ゲームオン、「AVAれ祭2010 ヒルズの陣」開催
“爆破・護衛”の日本一が決定。「Prison Break2」情報先行公開!


4月3日 開催

会場:表参道ヒルズ・スペースオー


 株式会社ゲームオンは4月3日、東京・渋谷の表参道ヒルズ・スペースオーにて、同社が運営する「Alliance of Valiant Arms(以下、『A.V.A』)」のオフラインイベント「AVAれ祭2010 ヒルズの陣」を開催した。

 メインイベントは2月から始まった「A.V.A」のオンライントーナメント「Alliance of Valiant Arms Spring Storm(AVASS)」の決勝戦だ。「AVASS」は、本作で人気の護衛・爆破各ミッションのオンライン大会で、全143クラン・1,000名以上が参加した。その中から、各ミッション2チームずつ、計4チーム20名の選手が出場し、対戦が行なわれた。とりわけ護衛ミッションは今回が初めての大規模トーナメント開催とあって、ユーザーの注目を集めた。

 表参道ヒルズという立地の良さもさることながら、選手がプレイする対戦ブースはステージ両翼に防音シートを張ったアクリル製のブースが設けられ、実況と見ばえの両立を図るなど意欲的な試みが行なわれていた。

 「AVASS」決勝戦の開催と同時に「Prizon Break2」のアップデート情報が先行公開され、「AVA」ファンにとってはアツいイベントとなった。「AVASS」の決勝戦の模様を中心にレポートをお届けしたい。




■ 護衛ミッション初のオフライン大会! 護衛リーグ決勝戦はFrontier対IDIOT

ステージ両翼に対戦ブースを置いた。実況内容によっては有利不利を生んでしまうため、実況席と対戦席を分けていたが、今回のイベントでは対戦台をすっぽりアクリルで覆い、遮音シートを張るなどして克服を図った

 今回は護衛ミッションでは初となるオフライン決勝戦となった。対戦カードは、護衛ミッションを主にプレイしているFrontierと爆破ミッションを主にプレイしているIDiot。

 試合使用マップは「RISING DUST(Night OPS)」で、サービス当初から実装されている人気マップの夜間版だ。攻守交替で各クラン5対5のプレーヤーで争われる。護衛ミッションは、攻撃側が戦車を護衛しながら、一定のルートで戦車を通して制限時間内のゴールを目指す。防御側は対戦車ロケットのRPGで戦車を壊し、進軍を阻む。1度壊された戦車はプレーヤーが修理しなければならず、前線を押し上げる役割と戦車を修理する役割の配分が攻撃側のポイントになる。

 防御側はマップに点在する格納庫からRPGを取得する際に主要武器を捨てなければならず、対峙するには圧倒的に不利になる。攻撃側はRPGキャリアの後方を取る「裏取り」を狙ってくるので、戦線に穴を開けずにRPGを持つプレーヤーをいかに守るかが勝負の分かれ目となる。

 護衛ミッションは「A.V.A」ならではのモードであるにも関わらず、クランとして取り組んでいるプレーヤーが少ないのが特徴だ。「護衛クラン」の代表を自負するFrontierには負けられない戦いとなった。

 コイントスの結果、Frontierが先攻でIDiotが後攻となった。攻めるFrontierは戦車直衛に1~2名が当たり、ポイントマンが裏取りを狙ってRPGキャリアを倒しにいく展開だ。ゲーム開始直後から第1防衛ライン付近で「アート」と呼ばれる格納庫付近が激戦地域となった。守備側が硬い守りを敷くとゲームではここで時間をロスしてしまうことが多いが、Frontierにとってはまったくお構いなしの展開になった。戦車もほんの数回壊されただけであっという間に第1防衛ラインを突破する。

 第2防衛ラインは格納庫が攻撃にさらされやすいエリアで、こちらもFrontierの的確な裏取りが功を奏してIDiotはまったくRPGを放てない。すぐに最終防衛ライン付近に戦車が到達してしまった。しかしIDiotはここで最後の粘りを見せる。最終コーナーを戦車が曲がってゴールに達するわずかな間、Frontierにリスポン地付近まで強襲されながらも実に5分近くの時間をここで稼いだ。IDiotはグレネードを戦車に放って修理要員を寄せ付けなかったり、後1、2秒修理する時間が稼げていれば勝負が決まるシチュエーションで的確に横槍を入れたりと、善戦した。

 最後の一押しを力押しが難しいと見たFrontierは部隊長をIDiotリスポン地点の見渡せるビルに配置し、UAVで敵の位置を完全に把握する作戦に出た。復活直後からUAVに位置を把握され、索敵中の部隊長の潜むビルの制圧もかなわない。5人が全滅させられたところで戦車を修理されてしまい、ゴールを許してしまった。Frontierが全攻略にかかった所要時間は約10分。攻守交替してこの10分を切るタイムでIDiotは戦車をゴールさせなければならない。

