プロトタイプ、「ファン感謝デー2011」開催

イベントのオープニングで新作PS Vita「リトルバスターズ!Converted Edition」を発表!


8月13日 開催

会場:秋葉原UDXギャラリー



イベント冒頭の「プチ発表会」では、プロトタイプの多部田俊雄代表取締役が登壇し、新作の発表を行った

 株式会社プロトタイプは、同社の新作タイトルなどが試遊できるイベント「プロトタイプ・ファン感謝デー2011」を8月13日に東京・秋葉原UDXギャラリーにて開催した。本稿では会場で行なわれたイベントのオープニングで発表された新作タイトルの内容などを中心にお伝えする。

 会場ではプレイステーション 3版「タイムリープ」を始め、PSP版「あまつみそらに!雲のはたてに」、プレイステーション 2版「三国恋戦記~オトメの兵法!~」、PSP版「グリザイアの果実」といった新作タイトルの試遊台がずらり勢揃い。さらにPS3版「タイムリープ」では3D映像を体験することができるなど、なかなかほかでは体験できない貴重な体験会となっていた。会場には同社の多くのファンが集まり列をなした。

 会場には「おといずみ部屋」が特別出店しており、「ナツメブラザーズ(21)」関連グッズなどを販売。ラジオCD「『ラジオ リトルバスターズ! ナツメブラザーズ!(21)』Vol.13」や、「ラジオRewrite 月刊テラ・風祭学院支局Vol.1」、さらにはフロントウイングからの委託として「クラブ・グリザイアCD~ファーストシーズン~」も販売されていた。

 グッズ販売のほかに、Android端末、PSP、携帯電話でそれぞれ楽しめる無料アクセサリーが配信されたり、プロトタイプから発売されているゲームソフトの取扱説明書やドラマCDのブックレット1冊につき、1回抽選に参加できる大抽選会なども開催された。また、株式会社ビジュアルアーツの携帯公式サイト「ビジュアルアーツ★Motto」、「ビジュアルアーツ♪うたmotto」の会員に向け、ファン感謝デー会場でなければ手に入らない「Rewrite」のMotto特製ポスターが、ユーザーにプレゼントされていた。

 開催されたイベントは「ナツメブラザーズ!(21)スペシャルトークショー」と、響ラジオステーションの番組「クラブ・グリザイア」初の公開イベントの2ステージ。なかでもナツメブラザーズ!(21)によるトークショーのオープニングではプチ発表会が開催され、クリエイターチーム「Key」の新作が発表となった。

 プチ発表会はわずか10分程度と非常に短いものだったが、同社代表取締役の多部田俊雄氏が登壇し、まず最初に紹介したのが7月に発表済みのPSP「グリザイアの果実」で、プロモーションムービーが上映された。そうして、ひとネタ挟んで笑いをとったところで、今回のイベント紹介ページで最後までタイトルが伏せられていたタイトルが発表された。

 タイトルは「リトルバスターズ!Converted Edition」。プラットフォームは多部田氏曰く「PS3版との予想が多かった」ということだが、やはり今話題のマシンと言えばこの「PlayStation Vita」で、新プラットフォームで開発中であると発表された。すでに実機で動作することが確認されていると言うことだが、今回は諸般の事情で出展は見送られた。発売日も価格も未定だが、案外早く発売されるかもしれない。

 最後に発表されたのがAndroid版の「ビジュアルアーツ★MottoSP」。多部田氏は現在フューチャーフォンで運営中の「ビジュアルアーツ★Motto」が「昨今のスマートフォン人気で会員が減っている」と切り出し、画面に映し出された「ビジュアルアーツ★MottoSP」のロゴを指し「まんまですね」と「ビジュアルアーツ★Motto」のスマートフォン版がスタートすることを明かした。今回のイベントに合わせて開始したかったと言うが、開発が遅れ、結果的に9月中旬のスタートになるという。

 昨年に引き続き開催された今回のイベントだが、発表内容はこの3点となった。発表が終わった後の会場では「リトルバスターズ!Converted Edition」のゲーム画像をBlu-rayディスクの高画質な映像で再現したものを再生。「グリザイアの果実」と「ビジュアルアーツ★MottoSP」に関しては実際にプレイしてみることができた。


