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西川善司の3Dゲームファンのための「Luminous Studio」講座
スクウェア・エニックスが開発中の次世代ゲームエンジンの秘密に迫る!


会場:スクウェア・エニックス本社





CEDEC公式サイトの右上に輝くスクウェア・エニックスのバナー広告。その先には……!?

 9月6日より開催される日本最大級のゲーム開発者会議であるCEDECのオフィシャルサイトの右上に目立つバナー広告が上がっている。そこには「鳥肌の立つ未来を創ろう」と書かれている。よく見れば、これはスクウェア・エニックスのバナー広告なのだ。ここをクリックすれば特設された求人サイト へと飛ぶ。よくある求人ページかというとこれがちょっと違うのだ。

 その先の内容については読者自身で確認して欲しいが、日本のゲーム開発スタイルが、世界基準の技術力を身に付けて変革していかなければならないことが熱く語られており、そのためにスクウェア・エニックスが次世代ゲームエンジンの開発プロジェクトを立ち上げたことが事細かに綴られている。しかも、この人材募集は、その次世代ゲームエンジンへの開発参加を呼びかける内容になっているのだ。

 今回は、このスクウェア・エニックスが開発中の次世代ゲームエンジン「Luminous Studio」にスポットライトを当ててみたい。


【著者近影】
E3のあとの6月〜8月は3Dテレビ関連の仕事が多く、ゲーム系の取材記事は今回が久しぶりだった。8月頭のSIGGRAPHが終わってからはさらに多忙となり、締め切りに終われる毎日。最近ではその現実から逃避するために手からATフィールドが出るようになってしまった(その証拠写真)。9月も何かと忙しくなりそうな予感。ゲーム開発者会議のCEDECに東京ゲームショウと立て続けに開催されたあと、しばらくしないうちに10月頭には家電ショーのCEATECがある。そうそう、今年は2年おきに開催されている東京モーターショーの開催年だ。今年の東京モーターショーはこれまでの開催よりも規模が縮小され、22年間利用されてきた幕張メッセではなく小さめの会場となる東京ビッグサイトで行なわれる。日本の自動車産業、がんばれ!



■ 次世代ゲームエンジン名は「Luminous Studio」〜スクウェア・エニックスの新開発技術と海外スタジオの技術を調合/融合した新エンジン

取材対応していただいた「Luminous Studio」開発スタッフの皆さん。左から順に三宅陽一郎氏、橋本善久氏、岩ア浩氏、岩田亮氏(肩書きや担当は後述)
橋本善久氏(スクウェア・エニックス、CTO、テクノロジー推進部、コーポレート・エグゼクティブ)
 本連載の愛読者ならご存じのように橋本氏は、「ソニック・ワールド・アドベンチャー」グラフィックス講座で一度登場して頂いていた人物。セガ時代はプログラマーとして活躍していただけでなく、ゲームデザイン、そしてタイトルプロジェクトのディレクションまでを担当。スクウェア・エニックスに移ってからは、同社の技術部門の総責任者であるCTOに就任。ゲームエンジンの開発や先行技術開発を行なうテクノロジー推進部の部門長も務め、Luminous Studioのプロジェクトにおいてはその総指揮も執っている。また、現在再開発中の「ファイナルファンタジー XIV」のテクニカルディレクターも兼任する
スクウェア・エニックス・ヨーロッパ(旧 Eidos)に属する開発スタジオと使用エンジンの対応

 スクウェア・エニックスが手がける次世代ゲームエンジン。字面はとてもキャッチーだが、実際には、ほとんど情報がないために、正体が皆目わからない。まずは基本的な事から聞いていくことにしよう。そもそもエンジン名は何なのだろうか。

橋本善久氏:「Luminous Studio」(ルミナス・スタジオ)という仮称になっています。今後、変わるかもしれないのですが、現在はチーム内ではそう呼んでいます。Luminousは「発光する」を意味する形容詞ですが、「ファイナルファンタジー」シリーズの象徴の1つである「水晶」を光り輝かせるというイメージ。つまりはスクウェア・エニックスを輝かせていこうという想いが込められています。

 2009年、スクウェア・エニックスグループは英Eidosを買収し、スクウェア・エニックスとEidosは兄弟会社になった。現在は、旧Eidosはスクウェア・エニックス・ヨーロッパと改称されており、この旧Eidosグループには開発スタジオのIO InteractiveとCRYSTAL DYNAMICS、そして買収直前に新設されたEidos Montrealといった開発スタジオが属している。IO Interactiveは「ヒットマン」シリーズ、CRYSTAL DYNAMICSは「トゥームレイダー」シリーズを手がけてきた実力派スタジオなのでご存じの方も多いだろう。