 攻守交替して、Frontierの強さが改めて浮き彫りになった。守るFrontierはRPGを持つプレーヤーの目の前にスモークを焚いて、スナイパーなど敵プレーヤーからまったく見えない状況にしてしまう。スモークを焚かない状況であっても戦車に向かってRPGを放つ際に体が露出するのは1~2秒だが、その隙も見せない。RPGも1本だけでなく、2~3本格納庫から取得してローテーションして使用していた。スモークの中で見えない戦車に向かってRPGを的確に放つ様子はまさにトップの風格といったところだ。

 FrontierはRPGキャリア以外のプレーヤーも穴を作らないような鉄壁の守りを見せた。対して、IDiotはなかなか攻めきることができない。約10分の制限時間のうち、第1防衛ラインを突破するのに半分以上時間を費やしてしまう。次に攻防が行なわれたのは第2防衛ラインに向かっての曲がり角だ。攻撃側に回った際は階段を通じて攻め込んできたが、Frontierは逆に防御側から攻め込む姿勢を見せて戦車に触らせない状況が続いた。

 残り2分30秒というところで、戦車が建物の中にワープしてしまうというまさかのバグが発生。サーバーでもごく稀に起こるバグで、いったん試合が中断。選手はサーバーに入りなおして2分30秒まで待ち、戦車を壊したところからゲームを再開することになった。

 ゲームは再び第2防衛ラインに達する角からのスタート。リスタートでタイミングを合わせたIDiotは首尾よく戦車を修理。FrontierのRPGキャリアは早々と最終防衛ラインまで後退し、虎視眈々と戦車を狙う。裏取りの攻撃に晒されるよりは遠方からの的確なエイムで戦車を狙う作戦だ。IDiotは少しずつ前線を押し上げていくも、最終防衛ライン手前の角を曲がるところでタイムアップとなった。護衛クランとしての貫禄を見せたFrontierが堂々の優勝を飾った。

 表彰式ではFrontierのリーダーが「護衛クランが護衛トーナメントを制した」と優勝の喜びを語った。まさしく護衛クランの真髄を見たすばらしいゲームだった。おめでとう!


休日の表参道ヒルズや周辺は多数の訪問者がいたが、地下3Fという動線の関係で一般来場者はそれほど多くなかった開場前から200人以上が列をなしたという本イベント。約300席が満席となり立見席で100人以上が観覧している。圧巻
対戦ブースは両翼に区切られており、対戦ブース内の選手の声はマイクで会場に流された。オーソドックスな「Counter-Strike」シリーズの対戦のようにプレーヤー死亡後の会話等特に制限はなく、選手の白熱した声が響いた



■ 爆破トーナメント決勝はNil対ReGuLuS。シーソーゲームの戦い!

勝利者インタビューに臨んだReGuLusに、まさかのメッセージが。会場騒然

 爆破トーナメントは「Dual Sight」で行なわれた。出場クランはNilとReGuLuS。5対5で攻守にわかれて、両チームとも相手チームを全滅させるか、攻め側はマップ中の2箇所の爆破ポイントのうち1箇所を爆破、守備側は制限時間中を守りきるか、もしくは相手の設置した爆弾の解除することで勝利となる。ラウンドは7本先取制で、コイントスによりNilが先攻となった。

 「Dual Sight」は空の開けた空軍基地がモチーフになっており、攻撃側は地上の爆破ポイント1と地下の爆破ポイント2、両方の爆破ポイントに向かうことのできる「キャット」の3つのうちのどの方向に兵を進めるかが見所となっている。

 攻めるNilはスナイパー1人に対して、ReGuLusはスナイパー2人の構成だ。第1ラウンドは攻めるNilはキャットから地下ポイントに向けて全員で進行。残りプレーヤー5対4という状況でいきなり爆弾設置に成功。すぐに集まるReGuLusのメンバーは2方向から着実にメンバーを削っていき、設置された爆弾を解除し逆転でラウンドをものにした。

 続く第2ラウンドは爆破ポイント1付近でのグレネードの応酬が見所になった。Dual Sightはマップの空が開けているため、建物越しの手榴弾による「空爆」が、マップ攻略の1つのファクターとして注目されている。壁越しに見えない相手が吹き飛ぶ様子は爽快だ。爆破ミッションではわずかな拮抗の乱れが大きくゲームを左右するだけに、決勝に残った2チームの綿密な動きは目を見張るものがあった。グレネードで数名が吹き飛んだこのラウンドもReGuLusがつかんだ。

