【特別企画】

「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI 嵐の訪れ」は「Civ6」をどう変えたか

最後までプレーヤーを飽きさせない、ストラテジーゲームの名作へ

2月14日 発売

価格:4,400円(税込)

 2KとFiraxis Gamesが2月14日に発売したPC用ターン制ストラテジー「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI」の拡張パック「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI 嵐の訪れ(以下、嵐の訪れ)」。気になっているストラテジーゲームファンも多いだろう。「Civ6」は、文明の指導者となり、自国を発展させていくターン制ストラテジーで、「嵐の訪れ」は本作2つ目の大型拡張パックとなる。

 「嵐の訪れ」には、新たなシステムとして「環境の影響」、「電力システムと枯渇性資源」といった新要素、そして前作プレーヤーにとっては待望となる「世界会議と外交による勝利」が導入されている。インプレッションも本稿に先駆けて掲載しているので、そちらも参照して欲しい。

 「Civ6」といえば序盤の戦争にリスクがなさ過ぎたことや、中盤以降の要素がやや薄い、終盤になると作業感が出てきてしまうなど、幾つかの問題点が存在した。それが拡張パック「嵐の訪れ」でどのようにプレイが変化したか。今回はその点に焦点を当てながら、ゲームの流れを序盤から終盤まで通してお送りする。

【「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI 嵐の訪れ」アナウンストレーラー】

序盤から環境の影響を受ける不確実な展開

 今回選んだ指導者は「アキテーヌ女公アリエノール」。この指導者はイギリス・フランスどちらかで使用することができるが、今回はイギリスでプレイする。尚、今回アリエノールは初プレイ、かつ時間も限られているため難易度は「皇帝」。ゲームスピードは「早い」に設定した。それ以外のところは変更していないが、ゲームスピード「普通」、難易度「神」でないことはどうかご容赦願いたい。

アリエノールの能力は都市にある傑作によって周囲にある都市の忠誠心を下げ、反乱を起こした都市を自由都市にせずそのまま自国の領土に加えるというもの。また、イギリスの特徴にも変更が入り、生産力に関するものに変更された
最初は小さな都市だけだが、これが大きな文明に育つと思うと夢が膨らむ

 「Civ6」の序盤といえば、手ごわい蛮族に備えるためにまずは最低限の軍備を整えることから始まるが、「嵐の訪れ」でもそれは同じだ。しかし、闇雲にユニットを出して戦争を仕掛ければいいかと問われれば、それは違う。本作は序盤から環境による影響をうけるため、序盤から不確実性と向き合わなければならない。

 序盤からよく発生するのは水害で、川沿いのタイルの施設が破壊されてしまう。労働者で修理するまで都市の産出が減少するが、水害によって土地は肥え、修復時には以前より高い産出を得ることができる。序盤の労働者に割く生産力を考えると、最初期の水害で被害を受けるのはかなりの痛手だ。かといってユニットを生産するにも土地は改善しなければリソースが不足してしまう。常にリスクを頭に入れながら次の一手を考える必要がある。今まではとりあえず川沿いに都市を立てていたが、リスクを見越して避けるのもアリになった。

序盤から水害が発生。運よく自国領土ではなかった
水害の起きた土地を改善すれば時代スコアを手に入れられる
時代が進んでいくと、温暖化によって水位が上昇する恐れがある。都市を建てる際は遠い未来のことも考慮しておこう

 また、以前から序盤に蛮族対策で生産したユニットが遊ばないようにするため、都市国家や近隣の文明と戦争するのが有効な手段だったが、「嵐の訪れ」でもそれは変わらない。しかし、こちらも災害の影響で思わぬ事態になることがあるので要注意だ。

 今回選んだイギリスは、特徴として鉄鉱山と石炭鉱山での産出量が増加するほか、固有建造物「王立海軍造船所」が存在している。また、アリエノールの能力は敵都市の忠誠心を削る能力であるため序盤から戦争することによるメリットが大きい。積極的に宣戦していくことにする。

新指導者、フェニキアの「ディードー」と遭遇。首都の位置を変更できる特殊な文明で、序盤の海軍にユニークユニットを持っている。前作と違って象は生産してこないし、山を超えたりもしないが、本作では開拓者の生産力を上昇させる固有の港区域を持つ
第2都市を建設。その上にあった都市国家をディード―が侵略しようとしていたのでこちらも参戦。横取りした