 そして、IO InteractiveはGlacier(最新は2世代目のG2:Glacier2エンジン)、CRYSTAL DYNAMICSにはCDCエンジンというゲームエンジンでタイトル開発を行なってきたわけだが、昨年のCEDEC2010では橋本氏はこれらのエンジンを取り上げた「Eidos最新ゲームエンジン詳解」というセッションを行なっていた。このセッションの中で、橋本氏は、旧Eidosグループと統合以降、スクウェア・エニックスはそうした旧Eidosグループの開発スタジオと深い技術交流が行なわれている事例をも紹介していた。

 今回のLuminous Studioは、こうした欧米の開発スタジオとの技術交流の結果が反映されているものなのだろうか。

橋本氏:Luminous Studioのプロジェクト自体は日本のスクウェア・エニックスの独自のプロジェクトですが、岩ア、岩田などともに、デンマークのコペンハーゲン(IO Interactive)、カナダのモントリオール(Eidos Montreal)の両スタジオに技術情報を見せて貰いに行きました。向こうのご厚意でかなり濃密な技術情報を得ることができました。それこそ、下手すると向こうの担当者と同等かそれ以上に彼らのエンジンの機能を学びましたよ(笑)。我々としては、海外の開発スタジオの最新のエンジンを学習することでモダンなエンジンの設計思想や機能を学べたことは大きかったですね。

 開発体制としては、IO InteractiveやCRYSTAL DYNAMICSとは共同で行なわれているのだろうか。

橋本氏:東京のスクウェア・エニックスと、スクウェア・エニックス・ヨーロッパの各スタジオはとても仲が良く、深いレベルでの積極的な技術交流はありますが、共同の開発体制ということにはなっていません。Luminous StudioもG2もCDCもそれぞれ独立して製作されています。ただ、G2やCDCといった彼らのエンジンのソースコードは我々も共有していますし、彼らの研究開発した技術を取り込んだり、あるいは発展させて実装したり……と言ったことはあります。彼らから学んだ部分は多いですね。昨年CEDECでお見せしたプロシージャルアプローチのアニメーションのデモは、まさに彼らの研究開発した技術を我々が引き継いだ事例の1つです。


【プロシージャルアプローチのアニメーションのデモ】
CEDEC2010で公開されたプロシージャルアプローチのアニメーションのデモ

岩ア浩氏(スクウェア・エニックス、テクノロジー推進部、リード・エンジニア)
本連載では、橋本氏と共に、以前「ソニック・ワールド・アドベンチャー」の回に登場して頂いた人物。セガ時代は、橋本氏と共に、セガのマルチプラットフォーム対応ゲームエンジン「ヘッジホッグ」エンジンの開発の中心にいた。スクウェア・エニックスに移ってからは橋本氏と共にLuminous Studioのプロジェクトに参加。Luminous Studioではゲームランタイムフレームワーク、各種ツールのフレームワークの基礎設計を担当し、実質上のアーキテクト的な立場を務める。なお、グラフィックスエンジンに関しては岩ア氏が特に力を注いでいる部分だという

 橋本氏によれば、スクウェア・エニックス・ヨーロッパでは、社内GDCとも言うべき、グループ内の技術者が研究発表を行なうカンファレンスイベント(ACADEMY OF EXPERTSと呼ばれている)が定期的に開催されているそうで、スクウェア・エニックスグループへの統合後は、このイベントにスクウェア・エニックスのメンバーも参加するようになったという。ここで発表される様々な技術はスクウェア・エニックスグループ内全体で共有できるようになっており、「技術交流」は文書やデータなどの形式的な物だけではなく、技術者同士の人間交流レベルで濃密に行なわれている。

岩ア浩氏:日本のゲーム会社で、ここまで欧米の開発スタジオと濃密に技術交換をしているところは珍しいと思いますね。この点はスクウェア・エニックスグループの新しい強みになっていると思います。

 Luminous Studioの開発は日本中心で行なわれているとは言え、海外のグループスタジオの技術までをも応用しているとなると、このLuminous Studioは、今後、スクウェア・エニックス・グループ全体に波及していくものになるのだろうか。

橋本氏:海外スタジオについて言いますと、近未来的には彼らはそれぞれG2やCDCといった既存のエンジンを使っていくことになると思いますし、拡張も続いていきます。将来的にはまだわかりませんが、使いたいというチームが出てくれば国内と海外の分け隔てなく提供していくつもりです。原則としてはスクウェア・エニックスグループ内のゲームプロジェクトであれば、国内、海外、内製、外注を問わず、ニーズがあれば喜んで提供するというスタンスです。基本的にはプロジェクトの自主性を重んじます。ただ、もちろん、各プロジェクトチームから「使いたい」と言って貰えるほど魅力的なものにしていく強い意志はあります。




■ Luminous Studioの対応ハードウェアは?

