フロンティアワークス、「蒼空のフロンティア」グランドオープン発表会開催
門脇舞以さんや、山口立花子さんが序章を演じる新エピソードなどを追加
株式会社フロンティアワークスは12月3日、秋葉原UDXシアターにて、クリエイティブRPG「蒼空のフロンティア」の「グランドオープン・メディア発表会」を開催した。
「蒼空のフロンティア」は、公式サイトで提示した公式シナリオに対し、数十人のプレーヤーが参加して1つのストーリーを展開していくノベルゲーム。正式サービスは、2009年の5月からスタートしているが、今回発表当初予定されていたゲームシステムが一通り実装されたことを記念して開催された。
グランドオープンを迎えた「蒼空のフロンティア」は、本日より公式ページがリニューアルされ、チュートリアルなどの新コンテンツが追加されただけでなく、新エピソード「十二の星の華」がスタートする。
新エピソードのボイスドラマや新しいプロモーションムービーなども展開する。今回のイベントでは、今後の展開の紹介の他、ボイスドラマに出演する門脇舞以さんや、山口立花子さんなどの声優が登場、キャラクターやドラマに対する想いを語った。
【「蒼空のフロンティア」新プロモーションムービー】 |
---|
■ 文章、イラスト、ミニゲーム、ボイス、全てのシステムを実装し、グランドオープンを迎えた「蒼空のフロンティア」
チーフプロデューサーを務めるフロンティアワークス新規事業チーム 雑賀寛氏 |
プロデューサーを務める新規事業チーム 栗田真樹生氏 |
司会を担当した声優の白石稔さんと、山本彩乃さん |
「蒼空のフロンティア」とは、“文章”と“イラスト”を中心に、多人数のプレーヤーが参加する物語を展開させるノベルゲームの一種だ。プレーヤーはまず「蒼空のフロンティア」公式ページ上に複数あるキャラクタータイプから1つを選び、さらに自分でキャラクターの設定を考え、登録する。
次に「ゲームマスター」と呼ばれる進行スタッフが提示する複数のシナリオの中から自分が参加するストーリーを選び、キャラクターとしての行動を「リアクション」として簡単な文章で送る。1つのシナリオには数十人のプレーヤーが参加し、ゲームマスターは彼らの行動から次の展開を考え、小説として展開を公式ページ上にアップする。その小説によって生まれたストーリーに、さらにプレーヤーがどう参加していくかを考えていく。このプロセスを繰り返すことで1つの物語が紡がれていくのだ。
「蒼空のフロンティア」の世界観は、現代の日本の領海内に突如「パラミタ大陸」という世界が現われたところからスタートが始まる。日本に住む人々の何人かは、パラミタの人々とパートナー契約を結ぶことができ、大陸の住人として一心同体の生活を歩むことができるようになった。パラミタには6つのユニークな学園があり、プレーヤーは契約を結んだ生徒となって学園に入学、様々な事件に巻き込まれたり、学園生活を楽しんだり、パラミタ大陸を探検したりと、様々なドラマを繰り広げていく。
多人数のプレーヤーとゲームマスターによる小説の進行という流れは、手紙でやりとりをして雑誌などで進行する「メールゲーム」として歴史を持つゲーム形式だが、「蒼空のフロンティア」は“クリエイティブRPG”というキーワードにプロを含む数百名のクリエイターを募り、明確な料金体系を盛り込んでゲームを進行させている。
プレーヤーは1シナリオに料金を支払うことでゲームに参加できる。特別な料金を支払うことで小説でのフォーカスが大きくなる。またイラストレーターを指定することで自分の好みの絵柄でプレーヤーキャラクターの絵を描いてもらうことができる。イラストは料金に応じて大きなものからアイコンまで様々なタイプが用意されており、プレーヤーはその絵をキャラクターシートに使ったり、チャットの時のアイコンで使用するのだ。
「蒼空のフロンティア」は2009年6月からノベルパートのみでのゲームがスタート、8月より「イラストシステム」を実装、さらに10月にFlashベースのミニゲーム、そして11月26日より「ボイスシステム」が実装された。
ミニゲームは「キャラクタークエスト」と呼ばれ、「ゲームブック」のように選択肢を選び、コンピューターRPGのような戦闘システムで敵と戦っていく。キャラクタークエストに挑戦するにはゲーム内ポイントが必要で、クリアすることでキャラクターを強化できる。オンラインゲームのように他プレーヤーとリアルタイムで同期はしないが友人のデータを呼び出し、パーティーを組むことができる。クリアしても成長するのはリーダーのキャラクターのみだが、「絆」というポイントが上がりより親密な設定になる。
キャラクタークエストをクリアすることでプレーヤーのデータは成長していく。アイテムや成長したステータスは、メインであるノベルゲームの行動判定や、キャラクターの強さの判定の基準となる。またアイテムにより転職をすることも可能だ。キャラクタークエストは現在20以上のシナリオが用意されている。ボイスシステムは現在、このキャラクタークエストにのみ対応しており、かけ声や必殺技ボイスなど、キャラクターに好みの声を当てるシステムとして活用されている。ボイスシステムはノベルシステムにも適用され、今後は自分のキャラクターのシナリオに声を当ててもらうこともできるという。
