GPコアエッジ、「アルテイルネット リアルフェスタ」開催
「アルテイル2」含む3作品の決勝戦を実施
ランキング形式の「ライセンス制度」も発表

3月21日 開催

会場:スタジアムプレイス青山5Fイベントホール



GM BeeBeeこと、馬場プロデューサー。今年中に大きなアップデートも予定しているという

 GPコアエッジは3月21日、Windows用オンラインカードゲームポータル「アルテイルネット」のオフラインイベント「アルテイルネット リアルフェスタ」を、スタジアムプレイス青山5Fにて開催した。入場料は1,000円。

 イベントは、「ラヴァートヒーローズ」、「アルテイル」、「アルテイル2」のそれぞれの決勝戦を中心に、「ライセンス制度」の発表や、クイズとビンゴゲームがミックスされた「チョイスDEビンゴ」、卓上対戦カードゲーム「リアルテイル」、物販などが行なわれた。

 来場者数は約70名。用意された座席には若干の空席もあり、特に混雑は見られなかった。しかし正面のスクリーンに試合映像が映し出されてからはその様子も一変し、来場者全員前のめりになり、食い入るように観戦していた。

 イベントの初めに、プロデューサーの馬場氏が登壇。「今回で『アルテイル フェスタ』は9回目を迎えました。本日で優勝者が決定しますが、年末のグランドチャンピオンも残されているので、来場の皆さんもまだまだ頑張ってください」という挨拶を述べた後、「サービス開始当初から切望していた1人用プレイが19日に導入され、カードゲームに不慣れな方もプレイしやすくなったと思います。それ以外にも、今年は大きなアップデートを予定しているので、期待しておいてください」と、「アルテイルネット」の今後について語った。




■ 「ラヴァートヒーローズ」決勝戦

GM鬼切氏。決勝戦前の奮起パフォーマンス中
歌手のGacktさんの姿で登場した、モノマネ芸人のジョニーさん
「ラヴァートヒーローズ」の知識は誰にも負けないというGMクロスオーヴァー氏

 まず最初に行なわれた「ラヴァートヒーローズ」決勝戦は、GM鬼切氏、モノマネ芸人のジョニーさんの2名による司会、GMクロスオーヴァー氏が解説という形で進められた。決勝戦の対戦者は3タイトルとも、オンライン上で行なわれたトーナメント戦により、決勝進出者は事前に決定している。ファイルも、3タイトルともに、出場者が構成したものが使用された。

 「ラヴァートヒーローズ」の決勝戦は、「ライコン」選手と、「◎マカロニ◎」選手の対戦。両者共に「ラヴァートクラシック」初参加、初出場という、初々しい顔合わせになった。

 「ライコン」選手は、コストの低い「水の精霊」を捨てカードとして使用し、SPとカードを温存する戦法をとった。対する「◎マカロニ◎」選手は、サポートエリアを巧みに利用し、SPを増やしていく。GETSPが6のターンでは、両者同時に「正義を司るモノEX」を配置する場面もあったが、敗北エリアに置かれた「水の精霊」が相手のAGIを下げ、先行をとった「ライコン」選手が、この場を一旦制した。

 試合は長期戦にもつれ込み、徐々に「ライコン」選手が押され始め、残りのLPが1になってしまった。しかし、ここまで温存していたカードでLPを増やしながら戦っていき、最終的に両者LP1の状態まで持ち込んだ。最後は、「◎マカロニ◎」選手の手札が1枚になり、カードが出せなかったため、「ライコン」選手が優勝した。40分以上もの激闘に加え、LP1の状態から大逆転勝利という、決勝戦にふさわしい内容となった。


「ライコン」選手側の対戦映像。LP1からの大逆転劇の裏には、「ラヴァートヒーローズ」ならではのLP増加ユニットも影響している



■ 「アルテイル」決勝戦

「アルテイル」プレーヤーにはお馴染みのGM富士の山(フジノさん)