橋本氏と岩ア氏

 グループ内の海外スタジオの技術までをも調合して開発が進められるLuminous Studioは、大規模で全方位の対応力を持ったエンジンになりそうだが、一体、対応ハードウェアはどのあたりを想定しているのだろうか。

橋本氏:プログラマブルシェーダーが動くハードウェアであればすべてに対応する意気込みです。まずはいわゆる“HDゲーム機”と呼ばれるプレイステーション 3やXbox 360、そしてWindows PCに対応します。その後、他のハードウェアにも順次拡張していきます。

 昨今、ゲームプラットフォームは、スマートフォン、タブレットといったところにまで広がりを見せている。こうしたハードウェアはどうなのだろうか。

橋本氏:人的リソースの限界や開発優先順位といった問題があるので、対応時期にばらつきはでるかも知れませんが、スマートフォン、タブレットなどでもプログラマブルシェーダーが動作するハードウェアについては対応していくつもりです。ブラウザゲームの開発にも対応していく計画もあります。

 現行のWiiやニンテンドー3DSなどプログラマブルシェーダーが動作しないハードウェアについては「対応は積極的に検討中」とのことだ。

 カプコンの「MTフレームワーク」も、プログラマブルシェーダーを搭載しないハードウェアは当初は未対応だったが、後にWiiに対応した「MTフレームワークLite」、3DSに対応した「MTフレームワークMobile」が登場している。こうしたハードウェアに関しては、Luminous Studioもエンジンとしてのひとまずの完成を見たあと対応範囲を広げていく中でサポートされるのかもしれない。

 Epic Gamesの「Unreal Engine 3」などは次世代機への対応を想定した機能拡張を進めていくことを明らかにし、その成果物をGDC2011の時に「SAMARITAN」デモという形で公開した。Luminous Studioは、そうした「次世代機」というものを、どのような形で捉えているのだろうか。

 
岩田亮氏(スクウェア・エニックス、テクノロジー推進部、リード・アーティスト)
「ファイナルファンタジーVIII」から「ファイナルファンタジーXII」、「ラストレムナント」といったタイトルにおいて、キャラクターモデリングや背景モデル製作を担当。また、ビジュアルワークス(CGムービー制作部門)に所属していた経験もある。現在は、豊富なタイトル製作、映像製作の経験を活かし、Luminous Studioを実際のタイトル開発現場で活用できるようにするため、その評価や洗練化に従事。また、このLuminous Studioを用いた実践的なテクノロジーデモの開発などに取り組んでいる

橋本氏:次世代機のハードウェアの姿は、まだ見えてはいませんが、グラフィックスに関していえば、我々も1つの指標となり得るのがDirectX 11と言うことになると思っています。なのでLuminous StudioはDirectX 11世代のグラフィックスに対応する機能を深いレベルで整備しています。DirectX 11世代のグラフィックス技術に対応していくことは次世代機対応への準備として無駄にはならないはずです。

岩ア氏:Luminous StudioのグラフィックスエンジンはDirectX 11ネイティブへの対応モードも備えています。現在、岩田グループと共に、DirectX 11ネイティブのテクノロジーデモも開発しています。

岩田亮氏:エンジンだけを開発しても、社内のプログラマー、デザイナーに、その魅力は伝わりにくいんです。その意味で、テクノロジーデモは、現実的かつ実践的なエンジンのサンプルになります。

 Wii Uのグラフィックス機能は、DirectX 10.1世代になることは、本連載でもレポート済みだが、Luminous Studioはこれにはどう対応していくのだろうか。果たしてDirectX 10.1ネイティブな対応がなされるのだろうか。

 これについて、今回の取材では、橋本氏は明確な回答は避けている。ただ、当初はDirectX 9世代のPS3、Xbox 360、そしてDirectX 11世代のWindows PCという対応に注力する形になるだろう、という基本方針までは述べており、その意味では、第一段階では、プログラマブルシェーダーが動くWii UはDirectX 9世代での対応と言うことになりそうだ。プログラマブルシェーダーが動作しないハードへの対応と同じで、ひとまずのエンジンの完成を見てから個別に対応を図っていく……ということなのだろう。




■ Luminous Studioのエンジンスタイル

橋本氏

 続いて興味がわくのはLuminous Studioの「ゲームエンジンとしてのスタイル」だ。一言でゲームエンジンといってもいくつかのタイプがある。

 1つはライブラリ形態のエンジンだ。ゲーム開発に有用だと思われるゲームの部品的なものを流用しやすい形で提供するタイプだ。こうしたスタイルのエンジンでは、ある程度のフレームワーク的なものは存在するが、基本的には各ゲームプロジェクトが、自分達のプログラムの一部に組み込んでしまえるような形態での活用になる。このスタイルのエンジンは日本でも、比較的先進的なスタジオではPS2時代から実用化してきたところも多い。

 もうひとつは総合的にゲーム開発を面倒見るような、ゲーム開発そのものをそのゲームエンジンの中で全て完結できるタイプのものだ。Epic Gamesの「Unreal Engine 3」、Crytekの「CryEngine 3」などはこのタイプになり、一般ユーザーも最近では「ゲームエンジン」というとこちらをイメージすることが多い。

