CJインターネットジャパンが運営する新しいオンラインアクションゲーム「LOST SAGA（ロストサーガ）」。その第1回目のクローズドβテスト(CBT)が、8月19日から8月21日までの3日間の日程で実施された。

　本作はカジュアルに楽しめ、様々なヒーローを使って戦える作品だ。簡単な操作で個性的なヒーローを使いこなすことができ、ヒーローをコレクションしたり、1キャラクターにこだわったプレイも可能だ。また様々なゲームモードも楽しい。今回はCBTでの本作の感触を語っていきたい。

■ 時空を越えて集まったヒーロー達のハチャメチャバトル

ガンマン、剣士、魔法使い。様々なヒーローが入り交じる

訓練でコンボ攻撃なども学べる

　「LOST SAGA」は暴走した時間の扉「タイムゲート」によって色々な時代と地域が入り交じってしまった世界を舞台に、プレーヤーは時代や地域を越えて集まったヒーローを操り、他プレーヤーと激しいバトルを繰り広げることになる。

　集まったヒーローは非常に多彩だ。リボルバーとテンガロンハットの「ウエスタンガンマン」、強力な氷の魔法を使う「アイスメイジ」、敵から体力を吸い取ったり、味方を回復できる「サイバーメディック」、弓を使いこなす「ロビンフット」などなど、CBTの時点で16人ものヒーローが登場する。これらのヒーローは今後もどんどん追加されるという。

　キャラクターの操作はカーソルキーでキャラクター移動、Sで攻撃、Dで防御、Aでジャンプする。スキルは武器、鎧装備、足装備、背中装備の4つがあり、武器スキルを使うならS+Dといった形で同時押しで発動する。ゲームパッドに対応していて、筆者の場合はもっぱらゲームパッドでプレイした。4つのスキルを全てボタンに割り振れるため、ゲームパッドの方がプレイしやすく感じた。

　各ヒーローは基本的な性能が全く違い、スキルも差別化されている。プレーヤーに最初に与えられるのは近接攻撃が強い「シルバーナイト」で、ゲームの基本ルールを学んでいく。ここから提示されたクエストをクリアしていくことで、どんどんヒーローが増えてくるのだ。序盤からヒーローが増えていくと思わず目移りしてしまうが、他の人の戦いを参考にしていくことで、自分なりのバトルスタイルが見えてくる。

　各ヒーローは経験を積むことでレベルアップし、装備をカスタマイズすることで、より強力なヒーローとなっていくのだ。序盤のクエストでランダムでヒーローが与えられるため、シルバーナイトの次のヒーローは各プレーヤーで様々なのが面白い。このため、テスト開始からすぐに色々なヒーローが入り乱れる戦場になった。

　筆者が今回集中的にプレイしたのは「バーサーカー」だ。リーチの長い剣を振り下ろすのが基本的な戦い方で、足が遅いのが弱点。面白いのが鎧スキルの「バーサク」で、一定時間巨大化するのだ。1対1の戦いだと攻撃の早い敵には不利なところがあるが、乱戦で敵も味方もごっちゃになっているところに剣をザクザク振り下ろしていくのが効果的だった。ある程度戦い方がわかってくると、成長させるポイントも見えてくる。戦場での活躍もできるようになってどんどんゲームにのめり込んでくる。

　戦っているうちに、他プレーヤーのヒーローの使い方を参考にして、自分でもそのヒーローを使いたくなってくる。使ってみるとヒーローごとの違いはやり込むごとに面白くなってくる。「ウエスタンガンマン」は足の速さを活かし、逃げ回りながら的確に敵を撃っていくスナイパーのような戦い方が得意で、鎧スキルの「クイックドロウ」で動きを止め、武器スキルの「トリプルショット」を当てるコンボが爽快だ。

