東京ゲームショウ 2011レポート

崑崙日本、WIN「魔導学院エスペランサ」発表会開催
自動戦闘機能で気軽に遊べる、協力型学園MMORPG


9月15日~18日 開催(15日、16日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


「魔導学院エスペランサ」は、台湾と香港で「希望之光 Online」としてサービスされている

 9月15日から18日まで幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ 2011」の初日となる15日、崑崙日本株式会社は、Windows用新作MMORPG「魔導学院エスペランサ」の発表会を開催した。本作は台湾Lager Network Technologiesが開発した「希望之光 Online」を改名し、日本でサービスを予定しているもの。崑崙日本としては、クライアントインストール型のゲームは初の試みとなる。

 「魔導学院エスペランサ」は、中世西洋風の3D世界を舞台とした、魔法と学園のファンタジーRPG。魔法学園の生徒となったプレーヤーは、他のプレーヤーと協力しながらモンスターを討伐し、混沌とした世界を救う冒険に旅立つ。

 今後のスケジュールとしては、11月中旬にクローズドβテスターを募集し、12月上旬にクローズドβテストを実施。12月中旬にオープンβテストを実施し、12月下旬に正式サービス開始を予定している。ビジネスモデルは、アイテム課金制となっている。 

 この記事では、タイトルの発表会の模様と合わせて、本作の試遊ブースでの体験レポートもお伝えする。



■ 魔法と学園と友情がテーマのMMORPG

崑崙日本GAME事業部「魔導学院エスペランサ」プロデューサーの駒形重紀氏
本作のテーマは、魔法と学園と友情

 発表会に登壇したのは、崑崙日本GAME事業部で本作のプロデューサーを務める駒形重紀氏。駒形氏は、本作の概要について説明した。

 ストーリーは、世界が終わりを告げるとする「来る日」に対抗するため組織された人材育成機関「魔導学院」に、プレーヤーが生徒として入学するところから始まる。「魔導学院」は5校あり、同校の生徒と協力し、他校の生徒とは時に競い合いながら、世界を救う希望の光を目指す……というもの。駒形氏は、「魔法と学園と友情がテーマのタイトルとなっています」と説明した。

 本作の特徴は、大きく2つある。1つは、独自のバトルシステムとなる「カルマカード」。カルマカードには、属性を示すマークが3つ書かれている。それを所持しているプレーヤーは、そこに書かれた順番で属性スキルを発動させることで、最後に大技となる「カルマスキル」を発動できる。属性は、火、水、風、土の4つがそれぞれ赤、青、緑、黄に分けられている。例えば、カードに「青赤赤」と書かれていたら、水、火、火の順番でスキルを発動させれば「カルマスキル」を発動できる状態になる。

 「カルマカード」は、好きな12枚のカードを選んでセットでき、戦闘中は画面の右下にランダムに1枚ずつ表示される。カードはサービス後に順次追加されていくそうだ。駒形氏は、「このシステムによって、従来の単調なクリックゲームとは違う、好きなカードを組み変えられるという戦略性と爽快感に富んだゲーム感覚が味わえます」と述べた。


カードの指示通りにスキルを決めていけば、必殺技の「カルマスキル」が発動できる

自動的に敵と戦ってくれる「補習特訓システム」

 もう1つが、ログインさえしていれば自動的に敵と戦闘してくれる「補習特訓システム」だ。単に敵を攻撃するだけでなく、発動するスキルや、「体力が何%以下になったら指定の回復アイテムを使う」など、ある程度まで行動を設定できる。また「何分後にログアウトするか」という設定もでき、アイテムを使いきってそのまま放置されてしまう事態への対策としている。駒形氏は、このシステムを利用して「自動で敵と戦闘している間に、余裕を持って他のプレーヤーと交流してほしい」と語った。

 MMORPGでは一般的に、自動でキャラクターを動かして経験値やアイテムを稼ぐ行為は非難の対象とされていたが、あえてゲームシステムに組み込むことで、「安心で安全な上、24時間という限られた時間の中でもゲームの進行を実感できる」という。

 このほかのシステムとしては、クエストや、アイテムの強化や合成、売買、PvP、RvR、「サークル」と呼ばれるギルドシステムなど、MMORPGの基本的なシステムがあるという。また学園にちなんだジャージや部活動のユニフォーム、著名なアニメーターやイラストレーターを起用した制服などのアバターアイテムも順次実装予定で、アニメなどとのタイアップも予定しているそうだ。

 駒形氏は、「年末のサービス開始に向けて、日本でのローカライズも準備しています。その時には、日本のイラストレーターを起用して、現在あるビジュアルの印象をガラっと変えるつもりですので、どうぞよろしくお願いします」と語った。

 発表会では、開発元のLager Network Technologiesプロデューサー陳恒帆氏も登壇した。陳氏は、作品について「現在のゲームは対立や暴力といったテーマが多いが、このゲームは協力や友情をテーマにしています。台湾や香港では熱烈な支持を獲得しました。日本のユーザーにも支持を得られると思います。より多くのユーザーに、このゲームの持つ暖かくまっすぐな精神を届けられればと思います。斬新で面白いゲーム体験をしてください」と話した。


ティザーサイトもこの日オープンされた年内のサービス開始を目指しているという



■ 「カルマカード」と「補習特訓システム」によるバトルを体験

崑崙日本「魔導学院エスペランサ」のブース

 「魔導学院エスペランサ」のブースでは、台湾版となる「希望之光 Online」をプレイできた。ここでは多人数プレイは体験できなかったが、ゲームの軸となる「カルマカード」と「補習特訓システム」は体験できたので、その模様をお伝えする。

 体験したのは、マジシャンのキャラクター。緑の広がる丘に立っていて、周りにはふぐのようなモンスターがいた。基本的な攻撃は、敵をターゲティングした後、通常攻撃かスキル攻撃を発動させればいい。「カルマカード」は、前述の通りこのスキルを使う。

 敵をターゲットした時、1番前に来た「カルマカード」の上には「黄赤緑」と丸いマークが表示されていたので、その通りに土のスキル、火のスキル、風のスキルと順番に攻撃した。すると「カルマカード」が光って、上にスペースキーが押されるアニメーションが表示された。指示通りにスペースキーを押すと、より派手なエフェクトが発生して大ダメージを与えられた。

 「補習特訓システム」は、前述した設定数値のほかに、「何秒につきどのバフスキルを使うか」といった指示もできた。自動制御中は敵に素早くターゲティングし、どんどん攻撃を当てていくので、自分で操作するよりも正確な戦闘が繰り広げられていた。その間、プレーヤーは特にすることがないので、食事に出かけてしまったり、プレーヤーキャラクターの状況を確認しながら、他のプレーヤーと会話も簡単に楽しめる。席を立っている間に話しかけられてもいいように、自動返信機能もついているそうだ。

 「カルマスキル」は、ぐっぐっぐっと溜めて、一気にスキルを解放する爽快感が確かに気持ちいい。一方の「補習特訓システム」は、制御の方針とその設定を考える時間も楽しいし、予想通りに制御が成功して結果が得られると、さらに嬉しい。今回はこれだけの体験だったが、ここに学園での協力要素がどう絡んでくるのかも楽しみだ。


試遊機では、マジシャンの女性キャラクターでプレイできたこちらが攻撃シーン。右下に「カルマカード」のマークが表示されているのがわかる「カルマカード」は、12枚の組み合わせをセットできる

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(2011年 9月 16日)

[Reported by 安田俊亮]