橋本氏:細かいコンセプトの違いを別にすれば、Luminous Studioも、Unreal Engine 3やUnityのような総合的なタイプのエンジンになります。つまり、様々なゲーム開発プロセスに向けたオーサリングツールが提供されて、アセットのエディティングに始まり、いわゆる「ゲーム・エディティング」までを面倒見るタイプの物ですね。その上で「高効率」、「高品質」、「簡易」、「柔軟」、「高速」、「コンパクト」、「自動化と手動の共存」といった事がバランス良く実現できるように注意深く設計・実装されています。

 実際のゲーム開発の現場にとっては、どんなに優れた機能が、そのゲームエンジンに搭載されていたとしても、実作業を行なう立場としては、「ツールの使いやすさ」、「ツールがどこまで作業を面倒見てくれるのか」の方が重要になる。Luminous Studioではどのようなツール群が提供されるのだろうか。

橋本氏:まだ詳細な構成まで公開することはできないのですが、総合型ゲームエンジンで提供されるようなツールは一通り取り揃えています。たとえば、ゲームシーンを作り込むための「レベル・エディタ」、アニメーションの管理やツリー構造の面倒を見る「アニメーションツール」、ゲームロジックやゲームオブジェクトをビジュアルに作り込める「ゲーム・エディティング・ツール」がありますし、ゲームグラフィックスの完成度に大きな影響を与えることになる「シェーダー・オーサリング・ツール」もあります。このような他のエンジンで存在するようなツール群はもちろん、他にはあまりないタイプの独自の考え方のツールも含めて数十種類のツール群で構成されることになります。

 そしてLuminous Studioは各ツールやモジュールをなるべく単独で使用したり、特定の部分だけ入れ替えたりしやすいように、各モジュールの独立性を重視した設計になっているのも特徴になると思います。ですので、ゲームエンジンのスタイルとしては、ライブラリ集的に取り扱うこともできるし、総合開発環境としても取り扱うことができるという他とは異なる独特のスタイルを築きます。

 物理シミュレーションはどうだろうか。ここは各社、取り組み方が異なる部分だ。ODE(Open Dynamics Engine)やBulletといったオープン系のものを取り込む形のもの、NVIDIA PhysXやHAVOKなどの商用ミドルウェアを応用するものなど、いろいろだ。

橋本氏:物理シミュレーションに関しては、一般的なミドルウェアを利用する形態で進めていまして、どれを採用するかは評価検討中です。ただ、剛体物理シミュレーションはそうした「餅屋は餅屋」的に専門商用ミドルウェアに任せる感じですが、アクションで揺れるキャラクタのスカートの制御やアクセサリーを動かすエフェクト物理のような、付随的な物理シミュレーションはLuminous Studio側で処理するスタイルになります。

 なお、ミドルウェアを使う場合でも、キャラクターや3Dモデルに物理属性(例えば重量、破壊強度など)を設定していくツールなどは、実行がどの物理シミュレーションエンジンであっても透過的に利用できるオーサリングツールがLuminous Studioから提供される計画だ。




■ Luminous Studioはアニメーションも重視

 3Dゲームグラフィックスにおいて、近年重要度を増しているのがアニメーション。つまり、キャラクターの動きにまつわる部分だ。

 アニメーション処理は、従来まではモーションキャプチャーによって取得したモーションデータでキャラクタをただ駆動することだけに主眼が置かれてきた部分だ。しかし、ゲームの根幹部分に物理シミュレーションが積極的に利用される昨今では、ゲームシーン自体をリアルな物理ベースで動的変化させることが多くなってきており、そうなれば当然アニメーションも多様な外的要因に自然に対応できる素養が求められてくる。

 Luminous Studioでは、こうしたますます高度化するアニメーション処理に関してどのように取り組んでいくのだろうか。

橋本氏:我々はアニメーションの分野は今後のゲーム開発にとって極めて重要なパートになると考えています。これからの時代、ライティングやシェーディングや造形が良いのは「当たり前」とされ、ますます品質が上がっていきますが、そうなるとアニメーションの不自然さが逆に際立つようになり、違和感が増大するようになると考えられます。人体やキャラクターの動作が自然に感じられるレベルに持っていかないと、せっかくの見た目も台無しになってしまいますし、極論を言うと、ライティングやシェーディングがいまひとつでもアニメーションがとても優れていた場合はそのゲームの印象は飛躍的に良くなり、感情移入や空間への没入がしやすいものになるとも考えられます。それくらいアニメーションの品質は大切です。

 その為に、複雑なアニメーションの合成や遷移を記述するためのツールや、フルボディIK、プロシージャルアニメーションなどのシステムの構築も進んでいます。そして、アニメーションを追求すればするほどAIとは切っても切り離せない密接な関係になりますので、この「アニメーションとAIの融合」も重要なテーマに添えて設計と実装が行なわれています。

