Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート
EAの新IP、大暴れFPS「BULLETSTORM」プレビュー
スタイリッシュかつ残虐に、華麗な方法で敵を倒しまくれ!
スタイリッシュかつ残虐に、華麗な方法で敵を倒しまくれ!
世の中には無数のFPSタイトルが存在するが、ここまで「敵を倒す方法への美学」を追求したタイトルはほかになさそうだ。EAの新IPとなる本作「BULLETSTORM」は、これまでにないスタイリッシュ性と残虐さが同居する、異色の大暴れ系FPSである。
今年も大量の新作を展示していたElectronic Artsのブースにあって、本作「BULLETSTORM」はプライベートルームでのみデモが行なわれており、入り口の前には常時長蛇の列ができていた。今回の取材により早速序盤のステージを実際にプレイすることができたので、その特異なゲームスタイルについて本稿でお伝えしよう。
■ ただ倒すだけではない、どうやって倒すかが重要だ
世界観を示すコンセプトアート |
ヘッドショットは50点! |
「フレイルガン」の爆発で100点! |
トリガーを2回素早く引く「ダブルタップ」で発動する溜め攻撃では、一撃で敵を骨にできる |
本作「BULLETSTORM」は、ゲームスタジオPeople Can FlyとEPIC Gamesが共同で開発を進めているFPS。ゲームエンジンとしてUnreal Engine 3を採用しており、対応プラットフォームはプレイステーション3、Xbox 360、PCとなっている。発売日は2011年2月22日。
本作の舞台は世紀末的な雰囲気に溢れた無法地帯だ。メタリックな装束にスキンヘッドという絵に書いたような悪者たちが跋扈する世界であり、主人公は「Peacemaker Carbine」というライフルを持って銃撃戦を繰り広げる。ビビッドな色彩のグラフィックスも特徴的だが、それ以上に特徴的なのがそのゲームシステム。敵を倒す方法如何によって「スキルポイント」と呼ばれるポイントを獲得でき、より手の込んだ方法で敵を倒せばより多くのポイントを獲得できるのだ。
例えば、マシンガンで普通に敵を倒すと10点。ヘッドショットで倒すと50点という具合。さらにより狙いを定めて金的を打ち抜くことができれば敵は痛みのあまりもがき苦しみ、戦闘不能に。そこにヘッドショットを食らわせてやれば「MERCY(慈悲)」というコンボが成立して100点のボーナスだ。
さらに手の込んだコンボ攻撃もある。プレーヤーはキック攻撃で敵を吹っ飛ばすことができ、これを利用して「トゲトゲのサボテン」にぶつけてやれば「BAD TOUCH」コンボでボーナス、「回路がむき出しの高電圧装置」にぶつけてやれば感電死でこれもボーナス。さらに「フレイルガン」と呼ばれるチェーン付きの爆弾を複数の敵に巻きつけて、まとめて吹き飛ばせば「GANG BANG!」コンボで一気に数百点のボーナスだ。
上記のキック攻撃に加えて、本作の主人公は「Leash(縄)」と呼ばれるサイキック系の能力もある。「Leash」を使えば敵の動きを拘束したり、引っ張って他の敵とぶつけたりといったアクションが可能だ。また各武器には複数の射撃モードが存在するほか、射撃ボタンを素早く2回押しすることで強力な「溜め攻撃」を発動することができる。これらを上手く組み合わせ、1度に大量の肉片を作ってさらなるスキルボーナスを獲得するというわけだ。
敵を華麗に殺戮して稼いだスキルポイントは、プレーヤーの武器やスキルをアップグレードするための金銭として利用できる。現段階では具体的にどのようなアップグレードパスが用意されているのかは明らかになっていないが、さらに華麗に、残虐に、複雑な方法で敵を倒すための武器やスキルが用意されていることはまず間違いなさそうだ。
今回のデモでは実際に序盤のステージをプレイすることができたが、操作性はクイックな感触で気持ちよい。キックやスライディングといった近接攻撃、「Leash」を使った複合的なアクションなどは使いこなすのが難しいが、慣れるにしたがってプレイ上の戦術に深みをもたらし、より大きな爽快感を得られる手応えを感じた。開発中のバージョンとはいえフレームレートも安定しており、グラフィックス、演出ともに非常に高いレベルにある。
ゲームモードとしては、シングルプレイキャンペーンとマルチプレイモードの両方がサポートされるようだ。ただし、マルチプレイモードについて正式にはまだ発表されておらず、スタッフに質問をぶつけたところ具体的な内容については回答を避けられてしまった。
今回のE3で見ることのできた新作FPSの中でもトップクラスの完成度とユニーク性を持つことになりそうな本作。発売は来年の2月と少々遠い話となるが、FPSファンはぜひ注目して欲しい。
【BULLETSTORM】 | ||
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http://www.e3expo.com/
(2010年 6月 18日)