5pb.、「初音ミク ライブパーティー 2011 -39's LIVE IN TOKYO-」を開催
よりライブ感が増した演出に注目!


3月9日 開催

会場:東京・Zepp Tokyo


 株式会社5pb.は3月9日、バーチャルシンガー初音ミクのコンサート「初音ミク ライブパーティー 2011 -39's LIVE IN TOKYO-」(以下、「ミクパ」)を、東京・お台場にあるZepp Tokyoにて開催した。

 「ミクパ」は、昨年の3月9日に行なわれ話題となった「ミクの日感謝際 39's Giving Day」の後継となるイベントで、新たな振り付け・楽曲が楽しめる、初音ミクを初めとしたVOCALOIDたちのコンサート。VOCALOIDたちの歌とダンスがバンドによる生演奏とともに楽しめるほか、楽曲の作曲者たちがゲストアーティストとして参加するなど、VOCALOID楽曲のファンにとってはたまらない内容となっていた。

 ここからはメインとなる初音ミクたちのライブの模様を中心に、本イベントについてレポートしていこう。



■ 演出面が昨年よりもパワーアップし
  ステージはよりライブ向きな内容へと進化!

演奏中に行なわれるリアルタイムな演出が大幅にパワーアップ。一瞬でコスチュームチェンジするとともに天使の羽根を生やすミクの姿を見ることができた
ミクが会場のスポットライトの光に追われるシーンでは、スポットライトから生じるミクの影も合わせてスクリーンに表示

 ライブが開始されると、まずはオープニングアクトとしてbuzzG & 相沢舞が登場。初音ミクのファンだという相沢舞さんは、初音ミク楽曲としても人気のある「かくれんぼ」と「Symphony」の2曲を歌い上げ、会場を暖める。

 続いて、いよいよ主役の初音ミクが「Ievan Polkka」を歌いだすと会場は一気にヒートアップ!そのまま途中から参加した巡音ルカとともに、前半の18曲を歌い上げる。休憩後に行なわれた後半ステージでは、鏡音リン・レン関係の楽曲からスタート。最後は、再度登場した主役の初音ミクが締めるというステージ展開で、アンコールの「カラフル×メロディ」「メルト」「初めての恋が終わるとき」まで、2時間あまりの間観客たちは盛り上がりっぱなしのステージだった。

 このイベント最大の特徴と言え、また主役となるのがスクリーンに映し出された初音ミクを初めとするVOCALOIDたちということ。映し出された3DモデルはPS3「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」や「初音ミク Project DIVA Arcade Version A」で見られるようなハイクオリティなモデルとなっており、モーションについてもPSP「初音ミク -Project DIVA- 2nd-」をベースにしつつも、間奏中に観客をあおるようなモーションがあったり、デュエット中の立ち位置が変更されているなど、このイベントでしか見られない特別な内容になっていた。

 さらに、これまでの「初音ミク -Project DIVA-」シリーズには登場していない新規楽曲・モーションが多数あったのも気になるところ。今後のDLCやバージョンアップでの追加を期待したいところだ。

 また、今回特に目を惹いたのが、強化された演出面。昨年のライブに比べて、扇子などのアイテムを持っていたりするほかにも、楽曲を歌っている最中にもコスチュームチェンジが行なわれたり、天使の羽根などのエフェクトが表示されるなど、現実のライブではできない、スクリーンに投影する形式だからできる演出が多数用意されていた。

 1つ気になったのが、昨年の透明なスクリーンから黒いスクリーンへと変更されていたこと。スクリーンが黒くなったことで、VOCALOIDたちが映し出されるエリアがステージ全体の中で浮いてしまい、現実に存在しているかのような感覚はやや薄れたように感じられた。ただし、昨年気になった透明なスクリーンへのライトの映り込みがなくなり、はっきりと見やすくなったほか、会場のスポットライトの動きに合わせて光と影を表示させたり、「Japanese Ninja No.1」では巡音ルカが手裏剣を投げる一瞬のエフェクトが認識できるなど、黒いスクリーンだからこそできる演出も用意。新たな手法に挑戦する姿勢が感じられる内容だった。