 近年では、高度なアニメーション処理を実現するための取り組みを積極的に行なっているスタジオが増えてきている。高度なアニメーション・システムを構築してCryEngine 3に実装させた独Crytekなどは、その最たる例だと言える。一方でNaturalMotionの「Morpheme」、「Euphoria」、「Endorphin」のようなアニメーションに特化したミドルウェアは、これまで以上に注目度を増していくことだろう。

 ただ、アニメーションは、アート関連のワークフローに密接に関わってくるものであると同時に、ゲームロジックの根幹にも深く関わるものであるため、ゲーム開発側としては自社のエンジンでなんとか面倒を見たい部分ではある。幅広いジャンルのゲーム開発を行なうスクウェア・エニックスだからこそ、やはりこの部分は自社でなんとかしたいとして、最重要課題に据えているのだろう。




■ AI設計・開発の高効率化にもフォーカスするLuminous Studio

三宅陽一郎氏(スクウェア・エニックス、テクノロジー推進部、リードAIリサーチャー)
 国内外のゲームAIに詳しい三宅氏は知る人ぞ知る「ミスターAI」の異名を取る人物だ。フロム・ソフトウェアから2011年4月にスクウェア・エニックスに移ったばかりだが、幅広いAIに関する研究開発に携わってきた経験と知識を評価され、Luminous StudioのAIセクションの開発リードを担当することとなった。現在は、ゲームエンジンにAIをシステマティックに組み込むという、過去にあまり例を見ない開発事例に取り組むために、自身の研究開発と並行して人集めにも力を注ぐ。フロム・ソフトウェア時代は「クロムハウンズ」、「アーマードコア」シリーズや「デモンズソウル」などのAI設計や開発に携わる。

 Luminous Studioには、AIにも大きな力が注がれている。このAI関連機能の開発に、日本のゲームAI開発シーンにおいて、広く深く業界で活躍してきた三宅陽一郎氏をAI部門のリーダーに就任させていることからもその力の入れようが現われている。なお、前出の求人広告には橋本氏と共に三宅氏も熱い募集コメントを打ちだしている。ぜひご一読されたい。

 さて、ゲームAIというと、多くのゲーム開発シーンでは、そのプロジェクトの担当プログラマが、そのゲームの構成プログラムの各方面から変数を引っ張ってきてはIF文で条件分岐を列記していくような、よく言えばシンプルな、悪く言えば原始的な手法で実装されてきた。

 「次世代ゲームエンジン」を謳うLuminous Studioとしては、ゲーム開発において、かなり厄介なテーマであるAIについても、その開発を合理的に行なえるような手立てを提供したいと考えているようだ。

三宅氏:これまでよく見られたIF文の羅列で構成するようなAIは、記憶もない認識もない原始的なAIで、その場だけで反応する「リアクティブ型」に分類されます。これはゲームが複雑になればなるほどコードがグチャグチャになりやすく、シンプルに見えても意外に設計効率も良くないんです。Luminous Studioでは、スマートでスケーラブルなAIが設計できるフレームワークを提供することを目指しています。

 グラフィックスやアニメーション、物理シミュレーションなどは一般化した上でそれをエンジンやツールとして提供するのはイメージがわきやすい。ただ、AIというのはこれがイメージしにくい。例えばリアルタイムストラテジー(RTS)、1人称シューティング(FPS)、ヘックス盤で展開するシミュレーションゲーム(SLG)などにおいて、同じAIエンジンが動作する様子を想像しにくい。


橋本氏と三宅氏

三宅氏:この15年ほどのゲームAIの研究開発の歴史を振り返ると、例えばIF文の羅列からできるリアクティブ型AIは、知識や認識がないだけで、エージェント化した一般形のAIシステムでも実現することはできます。極端な例でいえば、「ザ・シムズ」(エレクトロニック・アーツ)シリーズのAIも、FPSゲームのAIも、環境を認識して、キャラクターが意志決定する……という部分には共通項が見出せるんです。しかし、記憶や環境認識の意志決定への応用の仕方や、その意志決定のタイムスケールが3秒周期なのか、0.1秒周期なのかという部分は違ってきますけどね。

橋本氏:今、三宅とともに「未来のAIはどうあるべきなのか」、「どういう構築の仕方があるのか」、「どこが汎用に作れるのか」、「どこが汎用では無理なのか」という部分を洗い出して検討・設計している段階です。Luminous Studioのシステムフレームワークやツール群と緊密に連携しつつ、独立性を保ち、用途に応じて柔軟に対応できるAIの体系を作り上げている最中です。

 AIはどうしても、ゲームプログラムに密接したもの(一体化したもの)……と捉えられがちだが、これを一般化した形でLuminous Studioで面倒を見ることで、AI開発効率の向上や、AIそのものの完成度の向上を狙っていく、ということなのだろう。三宅氏は、「AI設計のツール化」というテーマも重要だが、同じくらい「AI設計をゲームエンジンのフレームワークに組み入れること」が重要だとも主張する。

