コーエーテクモブースでは、同社が提供するオンラインゲームの体験プレイができる恒例の「ネットエンターテインメントフェスタ 2009」が開催された。今年は「信長の野望 Online」、「大航海時代 Online」、「真・三國無双 Online」、「三国志 Online」に加え、2010年からGAMECITYでサービスを開始する予定のテクモの人気対戦格闘ゲーム「DOA ONLINE」が映像出展された。プレイアブルで出展された4つのゲームは、それぞれ最新のアップデートや、今後実装される予定の要素をいち早く体験することができた。

　またブースの一画に設置された巨大な3面スクリーンの前では、「ネットエンターテインメントフェスタ 2009」のステージイベントが行なわれた。5作品のプロデューサー5人が質問に答える恒例のコーナー「プロデューサーに訊け！」では、事前にHPでユーザーから集めた質問にはかなり直球のものもあり、気になる拡張パックの予定など、初めて明かされるビックな情報も飛び出した。

　体験プレイコーナーでプレイすることができた各ゲームの最新要素と、賑やかに進行したステージイベントの様子をレポートする。

■　プロデューサー5人が勢ぞろいして、ファンの質問に答えるステージイベント「ネットエンターテインメントフェスタ2009」

「ネットエンターテインメントフェスタ」恒例のコーナー「プロデューサーに訊け！」

ステージには“歴ドル”の小日向えりさんと美甘子さんも登場

　「ネットエンターテインメント 2009」はコーエーがGAMECITYでサービスを提供しているオンラインゲームを集めて紹介するという、TGSではおなじみのイベント。ステージイベントは他のイベントの先頭を切って24日の昼に行なわれた。イベントには「信長の野望 Online」の開発プロデューサー渡辺知宏氏、「大航海時代 Online」の運営プロデューサー渥美貴史氏、「真・三國無双 Online」の開発プロデューサー藤重和博氏、「三国志 Online」の運営プロデューサー上野彰三氏、「DOA ONLINE」の開発プロデューサー梁取和彦氏ら豪華な顔ぶれが勢ぞろいした。

　それぞれのプロデューサーは1人ずつ登場してゲームの簡単な紹介を行なった。全員がそろったところで質疑応答のコーナー「プロデューサーに訊け！」が始まった。このコーナーは、「ネットエンターテインメントフェスタ」のステージイベントでは恒例のコーナーで、事前にネットでユーザーから集めた質問に、各プロデューサーが答えるというものだ。

　毎年様々な最新情報が明らかになるコーナーだが、今年は「真・三國無双 Online」のPS3版発売が正式発表された。次回のアップデート「Revolution 5」では、新規の武器や、武器への属性付与が実装させる。また、新たな「動物副将」として、中国といえば真っ先に思いつく、あの動物も登場するらしい。また、「信長の野望 Online」と「三国志 Online」の拡張パックが製作中であるという新情報も飛び出した。「三国志 Online」は、10月20日の拡張で、「月英」の使用武器「戦戈」がプレーヤーでも使える武器として実装される。

　プロデューサーへの質問と回答は以下の通り。今回答えられなかった質問は、後日公式HP上に質問とともに回答が掲載されるということだ。

「信長の野望 Online」の開発プロデューサー渡辺知宏氏

●「信長の野望 Online」への質問

Q：次の拡張パックはいつごろの予定ですか？

渡辺氏：次の拡張パックはそう遠くない未来にお届けしたいと思っています。ここで自分にムチを打つつもりで、現在製作中ですということを強く言いたいと思っています。ぜひ楽しみにしていただきたいと思っています。

Q：次はどんな動物をペットにできるのでしょうか？

渡辺氏：言いたいのですが、ますますムチを打つことに（笑）。鳴き声だけをお伝えすれば「ワン！」です。

「大航海時代 Online」の運営プロデューサー渥美貴史氏

●「大航海時代 Online」への質問

Q：東アジア実装でさらに世界が広がり、人が分散する可能性がありますが、プレーヤー同士の交流が減ったりしないでしょうか？

渥美氏：運営イベント的なものをヨーロッパ地域で開催することで、みんなが集まりやすいようにしたいと考えています。後は「El Oriente」で遺跡ダンジョンが登場しますが、ヨーロッパに近い場所から順番に実装していって、初心者の方から上級者の方まで一緒に冒険できるようにしたいと考えています。

Q：12月に実装を控えた日本の港町ですが、酒場のメニューはどうなるのでしょうか？

渥美氏：いままでも「大航海時代 Online」はその町にちなんだ料理を用意してきました。日本に関しても、地理的な考証や時代的な考証をきちんとしたものを作っていきたいと思っています。例えば日本料理といえば、皆さんいろいろなものを連想されると思いますが、当時あったものもなかったものもあるので、その当たりをきちんと調べて入れていきたいと思います。