 以上のように、演出面の強化や会場設備との連係など、より進化した内容となっていた今回のライブステージ。今後の「初音ミク -Project DIVA-」シリーズの今後の展開や来年のステージではどのような演出となるのか、ファンにとってはワクワクせずにはいられない内容だったのではないだろうか。


【会場の様子】

【セットリスト】
Symphony/buzzG & 相沢舞
かくれんぼ/buzzG & 相沢舞
Ievan Polkka /Otomania feat.初音ミク
こっち向いて Baby /ryo(supercell)feat.初音ミク
二息歩行 /DECO*27 feat.初音ミク
アルビノ /buzzG feat.初音ミク
え?あぁ、そう。 /papiyon feat.初音ミク
ぽっぴっぽー /ラマーズP feat.初音ミク
トリノコシティ /40mP feat.初音ミク
キャットフード /doriko feat.初音ミク
崩壊歌姫 -disruptive diva- /マチゲリータP feat.初音ミク
白い雪のプリンセスは /のぼる↑ feat.初音ミク
ワールズエンド・ダンスホール /wowaka feat.初音ミク&巡音ルカ
ダブルラリアット /アゴアニキ feat.巡音ルカ
No Logic /ジミーサムP feat.巡音ルカ
RIP=RELEASE /minato(流星P) feat.巡音ルカ
Japanese Ninja No.1 /デッドボールP feat.巡音ルカ
ルカルカ★ナイトフィーバー /samfree feat.巡音ルカ
結ンデ開イテ羅刹ト骸 /ハチ feat.初音ミク
ローリンガール /wowaka feat.初音ミク
trick and treat /OSTER project feat.鏡音リン・鏡音レン
悪ノ娘 /mothy_悪ノP feat.鏡音リン
悪の召使 /mothy_悪ノP feat.鏡音レン
いろは唄 /銀サク feat.鏡音リン
炉心融解 /iroha(sasaki) feat.鏡音リン
ココロ /トラボルタ feat.鏡音リン
メランコリック /Junky feat.鏡音リン
リンリンシグナル /Dios/シグナルP feat.鏡音リン・鏡音レン
SPICE! /minato(流星P) feat.鏡音レン
Fire◎Flower /halyosy feat.鏡音レン
Packaged /livetune feat.初音ミク
*ハロー、プラネット。 /sasakure.UK feat.初音ミク
マージナル /OSTER project feat.初音ミク
初音ミクの激唱 /cosMo(暴走P) feat.初音ミク
歌に形はないけれど /doriko feat.初音ミク
Yellow /livetune feat.初音ミク
タイムマシン /1640mP feat.初音ミク
ARiA /とくP feat.初音ミク
カラフル×メロディ /ちーむMOER feat.初音ミク&鏡音リン
メルト /supercell feat.初音ミク
初めての恋が終わる時 /supercell feat.初音ミク



■ そのほか展示物等

 会場となったZepp Tokyoの2階にあるTOKYO CULTURE CULTUREでは、セガやグッドスマイルカンパニー、ニコニコ直販といった関連企業の物販コーナーや、VOCALOIDをイメージしたドリンクが注文できるミクカフェなど、「ミクパ」に合わせた内容へと期間限定で変化。特にセガの物販ブースでは、3月9日にプレオーダーが開始されたHORI製の専用コントローラーのサンプル品が展示されており、ファンの注目を集めていた。


Tokyo Cuture Culture内の壁には、公式パンフレットに掲載されたイラストのパネルが多数設置。立ち止まってじっくりと見つめる来場者の姿もVOCALOIDのコスプレをしたスタッフたちが来場者をお出迎え「ドリーミーシアター 2nd(仮)」に合わせて発売が計画されている専用コントローラー。アーケード筐体に勝るとも劣らない質感だった


(C)Crypton Future Media,Inc.
Graphics by SEGA/MARZA ANIMATION PLANET INC.
Organized by 5pb.Inc.
VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。

(2011年 3月 11日)

[Reported by 菅原哲二]