 例えば、作ろうとしているAIが環境、すなわちゲームシーンを認識して、隠れながら移動しつつプレーヤーを追い詰めるようなものだったとする。この場合、ゲームシーン内の各地点での全方位の遮蔽情報などが有用な意志判断の情報になる。この場合、レベルエディタに、作成したゲームシーンの各地点における全方位の粗い深度情報などを出力してAIエンジン(ツール)に渡せるフレームワークがあれば、そこで製作したAIはどんなステージにも対応できるものになる。うまくすれば、別のゲームにも応用できるAIにもなりうる。

三宅氏:AI設計ツール単体ではできないことを他ツールと連携させてできるようにする。これがLuminous StudioにおけるAI設計ツールの目指すところです。現在、そのフレームワークの設計が進んでいます。意志決定の仕組み、そのものをどういうエディティングシステムで提供するかはこれから検討していきます。

 AIを一般化し、なおかつAIシステムをフレームワークに組み入れたゲームエンジンというのは、世界的に見ても珍しい。この部分は、Luminous Studioの大きな特徴の1つとなることだろう。




■ Luminous StudioのグラフィックスエンジンはDirectX 11フィーチャーへネイティブ対応する!

岩ア氏
CEDEC2010にて橋本氏は「Deus Ex:Human Revolution」に採用されているDeferred Lighting(Light Pre-Pass Rendering)の特徴について解説した

 本連載はゲームグラフィックスをメインテーマにしている連載なので、グラフィックスエンジンに関して、さらに深く聞いてみることにした。

 昨年、橋本氏はCEDEC2010にて、スクウェア・エニックス・ヨーロッパの開発スタジオが保有するエンジンの解説にて「Deus Ex:Human Revolution」に採用されているDeferred Lighting(Light Pre-Pass Rendering)の特徴について念入りに解説していた。

 あれはLuminous StudioのグラフィックスエンジンがDeferred系メインで設計されていることを示唆するものだったのだろうか。なお、Deferred系とForward系のグラフィックスレンダリングの仕組みやそれぞれの特徴についての解説は本連載「KILLZONE 2」編にて詳しく行なっているので、そちらを参照のこと。

岩ア氏:現在、グラフィックスエンジンというと世界的にはDeferred系が流行していますよね。しかし、Luminous Studioでは、従来のForward系と、Deferred系を開発途中にもスイッチできるような柔軟な設計にしました。Forward系とDeferred系をスイッチすると、それぞれのレンダリングに必要となるリソース、そしてその取り扱い手法もだいぶ変わってきますが、その影響範囲が上層に広く及ばない工夫を実現しています。もちろん開発最終段階でのスイッチは無謀ですが(笑)、開発初期段階での実験などは容易に行なえるよう、とても柔軟な設計にしています。

 Luminous Studioでは、レンダリングパイプラインだけでなく、グラフィックス処理を構成する各機能ブロックに関しても多様なものを用意し、これらを開発するゲームタイトル、あるいはゲームシーンに応じて柔軟にゲーム開発チームが切り換えて利用することが可能なシステムになっている。

 例えば描画するシーンにおいて、不要なポリゴンを破棄するカリングシステムにおいても、屋内シーンでのカリングとオープンフィールドでのカリングとでは有効な手法が違ってくる。Luminous Studioでは、開発者が、適切なカリング・メソッドをオプションから選択できるようになっているのだ。

 「テッセレーション」についても同様だ。重心点を利用して分割点を求めるPhong法でいくのか、法線を補うPN Triangle法でいくのか、などは3Dモデルをディスプレースメントマッピング主体でディテールを表現するのか、それとも滑らかな曲面表現重視の表現でいくのか……によって変わってきたりする。Luminous Studioでは、単一のテッセレーションメソッドから決定されるワークフローに従う必要はなく、作業しやすいワークフローにあわせたテッセレーションメソッドを選択できるようになっているのだ。

 「ハードウェア(GPU)・アーキテクチャの違いの吸収」……これもグラフィックスの分野では重要となるテーマだ。例えばPS3のGPU「RSX」の基本性能はあまり高くないが、CELLプロセッサに内蔵された利用可能な7基(うち1基はシステムで利用)の128ビットSIMD型ベクトルRISCプロセッサSPE(Synergistic Processor Element)達をもグラフィックス処理に従事させることで、競合機のXbox 360と同等かそれ以上のグラフィックス表現を可能にしてくれる。かたやXbox 360のGPU「Xenon」はPS3よりも半世代先行したアーキテクチャを採用していたため、GPU単体での能力が高い。

 マルチプラットフォームタイトルのグラフィックスを設計する場合、この両者のグラフィックサブシステムの在り方の違いはいつも大きな障害となる。そう、一方に最適化すれば、もう一方で最大パフォーマンスを出しにくくなるためだ。このあたりのLuminous Studioの取り組みはどうなのだろうか。

