SCEJ、「3Dディスプレイ」と「3Dメガネ」を11月2日に発売

1台で2人が異なる映像を楽しめる「SimulView」を体験!


11月2日 発売予定

価格:44,980円(3Dディスプレイ「CECH-ZED1J」)
   5,980円(3Dメガネ「CECH-ZEG1J」)



3Dメガネ「CECH-ZEG1J」。「3Dディスプレイ」には「3Dメガネ」1セットと2メートルのHDMIケーブルが同梱される

 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)より11月2日に発売される「3Dディスプレイ(CECH-ZED1J)」と「3Dメガネ(CECH-ZEG1J)」。9月に開催された「東京ゲームショウ2011でも展示されていたので、目にした人も多いだろう。3D立体視の技術を応用し、同時にフル画面で異なる画面を見ることができる「SimulView(サイマルビュー)」が大きな特徴となっている。

 今回、発売前に体験する機会を得たので、紹介したい。


■ “パーソナル”なサイズの24型ディスプレイ

 「3Dディスプレイ」のサイズは、横に幅が広い24型。基本性能として、有効画素数は1,920×1,080ドット、コントラスト比は5000:1、視野角は上下、左右176°、応答速度4ms(中間調平均)。入力端子は、HDMI×2、映像がデジタルGBR/Y Cb(Pb) Cr(Pr)、音声がPCM 2ch(32kHz 44.1kHz 48kHz)、Component×1となっている。消費電力は動作時に約60w。

 「3Dメガネ」は、3分の急速充電で約3時間、45分の充電で約30時間楽しむことができる。質量は本体47g。収納ポーチと充電用USBケーブルが付属する。

 ちょっと小さいようにも思えるが、SCEJによると「自分の部屋などでパーソナルな形で楽しんでもらうためこのサイズになった」とか。そもそもなぜディスプレイ単体での発売を決定したかというと、現在市場にはたくさんの3D立体視対応テレビが存在するが、価格も高く、3D立体視を楽しむ環境がなかなか広がっていない。加えて「3D立体視に対応したゲームも多く発売されているのに、意外とプレイステーション 3が3D立体視対応ディスプレイにつながっていない」という基本データが調査から明らかになったのだという。手ごろな価格で、3D環境でゲームを楽しんでもらうきっかけを作るために、3Dディスプレイの発売を決定したということだ。

 なお、すでにニュースリリースでも発表されているが、主にゲームが利用しているフレームパッキングのほか、トップアンドボトム、サイドバイサイドといった各3D信号に対応しているので、3D立体視対応ゲームだけでなく、そのほかの3D立体視コンテンツも楽しむことができる。

 デモではシューティングゲーム「STAR STRIKE HD」がプレイできたのだが、3D立体視でのプレイ時にも暗くなるような印象はなく、特に気にならなかった。自機がやられて爆発したときには、奥行きのあるエフェクトがかなりかかるなど、3D立体視の威力を感じた。


奥にあるのが3Dディスプレイ。コントローラーの右が3Dメガネ。その右にある袋は、3Dメガネをしまうための「収納ポーチ」3Dメガネを装着したところ。このあたりはいつも見る光景と変わらない3Dでのプレイを楽しむためには90センチ程度の距離が最適、とのこと
3Dディスプレイ正面右に配置されているコネクタ類。上からコンポーネント端子、HDMI端子×2、ヘッドフォン端子。HDMIが2系統用意されているので、プレイステーション3以外にもPCやレコーダーなどをつないでおくことも可能だ背面はこの通りすっきりしている電源投入時には中央のランプが青く光る


■ 2人同時プレイを楽しめる「SimulView」

 3Dディスプレイには、PS31台を使って2人でプレイするときに、それぞれに異なる映像をフルスクリーンで楽しめる「SimulView(サイマルビュー)」が搭載されている。これまでは上下もしくは左右2分割の画面でしかプレイできず、こうしたときの視認性の悪さはプレイした経験がある人ならわかるだろう。SimulViewに対応したゲームソフトの場合、これを利用すればユーザビリティの悪さを克服できる。

 SimlViewとは、これまでの3D立体視ディスプレイに用いられていた“異なる映像を視差をつけて表示する”というやり方を利用し、全く違う画像をそれぞれ表示させ、3Dメガネでは両目のシャッターを同期して開閉することで、2人で異なる映像を楽しめるようにした機能のことだ。このため、SimulView利用時は2Dでの描画となる。

 SimulView使用時での1プレーヤーと2プレーヤーの切り替えだが、3Dメガネ上部に用意されているボタンを押すことで変更できる。デモでは「グランツーリスモ5」の2人プレイを体験できたのだが、これがなかなか楽しい。スイッチで1プレーヤー、2プレーヤーを切り替えているだけなので、自機が1P側だとしても、3Dメガネのスイッチを押せば、2Pの映像を楽しむことができるのだ。プレイ終了後のデモ走行画面で切り替えると、もう1人のプレーヤーがどのような走りをしたのか体験できる、という使い方もあるかもしれない。

3Dメガネをかけたところ3Dメガネ上部に用意されているスイッチ。左から電源ランプ、電源ボタン(SimulView対応コンテンツの1、2プレーヤー切り替えはここで行なう)、USBカバーを開けるとUSBが現れる。ここにケーブルをつないで充電する

 なお、このほかにもこだわりがあるそうで、SCEJによれば「これまでの液晶テレビはどちらかというと額縁型でしたが、あえてラウンドのあるフォルムにしました。PS3の形もそうですし。また、サウンドがちゃんと聞こえるように前目にスピーカーを配置したかったので、このようなデザインになりました」とのこと。44,980円と比較的手ごろな価格なので、これを機会に3D環境を手に入れてみてはいかがだろうか。

【グランツーリスモ5】
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【STAR STRIKE HD】
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(2011年 10月 25日)

[Reported by 作倉瑞歩]