 次に行なわれた「アルテイル」の決勝戦は、解説にGM富士の山(フジノさん)を迎えて進められた。決勝を戦ったのは、「海上庭園」選手と、「朝比奈みくる」選手。対戦前には、「海上庭園」選手が「みっくみっくにされようと思います(ボコボコにされようと思います)」と笑いながらコメント。それに対し、「朝比奈みくる」選手は「今から準備運動をします」という挑発的な発言で会場を盛り上げた。

 気になるファイル構成は、「海上庭園」選手が、「ローティア」、「ファルカウ」の不死系の速攻タイプで、SPの振り分けは、「ローティア」が3、「ファルカウ」が4になっていた。それに対し、「朝比奈みくる」選手は、「リフェス」、「ゴウエン」、「ファルカウ」の3種混合ファイルで、SPの振り分けは、「リフェス」が3、「ゴウエン」が6、「ファルカウ」が1になっていた。比較的バッティングが起こりにくい対称的な組み合わせとなった。

 序盤はお互いの手の内を探りながら進められたが、「海上庭園」選手が「白骨弓兵」を配置した4ターン目からペースを握り始めた。「朝比奈みくる」選手が、相手の前衛を倒すのに苦労している中、「海上庭園」選手は「白骨弓兵」の「ピンポイント」を使用し、確実に攻撃を決めた。「朝比奈みくる」選手がグリモアカード「めまい」を使用してLv4以上のユニット配置制限をかけ、一見有利な状況になったかと思われたが、同AGIで先行を取れなかったり、ソウルスキルが上手く噛み合わないこともあって、形勢を立て直すこともできず、「海上庭園」選手の優勝となった。ハイレベルな試合だっただけに、運も深く関わっていたようだ。


コメントとチャットで大いに会場を沸かせた朝比奈みくる選手側の対戦映像。右の画像のチャット内容も面白い



■ 「アルテイル2」決勝戦

 最後の「アルテイル2」の決勝戦は、先ほどの「アルテイル」と同じく、解説にGM富士の山氏を迎えて行なわれた。決勝戦は、「莉玖さん」選手と、「x那智x」選手による対決。ファイル構成は、「莉玖さん」選手が「ローティア」で、SPを3振り分けた速攻タイプ、対する「x那智x選手」は「ファルカウ」で、SPが6振り分けられた返却タイプと、両者単一神族によるファイル構成となった。

 試合は、複数の小型ユニットを配置する「莉玖さん」選手に対し、大型ユニットを配置する「x那智x」選手という、両極端な戦いになった。「莉玖さん」選手は序盤から小型ユニットを配置し、イクサーアタックを仕掛けるが、「x那智x」選手は開始から4ターン程何もせず、ソウルカードも利用しながらSPを貯め続けていた。

 「x那智x」選手は、SPが15まで貯まった5ターン目に、「暗黒神『ノゼ』」を配置して、「莉玖さん」選手のユニットを返却。その後も返却を繰り返しながら、「莉玖さん」選手の小型ユニットが増えれば、グリモアカード「黒羽の嵐」を使用し、すべてのユニットをHP-40して一掃するという流れで、そのまま「x那智x」選手が優勝した。途中で「莉玖さん」選手がソウルスキルを警戒して「イクサーアタック」を躊躇する場面もあったので、もしかすると、そこで攻撃していれば戦況も変わっていたかもしれない。


大型ユニットと小型ユニットの対戦となった「アルテイル2」決勝戦。「黒羽の嵐」の効果的な使い方として非常に参考になる対戦となった



■ 「アルテイルネット」の総勢100名にライセンスが授与される「ライセンス制度」

 試合後には、「アルテイルネット」の新システム「ライセンス制度」も発表された。これは、「アルテイルネット」内のカードゲームの成績順に上位から、「ナポレオン」10名、「ラヴァートヒーローズ」30名、「アルテイル」30名、「アルテイル2」30人に対して、ライセンスが与えられるというもの。ライセンス保持者になると、ライセンス称号と、毎月500グラン(500円相当)などがプレゼントされる。ライセンス保持者の下位5名が毎月入れ替えられる形式で、条件として、最低Lvは20、毎月50戦以上行なわなければならないなど、様々な規定がある。