【プチ発表会】
まず最初に流れた映像は「グリザイアの果実」昨年の発表会のネタを引きずるかたちで大きな笑いをとった次回作「裏庭のヌシで釣り」本当はこちら、PS Vita用「リトルバスターズ!Converted Edition」
最後に発表されたのが「ビジュアルアーツ★MottoSP」Androidで様々なゲームをこれまでのフィーチャーフォンより高画質で楽しめるイベント会場は数多くの来場者で埋まった。後ろはもちろん立ち見の来場者の方でいっぱい
【プロトタイプ・ファン感謝デー2011】
会場には多数の試遊台がズラリと並んだ。すでに発売済みのものだけでなく近日発売される未発売のタイトルも出展されていた
発表されると同時にプレイ映像が公開された。PS Vitaのタッチ機能などを採用していると言うことで、プレイ感も含めて気になるところは多いプレイステーション 3版「タイムリープ」は3Dでどのように見えるのか確認することができた「ビジュアルアーツ★MottoSP」も実際に触ることができた。グラフィックスはさすがに美しい
会場の風景。撮影時はちょうどイベントが開催されているときだったので、会場は比較的すいていたが、もちろんステージイベントはギッシリで、大いに盛り上がっていた抽選会場にはいつも大勢の人が行列を作っていた。抽選でかなり豪華な3Dのポスターをもらうことができるとあって、人気が集中していたようだ会場ではPSPや携帯の壁紙をもらうことができると言うことで、その説明が書かれたポスターを前にダウンロードする来場者も多かった




 

【リトルバスターズ!Converted Edition】

 


メインビジュアル

 会場のスクリーンにロゴが映し出され、PS Vitaで開発が進められていることがわかると、会場から大きなどよめきが起こった「リトルバスターズ!Converted Edition」。すでにプレイアブルバージョンを出展できるところまで開発は進んでいるが、現時点では発売予定日、価格ともに未定。ジャンルは恋愛アドベンチャー。

 原画は樋上いたる氏とNa-Ga氏。シナリオは麻枝 准氏、都乃河勇人氏、城桐央氏、樫田レオ氏。音楽は折戸伸冶氏、戸越まごめ氏、麻枝 准氏、Manack氏、PMMK氏。クリエイターチーム「Key」の第4弾タイトルとして2007年に発売されたPC用恋愛アドベンチャーゲーム(全年齢)を原作としている。

 恋愛アドベンチャーではあるが、友情をテーマに深いストーリーが描かれており、涙を誘う展開に注目するファンも多かった。システム的にも単なるアドベンチャーゲームで終わらず、バトルや野球のバッティング練習などのミニゲームが盛り込まれ、遊び要素も満載となっている。

 PS Vita版ではタッチパネルを採用。分岐を選択するときに画面をタッチして直感的に選択することができるのはもちろん、投手の投げて来るボールを打ち続ける「野球練習」ではバッターをドラッグすることで打撃ポジションを選び、投球に合わせてタッピングすることでバッドを振るようになっている。また、教室へと急いでいるヒロイン「棗鈴」を、2人で投げ上げるゲーム「鈴投げ」では、自動で上下する左右のバーのメーターをなるべくパワーがたまった位置で、さらに均等になるようタイミングよく画面をタッチしてストップさせると鈴が飛んでいくようになっている。

 このほかにも、学食の配膳を手伝う「配膳ゲーム」では画面を直接タッチし正しい献立を作成していったり、沙耶ルートで登場する地下迷宮「ダンジョン探索」では進みたい方向を直接画面をタップすることで決定し、敵が現われば直接敵をタッピングすることで射撃を行うことができる。

 なお、ミニゲームでの勝ち負けで直後のストーリー展開は変わるが、物語の大きな流れに影響はないという。また、一部のミニゲーム以外はミニゲームのオン/オフ設定が可能で、アクションが苦手な人はアドベンチャーのみでゲームを進める事も可能となっている。

 グラフィックスに関しては、これまでで最高の画質を実現しており、960×544ピクセル/52万画素(PC版の解像度は800×600ピクセルの48万画素)となっている。原作のPC版は4:3の比率でグラフィックスが描かれているが、PS Vita版はマシンの画面比率が16:9であるため、すべてを表示しきれず画面が欠けてしまう。しかし、PSP版と同様にイベントグラフィックスが表示中に左スティックをグリグリと動かすと自由にスクロールさせることが可能でグラフィックスをすみからすみまで見ることができるようになっている。

 PSP版では豪華声優陣が熱演を披露したが、PS Vita版ではさらに豪華声優陣が集結したという。

【ストーリー】

 両親を失い、絶望の淵にいた少年・直枝理樹。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは「正義の味方・リトルバスターズ」を名乗る少年達のリーダー・棗恭介だった。彼ら4人と過ごすお祭り騒ぎのような日々。理樹はいつの間にか心の痛みも寂しさも忘れていた。

 それから数年後。

 理樹達の友情は変わらず続いていたが、進学や就職……将来のことを考えなければならない歳になっていた。理樹は再びみんなで“今でしかできない何かをしたい”と願い始める。そんな彼の願いに応えるかのように応えるかのように、ある日突然、恭介は宣言する。

「野球チームを作る。チーム名は……リトルバスターズだ」

 かけがえのない青春の真っ只中、理樹とリトルバスターズの物語が幕を開ける!