今回の「グランドオープン」は文章、イラスト、ミニゲーム、ボイスと当初予定した全てのシステムを盛り込んだ事を記念して開催された。司会は声優の白石稔さんと、山本彩乃さん。白石さんはゲーム内のキャラクターである「砕音アントゥルース」のボイスを担当している。このキャラクターは運命に翻弄され、様々な学園を巡ることになるという。山本さんはナビゲーターとしてチュートリアルを担当する。チュートリアルは本日よりリニューアルされた公式ページで聞くことができる。
今後の展開は、本作のチーフプロデューサーを務める雑賀寛氏と、プロデューサーの栗田真樹生氏によって語られた。前回の「小さな翼」に続いてmaoさんによる新テーマソング「Start」が発表され、この曲を使った新プロモーションビデオが公開される。公式ページがリニューアルされ、山本彩乃さん演じるナビゲーターによるチュートリアルなどの新コンテンツが追加される。そして新エピソード「十二の星の華」が本日より開始されるという。
「十二の星の華」は現在進んでいる「グランドシナリオ」とは別に進行していく新エピソードで、グランドオープン以降のユーザーが前知識なしで楽しめるシナリオだ。“女王候補”を巡るストーリーで、女王候補親衛隊クイーン・ヴァンガードの青年“皇彼方(すめらぎかなた)”と、彼のパートナー水瓶座の十二星華“テティス・レジャ”が主人公となってストーリーが展開するという。
この他、イラスト投稿サイト「Pixiv」とタイアップを行ない、参加イラストレーターの名前を検索することで「蒼空のフロンティア」でのイラスト、「Pixiv」のイラストを簡単に見ることができるようになる。仕事のイラストとプライベートのイラストを同時に見ることができるのだ。また、メイドカフェ「ぴなふぉあ」とタイアップしたシナリオ「ラスボスはメイドさん」が展開、お店のメイドがゲーム内に登場し、声優としても参加するという。
今後の展開としては、「十二の星の華」のように新シナリオの追加、有名声優やライトノベルズ作家がゲストとして参加するという。今後も様々な企業・メディアとタイアップを展開、さらに2010年後半には大きなゲームシステムの更新を計画しているという。今後の展開に期待したい。
グランドオープンでスタートする新エピソードと、キャンペーン。キャンペーンで与えられるポイントを使うことでゲーム内の初期装備は充分そろえられるという。Pixivとのコラボレーションはイラストレーターの多様な作風をアピールできそうだ | ||
今後の展開。自分のキャラクターの台詞を声優に演じてもらう、というコンテンツは多くのファンを惹きつけそうだ。他のメディアやメーカーとのタイアップも注目したい |
■ 有名声優と「蒼空チーム」で演じられる「十二の星の華」ボイスドラマ
「十二の星の華」のキービジュアル。今回登場した声優が演じる以外のキャラクターも描かれており、キャスティング、ストーリーが気になる |
今回の発表会では、新エピソード「十二の星の華」に先駆けて収録された本作のプロローグとなるボイスドラマに出演する声優達が登場した。登壇したのは、主人公 皇彼方を演じる山口立花子さんと、彼のパートナー テティス・レジャを演じる門脇舞以さん。
そして女王候補シリウスを演じるのは木村ゆめこさん、天秤座のティセラを演じるのは大石収実さん。山口さんと門脇さんはゲーム、アニメに活躍するプロの声優だが、木村さんと大石さんは「蒼空チーム」としての声優だ。今後もユーザーの要望で様々なキャラクターの声を演じる予定だ。
山口さんは「思春期真っ盛りの熱血青年を演じられてとても楽しかったです。彼方くんはテティスちゃんが大好きなんです」と語った。門脇さんは「テティスは“剣の花嫁”と呼ばれる存在で、この言葉がキーワードになります。世界観はこれからどんどん広がっていくんだと思います」とのこと。2人の恋のドラマは注目したいところだ。
木村さんの演じるシリウスは他のキャラクターを見守るような存在、「性格として私も戦うのが得意ではないのでやりやすかったです」。大石さんは“敵役”として他のキャラクターを倒す、凄く強いキャラクターだ。「強いキャラクターに負けないようにがんばりました」とのこと。
大石さんは、「戦闘シーンではかなり白熱しました」と語る。家で傘を剣に見立てて振り回しながら特訓したとのこと。門脇さんはモノローグとしてユーザーに状況を説明する台詞も多く、「テティスまつり」というくらいのボリュームだ。木村さんは世界観を理解するためにいろいろなシナリオを読んでから、「女王候補としてどうすれば」と考えさせられたという。大石さんは「ものすごく強い敵ということで、それでいながら優雅に、といわれて、難しかったです」と語った。お姫様のような外見のティセラが悪役としてどう活躍するのだろうか。
4人が出演するボイスドラマは近日公式ページにアップされる。このドラマは近日公式ページにアップされる予定だ。この物語、設定が、これから展開する「十二の星の華」のベースとなる。この新エピソードにボイスドラマがどう影響していくか楽しみだ。
(C)2009 Frontier Works Inc./All Way Co.,Ltd. All rights reserved
□フロンティアワークスのホームページ
http://www.fwinc.co.jp/
□「蒼空のフロンティア」のページ
http://souku.jp/
(2009年 12月 3日)