やしたりと、ギミックの使い方次第で戦いを有利にできる。また銃やナイフを使ったアクションも可能だ。

 フィールドを進んでいくと、突如として川の流れに巻き込まれてしまう。障害物を避けたり弓矢で破壊しながらなんとか激流を下ると、滝寸前で墜落している飛行機のコクピットに引っか掛かる。一命を取り留めたかに思えたが、体の下のコクピットのガラスは徐々にひび割れていき、その下には滝壺が広がっている。ガラスが割れる直前にパラシュートをコクピットを掠め取ると、パラシュートの操作もままならない状態で林の中へ突っ込んでいく……。

 QTEも織り交ぜながら展開するサバイバルアクションが次々に連続していき、プレーヤーは息をつく暇もないほどだが、ララ・クロフトのタフさの源だと考えれば、派手な演出もより楽しめるかもしれない。なお本タイトルのDLCについてはXbox 360版が先行して配信されることが発表された。


若きララ・クロフトは水に揉まれ土に塗れ身も心もボロボロ。弱さを抱えた1人の少女は、どのようにタフな「ララ・クロフト」へと成長していくのだろうか……




■ 「Splinter Cell:Blacklist」

「Splinter Cell:Blacklist」のプレイデモの様子

 Ubisoftからはステルスアクション「Splineter Cell」シリーズの最新作「Splinter Cell:Blacklist」が発表され、デモプレイが行われた。「Splinter Cell:Blacklist」は、「我が国に常駐している軍隊を撤退させなければ、戦争を仕掛ける」と脅迫しているテロリスト集団「Blacklist」の動きを阻止するため、シリーズの主人公の「サム・フィッシャー」が潜入するというストーリー。

 デモプレイでは物陰から物陰へ移動し銃器を使ってテロリストを倒していくシーンや、近距離からナイフで音もなく仕留めるシーンなどが披露されていた。特筆すべきなのは本作はKinectの音声認識に対応しており、声を出して敵を引きつけたり、ミサイル発射の指令を行うといったデモを行っていた。発売時期は2013年の春を予定しているという。

【スクリーンショット】
物陰から物陰へ移動し、隙をついて敵を攻撃する
主人公に捕らえられる怪しい男。ここでデモプレイは終わってしまった




■ 「South Park: The Stick of Truth」

「サウスパーク」のRPGが登場。タイトルは「South Park: The Stick of Truth」

 「South Park: The Stick of Truth」は、アニメ「サウスパーク」をテーマにしたRPG。2013年3月5日にTHQによって販売される。開発はObsidian Entertainment。プレーヤーはサウスパークに新しく引っ越してきた“a new kid”となり、スタン、カイルたち4人組に加わって街を守るために戦うというもの。

 会場では「South Park: The Stick of Truth」のトレーラーが放映され、破壊されたサウスパークや、ジーザス、バターズら「サウスパーク」おなじみのキャラクターたちが戦う様子が描かれている。またプレーヤーキャラクターの外見はカスタマイズが可能で、様々な衣装をまとえるようだ。

 会場には「サウスパーク」の制作者であるトレイ・パーカーとマット・ストーンが登壇した。2人は本タイトルでも脚本とセリフを担当しており、テレビシリーズの1エピソードのようなものを目指していると話した。なお本タイトルのDLCはXbox 360版が先行配信となる。


【スクリーンショット】
テレビシリーズのエピソードの1つを意識して制作いるという本作は、見た目も正に「サウスパーク」そのもの。タブーぎりぎりのギャグもトレーラーからすでに発揮されている
「サウスパーク」制作者のトレイ・パーカー&マット・ストーンが登壇。最も時間をかけたのはマッピングで、15年間アニメを制作してきて初めて「カートマンの家ってどこだ?」と考えたという




■ 「FIFA13」、「MADDEN NFL 13」

毎年の恒例となっているEA Sportsのプレゼンテーション

 EA Sportsからは「FIFA13」と「MADDEN NFL 13」がKinectの音声認識に対応していることが発表された。

 「FIFA 13」では音声認識を使うことで、ゲームを中断したり、メニュー画面などを開かなくても、作戦の指示や選手の交代を行えるという。また不適切な言葉や汚い言葉を使うと「ピー音」が入るなどユニークな機能も搭載されているようだ。その後の「MADDEN NFL 13」のデモプレイでは元NFL選手のジョー・モンタナ氏が登場し、Kinectの音声認識を使ってプレイしていた。

 「MADDEN NFL 13」は北米で8月28日に発売を予定している。

【スクリーンショット】
「FIFA13」と「MADDEN NFL 13」の両タイトル共にKinectによる音声認識に対応している




■ 「Ascend:New God」、「Lococycle」、「MATTER」

 今回の発表が世界初となるXbox Live Arcadeのゲーム3タイトルのムービーも公開された。

 「Ascend:New God」は「Toy Soldiers」などの開発で知られるSignal Studiosが開発中のタイトルで、大きな鎌の様な武器を振り回して雑魚敵を蹴散らしたり、巨人の上に登って攻撃を行ったりするシーンが公開されていた。

 「Lococycle」は「Splosion Man」シリーズの開発で知られる、Twisted Pixel Gamesが開発中のタイトル。ムービーでは青く光る近未来的なバイクの様な乗り物が表示されていたが、ゲーム内容などはわからなかった。

 「MATTER」は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のディレクターである、ゴア・ヴァービンスキー氏が手がけているゲーム。金属で出来た目玉の様な球体がが巨大な建造物の中を進んでいくシーンが確認できた。「THE ADVENTURE BEGINS」という表記が確認できたので、冒険がメインだろうか。

 これらのタイトルは全て2013年に発売予定となっている。

【スクリーンショット】
左からそれぞれ「Ascend:New God」、「Lococycle」、「MATTER」。ムービーだけではゲーム内容がわかりづらかったものもあり、続報に期待したい




■ 「Wreckateer」

 Kinectを使ってプレイするXbox Live Arcadeのタイトルとして「Wreckateer」のデモプレイが行なわれた。

 「Wreckateer」はIron Galaxy Studiosが開発しているオリジナルタイトル。画面中央にあるカタパルトをKinectを使って操作し、遠くに見える城を破壊するという目的のゲームだ。乱暴な言い方をすればKinectを使った3D版「Angry Birds」といった印象だ。

 向きを調整し、カタパルトを引っ張って距離を調整する、弾が飛んでいった後も下からすくい上げるように操作をすると、更に飛距離が伸びるように見えた。特殊な効果を持った弾もあり、空中で4つに分かれて破壊範囲を広げる弾や、空中で自在に向きを変えられる弾を確認できた。

 発売時期は今年の夏を予定している。

【スクリーンショット】
そびえ立つ城を破壊するゲーム。弾の使い分けが重要になりそうだ

(2012年 6月 5日)

[Reported by 八橋亜機]