　「マインファイター」は地雷を設置し一定範囲を味方のフィールドにしてしまえるのが楽しいし、「月龍刀士」はリーチの長さが魅力。「ワイルドボクサー」は接近してからのラッシュがいい。「ファイアーメイジ」は通常攻撃長押しでスキルゲージを上げ使用しやすくするというスキル重視のヒーローで、最初は他のヒーローとの違いに戸惑ったが、うまく使いこなしたいと思わせる格好良さを持っている。

　うまい人は確かにテクニックを感じるが、例えば乱戦の戦い方や、2対1の局面にするなど、動き方で腕の違いはフォローできる部分はあるし、ヒーローの性能を強化していくことで弱点を補強したり、攻撃に特化させ遠距離から支援に徹するなどの自分にあった戦い方も見つけていける。「LOST SAGA」はカジュアルでのめり込める、楽しいゲームだと感じた。

提示されるクエストをクリアすると、ヒーローが増えていく
各ヒーローの戦い方は大きく異なる。戦いながら自分なりの戦い方を見つけていく
スキルは特性を覚えることで有効に使える。各ヒーローのユニークなスキルを練習することも可能

■ 対戦だけじゃない、協力プレイもある多彩なゲームモード

協力プレイのデスタワーモード。ガイコツを倒し塔を上っていく

対戦では優秀な成績を記録されると表彰される

　「LOST SAGA」はCBTの段階から多彩なゲームモードを実装している。CBT時点で、バトルロイヤルの「デスマッチ」、チーム対戦の「チームマッチ」、1人が巨大化したボスになり他プレーヤーと戦う「ボスレイド」、対戦要素無しでNPCに協力して立ち向かう「デスタワー」の4つのモードが用意されていた。

　この中ではチームマッチが最も遊ばれていたモードで、やはりヒーローの魅力を最大限に引き出せる場所だと感じた。最大8vs8が可能で、集団としての動きが求められるし、乱戦時どう戦っていくか試行錯誤が楽しい。デスマッチはチームマッチとは違った戦い方が求められる。全てが敵という状況で、いかに生き残るか。そして相手を仕留めるかアプローチを考えさせられる。

　「ボスレイド」はボスになったときの立ち回りが難しい。ボスになると強力な攻撃力を発揮できるものの、常に多数に囲まれている状況なので、攻撃を集中されてお手玉のように浮かされて倒されてしまった。このモードはもっと自分なりの攻略が必要だと感じた。

　デスマッチ、チームマッチ、ボスレイドの3モードでは様々なマップで戦える。マップのイメージは多彩で面白い。インカ文明を思わせる「古代遺跡」、木を組み合わせた「フォレスト」、西部劇風の「ワイルドウエスト」、落ちると溶岩でダメージを受けてしまう「ヴォルケーノ」など6種類が用意されているのだが、これらのマップにはさらに3パターン構造が変化したものが用意されていて、地形の多彩さに驚かされることになる。

　どのマップにも高低差があり、地形をうまく使えるかが鍵となる。チームマッチ等の場合は自軍の陣地を何処に置くかなど考えるのも面白いだろう。しかも「LOST SAGA」ではいつでも自分のヒーローを交代することができるため、敵の作戦に対応した対抗策もできそうだ。様々なマップでどんな手で戦っていくか、その読み合いも楽しい。最初は乱戦に飛びこむようにワイワイと、うまくなってくればマップに合わせた戦術を使いこなすような玄人的な戦い方を目指せる作品だと感じた。

　デスタワーは次々と現われる敵を倒し、塔を上っていくモード。初級は2人、中級は4人で挑戦できる。何人かのプレーヤーと力を合わせるのは他のモードと全く違った感触で楽しい。敵は多種多様な武器を持ったガイコツたちだが、今後はもっとモンスターの種類を増やして欲しいところだ。

　HPが0になるとゲームオーバーではなく、糸でぐるぐる巻きに縛られた状態になって一切攻撃ができなくなる。全員がそうなるとゲームオーバーなのだが、他のプレーヤーが生き残っていれば助けてもらえる。しかし、フィールドから落ちてしまうと復活はできず、そのままゲームオーバーとなってしまうので注意が必要だ。ゲームオーバーになったとき、コンテニューには「アラド戦記」のようにコインが必要となる。このコインは1日ごとに補充されるし、おそらく課金アイテムとして売られることになりそうだ。

