東京ゲームショウ2010レポート
カプコン「逆転検事2 東京ゲームショー特別法廷2010」
天才検事が再びロジックで事件に挑む!
新システム「ロジックチェス」やライバルの新キャラクターを公開
「TGS 2010」のカプコンブースでステージイベント「逆転検事2 東京ゲームショー特別法廷2010」が行なわれた。「逆転検事2」は、2009年5月に発売されたニンテンドーDS用推理アドベンチャーの第2作。ステージイベントでは、逆転シリーズの特別法廷ではおなじみの「オリジナル映像」が上映されたほか、「逆転検事2」の新システム等の新情報も紹介された。また、カプコンブース内の「逆転検事2」コーナーでは、試遊プレイも可能。そちらのプレイレポートも合わせてお伝えしよう。
■ 「逆転検事2 東京ゲームショー特別法廷2010」 新システム「ロジックチェス」、ライバルキャラクターも発表!
「逆転検事2 東京ゲームショー特別法廷2010」では、トークの前にまず、特別法廷でおなじみのスペシャル映像が上映された。
映像は「逆転検事2」での御剣怜侍のライバルを決めるべく、御剣不在のなか裁判長がオーディションを行なうというもので、オーディションには狼士龍や狩魔豪が登場したほか、なんらかの理由で記憶を一時的に失っている御剣怜侍が現れ、主人公なのに新ライバルに名乗りを挙げるという、コミカルな内容になっていた。
左から順に、キャラクターデザイナーの岩元 辰郎氏、プロデューサーである江城 元秀氏、ディレクターの山崎 剛氏 |
新システム「ロジックチェス」。情報を聞き出す駆け引きをチェスで表現している |
映像に続いてステージには、「逆転検事2」のプロデューサーである江城 元秀氏、ディレクターの山崎 剛氏、キャラクターデザイナーの岩元 辰郎氏が登場。「逆転検事2」の新システムや新キャラクターが公開された。
新システムは「ロジックチェス」というもので、重要な情報を握っているがそれを話してくれない人物と御剣との、会話の駆け引きになっている。御剣がチェス好きなのを活かして、チェスの駒で駆け引きが表現したということだ。
相手の心のガードがチェスの駒で表現されており、時間制限がある中で会話を選び、相手からうまく情報を引き出してガードを崩していく。直接的な会話を続けるのではなく、様子を見たりといった駆け引きが重要になるとのことだ。
続いて、キャラクターデザイナーの岩元氏より新キャラクターが紹介された。紹介されたキャラクターは、西凰民国大統領の「王帝君」、ナゾのアイス売り「田中太郎」、ルポライター「速水ミキコ」の3人。逆転シリーズファンなら、ナゾのアイス売り「田中太郎」には反応せずにはいられない。
「王帝君」は、前作にも登場した西凰民国の大統領というところがポイント。デザインとしては、同じ西凰民国のキャラクターである狼士龍がオオカミなのに対して、王帝君はライオンっぽくしたとのこと。筋肉ムキムキなところも特徴だ。
「速水ミキコ」は背中に背負った装備が充実していて、1人でもサバイバルに生きていけそうなデザインとのこと。このほかのキャラクターやグラフィックスのテイストについても、今作ではだいぶ進化しているということだ。
さらにもう一人、重要な新キャラクターとして女性裁判官の「水鏡 秤(みかがみ はかり)」が公開された。逆転シリーズでは法廷のシーンだと裁判長がおなじみだったが、初の女性裁判官の登場となる。
水鏡 秤は、言うなれば「法律に仕える神官」というようなイメージのキャラクターとのこと。包み込むような優しい笑顔をしているが、公正公平をモットーとしていて、法律に関しては非常に厳格だという。そしてこの彼女が、「逆転検事2」での御剣の新たなライバルになるということだ。
【驚きの新キャラクターから新ライバルの女性裁判官も登場】 | ||
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御剣検事、イトノコ刑事、大ドロボウの美雲は前作と変わらず登場。中央の画像は西凰民国大統領の「王帝君」、ナゾのアイス売り「田中太郎」、ルポライター「速水ミキコ」の3人だが、ナゾのアイス売り「田中太郎」は逆転シリーズファンなら思わず驚いてしまう。右の画像は、御剣の新ライバルになるという女性裁判官の「水鏡 秤」 |
トークイベント終了後には、特別法廷映像の続きが上映された。前半では御剣の新ライバルを決めるオーディションという、コミカルな映像が展開されたが、後編では新ライバルである女性裁判官「水鏡 秤」が登場。裁判官だけに、有罪と無罪を自由に使い分けるという荒技で御剣を翻弄していた。
この特別法廷のやり取りも「逆転検事2」の物語をなにか示しているのかもしれないが、ただ、少なくとも前作の「逆転検事」では物語の舞台は事件現場であり、法廷シーンは登場しなかった。こうしたところも踏まえつつ、「水鏡 秤」が御剣にどのように関わってくるのか、御剣の新ライバルとして、どのように対立するのかが気になるところだ。
■ 「逆転検事2」試遊コーナープレイレポート 相手のガードを会話で突き崩す「ロジックチェス」を体験!