岩ア氏:実際のランタイム時のエンジンのコードは、PS3とXbox 360とでは相当な部分は違ってきますが、開発時のワークフローに差異が出ないような設計になっていますね。わかりやすく言えば、アーティストが作成したデータは、両プラットフォームのグラフィックスエンジンで透過的に利用してのグラフィックス開発ができるということです。

 Luminous Studioの対応ハードウェアにDirectX 11世代のグラフィックスハードウェアが挙げられているわけだが、これはどのレベルの対応になるのだろうか。

橋本氏:テッセレーションに関しては、この分野に関して深く研究してきたスタッフがいるので経験値的には既に蓄積があります。DCCツールのプラグインとしてどういう機能を追加すべきかとか、どういう形式のデータを出力してエンジン側でどう処理するかと言った部分は、いままさに開発しているところですね。

 PS3やXbox 360zなど、DirectX 9世代グラフィックスを前提にした“現行世代”のゲームエンジンのグラフィックスエンジンの多くでは、どうしてもグラフィックス開発のワークフローが、テッセレーションの仕組みを積極利用するようになっていない。言い換えると、テッセレーションステージはワンポイントアクセント的に活用される“追加フィーチャー”的な位置づけどまりのゲームエンジンが多いのである。

 Luminous Studioでは、次世代機を見据えた基本設計がなされているため、テッセレーションステージの活用は、ワークフローのかなり根幹部分にまで組み入れられた対応がなされているようだ。

岩ア氏:GPGPUに関しても同様です。Luminous Studioでは、GPGPUが、次世代ハードウェア向けのゲーム開発において重要な要素になるだろうと想定して、柔軟に利用できる設計としました。Luminous StudioにとってGPGPUは、マルチコアCPU、CELLプロセッサのSPU(SPE)などと同列な捉え方になっています。

 エンジンの基本設計自体をGPGPUにも対応させた……という点も、Luminous Studioの先進的かつ、他の既存エンジンに見られない特徴の1つだ。

 EA DICEが開発した「Battlefield3」のゲームエンジンとして知られるFROSTBITE2エンジンでは、GPGPUをDeferred Renderingのアクセラレーション用途に特化した利用がなされているが、Luminous StudioではGPGPUをグラフィックスアクセラレーション用途に限定させず、汎用目的に利用できるフレームワークを提供するというのだ。  それこそ、Luminous Studioでは、GPGPUでオリジナルの物理シミュレーションを走らせたり、AIをGPGPUで実装することもできるかもしれない。




■ Luminous Studioのロードマップ〜DirectX 11対応のテクノロジーデモの一般公開を予告

岩田氏
橋本氏は具体的なスケジュールは明らかにしてくれなかったが、発表に向けて様々な準備を行なっているようだ

 最後に、今後、Luminous Studioがどういうロードマップを敷いて展開していくのか聞いてみた。

 まず、大前提として気になるのは、Epic GamesのUnreal Engine 3やCrytekのCryEngine 3のような「商業ゲームエンジンとしての展開はあるか」という点だ。

橋本氏:社外のゲームスタジオに販売していくような展開は、少なくとも現時点では想定しておらず、あくまでスクウェア・エニックスグループ内向け……という位置づけです。ただ、スクウェア・エニックスが外部スタジオに開発を依頼する、いわゆる「外注プロジェクト」にまでは利用範囲を広げられるようにします。

 国内ではカプコンの「MTフレームワーク」がまさに同じ戦略だ。当初はカプコンの内部開発チームだけに提供されていたが、昨今では、外注スタジオでの利用が始まっている。

 さて、最近では、「ゲームエンジン」の存在がユーザーにも認知されるようになってきたため、そのゲームエンジンのロゴを前面に出すようなタイトルも増えてきている。Luminous Studioのような、先進的なゲームエンジンならば、スクウェア・エニックスの技術力をアピールする目的でその名前を「ブランド」として利用できるに違いない。

 例えば、「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」のような認知度の高い国民的シリーズではなく、まったく新しいゲームシリーズを立ち上げる際、そこにLuminous Studioベースという情報が付随して登場してくれば、「Luminous Studioだから、グラフィックスが期待できる」「Luminous StudioだからAIは大丈夫なはず」といった期待をユーザーに抱かせられるはずだ。

橋本氏:まだ正式なLuminous Studioのロゴは決定していないのですが、いずれお見せしたいと思います。「ブランド力の確立」という意味で、非常に大きな役割を担いそうなのが現在開発中のテクノロジーデモですね。これの開発にはヴィジュアルワークスのスタッフが参加しているので相当本格的なものになります。

岩田氏:本来オフラインレンダリングをやっている部門がこのテクノロジーデモに参加しているのは、リアルタイムで実現可能なことを探ってもらう意味合いがあります。我々にとっては、どのようにエンジンが使われるのかを見極める意味合いと、そして「エンジンを鍛えてもらう」意味合いがあります。