 また心得として、「いつでも全力であれ!」、「決して不正などに手を染めない」、「他人を馬鹿にしたり貶めたりしない」、「イクサーは皆平等、強要しない」などもあるが、通常どおりにプレイしていれば、特別気にする必要のない内容だ。また、数カ月ライセンスを保持すれば特別なアイテムもプレゼントされるそうで、ライセンスの維持も重要になる。


「アルテイルネット」全体で100名にライセンスが与えられる。ライセンス保持者には、毎月500グランや特別なアイテムも提供されるということで、今まで以上に対戦に力が入りそうだ



GPコアエッジ代表取締役社長の宮本貴志氏。“勝負”という言葉を強調していたのが印象的で、楽しいことが大好きだという気持ちが感じられた

 表彰式の後には、GPコアエッジ代表取締役社長の宮本貴志氏が登壇し挨拶した。「やはり『アルテイル』の魅力というのは、自分自身で作ったファイルで勝つことです。友達同士のネットワークやコミュニティも魅力ではありますが、それを最も味わえるのは“勝負”だと思いますので、『アルテイル』を通してそういう輪を広げていってもらいたいと思います」と述べた。

 イベント終了後、公式サイトのリニューアルと、アップデートについて、宮本氏にお話を伺ったところ、2つの印象的なキーワードが返ってきた。

 1つ目は、「アクセスする楽しさ」。これは、覆面姿で社長自らイベントに参加しているように、ユーザーに楽しさを提供したいと考えている宮本氏ならではの答えだ。「オンラインゲームの公式サイトは、情報だけが掲載されているテンプレート的なものが多い。ならば、うちはユーザーに楽しみながらアクセスしてもらえる公式サイトを作りたい」そういう気持ちが、今回のリニューアルに反映されているという。現に、公式サイト上でマウスを動かすと、色々な仕掛けが発見できて面白い。

 2つ目は、「ゲーム的な面白さ」。これには、アップデートで追加された1人用プレイが深く関係している。「今までは、対人戦しかなかったので、カードゲームの初心者や、不慣れな方への敷居が高かったが、今回のアップデートで1人でも遊べるようになったので、是非プレイしていただきたいと思っています。そのうえで、やはりオンラインゲームは“勝負”が面白いところだと思うので、1人用プレイで慣れた方は、対人戦でも遊んでもらいたいと思っています」と語っていた。実際、カードゲームというのは、ルールを覚えてからが面白くなる。1人用プレイで“ゲーム的な面白さ”を知ってから対人戦に参加できるようになったのは、ユーザーにとっても嬉しい要素だろう。

 今のところ、今後のイベント開催時期は未定だが、次回は記念すべき10回目のイベントになるので、より大掛かりなイベントを期待したい。


イベントの休憩中には、会場の後ろで卓上対戦カードゲーム「リアルテイル」も行なわれていた。対戦相手は宮本氏。3連勝以上でもグランがプレゼントされていたようだイベントの最後には、10,000グランなどがプレゼントされる「チョイスDEビンゴ」も開催。クイズに正解すると、直接ビンゴのナンバーが選択できるというルール。覆面姿の「ビンゴマン」も登場。この間、宮本氏が会場にいなかったが……?
「チョイスDEビンゴ」の問題の一例。左の画像を見て、カードの名称を答える。正解は、「イルカ乗りの戦士」会場限定で販売されていたマウスパッドなどの物販。他にタペストリー等も販売されていた
ゲーム内で使用できるシリアルコードがついたリアルカード「三女『セイカ』」が、来場者に1枚ずつ配られた。また追加で欲しい人のために、シリアルナンバーだけを1枚1,000円、5枚4,800円で販売。3月23日にはオンラインの「カードくじ」にも封入される予定

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(2009年 3月 23日)

[Reported by 日高文典]