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スマホでミニ四駆を操作できるキット「MKZ4」発売
「ワイルドミニ四駆」に組み込んで、自分で操作できる電子工作キット
2016年7月1日 00:19
Cerevoは6月30日、タミヤのミニ四駆に組み込むことで、スマートフォンで操作できるようになる電子工作キット「MKZ4」を発表した。
この「MKZ4」は、タミヤから発売されている「ワイルドミニ四駆」のシャーシ部分に、キットに付属する電子部品を組み立てて作った基板や専用のインジェクションパーツを組み込むことで、その車体をスマートフォンで操作できるというもの。
「MKZ4」は、「IoT(Internet of Things)をより身近に感じる」、「現実の成果物が動くことで、ソフトウェアだけのプログラミングでは得られない感動と興味を得る」といったことを目的に、昨年11月から秋葉原のDMM.make AKIBAとCerevoによる共同開催された「スマホで自由自在に操作できるIoTミニ四駆を作ろう」というワークショップから派生したプロダクト。今回のキット販売は、過去3回開催され、告知後数十分で満席になってしまうほどの同ワークショップの人気から、そこに参加できなかった人や、キットの単独販売を希望する人などの要望に応える形で実現した。
キットに付属するSoC内蔵の無線LANモジュール(ESP-WROOM-02)に、別売りの「MKZ4WK」を使って専用のプログラムを書き込んで、スマホをこのモジュールにWi-Fi接続、スマホのブラウザ上で動くコントローラーを使って操作できるという仕様だ。また制御プログラムを書き換えることで、スマホの加速度センサーを使った操作ができるようになるなど、プログラミングの技術を学んだり、楽しんだりすることができる仕様だ。
各種パーツは、ワークショップ時に提供されたものから大きく改良されていて、3Dプリントだった樹脂パーツは金型から起こしたプラパーツとなっている。駆動用のモーターやギアボックスはワイルドミニ四駆のキットのものを使用し、ステアリングの制御には付属のサーボモーターを使用。付属の電池ボックスに入れた単4乾電池3本で動作する仕組みだ。
対応のワイルドミニ四駆は「ランチボックス Jr.」、「ワイルドザウルス」、「ニッサン キングキャブ Jr.」、「ブルヘッド Jr.」、「トヨタ ハイラックス モンスターレーサー Jr.」、「トヨタ ハイラックス サーフ」、「ニッサン テラノ'93 パリダカ仕様(チーム NOK JATCO)」、「ダッシュ CBW コマンドザウルス」、「マンモスダンプ」となる。なおこの「MKZ4」は、タミヤの公認製品ではないという点は留意して欲しい。
そして発表会では、「MKZ4」を使用したワークショップが8月に開催されることも告知された。詳細は7月中旬にCerevo公式サイトとDMM.make AKIBAのFacebookページで発表予定だ
発表会の終了後には、来場者への体験会も催された。「MKZ4」を取り付けたミニ四駆の操作は、ブラウザに表示した専用のページを使って行なわれる。そのためスマホやタブレットの機種を限定しないという利点がある。ブラウザの画面に指をスライドさせて行なう簡単な操作で、ラジコンカーのようにミニ四駆を動かすことができるのだ。
筆者も実際に触らせてもらったが、操作はことのほか簡単で、何より自身でコントロールすることができなかったミニ四駆を自由に動かせるのが楽しいところだった。ちなみに「MKZ4」は「ミニ四駆の改造」や「魔改造」といった意味を込めた商品番号だそうだ。
自分で作って自分で動かせ、プログラムや電子工作の勉強もできるという面白いキットとなりそうなこの「MKZ4」。キットは本日よりhttp://cerevo.shop-pro.jp/の公式ショッピングサイトにて予約受付中で、出荷は7月中旬頃を予定している。また後日、秋月電子での店頭販売も行なうとのことだ。