Warner Bros. Interactive、「F.E.A.R.3」をシアター公開

様々な謎が明らかになる衝撃の展開! 数々の新要素をレポート


6月15~17日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



 人気の1人称シューティングゲーム(FPS)シリーズ「F.E.A.R」(First Encounter Assault Recon)の最新作が「F.3.A.R.」だ(“E”を“3”に置き変えた特殊なスペリングが印象的だが、本稿では単純に「FEAR3」と呼称する)。


「FEAR3」の公開はブース内の特設シアターにて行なわれた。プレゼンテーションの撮影が禁止されていたので写真はブース内外のものに限られている点をご了承頂きたい

 「FEAR3」は、正当なる「FEAR」シリーズの続編で、世界観はもちろんのこと、主人公や登場人物までも前作から引き継がれている。「FEAR」シリーズにはまだ解明されていない謎があるが、ここまで2作を経ることで、明らかになってきた部分も多くなってきた。

 まず、1つは、次世代兵員の開発に取り組んでいた軍事企業ATCが、テレパシーが使える司令官を基軸に部隊を組み立てる計画を進めていたことだ。そして、その実験体の1人、パクストン・フェッテルは、自分に対する人体実験への報復としてATC社員への虐殺を開始したこと。そして、フェッテル一味の鎮圧に向かったのが特殊部隊FEAR部隊で、そのメンバーの構成員の1人が、本編主人公のポイントマンだ。彼には常人の数倍高速に反応できる超能力があり、それは実は宿敵フェッテルと兄弟関係であったために潜在的に持っていた能力だった。

 ショッキングなのは、2人の母親が、これまで幾度となく2人の戦いに介入してきた、悪霊と化したアルマという少女であったという事実。「FEAR3」では、その悪霊アルマが何をしようとしているのかが明らかになるという。

 今作のプレーヤーキャラクタはポイントマンだけでなく、フェッテルも設定されている。

 しかも、ネットワークプレイ時にはポイントマンとフェッテルとでペアを組んでの協力プレイが楽しめるようになった。本来敵同士である2人が、なぜタッグを組むことになったのか、そもそも「1」で死亡したはずのフェッテルがなぜ蘇ったのかは、ゲームをプレイしてのお楽しみ。今回の敵はFEAR部隊そのものであり、シリーズ始まって以来の最大のカオスが勃発することになりそうだ。

 ポイントマンは従来通りの使い勝手が期待できるオーソドックスな、ガンシューター的なキャラクタだ。前作までと同じように、時間を遅らせることができるバレットタイムエフェクトを発動できる。

 一方のフェッテルは、死から蘇った亡霊と化しており、霊的エネルギーを消費することで他人に乗り移ることができる力を持つ。この2人の力を使い分けて、あるいは力を合わせて、パズルを解き明かしつつ先へ進み、敵を撃退しつつゲームを進めていくことになる。

 両者でゲーム画面(視界)の色が違うのが特徴。ポイントマンは青っぽい画面で、フェッテルの画面は赤っぽい画面となる。ゲームプレイは、ネットワーク経由の飛び入り参加が可能。ただし、1人プレイ時は本当に1人でプレイすることになり、CPU制御の相棒はなし。

 今作で脅かされるのは、ロボット兵器の存在だ。「2」でも登場したが、今作ではさらにロボット兵器(メック)を自由に操れるようになり、建物を破壊したり、敵をなぎ倒したりしながら先へ進むことができるようになった。メックは敵が搭乗して攻めてくることもあり、メック対メックの戦いはもはやロボット大戦状態。メック戦のダイナミックなプレイ感覚はカプコンの「ロストプラネット」に近いモノがある。

 今作は、敵の登場が、プロシージャル生成されるのも特徴となっていて、プレイするたびに敵の出現パターンや攻撃スタイルが変わってくる。予測不能な恐怖(FEAR)が体験できるというわけだ。

 今作の開発に当たっては、映画会社ワーナーグループのコネクションを最大限に活用し、ホラー映画監督として日本でも有名なJohn Carpenter氏とSteve Niles氏をプロデュース陣に加えている。どのように人を怖がらせれば効果的なのか、イベントシーンの演出方法、キャラクター設定やその演技指導に至るまで両名のプロデュースが介入しているそうで、シリーズ最高のホラー体験が約束されているのだとか。

 「FEAR」シリーズは作品のたびに開発スタジオが変わり、新作のたびにストーリーやキャラクタ設定が変わる作品だが、今作ではDAY 1 STUDIOSが担当している。

 発売は2010年秋を予定。PC版、PS3版、Xbox360版の発売が予定されている。

【スクリーンショット】

(2010年 6月 19日)

[Reported by トライゼット西川善司]