 第3ラウンドはNilが見せたラウンドだった。先ほど失敗した爆破ポイント1への強襲を成功させ、爆弾の設置にも成功。解除を試みにきたReGuLusのプレーヤーを倒して、見事勝利。第5ラウンドは爆破ポイント2にNilが設置成功するも、第1ラウンド同様守りきることができずに解除されてしまう。

 前半最終となる第6ラウンドでは爆破ポイント2付近での攻防を制したNilが勝利し、ラウンドカウント2-4のReGuLusリードで折り返した。

 後半はReGuLusが攻め側に回る。攻めるReGuLusは冒頭攻めあぐねる展開が目立つ。爆破ポイント2を陽動で攻め立てて爆弾を持つC4キャリアは爆破ポイント1に向かうというフェイクを用いるものの、陽動に動いた人員があっさりとやられてしまい、爆弾を動かすどころか陣地付近まで攻め寄られ全滅してしまう。同様の展開で第7と第9、第10ラウンドを落とし、ラウンドカウント5-5で並ばれてしまう。ここで吹っ切れたReGuLusはチーム一丸となった動きで立て続けに有利な状況から爆弾設置を成功させ、5-7で勝利をつかんだ。

 表彰式では、優勝したクランReGuLusに対して、韓国のトップクランASTRICKから、5月に東京・秋葉原で行なわれる秋葉原PCゲームフェスタでの果たし状がたたきつけられた。選手たちには突然のサプライズに寝耳に水の様子だったが、優勝の喜びに加えて韓国チーム撃破について意気込みを語った。


爆破トーナメントを制したクランReGuLus護衛リーグを制したクランFrontier
来場者からの応援メッセージボード。来場者からの応援メッセージを試合開始前に読み上げる試み。応援メッセージを書き込むとアイテムが当たるリアルガチャの参加権が貰える




■ CO-OPモード第3弾「Prison Break2 -RESCUE-」先行公開!女性士官を救え!

「A.V.A」プロデューサーの井上洋一郎氏。この日は解説をつとめた。大会観戦の他にも、特設サイトなどで来場者同士が集まって参加できる環境を整えることに注力したとのこと

 当日会場では4月21日に実装予定の新ミッション「Prison Break2 -Rescue-」の情報が公開された。試遊台が用意され、抽選で選ばれた来場者がプレイすることができた。CO-OPモードは捕虜収容所を舞台にした「Prison Break -Survival-」、「Prison Break -Escape-」に続く第3弾となっている。

 「Prison Break2 -Rescue-」は、軍病院からの脱出を目的とした協力ミッションだ。プレーヤーはEU軍の兵士として、任務遂行中に軍病院内にとらわれた同僚のエヴァ中尉を探し出し、NRF軍の工作によってまさに爆破されようとしている病院から共に脱出することが目的となっている。

 病院内にはウィルスにより凶暴化した捕虜たちであふれ返っており、病院の1-2Fが舞台となる第1ステージ、火災により防火扉の閉められた7-8Fが舞台となる第2ステージ、14階に囚われたエヴァ中尉を救出して、ヘリの待つ屋上へと向かう第3ステージを順番にクリアしていく。

 エヴァ中尉はNPCとして登場し、救出から屋上までの道のりを、ハンドガンを手に味方として戦ってくれる。体力は非常に少なめに設定されており、きっちりカバーしなければすぐに倒れてしまうとのことだ。また、エヴァ中尉は本作では初の女性キャラクタでもある。卑劣なことを嫌って自信溢れるエヴァ中尉の性格に、声優は田中敦子氏がキャスティングされている。ユーザーにとってはこちらも1つの楽しみになりそうだ。

 また、「Prison Break2 -Rescue-」では、EasyとNormalの難易度を選択することができる。同時に、これまで最大4人までとなっていた同時プレイ人数が、Easyに限り最大5人までのプレイが可能になった。脱出成功者には様々な報償を得ることができ、井上プロデューサーのコメントによればNormalモードでの成功時にはプレーヤーが被るお面のようなアイテムも報償として用意しているとのこと。爆破・護衛に続く本作の柱が着々と出来上がっている印象で、大変楽しみなコンテンツだ。


「PRISON BREAK2 -Rescue-」体験ブース。体験できたプレーヤーはそれほど多くなかったが、参加者は楽しんでいた様子だったゲームデバイスメーカーによるスポンサーブース
第1ステージでは軍病院に潜入するところから始まる
第2ステージでは軍病院の7-8Fが舞台だ。炎に触れるとダメージを受ける
炎もものともせずにまっすぐプレーヤーに向かってくる囚人たち。狂気の光景だ
エヴァ中尉を助け出したらゴールのヘリポートまで一直線だ

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(2010年 4月 5日)

[Reported by 三浦尋一]