 今回の大きな変更点として、戦略資源が改善された土地から毎ターン産出され、それを備蓄するようになった。その結果、鉄が自領土にあれば剣士を生産したり、戦士からアップデートできたが、「嵐の訪れ」では備蓄がなければ不可能になった。そのため、鉄や馬を用いるユニットを機転にラッシュをかける文明は、タイミングをしっかりと見極めなければ痛い目を見ることになる。なお、備蓄の最大上限は兵舎区域の建造物で増やすことが可能。今まで終盤になるほど立てる価値が薄かった兵舎区域の価値が上昇した。

 また、戦争中でも災害の影響は存在する。例えば、ハリケーンやブリザード、火山の噴火が起きればユニットが被害にあうことも十分にあり得る。攻めているときに被害にあった場合、大人しく撤退して体勢を立て直すことも重要になった。

ディードーに宣戦、都市の占領するも海軍が強く、取り返されそうになる。しかし、ここでハリケーンが発生し海軍が壊滅していった。その後、一旦和平を結んだあと、硝石が大量に領土から出たのでマスケット銃兵を生産。再び宣戦し首都を奪えたので和平を結んだ。彼女とはこれ以上戦争の必要はないだろう

 序盤から災害による不確実性が増し、戦略資源の変更によって序盤の「取り敢えず戦争」のような戦略はやや安定度を下げた。その分、災害によって産出量が増したタイルを活用できれば発展は望めるし、時代スコアも手に入る。今回はイギリスのアリエノールの特性により、序盤から戦争をするのが有効的だったが、他の指導者を触ってみて全ての指導者で共通する戦略なわけではないと感じた。実際、アリエノール以外の新指導者もプレイしてみたが、マリの「マンサ・ムーサ」は序盤の生産力に難があり、カナダの「ウィルフリッド・ローリエ」は都市国家に宣戦できないため、それぞれ序盤は内政を重視した方がいい。

新指導者であるマリのマンサ・ムーサは生産力を犠牲にゴールドを得ることに長けた文明。固有の市場代替区域である「スクバ」のある都市では購入費が割安になる。序盤は耐え、中盤からは資金力で全てをこなせる
カナダのローリエは都市国家への宣戦布告、奇襲宣戦が不可能だが、ツンドラに農場を建てられる一風変わった特性を持つ。後半からは観光力が外交的支持(後述)を生み出すので、外交勝利がしやすい文明

 また、戦略資源の使用変更は、他国との関係性も重要度を増した。戦略資源の仕様変更により、備蓄から溢れてしまう資源は無駄になるので積極的に他文明との取引に使いたい。そのためにも、他の文明との関係性は重要だ。

「嵐の訪れ」から、他国との関係は「不平」という数値で示されるようになった。様々な取引の結果や、同盟を結べるかがこれで決まる

 また、今回追加された「世界議会」と「外交による勝利」は、戦争をしなくても勝ち筋をつくれる重要な要素。これらを活用するために用いるのが「外交的支持」と呼ばれるポイントで、プレーヤーの外交的な善行を数値化したものだ。これは都市国家や他文明との同盟、各種世界大会に参加で入手が可能で、他の文明に何かを約束させたり、世界会議における投票力などになる。

外交的支持は取引にも使うことができる。ディードーから戦後賠償としてゴールドと外交的支持を頂いた

 世界会議では、毎回様々な「決議」の投票が行なわれる。決議の内容はある高級資源を禁止するものや、特定の区域の建設物にかかるコストを減らすものなど様々で、通った決議は全ての文明に適応される。自分にとって有利な決議を通すだけで、次の議会まで効果が続くのでかなりの発展が望める状況になる。そしてゲームが後半に差し掛かると「外交による勝利」ポイントを得られる決議が登場する。この投票に勝ち続け、一定以上のポイントを得られれば「外交による勝利」を達成することができる。

 しかし、都市国家を滅ぼしていたり、他国に不平を抱かれていると自分に不利な決議が通されることもある。戦争した結果、破産に追い込まれる可能性も存在するため、宣戦理由はできるだけ使用しておくのが望ましい。

