ゲームオン、「AVAれ祭り2010~秋葉原・冬の陣~」を開催
日本最強VS韓国最強のクラン対決は驚きの大接戦に!


12月29日開催

会場:ベルサール秋葉原

入場料:無料


 PCショップ「ドスパラ」を展開する株式会社サードウェーブが主催するPCゲームの祭典「第2回 秋葉原PCゲームフェスタ」がベルサール秋葉原にて開催中だ。12月29日にはそのオフィシャルイベントとして株式会社ゲームオンによる「AVAれ祭り2010~秋葉原・冬の陣~」が開催された。

 オンラインFPS「Alliance of Valiant Arms(以下『AVA』)」のオフィシャルイベントとしては最大規模で行なわれた今回の催しでは、オンラインでの成績が優秀な3チームによる日本一決定戦と、韓国最強チーム「ASTRICK」とのエキシビジョンマッチがメインステージで行なわれた。このほかにも高額のゲーム内通貨などが当たる抽選会、ゲーム内のアイテムが当たる「リアルガチャ」、実装予定のアップデートが先行体験できる試遊スペースなど出し物は盛りだくさんで、会場は常時300名を越す来場者で賑わった。




■ 日本一クラン決定戦は総当り方式。圧倒的な強さでトップを取ったのは……

右から、解説を担当したKeNNy氏、実況を担当したDJ.Mejika氏、「AVA」プロデューサーの井上洋一郎氏
国内上位3クランが会場で直接対決
クラン「sleep」が圧倒的な強さで1位を決めた

 メインステージで最初のイベントとなったのは、オンライン上で成績優秀な上位クランによる日本一決定戦だ。出場したのは「sleep」、「Risonanza」、「DeToNator」の3クラン。オンライン予選などによる選抜が行なわれていない中での選出チームではあるが、やはりレベルの高い戦いを披露した。

 試合の実況はDJ.Mejika氏が担当し、「AVA」公認アドバイザーに就任したKeNNy氏は解説を担当。「AVA」プロデューサーを務める井上洋一郎氏が時折コメントを挟みながら、3チームによる総当たり戦がスタートした。

 対戦ルールは7ラウンド先取制の「爆破ミッション」。対戦する2チームが攻撃・防衛の各陣営に分かれ、マップ上に2箇所存在する爆破ポイントに爆弾を設置・爆破するか、それを阻止するかという方式で各ラウンドを争う。どちらかのチームが7ラウンド勝利した時点でゲーム終了だ。

 第1試合は「sleep」と「Risonanza」が対決。その実力はほぼ互角で、一時はラウンド取得数が5対5になるほどの接戦となった。しかし、勝負を分けたのは工夫か経験の差か、「sleep」側が見事な作戦を披露して7-5での勝利を挙げた。

 その作戦とは。攻撃側として戦いつつ互いに生存者が少なくなった際に、積極的に爆弾を仕掛けてからひたすら隠れ、防衛側チームがやってきて爆弾の解除を始めるのをじっと待つ。そこに死角からグレネードを投げ込み、撃破するというものだ。確実な状況把握と相当な落ち着きがなければ成功できないプレイだ。

 第2試合は「DeToNator」と「sleep」が対決。こちらは個々のプレーヤースキルの差が大きかったためか、「sleep」のスナイパーを担当した選手が圧倒的な活躍を見せて7-0とストレートスコアで勝利、「sleep」の1位確定を決めた。

 続けて行なわれた第3戦では2位の座をかけて「Risonanza」と「DeToNator」が対決したが、この試合でも「DeToNator」はほとんど良いところを見せることができず、地力で勝る「Risonanza」が7-1と圧勝した。こうしてオンライン上位3クランの総当り戦は、1位「sleep」、2位「Risonanza」、3位「DeToNator」と決着した。


試合の合間に行なわれた抽選会。高額なゲーム内通貨や、「ドスパラ」のゲーミングPCブランド「ガレリア」の「AVA」スペシャルモデルなど豪華賞品が抽選でプレゼントされた
「リアルガチャ」や、実装予定機能の体験コーナーなど、試合以外の出し物も豊富に用意されていた




■ 韓国最強チーム「ASTRICK」再び来日! 彼らを驚かせた国内クランの成長ぶりとは?