 その期待のテクノロジーデモは一般公開されるものなのだろうか。また、一般公開される場合、どう言ったハードウェアで動作するものになるのだろうか。

橋本氏:一般ユーザーへの公開も予定しています。現時点では、ハードウェアとしてはDirectX 11世代のGPUを搭載したWindows PCなどを想定して開発をしていますが、どのスペックグレードのCPUやGPUが必要になるのか、その世代以前のハードウェアでスケーラブルに動作できるようにするのか……といった詳細については決まっていません。ご期待下さい。

 これは非常にビッグなニュースだ。Windows PCで動作する形態だとすれば、ベンチマークソフト的な用途で利用できたりすれば楽しみも広がる。実際、橋本氏も「ベンチマーク的な側面を盛り込むことはなきしにもあらず」という見解を示していた。このテクノロジーデモの提供時期はいつになるのだろうか。

橋本氏:まだ確約はできませんし決定していませんが、2012年ないしは2013年頃には、何らかの形でお目にかけられればいいなと思っています。

 Luminous Studioの完成時期、そして最初に採用されるタイトルは何になるのだろうか?

橋本氏:具体的な事は現時点では申し上げることができませんが、2012年度中にはLuminous Studioについてかなり詳しい情報をお出しできる予定です。




インタビューの後、「Luminous Studio」の各種ツールや出力サンプルを見せて頂いた。まだ外部には出せないということで、残念ながら本稿ではほとんど取り上げられていない
シェーダー・エディタの画面。基本的な概念と仕組みさえ理解できればアーティスト/デザイナにもシェーダーのデザインが感覚的に行なえるように作られている
アセット・ブラウザの画面。ゲーム開発プロジェクトで製作された多様なコンテンツ群を閲覧するツール。強力なソート、検索機能を備えているだけでなく、各コンテンツの依存関係なども一目で分かるようになっている

 なお、今回の取材の後半では開発途中段階のツールや映像デモをこっそりと見せていただいた。現状でツールはPS3、Xbox 360、Windows PCに出力できるものが存在しており、各種ツールからの編集内容がリアルタイムで実機に反映される「ライブエディティング」が実現されていた。

 シェーダーエディタ、レベルエディタなどのツールではブロックとブロックとを線で結んでロジックを組み上げる「ビジュアルエディティング」環境が既に構築されており、CEDEC2010の時に紹介されたG2やCDC上の各ツール群を上回るインターフェイスになっていたように思う。

 また、ゲームオブジェクトをエディット、および記述するための特殊ツールも存在し、ゲームを視覚的にエディット、テストする環境を高次元に実現しようとする姿勢がうかがえた。

 また、本稿で公開できる映像はごく一部になってしまっているが、レンダリングエンジンによるリアルタイム映像デモも実際に見ることができた。今回見ることができたのは、最近、先進スタジオでは実装検討が行なわれつつある物理ベースレンダリングのデモや、法線マップに正確な陰影やハイライトが出るラジオシティ法線マッピングのデモなどだ。下に示した画面ショット、および動画は取材当日見せて頂いたもののごくごく一部になる。

 以下に紹介するのは、実際にスクウェア・エニックスのビルの地下駐車場を撮影して素材を作成し、Luminous Studioのレンダリングエンジンの物理ベースレンダリングフィーチャーを利用して再現したものになる。実写写真(左)とCGショット(右)の比較では、どちらが写真かパッと見ただけではわからないのではないだろうか。スクウェア・エニックスの次世代ゲームエンジンのグラフィックスはこのレベルになると言う予告と思って良いだろう。

 Luminous Studioは、夢物語ではなく、実在する。まだ制作途中の段階ではあったが、制作は着実に進んでいることは今回の取材で確認できた。現在開発チームは「世界と戦えるゲームエンジンとして完成させる」を目標に掲げ、その実現に向かって着実に歩みを進めている。まずは2012年の情報のアップデートを首を長くして待ちたい。


【ビルの地下駐車場の実写とCG】
左が実写で、右がLuminous Studioによるリアルタイムレンダリング結果
【ビルの地下駐車場の映像】

「スクウェア・エニックス オープンカンファレンス」サイト画像

【補足情報】

 最後に、今回取材を行なった橋本氏率いるテクノロジー推進部が「スクウェア・エニックス オープンカンファレンス」という開発者向けイベントを2011年10月8日に開催するというので紹介しておこう。

 セッションプログラムとしては「DX11のリアルタイム映像技術」、「フォトリアル背景制作講座」、「プロシージャルアニメーション技術解説」、「未来のAI展望」、「プロジェクトマネジメント」、「ゲームエンジンの思想と設計」といったタイトルが挙げられている。スクウェア・エニックスが思い描く未来のゲーム技術と開発環境について触れられる良い機会となるに違いない。

 参加費は無料。会場は新宿エルタワーで、13時開始予定としている。詳しくは特設サイトを参照のこと。


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(2011年 8月 26日)

[Reported by トライゼット西川善司]