■ キャラクター紹介

・直枝 理樹(CV:田宮トモエ)


異様に賑やかな青春を送る普通の少年

 主人公。少し気弱で友達思いな少年。周囲の騒がしい連中が起こす騒動に巻き込まれてばかりいる。本人はそれがとても楽しい。周りの馬鹿な行動に対するツッコミも重要な役どころ。


・神北小毬(CV:やなせなつみ)


ほんわりきゅーとなメルヘン少女

 絵本と童話とお菓子が大好きな少女。うっかり&おっちょこちょいで自爆しては半べそをかく事がよくある。「ステキなもの」や「幸せになれる事」を常に探して生きている。能天気でぽやーっとした性格。


・■棗 鈴(CV:田宮トモエ)


なかなか人に懐かない気高き子猫

 幼馴染の1人。恭介の妹。兄の庇護の元、育ってきたので、人との付き合いが苦手。口下手で口より先に行動してしまう事が多い。ツッコミにハイキックを使う。


・三枝葉留佳(CV:すずきけいこ)


お気楽、極楽、騒がし少女

 主人公とは別のクラスの生徒だが、何故かいつも主人公のクラスにいる。いつも周りを騒がせて楽しんでいるが、墓穴を掘っていることも多々。基本的にあんまり難しく考えないで行動する子。


・能美クドリャフカ(CV:金子明美)


えきぞちっく(自称)なマスコット

 帰国子女だが、日本びいきの祖父の影響でものすごく日本的。それを気にして無理やり英語で喋ろうとしている。実は年下。周囲からマスコット的存在として愛され(弄られ)ている。愛称は「クド」。


・来ヶ谷唯湖(CV:田中涼子)


ちょっぴりお茶目な姉御肌

 「姉御」という呼称が良く似合う主人公の同級生。周りからは、その尊大な物腰と、先読みの鋭すぎな部分から頼りにされている。可愛い女の子が大好き。


・西園美魚(CV:荒井悠美)


日傘を差した物静かな天然素材

 休み時間には1人で本を読んでいる大人しい印象の女の子。真面目で一生懸命な性格だが、思い込むと変な方向へ突っ走ってしまう事が多い。外出時には、いつも日傘を差している。


・笹瀬川佐々美(CV:田宮トモエ)


『唯我独尊の女王猫

 ソフトボール部のホープでいつも取り巻きを連れて行動している気位の高い女の子。何故か鈴をライバル視している。早口言葉のような名前は発音時に良く噛まれる事が多い。


・二木佳奈多(CV:すずきけいこ)


素っ気無し、愛想無し、配慮無しの風紀委員

 学園の風紀委員長を勤める女生徒。融通の利かない無愛想な性格で、冷めたセリフを次々と言い放つ。「風紀を乱す」生徒を執拗に敵対視している。


・朱鷺戸沙耶(CV:櫻井浩美)


ボケまくりの完全無敵少女

 表の顔は容姿端麗なクラスの人気者。裏の顔は、この学校に隠されている「秘宝」を狙い、夜な夜な校舎を徘徊し、それを守る闇の執行部と戦うナゾの少女。


・■棗恭介(CV:緑川 光)


あらゆる日常をミッションにするリーダー

 唯一の他学年。みんなのリーダー的存在。どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる姿に女生徒の隠れファンも多いが、少年漫画を好む気さくでお茶目な面もある。


・■井ノ原真人(CV:神奈延年)


憎めない筋肉馬鹿一直線

 筋肉馬鹿。己を鍛え上げる事に命を懸けており、現在はバトルこそ生きがい。謙吾とはライバル同士で犬猿の仲。その喧嘩は恭介以外に止める事はできない程である。


・■宮沢謙吾(CV:織田優成)


最強の男児にして真人のライバル

 剣の道に人生を捧げる真人とは違うベクトルのバカ。クールを装っているが、キレやすく直情的。他のメンバーにはない、どこかシニカルな思考の持ち主。



【スクリーンショット】
ゲーム中に見たあらゆるイベントグラフィックスを、PS Vitaのデスクトップグラフィックスとして記録することができる機能も搭載されている




 

【ビジュアルアーツ★MottoSP】

 

 株式会社ビジュアルアーツの公式携帯サイト「ビジュアルアーツ★Motto」のスマートフォン版。2011年9月中旬オープン予定。

 オープン以降は、無料の待受画像などコンテンツを続々配信する予定。

・URL:http://sp.v-motto.jp/


「ビジュアルアーツ★MottoSP」のロゴアプリの1つ「AIR」のスクリーンショット「planetarian~ちいさなほしのゆめ~」のアプリ画面

(C)2011 Key/VisualArt’s/PROTOTYPE

(2011年 8月 13日)

[Reported by 船津稔]