今回から緊急事態も議会の題材となった。条件さえ整えば、他国に対する緊急事態をこちらから発令することができるようになったため、不測の事態に対応しやすくなった
その後、全ての文明と出会う。世界議会では自分に有利な決議が通るどころか、敵文明に「外交による勝利」ポイントを得られてしまった
大災害に見舞われた文明がいた場合、支援プロジェクトの緊急事態が発令されることもある。対象に最も多くのゴールドを送った文明が外交による勝利ポイントを得られる

中盤~終盤の要素が豊富に。先の見えない未来への準備期間

 前作までは終盤に差し掛かれば差し掛かるほどやることが減っていく「Civ6」だったが、今回からは中盤以降の要素が拡充された。まず、産業時代に入り工場を建設すると都市に電力の要素が加わるため、「嵐の訪れ」で工場のスペックをフルに生かすには都市に電力を供給する必要がある。その為に必要なのが発電所なのだが、発電に用いる石炭や石油、ウランといった燃料を使用するほど、大気中のCO2が増えて温暖化が発生。災害が起きやすくなり、海水位が上昇して土地が水没するなど様々なリスクを抱えることになる。

 発電所は、対応する資源の時代が早く解禁されるものほど排出するCO2の量も多い。さらに時代が進むと、水力、地熱、風力、太陽エネルギーなど、CO2を排出しない代替エネルギーを研究で解禁し利用できるようになる。今すぐ発電所を建設し、都市の生産力を上昇させるか。環境に気を使って電力の使用を避けるかはプレーヤー次第だ。

イギリスは石炭に鉱山の産出量が増加し、都市に電力を供給した際のボーナスも大きい。ここで他の文明と差をつけるため、環境は無視して石炭火力発電所を建設していく

 中盤からは災害に対応できる「工学プロジェクト」が続々解禁される。水害を防げるダムや、都市を水没から守れる防波堤など様々だ。なお、本作からは用水路が干ばつを防げるようになり、序盤唯一の災害対策となっている。

 また、今まで生産する価値の薄かった「工兵」にも変更が入り、鉄道を建設できるようになったり、山を通過可能にするトンネルを掘れるようになった。同時に工兵の生産には都市に武器庫を建設しておく必要がある。ちなみに、アリエノールは工兵に対する生産力が高いため、手が空いたときに手軽に生産することができた。

工兵はダムなどの建設に対しブーストをかけることができるようにもなった、また、画像の都市名の横にある雷のマークが黄色くなっていれば、都市に十分な電力が供給されていることになる
ダムは先の時代に入ると水力発電ダムにアップグレードでき、水害を防ぎながら電力を供給できるようになる

 中盤以降の要素が増えたことで、この時代から先も考えることがかなり増えた。特にCO2の排出量が増えると、序盤より災害が起きやすくなるため、工学プロジェクトを駆使しなければ大きな被害を出しかねない。

 また、「嵐の訪れ」では技術ツリー・社会制度ツリー双方に「未来時代」が追加された。これは不確定な時代のため、ゲームごとにランダムに変化する。中盤は先の見えない未来に対応すべく、あらゆる事態に対応できる文明を作り上げる準備期間といえるだろう。

未来時代の内容はまだ明らかになっていない……のだが、今回のプレイではスコットランドが既に未来時代の終盤に突入している。暢気にやっていたら敗北は避けられない

 本作では、制覇勝利以外の勝利条件は未来時代になってようやく達成できる。制覇勝利も、災害による被害や、戦略資源の関係で安定して早期に達成できる文明は少なくなった。そのため、文明の強い時間を活かし、そこで差をつけて未来時代を迎えることが安定した勝利への道筋となる。

 今回使用したイギリス版アリエノールは、鉄鉱山による産出量増大で序盤の戦争が得意だが、産業時代の戦争で本領を発揮する。石炭鉱山の産出量増加に加え、電力を供給すると他の文明よりも産出量が増加するので、戦略資源さえあればユニットを大量に算出できる。また、海を渡っての戦争も王立海軍造船所の効果で得意だ。占領した都市に港があれば、王立海軍造船所に上書きされ、忠誠心が手に入る。また、その都市に傑作を入れるスロットがあれば周囲の都市に圧力をかけることが可能だ。産業時代に向けてしっかりと準備をし、ここで一気に勝負をかける。

