KONAMI、iPhone/iPod touch「METAL GEAR SOLID TOUCH」発表会開催

小島監督「タッチがこれほど気持ちいいとは」とアピール
南明奈さんとダンテ・カーヴァーさんも簡単さを絶賛


3月19日 開催

会場:ソフトバンクショップ 表参道店

【METAL GEAR SOLID TOUCH】
3月18日 配信開始

価格:900円


「METAL GEAR」の生みの親である小島秀夫氏。これまでのシリーズから一転してカジュアルな内容だが、ほとんど口出ししていないという
小島プロダクション初の女性プロデューサーとなった渡邊靖予氏。以前はWEBデザイナーという異色の経歴の持ち主

 株式会社コナミデジタルエンタテインメントは3月19日、iPhone/iPod touch用タッチシューティング「METAL GEAR SOLID TOUCH(メタルギア ソリッド タッチ)」の発表会を、ソフトバンクショップ 表参道店にて開催した。

 iPhone/iPod touch用「METAL GEAR SOLID TOUCH」は、プレイステーション 3用タクティカルエスピオナージアクション「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」の世界感を継承したアクションシューティング。発表当初は配信日が3月19日と告知されていたが、1日早まり18日から配信された。いわばフライング状態だったにも関わらず、日本のApp Storeランキングでは、19日時点の有料アプリランキングで1位を獲得している。

 発表会ではまず、小島プロダクション監督の小島秀夫氏が登壇し、「ゲームユーザーではなく、ポップでファッションなユーザーに遊んでもらいたい。いろんな人に『METAL GEAR』を触れてもらいたい」と、カジュアルなユーザーをターゲットにしたことを説明した。またゲーム内容について、「ゲームはシンプルだが、『4』のストーリーがエンディングまで全て楽しめる。気に入っていただければ『4』も遊んでいただきたい、という狙いもある」と語った。

 続いて、「METAL GEAR SOLID TOUCH」のクリエイティブプロデューサーを務める渡邊靖予氏がステージに上がった。小島プロダクションでは初の女性プロデューサーで、これまではWEBサイトの作成などを担当していたが、小島氏が「ゲーム発のセンスとは違うものを持っている」といって今回のプロジェクトに抜擢したという。実際のゲーム制作においても小島氏の満足のいくものだったようで、「いつもは口出ししてしまうが、今回は一歩引いて見ていた」と語っていた。

 渡邊氏からは、ゲームの基本的なルールが説明された。まず画面の中央下部にプレーヤーキャラクターであるソリッド・スネークが表示されており、その向こうに敵が潜むフィールドが広がっている。何人かの敵を倒すなど、定められた目標を達成することで次のステージへと進める、ステージクリア型のゲームとなっている。

 画面には小さな丸いターゲットがあり、画面のどこかをなぞるとターゲットが動く。敵の位置をタッチするのではないので、キャラクターが指で隠れたりする心配もない。敵にターゲットを合わせた後、タップすると銃を撃てる。またピンチイン(指を開く操作)で画面がズームし、遠くの敵を狙撃できる。

 敵も攻撃してくるので、何度も攻撃を受けていると、ライフが0になってゲームオーバーになる。攻撃されそうなときには、画面から指を離すとしゃがんで防壁に隠れるので、これでやり過ごせる。ただし中には防壁を破壊されたり、最初から防壁がないステージもあるので、その場合は攻撃される前に素早く倒していく必要がある。他にも画面が汚れが付着したり、凍ったりする演出があり、この際には端末を振ると払い落とせるようになっている。

 なお、現時点で配信されているのは前編といったようなもので、近日中に後半8ステージを追加した完全版にアップデートするという。完全版でも料金は変わらず、現在のものを購入している場合も無料でアップデートを提供するとしている。

 渡邊氏は「女性でもサクサク進める」と簡単な操作性をアピール。また小島氏は「タッチすることがこれほど気持ちいいのかと驚いた」と、ただ簡単なだけでない操作の快適さも強調した。




「METAL GEAR」ファンという南明奈さんとダンテ・カーヴァー氏が来場

 会場にはさらに、タレントの南明奈さんと、“白戸家のお兄さん”ことダンテ・カーヴァー氏も来場。おふたりとも「METAL GEAR」シリーズのファンだということで、配信されたばかりの「METAL GEAR SOLID TOUCH」をその場でプレイした。用意されたのは序盤のステージ2で、16人の敵を倒すというもの。

 ゲーム開始までは2人とも集中しようという表情だったが、いざゲームが始まると、すぐに笑顔に変わった。南さんはターゲットを的確に動かしてどんどん敵を倒して行き、あっという間にステージクリア。カーヴァー氏も「やばい、やばい」と言いながら、やや遅れたものの見事にステージをクリアした。プレイした感想を尋ねられた2人は、どちらも「操作が簡単!」と真っ先に挙げていた。

 発表会の締めの言葉として小島氏は、「『METAL GEAR』の名前は結構知られているが、ちょっと濃いイメージがあったり、時間がないとかでできない人は多いと思う。『METAL GEAR SOLID TOUCH』を触れていただき、『METAL GEAR SOLID』の世界に少しでも入ってもらいたい。非常にオシャレな端末でオシャレに仕上がった」と述べた。ゲームをシンプルにしてライトユーザーに向けたと言うのではなく、“ポップ”、“オシャレ”といった言葉を使うところはiPhoneらしく、また小島氏らしいところだ。


南さんとカーヴァー氏が揃って「METAL GEAR SOLID TOUCH」をプレイ。先にクリアしたのは南さんだったが、カーヴァー氏もクリアし、思わずガッツポーズを決めていた
完全版で収録されるという後半のステージ。雪が降っており、時間が経つと画面が凍るので、端末を振って雪を払いながら戦う「METAL GEAR SOLID TOUCH」の配信に合わせ、iPhoneやiPod touchに取り付けるオリジナルAirジャケットも発売。全25種類のデザインで、ダンボールなどユニークな柄も用意されている。価格は各4,500円その横で小島氏が取り出したiPhoneには、自分の写真が描かれたジャケットが装着されていた。こちらは非売品だそうだが、出せば売れるかも?

【スクリーンショット】
一部の画面に出ているアヒルの「ガーコ」を撃つとライフが回復する。小島氏曰く「なぜ回復するかは解明されていません」。ほかにもカエルの「ケロタン」もおり、こちらを撃つと強力な武器であるロケットランチャーやステルス(無敵)が得られる

【オリジナルAirジャケット(一部)】
iPhone用とiPod touch用で、同じデザインのものが用意されている。内側には小島プロダクションのロゴも入っている(右下の画像)

(2009年 3月 19日)

[Reported by 石田 賀津男 ]