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新劇場アニメ「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」発表!

ユニコーン以降の宇宙世紀を描くプロジェクト第1弾!

4月20日発表

 サンライズは今後の「ガンダム」シリーズの展開を発表する発表会を開催した。11月に公開される劇場作品「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」を皮切りに、“宇宙世紀”を舞台にした物語を展開していくという。

本作のイメージ

 サンライズ代表取締役社長 宮河恭夫氏は「UC NexT 0100 PROJECT」を発表、今後のガンダム作品の指標とすることを語った。UCとは人類が宇宙で生活を始めた「宇宙世紀」を指す。この宇宙世紀はアニメ「機動戦士ガンダム」と地続きの世界観を示し、「機動武闘伝Gガンダム」や、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」といった“アナザーガンダム”とは異なる。

 宇宙世紀はこれまでアニメではUC0093の「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」から、UC0123の「機動戦士ガンダムF91」までの30年間の物語は長らく描かれなかったが、「機動戦士ガンダムUC」でUC0096の時代が描かれた。「機動戦士ガンダムNT」はその1年後、UC0097が舞台となる。「UC NexT 0100 PROJECT」では、さらにこの後の時代も描かれるとのことだ。

 また「ゲームとの連動の強化」も強調された。今回は「スーパーガンダムロワイヤル」との連携と、新たなスマートフォンアプリを開発していることが明らかにされた。こちらの展開も楽しみにしたいところだ。

【「機動戦士ガンダムNT」PV1】
サンライズ代表取締役社長 宮河恭夫氏
プロデューサーを務める小形尚弘氏
脚本を担当する福井晴敏氏
鍵を握る「ユニコーンガンダム3号機フェネクス」
11月に公開される本作を皮切りに、宇宙世紀を舞台とした作品が投入されていく
ゲームとの連動も積極的に行なわれるという

 「機動戦士ガンダムNT」は“不死鳥狩り”が大きなテーマとなる。不死鳥とは“第3のユニコーンガンダム「ユニコーンガンダム3号機フェネクス」”。このフェネクスは連邦軍に所属しており、「機動戦士ガンダムUC」の物語の裏で起動試験が行なわれていたが、最初の起動で暴走。1年間の間行方不明になっていた。しかし再び姿を現わす。連邦軍はこのフェネクスを捕らえるために作戦を開始する。

 本作には3人の主人公が存在するという。25才の青年「ヨナ・バシュタ」。彼は「ナラティブガンダム」に乗りフェネクスを追う。ナラティブガンダムは手足の細いデザインだが、脚本を担当する福井晴敏氏によれば“着せ替えガンダム”というコンセプトで、公開されたPVでもデンドロビウムのような大型の武装・ブースターユニットを装備している。この装備は「A装備」と呼ばれるという。

 もう1人の主人公が「ルオ商会」と関係があるというミシェル・ルオ。3人目が少女のような姿のリタ・ベルナル。この3人は幼なじみであるというのだが、リタだけが容姿が幼い。ここに何か秘密があるようだ。

主要キャラクター

 ヨナの前に立ちはだかるのがゾルタン・アッカネンと言う青年。左右の目の色が違うオッドアイの持ち主で、ネオ・ジオンの軍服のような衣装をまとっている。搭乗機はシナンジュの改修前のMS「シナンジュ・スタイン」。そしてフェネクスも公開された。フェネクスはすでに商品化もされており、福井氏の小説にも登場するが、「機動戦士ガンダムNT」は全く新しい、別な物語となるという。1年間行方不明だったのはなぜか? 何故戻ってきたのか? 興味をかき立てられる物語だ。

 福井氏によれば「機動戦士ガンダムNT」はその名の通り「ニュータイプ」というテーマを扱った作品になるという。これまでの宇宙世紀の「ガンダム」シリーズでニュータイプは様々な形で描かれてきたが、福井氏は本作でそこに「納得」をもたらすような方向を指し示したいとのことだ。新しいファンはもちろん、コアなガンダムファンにも興味深い作品となりそうだ。

立ちはだかるゾルタン

 発表会では本作のプロデューサーを担当する小形尚弘氏を司会に、福井氏、声優の浪川大輔さん、お笑いコンビよゐこの濱口優さんのトークショーが行なわれた。浪川さんは「機動戦士ガンダムUC」でもう1人の主人公といえるリディを演じているが、「機動戦士ガンダムNT」では「リディは大事にしたい」ということで出ることはないかもしれない、とのこと「それでなんでここに呼ばれてるんですか?」という浪川さんの叫びが印象的だった。

 イベントは「THE GUNDAM BASE TOKYO」で行なわれていたため、各人が思い出のガンプラをチョイス。濱口さんは「ドダイYS」と「グフ」を選んだ。濱口さんはガンプラブーム世代。本当はグフが欲しかったが、模型屋では「ドダイYS」しか売っていなく、しかも当時問題だった「抱き合わせ販売」で、ラーメン屋の屋台プラモデルと一緒に買ったという。小形氏も「僕はゾックしか買えなかった」と、ガンプラブーム世代ならではの話題で盛り上がった。

 今回の発表会ではやはり、「UC NexT 0100 PROJECT」の発表が大きい。今後もこの“次の宇宙世紀”をテーマにした作品が計画されているようで、今後の正式な発表も楽しみにしたいところだ。

声優の浪川大輔さんと、お笑いコンビよゐこの濱口優さん
濱口さん向けの特別なフェネクスも
ガンプラの試作品も出展された