「真・三國無双 Online」の開発プロデューサー藤重和博氏

●「真・三國無双 Online」への質問

Q：他のコンテンツとのコラボレーションや、関連商品の販売などは考えていますか？

藤重氏：オンラインゲームはサービスでたくさん盛り上げていきたいという事が念頭にあるので。いままでも映画「レッドクリフ」とタイアップしたり、「蒼天航路」とのタイアップを行なっていたりしています、これからもどんどん積極的にやっていきたいと思っています。ユーザーの皆さんからも、こういったものとタイアップしたらどうだろうというアイデアを頂いているので、具体的に随時進めていきたいと思っています。

Q：ずっとプレイしていますが、飽きません！　プレーヤーを飽きさせないために、どんな工夫をしているのですか？

藤重氏：非常に嬉しいです。工夫しているのはサービスで、できる限りこまめにアップデートしていくという事をお客様に対しては考えています。それをするには、物を作るよりも体制作りのほうが実際には大変で、いかにクオリティの高いものを短期間でこまめに提供できるかという、そういうアクティビティな開発体制を維持できるよう努力しています。他のタイトルでもそういった体制でできるように進めていますので、他のタイトルでもアップデートの頻度をあげていきたいと思います。

「三国志 Online」の運営プロデューサー上野彰三氏

●「三国志 Online」への質問

Q：皆で遊べる合戦なども楽しいですが、1人で遊べる要素も追加されないでしょうか？

上野氏：先日実装した「蒼天航路」のイベントはソロでもできるようにバランスを調整しています。今後もイベントを考えていますが、その中でもソロでもできて、人数が集まっても楽しめるようなイベントを考えていきたいと思います。

Q：拡張パックの発売時期や、内容について教えてください。

上野氏：これは「信長の野望 Online」と同様に進行中であるということだけお伝えしておきたいと思います。ただ時期や内容については、もう少しはっきりした内容が言えるようになってからお伝えしたいと思います。

「DOA ONLINE」の開発プロデューサー梁取和彦氏

●「DOA ONLINE」への質問

Q：大会の開催などは予定していますか？

梁取氏：既にサービスを行なっている中国のほうでは大会を行なっております。予選大会は既に終わっていて、決勝大会も10月中には行なわれるということを聞いています。日本のサービスが始まればアジア大会などを開催したり、ゆくゆくは世界大会などが行なえると楽しいなと思っております。

Q：コーエーテクモになったことで、作品にコーエーのキャラクターがゲスト参戦することはありますか？

梁取氏：せっかくコーエーと一緒になったので、我々の中でもやりたいという声があります。特にオンラインのゲームが多いので、何かいいキャラクターとコラボレーションできればと思っています。

　質問の後に行なわれたPRタイムには、WEB上で「信長の野望 Online」のプレイレポートを書いている歴ドルの小日向えりさんや、同じく歴ドルの美甘子さんが登場して、好きな武将の話などで盛り上がった。

■　体験プレイコーナーでは最新の要素をいち早くプレイ

体験ブースの様子

　ブースの2階には「真・三國無双 Online」、「信長の野望 Online」、「三国志 Online」、「大航海時代 Online」のオンラインゲーム4作品のWindows版が並べられていた。試遊時間は10分足らずだが、「大航海時代 Online」の最新拡張パック「El Oriente（エルオリエンテ）」で実装される新しい陸上戦など、それぞれの作品の最新コンテンツを試すことができた。

　体験すると4作品のゲームクライントが入ったCD-ROMがもらえる。このCD-ROMには、自分と友達にゲーム内アイテムがもらえるシリアルナンバーも付いている。会場に育人は必ずゲットしておきたいアイテムだ。以下に1作品ずつ体験プレイの内容を紹介していく。

「EL Oriente」の新要素「陸上戦」が一足早く体験できた

・「大航海時代 Online ～Crus dei Sur～」

　「大航海時代 Online」は、大航海時代を舞台に7つの海をまたいで冒険や交易、海戦を繰り広げるオンライン海洋冒険RPG。体験プレイでは、12月15日に発売される新拡張パック「El Oriente」で新たに実装される新しい陸上戦を試すことができた。

　いままでの陸上船では、前衛、中衛、後衛のポジションを決めて行なうターン制の戦いだったが、新しい陸上戦はより自由度が高いものになっている。バトル方式はリアルタイムバトルに変わり、敵も味方も自由に位置取りを変えながら戦うのでポジション取りが重要になる。パーティープレイの場合は、近接攻撃をするプレーヤーが敵の傍近くで敵をひきつけ、中・遠距離攻撃のプレーヤーが遠くから攻撃を加えるといったように、現在のオープンバトルのMMOでよく見かける戦闘に近いものになっている。