他にも、新指導者オスマントルコの「スレイマン1世 」は固有ユニットによりルネサンス時代の戦争が強い文明。やろうと思えばルネサンス時代に制覇勝利も可能で、筆者は難易度「不死」で達成している

 このように、未来が不確定となり、中盤~終盤にかけてできることが増えたため、自文明と指導者の強い時代を最大限生かすプレイングの重要度が増した。

強い時代に弱気になってはいけないと思い、スコットランドに宣戦布告。こちらではまだ研究すら終えていない飛行ユニットが飛んでいるが、生産力を活かした数の理でなんとか押し切るプラン
産業時代に入る前にモンゴルに宣戦布告をされたので逆に首都を占領した結果、他国の不平が溜まっていたようだ。ディード―とフェリペ2世(スペイン)に共同宣戦をされてしまった
2都市を奪いスコットランドとは一旦和平。この時点では首都が割れていないので制覇勝利だけを目指すのは厳しい。なお、画像の都市は反乱を起こす前に返却した
スコットランドと戦争中に、同盟関係にある都市国家をラウタロ(マプチェ)が襲っていた。和平を結んだ直後に保護戦争をすることに。保護戦争ならば不平の発生はしない

未来時代で起きる動乱を乗り切り勝利

 これまでの「Civ」シリーズは、終盤になるとできることが減り、作業をしている感覚になってしまうことも少なくなかった。しかし、「嵐の訪れ」では終盤に差し掛かっても何が起こるか分からない不確実な展開や、新しい要素による逆転などがまだまだ存在する。それらをフルに活用し、勝利を目指すのが未来時代だ。

 また、この時代になると環境が荒れに荒れることがある。世界中を災害が襲い、内政をおろそかにして戦争ばかりしていると甚大な被害を被ることになる。ゲーム終盤には様々な発電方法が登場するほか、未来時代には二酸化炭素を吸収するまさしく未来の技術も登場するので、環境をこれ以上悪化させず、むしろ改善していくことができる。

CO2レベルや災害履歴はいつでも確認可能。どうやら自文明がCO2を排出し過ぎたらしく、災害が頻発している
自文明では人口が減る大規模な災害も発生。また、特大ハリケーンも発生するなど環境は荒れに荒れた

 終盤になると世界議会も重要度を増し、勝利条件に直結するような決議も出るので、外交的支持はより重要になってくる。また、外交による勝利ポイントが貰えるコンペが開催されることもある。

観光力が2倍になる決議が登場。他にも、他文明と同じ大量破壊兵器を全員が所有するものなど、効果の大きいものが議会に登場する
今回から待望の生産キューが復活。しかも全都市を一括管理できる「マルチキュー」も実装された。全都市でプロジェクトを実行したいときはとても便利だ

 また、今まで改善できなかった土地を、終盤になって活用できるようになった。例えば山岳は「スキーリゾート」への改善が可能。シーサイドリゾートと同様に観光力を得ることができる。他にも水上に養生風力発電所や、水上都市を建設可能になり、最後まで土地を余すことなく活用できるようになった。

労働者がスキーリゾートを建設。文化勝利には欠かせない施設だ

 他にも新ユニット「ロックバンド」は他国でライブを行なうことで観光力を得ることができる。また、強力な戦闘ユニットである「巨大戦闘ロボット」も登場。圧倒的な戦闘能力を持つが、生産コストも高い。

ロックバンドは信仰力でのみ購入ができる。文化勝利のトドメに用いるのがいいだろう

 これらの新要素に加え、先ほど簡単に触れた未来の技術と社会制度も加わり、終盤まで様々な選択肢が提供されている。自文明が置かれている状況を分析し、最も達成しやすい勝利条件を考えてそれに合わせた未来技術を研究。政府や政策も選択していくことが大切になった。その結果、作業感は減り、常に緊張感をもってプレイすることができる。

「嵐の訪れ」では新たな政府も登場。どれも強力な能力を持っている
未来の技術ツリーには巨大戦闘ロボットを強化するものが出現した。都市への攻撃力が増すので、制覇勝利のツメや、勝利間近の文明を妨害するための戦争に活かせる