「逆転検事2」の試遊コーナーは事件現場の「ひょうたん湖自然公園」を再現 |
コーナー内には等身大の御剣検事が飾られている |
「逆転検事2」の試遊コーナーは、コーナー全体が試遊できる内容の事件現場である「ひょうたん湖自然公園」になっている。ゲーム中に登場するトノサマンのバルーンも巨大なオブジェとして飾られているなど、なんともユニークな外見のコーナーになっている。また奥には等身大の御剣怜侍もあって、インパクト抜群だ。
試遊できるのは第1話の「逆転の標的」。西凰民国大統領の「王帝君」が来日し演説している最中、どこからか発砲された銃弾によって「王帝君」が撃たれてしまう。事件現場に駆けつけた御剣は、イトノコ刑事から事情を聞き、事件を推理しはじめる。
プレイした印象として、基本的なゲームの進行は前作とほぼ共通している。御剣を操作して怪しい場所を調べ、手に入れた証拠をロジックでかけあわせ、新たな事実へと導いていく。試遊ではさらに、ルポライター「速水ミキコ」とのロジックチェスも体験できた。
ロジックチェスは制限時間が無くなっていくなかで、相手の反応をみながら、鋭い言葉をぶつけるか、様子を見てチャンスを待つかを選択していくというもの。相手が油断してポロッと重要なキーワードを漏らしたところで、するどい追求の言葉を選択し、ガードの駒を崩す。
相手の駒は一発で崩せるときもあれば、駒がグラグラと揺れはするものの持ちこたえるときもあったりして、心理描写をチェスの駒で例えているような作りになっている。「逆転裁判」で言うところの尋問に近いようなところもあるが、尋問を自然な会話の中での駆け引きとして行なわっているような内容だ。序盤のチュートリアル的な段階なので内容は簡単だったが、難易度が高まったら、突き崩すまでに時間との戦いも加わってきて手強くなるのではないかと思う。
グラフィックスの印象として、前作よりもアニメーションがパワーアップしている印象を受けた。冒頭に流れる事件のプロローグシーンはもちろん、会話中のキャラクタの動きも滑らかによく動く。絵のテイストからして、少しアニメよりな見せ方になっているようにも思えた。ただしそれは新規キャラクタに限ったもので、御剣やイトノコといった逆転シリーズ初期のキャラクタはそうではなく従来通りという印象。その、キャラクタによってテイストがだいぶ異なっているところには、少し違和感を感じた。
だいたい10分程度の内容で試遊プレイできる範囲は終了する。最後には意味深なシーンが流れる。真っ暗な場所に御剣が立っていて、どこからか幼い子供に話しかけるかのような口調の声が聞こえてくる。その言葉は、「父親のような検事を選ぶのか、それとも弁護士になるのか。」というもの。今作の重要なテーマなのかもしれない。
ヘッドホンをして集中して試遊プレイを楽しめる。画像右は、試遊プレイ終了後にもらえる「とのさまんじうストラップ」 |
【プロモーションムービー】 |
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プロモーションムービーも公開されている |
【スクリーンショット】 | ||
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(2010年 9月 17日)