　攻撃の方法も多様さが増した。以前は攻撃、アイテム、逃亡といった大雑把なくくりしかなかったが、新しく導入されるスキルを使うことでよりいっそう派手で強力な技を繰り出すことができるようになった。スキルは、右下にあるウインドウの4つの枠内にランダムで表示される。4つのうち1つを選んで使うと、そのアイコンは消えて新たに別のアイコンが現れる。ウインドウの下にはピンク色のバーがあり、スキルを使うとこのバーが減っていく。0になるとスキルを使えなくなるが、時間がたてば復活する。体験プレイでは、4人のパーティーを組んで、神殿の奥にいる敵を倒すことができた。斧を持ったプレーヤーが近くで殴りつつ、銃をもったプレーヤーが後ろから銃撃を加えていたが、敵が突然後ろにいるプレーヤーめがけて走りだしあわてて位置取りを変えたりと、今までにはなかったアクティブなバトルが楽しめるようになった。

「荊州防衛戦」が実装されると、ゲームを始めてすぐに三国志の英雄達に出会えるようになる

・「三国志 Online」

　「三国志 Online」は魏呉蜀いずれかに属する武人となり、全国統一を争う1000人規模の大規模戦争が楽しめる歴史MMORPG。今回の体験プレイでは、新しく実装される予定の「荊州防衛戦」を短縮バージョンで一足早く体験することができた。「荊州防衛戦」は初心者用に新たに導入されるチュートリアル的なコンテンツだ。

　「荊州防衛戦」短縮バージョンは、曹操、孫権、劉備それぞれから1つずつクエストを受けて順番にこなしていくという内容だった。チュートリアルだけあって、クエストの内容は敵を3人倒せ、スキルを使え、背後から攻撃しろといった簡単なものばかり。3つのクエストを終わると、最後に呂布と戦うことができる。この呂布はチュートリアル用に殴っていればやがて勝てる程度の強さに調整してある。キャラクターを作って最初にこのコンテンツをこなしてからゲームを始めることで、「三国志 Online」のメインコンテンツともいえる合戦の雰囲気をまずは味わうことができるようになる。

普段は使えない「英傑」を操作してプレイできる

・「真・三國無双 Online ～神将乱舞～」

　「真・三國無双 Online」は、大ヒットした「真・三國無双」シリーズの流れを汲むオンラインゲーム。12人対12人での対人戦や、ギルドシステム、協力プレイでの攻略など、「真･三國無双」シリーズのアクションを多人数で楽しむことができる。体験プレイでは、2対2に分かれて、敵を倒しまくるタイムアタックトライアルをプレイできた。 　普段は自分が作り育てたキャラクターを使って戦うが、TGSバージョンでは普段は操作できない武将を操作して戦うことができる。乱戦の中で、ゾーンの中に点在している敵のNPC武将を時間内にどちらが多く倒せるかを競った。操作はコントローラー、キーボードのいずれでも可能で、大容量の推奨PCで迫力と爽快感のあるマルチプレイを楽しむことができた。アイテムも大盤振る舞いにドロップして、本作の特徴である「仙箪（せんたん）強化システム」を気軽に体験できた。

戦国時代の武将が個性豊かに登場する

・「信長の野望 Online ～争覇の章～」

　「信長の野望 Online」は戦国時代の住人となり、キャラクターを育てて妖怪退治や合戦を楽しむMMORPG。今回はプレーヤーが自分だけの家を作れる「屋敷」のシステムを使って、9月に実装されたばかりの「ペット」の猫と遊べる迷路を体験できた。

　迷路はTGS用に用意された2つの大きさの違う屋敷の中にあり、大きい屋敷の迷路はやぐらを使った立体構造で難易度が高い。プレーヤーは入り口で4分間だけ立花誾千代に変身する薬を飲んでから迷路にアタック。4分以内に猫を見つけて、3択の問題に正解するとクリアになる。猫は屋敷の一番奥にいる。3択問題に正解すると、かわいい仕草でじゃれ付いてくる。まだ実装されてまもないが、ユーザーの猫も可愛がっていればそのうちに新しい仕草を見せてくれるようになるらしい。

アジアで一足先にサービスを始めている「DOA ONLINE」が日本へ凱旋

・「DOA ONLINE」

　今回映像出展のみだった「DOA ONLINE」は、テクモの人気対戦格闘ゲーム「デッド オア アライブ」シリーズのオンラインバージョン。すでに台湾と中国ではサービスが始まっていて、日本では2010年にGAMECITYからサービスされる予定だ。ロビーではデフォルメされた頭身の低いキャラクターが、戦う時には頭身の高いリアルなキャラクターになるのが特徴。出展された映像でも、頭身の低いムービーキャラクタから、頭身の高いキャラクターになって対戦している様子がよくわかった。

「El Oriente」に登場する日本の交易人	「El Oriente」に登場する日本の港	「真・三國無双 Online」に追加される武器「戦戈」
「信長の野望 Online」とキンレイの冷凍うどんのコラボレーション	「DOA ONLINE」のサービス開始は2010年	「真・三國無双 Online」のPS3での発売が決定

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