 今回のプレイでは中盤の戦争で多くの文明から都市を奪い、他文明になんとか追いつくことができた。しかしスコットランドとマプチェの首都が割れていないため、制覇勝利以外の勝利条件で勝つ必要が生じるかもしれないと考え、戦争をしながらも文化勝利や外交勝利を念頭に置いている。

 しかし、災害により自国の施設や区域が被害を受け、ユニットの生産が滞り敗北が濃厚に。一旦スペイン、マプチェと和平をし、状況を整えた。このように、展開次第では終盤も様々な状況に対応せざるを得なくなる。今までの「Civ6」にはない感触だ。

和平後、試しに奪ったスペインの都市に傑作を集め、アリエノールの能力を試してみることに。すると、都市が連鎖的に反乱を起こし、最終的には首都までこちらの領土に。同じ要領でマプチェの都市も反乱を起こし、自文明に加わった。反乱を起こした都市がすぐに手に入るのはとても便利だと感じた
スペインの都市が反乱を起こした結果、スコットランドの首都が判明。なんと自都市の隣に隣接していた。ここで溜めておいたゴールドと信仰力で巨大戦闘ロボットを大量に購入。資源が尽きる前に制覇勝利を目指す
巨大戦闘ロボットは近接攻撃と長距離攻撃どちらも使用できる。未来技術の研究で戦闘能力が上がっており、破格の強さ。一瞬でスコットランドの首都を占領した
ちなみに、これが巨大戦闘ロボットの姿。見ようによっては可愛らしくも見えるが、その性能は凶悪そのもの
制覇勝利を達成。アウグストゥス級だ

 序盤から終盤まで、本作をプレイしてみて感じたことは、とにかく1ゲームを通して考えることが多くなったことだ。プレイ中に付きまとう災害のリスクはもちろん、工学プロジェクトや新しい施設などの新要素に加え、今まで生産する価値の薄かったものが強化されたこともあり、選択肢は終盤であろうと膨大にある。特に未来時代では今までの「シヴィライゼーション」シリーズにはない要素が盛りだくさんだ。今回のプレイでは、戦争に強いアリエノールを使用したため、「文明の興亡」に近いプレイの流れとなったが、それでも飽きることなくプレイすることができた。

 アリエノールは文化プレイでも敵の都市を奪えるため、そうした新たなプレイも開拓していきたい。その場合、イギリスではなく、フランスの指導者として選択することになるだろう。

新要素、「帝国レンズ」は都市の状況を判断しやすい。特に終盤で文明が成長してからは便利だった
大きな変更の1つに、総督「ビクター」の強化がある。都市の忠誠心を保つ能力を得て、採用する価値が上がった
また、「Civ」シリーズプレーヤーには嬉しい発言も存在。筆者もニヤリとしてしまった。「ジーンズを履かせる」は健在だ

 また、「嵐の訪れ」では非戦闘プレイも可能だ。筆者は難易度「王」程度ならば戦争せずとも勝利することができる。現在は最高難易度「神」で非戦勝利ができないか研究中だ。

 「シヴィライゼーション」シリーズは「拡張パックで完成する」と言われることもある。実際、本拡張パック「嵐の訪れ」がもたらした変化は、「Civ6」の領土拡大をベースにしたデザインはそのまま残しながらも、ゲーム性は大幅に強化されたように思える。

 もちろん、今後のアップデートに期待したい部分は存在している。例えば、今回使用したアリエノールの様に、複数の文明で選択できる指導者が何人か欲しい。また、未だにユニット数が増えると移動が億劫なので、一括で移動できるシステムがあると便利だ。こちらは今後に期待している。

 総評として、本作は拡大生産型のストラテジーゲームの中でもかなりバランスが取れた名作といっていいだろう。「シヴィライゼーション」は少数精鋭戦略の「Civ5」から、複数都市戦略の「Civ6」に移行した。もしかしたらまだ「Civ6」をプレイしていないプレーヤーもいるかもしれないが、「Civ6」は「嵐の訪れ」で完成を見たと言っていい。拡張パックが発売された今、是非プレイしてほしいと思う。

先行配信提供元:2K