　デスタワーは初級は楽勝なのだが、中級は中々歯ごたえがある。体力が減ったキャラクターに回復薬を回すとか、協力を考えなくてはいけないと感じた。今回のテストではクリアできなかった。今後、育てたキャラクターでリベンジしたい。

デスマッチモードでは全てのキャラクターが敵に
最も活発なチームマッチ。仲間との連携が鍵となる
1人が巨大化したボスになり他プレーヤーと戦う「ボスレイド」。倒されると他の人がボスとなる
様々なガイコツと戦うデスタワーモード。HPが0になるとゲームオーバーではなく縛られた形で攻撃ができなくなる。他の人に助けられれば、復活可能だ。

■ 能力を高め、装備を強化・カスタマイズ。やりこみ要素もたっぷり

レベルアップすると能力が強化できる。能力上昇は、ポイントを使う「即時育成」とポイントを消費しない「時間育成」がある

　「LOST SAGA」のヒーローは基本的に使用時間が制限されている。使用時間は2時間と10時間があり、ゲーム内のポイントで購入する。最初は多数のヒーローがクエストで使えるようになるが、そこから継続して使うためにはポイントが必要になる。「永久使用」という選択もあり、これは有料アイテムとして購入することになりそうだ。ただ、使用時間はゲームに接続している時間でカウントされるため、キッチリ時間分使い切ることができる。実際に使ってみたり、他の人が使って気になったらそのキャラクターの使用時間を購入してみる、という感じだ。

　アバターもすべてアイテムという形で購入する。ちょっと気になったのは、女性のヒーロー（ヒロイン）を使うには別途ポイントを消費するところだ。女性キャラが人気なのはわかるが、女性だけ有料なのは逆差別だし、リアル女性に優しくないので、最初にいずれかの性別を選べるようにしてくれるといいと思った。現状のシステムでは、髪型や肌の色も変えられるが、お気に入りのキャラクターにするのはそこそこのポイントが必要となりそうだ。

　武器や鎧などの装備も使用期間が限定されているものの、デフォルトのものより高性能なものが購入できる。武器はヒーローの職業での制限があるが、他の部位は他のヒーローのものも使える。接近戦型ヒーローに遠距離攻撃スキルを付けたり、2段ジャンプの特性が付けられる。より理想的なヒーローを目指してカスタマイズが楽しめるのだ。

　今回に関してはヒーローを強くすることで精一杯で、ヒーローの使用時間延長と武器の購入ぐらいしかポイントを使えなかった。ヒーローの色や性別、髪型にこだわり、理想のスキルを組み合わせられるところまでやりこんでいきたいと感じた。早くオープンβテスト、そして正式サービスになって、自分のヒーローを持ち、育ててみたいと思った。

　「LOST SAGA」は8月25日15時～9月7日12時に後期クローズドβテストを行なう予定だ。新ヒーローである二丁拳銃をメインにする「マフィア・ボス」も登場するという。本作での最大の期待は新ヒーローの追加だ。7月に行なわれた発表会では年内に100体の実装を目指していきたいという。アニメやゲームのコラボレーションも予定しているとのことで、こちらの発表も待たれる。

　CJインターネットジャパンがサービスするたくさんのプレーヤーキャラクターが売りのゲームとしては「SDガンダムカプセルファイターオンライン」があるが、あちらは明確なユニットのランク付けや相性があった。「ガンダム」という枠を越えたキャラクターが入り交じり戦いを広げる本作は、全く違う魅力を発揮してくれそうだ。今後どんな展開を見せてくれるか、楽しみなゲームである。

ヒーローの使用時間を増やしたり、装備を変えたり、外見も変更できる
ワイワイ楽しく戦えるのが本作の最大の魅力だ