G-Star 2009現地レポート

 

SK Telecomブースレポート

USBメモリからゲームを起動し、セキュアに遊べるサービス「UUing」


11月26日~29日 開催

会場:釜山国際展示場(BEXCO)

入場料:大人4,000ウォン(前売り2,000ウォン)
    学生2,000ウォン(前売り1,000ウォン)



 韓国の携帯電話事業者であるSK Telecomは、例年はG-Starでモバイルゲームの出展や、傘下のNtreev Softのオンラインゲームタイトルなどを出展している。今年もブースを出展しているのだが、新作のゲームを遊ばせるのではなく、「UUing」というオンラインゲーム関連のサービスを出展していた。

 「UUing」は「Unlimited Ubiquitous + ing」の略で、「Wing(羽)」と読む。内容をざっくり説明すると、USBメモリを挿しただけでゲームが遊べるというサービスだ。主にネットカフェなど自宅外でゲームをプレイする際に、利便性と安全性を提供する。




■ USBメモリからゲームを起動、PCにデータを残さない

「UUing」のUSBメモリ。コンパクトな本体を携帯電話のように開くとUSB端子が出てくる

 まず「UUing」という製品は、USBメモリとして2010年に発売される予定。価格は4GBが20,000ウォン(約1,520円)、8GBが35,000ウォン(約2,660円)、16GBが67,000ウォン(約5,092円)。

 このUSBメモリをPCに挿すと、専用のランチャーが起動する。ランチャーにはゲームのリストが書いてあり、遊びたいゲームを選ぶと公式サイトに接続してゲームをダウンロードする。ゲームのデータはUSBメモリに保存される。ゲーム個別の設定などもUSBメモリに保存されるので、たとえ別のPCに移動しても、設定し直す必要がない。

 ゲームを起動すると、毎回IDとパスワードを要求されるのがオンラインゲームでは一般的だが、「UUing」を使えばIDとパスワードを入力することなくゲームにログインできる。USBメモリをオンラインゲームの鍵として使えるというイメージだ。

 PCに遊びたいゲームソフトがインストールされていなくてもすぐに遊べて、ログインの手間もないため、利便性が高い。自宅で遊ぶときも同じようにUSBメモリを挿せばいいので、複数の環境でゲームを遊ぶ人は重宝するだろう。

 またもう1つの利点として、PCにデータを残さないということが挙げられる。IDやパスワードを入力しないのでキーロガーなどによるハッキングに強い。またゲームのデータは全てUSBで保存されるので、チャットログがPCに残るようなこともなく、プライバシーの点でも安心できる。


PCに挿してみると、そのコンパクトさがわかる。色もカラフルでかわいらしく、男女問わず使えそうなデザインだ



■ 本体はUSBメモリではなく「UUing」という有料サービス

 この「UUing」というサービスだが、必ずしも前述したUSBメモリを購入する必要はないようだ。実際にこれらの機能を提供するのは、ランチャーなどのプログラムのほうで、USBメモリそのものに特殊な仕掛けがあるわけではなく、十分な容量があるUSBメモリであれば何でも使えるようだ。

 では「UUing」はどこでお金を取るのかというと、そのソフトの利用料を徴収する。具体的な金額は未定だが、一定の金額を払うことで利用できるオンラインサービスの一種、と考えるといいだろう。

 もしUSBメモリを紛失した場合は、「UUing」のサイトに行って、そのUSBメモリの使用をロックすれば、それ以降は他人に使われる心配はない。その後、再度USBメモリを購入して、「UUing」のユーザー情報を紐付けし直せば、再び元のように使用できる。またUSBメモリ内のデータは、「UUing」が提供するオンラインストレージに保存しておけるので、定期的にバックアップすれば紛失時の環境復旧も楽にできる。

 「UUing」はゲームのデータのほかにも、ブラウザのブックマーク情報なども保存でき、ランチャーから選んで使える。日頃よく使う情報サイトなどを登録しておけば、ゲームに必要な情報にも素早くアクセスできる。

 USBメモリというデバイスは非常に安価になり、16GBが5,000円程度で購入できるので、簡単に持ち運べるオンラインゲーム用のストレージとして重宝する。ましてやオンラインゲームを10本も20本も並行して遊ぶ人は少ないので、大抵はそれほど大きな容量は必要ない。

 「UUing」は、その安価になったハードウェアを使って利便性を高めつつ、昨今問題が大きくなっているハッキング対策もとれる。PC房(ネットカフェ)でオンラインゲームを遊ぶのが一般的な韓国では、大ブレイクする可能性もありそうなサービスだ。日本でも、ゲームの設定を残せるという機能は、ネットカフェユーザーにとってはありがたい。ネットカフェ事業者が独自に導入して、利用者にサービスとして提供する……というのも面白いと思うのだが、まずは韓国での成功を見てからだろうか。


「パンヤ」、「KartRider」、「魔球魔球」のゲームのキャラクターを使って、利便性や安全性をアピールしていた

(2009年 11月 30日)

[Reported by 石田賀津男]