コナミ、ハドソンを完全子会社化! 代表取締役社長には上原和彦氏が内定

ハドソン「一定の独立性が確保されていると認識している」


1月20日 発表



 コナミ株式会社と株式会社ハドソンは、1月20日に行なわれた両者の取締役会において、コナミがハドソンを完全子会社化する株式交換を実施することを決議し、株式交換契約を締結したと発表した。3月8日開催予定のハドソンの臨時株主総会の決議によって承認を受けた後、4月1日より効力が発生する。ハドソンの普通株式はJASDAQ市場において、3月29日付けで上場廃止となる予定。

 4月1日以降のハドソンの代表取締役社長には、現・株式会社コナミデジタルエンタテインメント執行役員 ネット事業統括 兼 パワプロプロダクションエグゼクティブプロデューサーである上原和彦氏が内定している。

 コナミはハドソンと2001年に戦略的資本・業務提携を結び、さらに2005年にハドソンを連結子会社化し、技術面やコンテンツを含め、経営資源の相互利用を進めてきた経緯がある。今回発表されたリリースには、主にSNSに関する項目が述べられ、コナミはSNS分野において、ソーシャルゲーム事業で成功の兆しが見えてきており、経営資源をこの分野へより一層注力することを検討中という。一方でハドソンは、早期からネットワーク・コンテンツ関連事業へ主軸をシフトし、主に音楽系コンテンツを中心に独自の企画力を発揮してきたが、現状は経営基盤を更に拡充するための取組みを続けていると述べている。

 このSNS事業に両社の経営資源を集中することが、両社の更なる発展に繋がるという判断から、今回ハドソンの完全子会社化となったわけだが、株式交換による完全子会社化は「グループ内の機動的な制作体制・運営体制の構築を図るもの」としている。

 今後は、3月8日のハドソンの臨時株主総会を経て、4月1日より新生ハドソンがスタートする。株式の割当比率は、ハドソンの普通株式1株に対して、コナミの普通株式0.188株となる。コナミは本株式交換により、2,492千株を割当て交付する予定。コナミは、ハドソンの発行済株式総数の53.99%の株式を保有しており、本株式交換は、ハドソンにとって支配株主との取引等に該当する。

 ハドソンは、「親会社であるコナミ及びそのグループ企業から自由な事業活動を阻害されるような状況に無く、一定の独立性が確保されていると認識しています。また、コナミ及びそのグループ企業との取引については、他の企業との取引と同様の基準に基づいて行なっており、資本関係による制約を受けることはございません」とリリースにうたっており、独立性を確保した形での子会社化ということを改めてアピールしている。


(2011年 1月 20日)

[Reported by 佐伯憲司]