韓国最強クラン「ASTRICK」。前回来日時も日本のクランを相手に圧勝劇を演じた
試合に臨む「ASTRICK」メンバー。常に声を出し合いながら連携を取る
「sleep」との試合は大接戦に。かろうじて「ASTRICK」が勝利した

 ステージイベントの後半戦では、韓国最強クラン「ASTRICK」が登場した。今年のゴールデンウィークに行なわれた前回の「AVAれ祭り2010~秋葉原の陣~」でも登場した「ASTRICK」は、韓国でのクラン戦ではいっさい負けなし。7月に韓国で行なわれたInternational E-Sports Federation(IeSF)主催の国際大会で米国チームに敗北したことが唯一の黒星という常勝軍団だ。

 「ASTRICK」が前回来日してからの変化としては、メンバーのひとりが兵役に就いたため、新たにノンプロの1名を補充したばかりという事情がある。逆に言うと、その1名を除く4名のプレーヤーは全員が韓国でプロゲーマー認定を受けた選手であるということで、常に勝利を義務付けられたチームであるということもできるのだ。「ASTRICK」と前日の行動を共にしたKeNNy氏によれば、メンバーは入念な作戦会議を経てこの場に臨んでいるというから気合も入っている。

 会場では、その「ASTRICK」と日本の代表3クランが対決した。「DeToNator」が出場した第1戦では、1ラウンド目を「DeToNator」が勝利したものの、続く7ラウンド連続で「ASTRICK」が勝利。7-1という大差に「DeToNator」のクランリーダーは「良い勉強をさせてもらいました」と、相手を褒めるしかなかった。とにかく動きの精度が個人・チームのレベルで段違い。「ASTRICK」はチーム全体で囲い込む・おびき寄せる、そして正確な射撃で撃破するといった一連の動きをスムーズに成し遂げてしまう。

 第2戦では、先程の総当たり戦で日本2位となった「Risonanza」が出場した。使用マップは「ASTRICK」が苦手であるはずと皆が考えていた「Black Scent」というもので、「Risonanza」の善戦が期待されたが……。結果は7-0で「Atrick」のストレート勝ち。あるラウンドでは「Risonanza」のZelda選手が連続で4人を倒す活躍もあったが、チーム全体としての火力不足が否めなかった印象だ。

 そして日本1位となったクラン「sleep」が第3戦に出場。使用マップは、「Dual Sight」。これは非常な接戦となった。「sleep」のメンバーは火力で「ASTRICK」に引けを取らず、中盤までに3-2と「sleep」がリード。「ASTRICK」メンバーは途中でチームキルしてしまうというアクシデントもあり、落ち着かない雰囲気が続いた。

 それでも「ASTRICK」が持ち直して連勝。スコア3-6と、「ASTRICK」勝利へのリーチがかかる。しかし、そこで「sleep」が魅せてくれた。総当たり戦の第1戦で披露した、爆弾を設置してからおびき寄せ、グレネードで撃破する動き。これに「ASTRICK」のメンバーがひっかかり、「sleep」が見事ラウンドを取得したのだ。これで勢いに乗ったか、乱戦気味となった続くラウンドも「sleep」が勝利して、なんと6-6のタイで両チームがリーチに。

 両チームとも極端に慎重となった最終ラウンドは、静かに、しかし確実にひとりづつ減っていく展開となる。そして、最後はわずかの差で精度に優った「ASTRICK」が勝利。スコア6-7で接戦に幕が降りた。会場は「sleep」の善戦を讃え、満場の拍手。

 この戦いを終えた「ASTRICK」のリーダーは、「思ったとおり、前回よりも日本のクランが強くなっていて、こちらの作戦が阻まれることもありました。本当に強かったと思います。それから、自分たちは試合では緊張することが多いですが、日本のクランは落ち着いてプレイしているように見えました」と、日本の「AVA」のレベル向上を祝福した。

 韓国プロゲーマーチームに勝利するところまで後1歩の善戦を見せたクラン「sleep」の姿は、日本で「AVA」をプレイする多くのプレーヤーに素晴らしい刺激となるに違いない。「AVA」プロデューサーの井上氏は「来年早々にも次のイベント計画を披露したい」と語っていたので、より高レベルになっていく「AVA」の今後に注目だ。


激闘を終えた会場。KeNNy氏は「本当に接戦で、今日の最後を飾るにふさわしい試合になった」と、「sleep」が見せた奮闘を絶賛

1位「sleep」、2位「Risonanza」、3位「DeToNator」と、エキシビジョンマッチを披露した「ASTRICK」





(2010年 12月 29日)

[Reported by 佐藤カフジ]