インタビュー

「サモンナイト」「ネプテューヌRe;Birth1」を手がける同社を直撃

独自開発や独自IP展開も視野に。映像展開も!?

独自開発や独自IP展開も視野に。映像展開も!?

―― 「サモンナイト」のコアスタッフが揃っているというのは大きいですよね。これだけ魅力のあるキャラクターとゲームも作れる人たちですから、みなさん一緒に仕事をやりたいと思われるでしょう。

木下氏: そうしたオファーをしっかりと受けられる体制にしたいと思っているんですよ。

森藤氏: 現状1.5本というか、1本以上は作れる体制にあるんです。そこに自分が合流したことで、フェリステラとパブリッシャーという関係だけではなくて、外部の力も使わせていただくことで、一緒に作っていくという体制も広げていきたいと考えています。それこそ、事業としては映像面にも広げていきたいと考えています。

―― 映像? アニメとかですか?

木下氏: 各方面含めていろいろ考えておりますが、色々なことをやっていける会社になろうと考えています。株式会社になり事業内容も、ゲーム開発以外のことも視野に入れる形になりました。フェリステラはゲーム開発会社と見られていると思います。もちろん、そうした業務は継続していくわけですが、今後、自社で立ち上げたIPについては自社で広げていくことも行なっていきます。キャラクターによっては、ゲームではなく紙媒体や映像という手段も今は視野に入れやすいと考えています。

―― 確かに、YouTubeなどのネット媒体を利用するという手もありますよね。

森藤氏: コンシューマーゲームという形に囚われないで、1番良い形で広げることができればと考えています。

―― 今後は、様々なデバイスで出していくとのことですが、今後の予定は?

木下氏: フェリステラの独自タイトルについては、多分iOS(iPhone/iPad)でやることになると思います。

森藤氏: できるだけ早く、何らかの形で発表したいですね。

木下氏: その他では、ufotable Cafeやマチ★アソビでのグッズ販売で手応えを感じています。

森藤氏: グッズの販売は、それがひとつのイベントになるのと、社内で一丸となって盛り上がれるというのがあります。あと、そうした地域のイベントに参加することで、ユーザーさんへの直接訴求に繋がっていて一緒に盛り上がっていけるというメリットもありますね。

―― お客様と直接接するというのは大きそうです。

木下氏: お客さんの声を、温かいものも厳しいものも含めてダイレクトに聞けたので、すごく勉強になりました。また、丁寧に作っているし、キャラクターが良かったのでこれからも物作りを続けて欲しいと心配していただいたりもして、ありがたかったですね。

―― 良いファンがついてますね。それだけのものを作っている証しですよね。

木下氏: もうちょっと、短いスパンで作ってくれとも言われましたけど(笑)。どうしても2年間隔とかになっていましたからね。外伝とか作らずに本編に集中してくださいといったような声もいただきました。

【マチ★アソビVol.10】
今年の5月3〜5日に開催された「マチ★アソビVol.10」にフェリステラも出展。発売直前の「サモンナイト5」などを展示。また、高円寺のufotable cafeでは「サモンナイト5」Cafeも開催されるなど、イベント的な展開も積極的に行なわれている

ユーザーからの期待と変わらぬスタッフの製作へのこだわり

―― それにしても「サモンナイト」は愛されているシリーズですよね。ユーザーとの間に信頼関係があると思います。

森藤氏: そこはこれまで木下はじめスタッフが培ってきたゲーム作りの賜物ですよね。ユーザーさんの期待に応えたいという思いが、こういう良い関係性を築けているんじゃないかと思いますね。

木下氏: お金をもらう以上は最善を尽くしたいというのは現場の思いとしてありますね。納期の問題で納得できない箇所でも我慢しなければならないことや、切り捨てなければならない仕様がでてくるといったシビアな判断に迫られることはあります。そういうことを乗り越えながらも、最善は尽くすということだけは忘れないように作っていきたいと思っています。

―― 今度の「超次次元ゲイム ネプテューヌRe;Birth1」もフェリステラが作るとどうなるんだろう? という期待もあるのではないかと思います。

木下氏: 当初は移植のつもりでお話を伺ったら、リメイクだったと。シナリオも先方で刷新していただきますし。

森藤氏: PS Vitaで動いているのをみるとそれだけで「うほほ〜」ってなりますよ(笑)。本社でちょっと触っただけなんですけど、PS Vita用にもともと作っていたんじゃないかと思えるほど違和感もなく、クオリティも高いです。

木下氏: 現場はかなり血のにじむような努力をしていますね。もともと、据え置き機のハードで作られたデータなので。見た目的に納得いくものにしつつ、少しでもプレイアビリティを上げるべく作り込んでいってます。

―― お話を聞いていると、そうした作り込みへのこだわりは本当にすごいですよね。

木下氏: 経営的にそれで良いのかと言われると良くないところもあるんでしょうね。なんといってもまだ3期しか乗り越えていないので。とはいえ現場出身なのでどうしても開発よりの判断が多い気がします。やはりユーザーさんにできる限りよいものをお届けするというのを最優先にしたいと思います。

森藤氏: もちろん数字も見ますけどね。そこは最低限見ておけばというところです。

木下氏: 最終的にはフェリステラがどういう形でゲームとかモバイルとかに展開していこうとも、出したものがちょっと面白そうだ触ってみようと思ってもらえるような会社にはしたいなと。そこは会社立ち上げの時から変わっていないですね。

森藤氏: ゲームを丁寧に作るというところがすごく大事ですよね。それをフェリステラはできていると思います。

―― では最後に、今後のフェリステラの会社に期待しているファンに向けてメッセージと目標をまとめていただければと。

木下氏: ユーザーさんへは今後も皆さんに満足いただける作品作りを行なっていきたいと考えています。そのコンセプトを元に、ハードを広げていきたい。デバイスが増えることでもう少し幅広いお客さんに我々のゲームを遊んでいただけるようにしていきたいです。

―― 今後の展開が楽しみです。本日はありがとうございました。


 フライト・プランが事実上の解散となったという噂を聞き、シリーズの命脈が絶たれたと考えた「サモナイ」ファンも少なくなかったはず。けれど、木下氏をはじめとするスタッフは諦めてはおらず、水面下で準備進め、「サモンナイト5」というとても大きなプレゼントを引っ提げて、フェリステラとして再び我々の前に戻ってきてくれた。そんなフェリステラがさらなる1歩を踏み出そうとしている。我こそはと思う方は是非フェリステラの門戸を叩いて、共に歩む道を模索してみて欲しい。

 また、いちシリーズファン、そして、いちゲームファンであるならば、これからフェリステラが生み出してくるゲームタイトルや新たなIPに刮目せずにはいられない。ゲーム以外でもこのフェリステラという名前を見ることになる日はそう遠くはないに違いない。

(西岡浩二郎)