新型PS3をもうちょっと詳しく見てみる
スイッチ類の変化、縦置きスタンドなどをチェック


9月3日 発売

価格:29,980円



 8月19日に発表され、9月3日から発売される新型プレイステーション 3。設計を徹底的に見直すことで、薄型、軽量化を果たし、内部では45nm世代に進化したCELLプロセッサをはじめ、消費電力も初期モデルの約3分の2、約250Wへと軽減された。本体のフォルムなどは先日行なわれた戦略発表会のレポートにほとんど掲載してあるし、僚誌AV Watchなどにも消費電力などのレポートがすでに掲載されている。そこで、本稿では、改めて新型PS3のディテールなどをチェックしていきたい。



■ 薄くなった、静かになった新型

 AV Watchのレポートに具体的に記述してあるが、新型は従来機よりも、数値でみるより「薄くなったな~」と実感できるフォルムをしている。持ってみると、初代機の2/3になり、1.8Kgほど軽くなっているが、それが実感として感じられる。初代機を発売日に購入し、家に持って帰るとき、電車内で床に袋を置いたときに一息ついたことを思い出す。

 さて、電源を入れてみる。背面の主電源スイッチがなくなったので、電源ケーブルを接続すると、本体正面の電源ランプがすぐにスタンバイ状態の赤に点灯する。プッシュ式になった電源ボタン、そしてディスクイジェクトボタンに触れてみると、はっきり「押した」とわかるフィーリングだが、押し込むという感覚はそれほど感じられない。即座に電源ランプが緑に変わり、本体が起動するが、非常に静か。HDDのシーク音などもあまりしないし、ファンの回転音をはっきりと離れたところでも聞き取れた初代機とはやはり違いがある。これだけでも、新型だなあ、と実感できる違いが感じられる。

主電源スイッチがなくなり、電源コードを接続してコンセントにつなぐと、即スタンバイ状態となる。電源を入れると、電源ボタン上のランプが赤から緑になるのは歴代PS3と一緒

シールはHDDアクセス用のビス穴とは別のところに張られていた

 電源を落とし、本体を裏返してみると、発表会のときにはなかったシールを見ることができた。発表会のときには、本体正面左側にあったHDDのカバーをとめるビス穴にふたをしているパーツに封印シールが貼られるのかと思いきや、どうやらこの位置になるそうで、HDDを交換するときは、封印シールをはがさなくてもよさそうだ(HDDの交換自体は推奨されてはいないが)。

 新型PS3には120GBのHDDが標準で搭載され、すぐにHDDを交換するような事態にはなかなかならないかもしれない。しかし、パッケージタイトルもHDDへのインストールでロードが軽減されるものが数多くあるため、複数のタイトルをインストールしていくと、やがてはネットワークタイトル、ビデオコンテンツなどとPS3を利用すればするほど、空き領域に不満が出てくることもあるだろう。そういったときに、比較的簡単にHDDの交換ができるこの作りは非常にありがたい。


廃熱用のスリットが本体裏側にある。正面から左右に回り込むようにデザインされているが、すべてが開口しているわけではない非常にスッキリした背面。裏返してもスッキリしたな、という印象がある
HDDは本体正面下部に納められている。本体を裏返し、シールの横にあるふたを開けると、ビス穴が覗く。このビスを外すと、本体正面側のカバーが外れるという機構になっている

発表会時はあまり気にしなかったのだが、本体全体が梨地処理されているのかと思っていたが、左右はフラットな処理になっていた


■ 縦置きスタンドはギミックでしっかり固定

 プレイステーションロゴがシンプルなものになり、回転ギミックが削除されているが、新型PS3は縦置きにも対応する。その際は別売のスタンド(CECH-ZS1)が必要となる。このスタンドは、ただ本体を縦にして載せるだけでなく、スタンド裏面のレバーを起こして本体をセットした後、戻すことで固定するギミックが採用されている。実際に試してみたが、がっしりとまではいかないものの、かなりしっかり固定されるので、縦置きしたい人は本体購入時にそろえておきたい1品となっている。

縦置き用のスタンド(CECH-ZS1)の表(左)と裏(右)。表面は本体をセットするところは傷をつけないように布が張られている
スタンドのパッケージにある本体の縦置き時のセット方法。スタンド裏側のレバーを起こすことで、表面にある固定用パーツが開き、戻すと本体を挟み込んで固定する。固定パーツの本体との接触面にはゴム素材が使われているため、なかなかの固定力だった(本体と接続したスタンドのみを持つことは危険なのでやめていただきたい)

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(2009年 9月 2日)

[Reported by 佐伯憲司]