フロムソフト、PS3「3Dドットゲームヒーローズ」
ヨドバシカメラ マルチメディア横浜にて記念式典を開催。
スペランカー宣伝部長の巨大オブジェも登場
株式会社フロム・ソフトウェアは10月10日、神奈川県・ヨドバシカメラ マルチメディア横浜にて、同社から発売を予定しているプレイステーション 3用冒険RPG「3Dドットゲームヒーローズ」の先行体験会、ならびに記念セレモニーを開催した。
「3Dドットゲームヒーローズ」は、“昔ながらの2D RPG”をPS3の最新技術でブロック(立体)化したアクションRPG。株式会社シリコンスタジオが開発を担当し、8bit風なテイストと現在の新しい技術の融合した、独特の世界観が形成されている。 発売は11月5日に予定されており、価格は7,140円。CEROレーティングはA(全年齢対象)。
会場となる地下1階エントランスでは、3台の試遊台を設置。イベントとなるトークショーの記念セレモニーでは、フロム・ソフトウェアよりプロデューサーの竹内将典氏、開発会社のシリコンスタジオよりプロジェクトマネージャー 三沢宏行氏、そして宣伝部長として登場するスペランカーの発売元であるアイレムソフトウェアエンジニアリング松尾悟郎氏が登場。本作の開発秘話をはじめ、すぺランカーとのコラボレーションの経緯などが語られた。
開発秘話の中で特に目を引いたのは、竹内氏より「3Dドットゲームヒーローズ」は1年足らずという開発期間が非常に短い期間で制作されてはいるものの、物理演算処理などをはじめしっかりした機能を盛り込んでいるという。また、これは通常のプレイステーション 3用ゲーム開発において異例だと語る。
また開発期間としては非常にタイトな時間だったが、2Dのドットゲームを3Dにしたらどうなるかと……2Dのグラフィックスを3Dにしたらどうなるのかというところで試行錯誤し、プロトタイプでは、2D時代の有名なゲームにモロに似た絵を作ったことがあるといったことも語られていた。
三沢氏からはこぼれ話として、超有名なRPGのキャラクターを表示させたら、開発のオジサンたちが盛り上がっちゃった。逆に若い世代は「これ何のキャラですか?」といった意見がでてジェネレーションギャップを感じたといった話題がなされていた。
また開発途中では、アイデアを盛り込んでいく中で、煮詰まりが生じたが、様々んゲームのオマージュを入れていこうという話になり、そこからオマージュを実装していったという。本作では、かなりの数のオマージュが実装されており、「プレイしてもらうとわかるが、有名なゲームからマニアックなものまで様々なオマージュを実装した」という。
開発中の要素の部分では、物足りないということがあり、特にマップが物足りないといわれ、開発側ではマップを4倍にしてみたりといったこぼれ話も語られた。また本作の宣伝部長でもあるスペランカーには、ゲーム中主人こうとして遊べる「スペランカーモード」というのがあり、三沢氏は「スペランカーが主人公として現われるんですけど、崖や段差の落下で死ぬのではなく、出現した瞬間に死んでしまうというバグが発生してしまいました」と最弱ぶりをアピール。ただしこれはバグであるため、製品版のスペランカーモードでは難易度こそ高いものの現われただけで死ぬような理不尽さはないようだ。
除幕式の様子。登壇者の背丈と比べてもかなりの大きさ |
コラボレーション部分では、アイレムソフトウェアエンジニアリング松尾悟郎氏が登場。スペランカーとのコラボレーションし、ゲーム中に実装する経緯としては8bitのゲームをオマージュするというアイデアから生まれ、8bitのゲームの記憶から、思い出深いキャラクターを選出、その中からスペランカーが思い出深かったと語る。
竹内氏は「スペランカーは強烈なインパクトを持っているキャラクターでもあり、僕らが作っていいるゲームって難しいとかやりごたえがあるというニュアンスで捉えられているので、主人公が弱いということから難易度が高いというイメージのつながりもあって、スペランカーを急にお願いしてですね(笑)」とコラボレーションまでの経緯を説明。
「開発が終了する1ヶ月弱くらい前にいきなりお願いして、もうすぐ開発が終了するので、すぐ返事をもらえませんか?」という電話を受けた松尾氏は「僕が大阪に出張に行っている時に新幹線の中で電話を受けて、翌日フロムさんにお邪魔させていただいて、この話をいただいて、こちらとしてはぜひよろしくお願いします。選んでいただいたのは光栄だと思います。」と語っていた。
このコラボレーションの結果を受けた三沢氏は「何かとコラボするというのは聞いていて、次の日くらいにスペランカーに決まったからといわれ、現場からは『どういうことですか?』」と言われましたと語っていた。
その後、北米の版権許諾元へと直接電話して許可を得たり、スペランカーモードを実装したことにより、スペランカーっぽさを出すために、他の主人公にはない、「段差で死ぬ」などのゲームシステムを実装したという話が語られていた。またBGMなどにも原作の「スペランカー」の音源を使用するなどこだわりも実装したことが明らかにされていた。
トークショウの最後には、宣伝部長として就任したスペランカーと本作の主人公の1人「勇者の子孫」の立体化した巨大オブジェクトを公開。これらのキャラクターは、今後展開される販促用のイベントに登場するのをはじめ、スペランカーのオブジェは今後全国の量販店などで、本作宣伝のため各地を回っていくという。
立体オブジェのスペランカーは2Dのカラーリングに併せて肌の色とランプの色は同じものを採用している懲り具合 |
じっくり先行体験イベントで遊べるエディットモード |
なお、フロム・ソフトウェアでは現在、10月17日に開催予定の「『3Dドットゲームヒーローズ』じっくり先行体験イベント」の参加者を募集している。募集期間は10月10日から16日10時までで、参加可能枠は限定10組(ペア20名)。
イベントは13時から15時までの第1回、15時から17時までの第2回を予定しており、参加希望者は、「氏名」、「生年月日」、「住所」、「電話番号(携帯電話可)」、「メールアドレス」、「自身のホームページまたはブログ等のURL」、「参加希望の回」を記入し、件名を「じっくり遊べる体験イベント係」としたメールを、「evevt@3d-heroes.net」宛てまで送ればよい。
なお、同イベントではゲームを2時間じっくり遊べるのをはじめ、キャラクターエディットモードで自由にキャラクターを作成し、データを自身のメモリスティックに保存し、持ち帰ることも可能だ。
※画面は開発中のものです。
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(2009年 10月 13日)