KONAMI、iPhone/iPod touch「ラブプラス」発表

ARカメラ機能を搭載。寧々、愛花、凛子の3バージョンを4月5日配信


4月5日 配信予定

価格:各600円



発表会場となったソフマップ Mac Collection AKIBA
KONAMIの五島氏がアプリの内容を説明した

 株式会社コナミデジタルエンタテインメントは4月4日、秋葉原にあるソフマップ Mac Collection AKIBAで行なわれたイベントにおいて、iPhone/iPod touch用「ラブプラスiN」、「ラブプラスiM」、「ラブプラスiR」を4月5日より配信すると発表した。価格は各600円。海外では配信されず、日本のApp Store限定のアプリとなる。

 「ラブプラス」は、ニンテンドーDSで2009年9月に発売されたゲームで、ゲーム内の女性キャラクターと恋人になりコミュニケーションを楽しむという内容。DSの内蔵時計によって現実時間とゲーム内時間がリンクしており、プレイした日時によって異なるイベントが発生するのが特徴。そのため、DSをまさに彼女として肌身離さず持ち歩くという熱狂的なファンが多く、一般的な恋愛シミュレーションゲームとは質の異なるゲームプレイを提供している。なお今夏には次回作のDS用「ラブプラス+」も発売予定となっている。

 今回配信される3本は、「ラブプラスiN」は姉ヶ崎寧々、「ラブプラスiM」は高嶺愛花、「ラブプラスiR」は小早川凛子と、キャラクター別に分けられている。ゲームではなく、ユーティリティカテゴリで配信され、内容もDS版の移植ではなく、iPhoneオリジナルとなっている。

 まずメインモードとなるコミュニケーション機能では、各キャラクターが描かれた画面をタップすると、その時刻に合わせたメッセージを話したり、現在時刻を教えてくれたりする。キャラクターはDS版と同様に3Dで描かれているが、iPhone/iPod touchの解像度や描画能力に合わせて調整され、より美しくなっている。iPhone 3GSへの最適化も施されており、iPhone 3Gに比べてジャギーが減るなど、さらに画質が向上するという。もちろん音声も収録されており、今後も音声や衣装を順次追加するとしている。

 次に、キャラクターと現実の風景を合わせた写真が撮れるAR機能が搭載される。四角い枠にハートと+のマークが描かれた「ARマーカー」を置き、それをiPhoneのカメラで撮影すると、その場所にキャラクターが現われ、その写真を撮影できる。「ARマーカー」の種類によって、キャラクターの表情やしぐさが異なる。撮影した写真は通常の写真と同様、写真データとしてiPhoneに保存される。「ARマーカー」は同社のiPhone/iPod touch向けタイトルを紹介する「Touch KONAMI」にて公開され、こちらも順次新たなものが追加される予定。

 3つ目の機能はスケジューラー。基本的にはカレンダーにスケジュールを書き込んでいくという一般的なものだが、今後のアップデートで、入力したスケジュールに対してキャラクターがアクションを起こすような機能も搭載したいとしている。またインターネット上のカレンダーサービスとの同期機能も追加される予定。

 現時点ではこれら“基本的な機能”しか搭載されていないが、今後のアップデートで内容が拡張される。現時点で発表されているものとして、まず今春に、衣装・音声・ARマーカーの追加、専用ボイスによる目覚まし時計機能、1分ごとの時刻お知らせ機能、「ラブプラス」公式サイトで展開されている「ラブプラスマップ」への対応、インターネット上のカレンダーサービスとの同期機能、カレンダー連動コミュニケーション機能が実装される予定。

 さらに初夏には、iPadへの最適化、GPS機能を使った「リアルデート」機能の追加を予定しているという。「リアルデート」機能についてはまだ詳細は話せないということだが、GPSと3G通信はDSにはない機能だけに、ユニークな要素になると期待される。さらにこのほかにも、非常に大きな要素を追加する計画も進められているという。


ビデオメッセージを寄せた「ラブプラス」プロデューサーの内田明理氏

 イベントでは製品紹介のほか、「ラブプラス」プロデューサーの内田明理氏のビデオメッセージも流された。その中で内田氏は「『ラブプラス』はもしかするとiPhoneに1番親和性が高い遊びなのかもしれないとよく言われており、なるべく早く皆さんにお届けしたいと思っていた。iPhoneはいつも持ち歩くアイテムなので、『ラブプラス』とのマッチングは非常にいい。“現実の世界やデートスポットを侵食していく”というのが『ラブプラス』のテーマなので、よりいっそう『ラブプラス』漬けになっていただければと思う」とコメントしている。

 なお本作はiPod touchでも動作はするが、カメラやGPSなどハードウェア的に搭載していない機能を使った要素は利用できない。また今後の計画として発表されているiPadへの対応については、iPhone/iPod touch版のアップデートで対応し、両プラットフォーム対応のユニバーサル仕様になる予定だという。


各キャラクターごとに1アプリで、計3アプリが同時配信される画面をタップすると、時間に合わせた内容で話しかけてくれる
「ARマーカー」を使うと、現実の写真にキャラクターが現われるこちらが「ARマーカー」。Touch KONAMIのサイトで公開されるので、印刷して使用するスケジューラーも搭載。今後、カレンダーと連動したアクションも搭載予定
DS版とは一線を画した美しさは写真でもおわかりいただけるだろう。3Dで描かれているので動きもあり、表情も変える
画面をタッチすると音声で話しかけてくれる。試しに凛子で画面をタッチしてみたところ、画面の時刻表示が11時17分だったのに、「11時15分くらい?」とアバウトに答えてくれた
壁に張られた「ARマーカー」を撮影すると、その場にキャラクターが現われる。この状態で再度、画面下のカメラマークをタップすると、キャラクターが入った写真を撮影できる

【スクリーンショット(4月5日追加分)】

(C)2010 Konami Digital Entertainment

(2010年 4月 4日)

[Reported by 石田賀津男]